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デジタルトランスフォーメーションの市場規模は?今後の動向も解説!

2021.03.03

ここ数年の間に、デジタルトランスフォーメーションに関する記事を目にする機会が増えてきました。

デジタルトランスフォーメーションの重要性が知られるにつれて、DXの導入を検討する経営者も増加しています。

そのため、「DXの市場規模は?」「デジタルトランスフォーメーション市場の今後の動向を知りたい」方も多いのではないでしょうか。

本記事では上記のような方のために、デジタルトランスフォーメーションの市場規模や今後、予測される変化について解説します。

DX市場の動向について詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。

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デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、デジタル技術・データを活用してビジネスモデルを変革することです。

デジタルトランスフォーメーションは、単なる業務のデジタル化ではなく、企業文化や組織体制など、企業における広範な変革を指す言葉で、市場における競争力の獲得が目的です。

日本では、2018年に経済産業省が発表した「DXレポート~IT システム2025年の崖の克服とDXの本格的な展開~」をきっかけに注目されるようになりました。

では、実際にDXに取り組んでいる企業がどれほど存在するのかについてご紹介します。

国内におけるデジタルトランスフォーメーションの取り組み状況

国内におけるデジタルトランスフォーメーションの取り組み状況

株式会社富士キメラ総研が、インターネット上で実施したアンケート調査によると、国内におけるデジタルトランスフォーメーションへの取り組み状況は、以下のようになっています。

  • すでに導入している 12.1%
  • 実証段階である 14.2%
  • 導入計画がある 35.6%
  • 具体的な計画はない 38.1%

出典:株式会社富士キメラ総研 「2018 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」

「すでに導入している」「実証段階である」「導入計画がある」の合計は、60%を超えています。

同社の調査では、多くの企業がデジタルトランスフォーメーションに強い関心を持っていることが明らかにされました。

デジタルトランスフォーメーションに活用している技術

前述の株式会社富士キメラ総研の調査の内、「すでに導入している」「実証段階である」と回答した企業で、DXに活用されている代表的な技術は以下の通りです。

  • 人工知能(AI)
  • IoT(モノのインターネット)
  • セキュリティ
  • 画像処理
  • クラウドコンピューティング

出典:株式会社富士キメラ総研 「2018 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」

とりわけ人工知能への関心が高まっており、AI関連の技術への需要が向上していることがうかがえます。

加えて、IoTやクラウドコンピューティングなど、DXを支える技術の活用も進んでいます。

将来的に活用を検討している業務

さらに富士キメラ総研は、将来的にDXの導入を検討している業務に関する調査も実施しています。

同調査におけるDXを導入したい業務トップ5は以下の通りです。

  • コーポレート 86.2%
  • マーケティング 83.6%
  • 一般事務 81.6%
  • セールス 80%
  • IT 80%

出典:株式会社富士キメラ総研 「2018 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」

人事や総務といったコーポレート業務での活用を検討している企業が、もっとも多いことが分かります。

上位5つの業務はすべて80%を超えており、デジタルトランスフォーメーションの中でも、上記の分野での需要が高まることが予想されます。

つづいては、国内におけるDXの市場規模についてご紹介しましょう。

日本のデジタルトランスフォーメーションの市場規模

日本のデジタルトランスフォーメーションの市場規模

株式会社富士キメラ総研の調査によると、国内における2017年時点でのデジタルトランスフォーメーションへの投資額は約5,000億円でした。

2021年度は1兆5,000億円前後になると予測されており、今後も投資額は増加すると考えられています。

また、2030年にはDXへの投資額が2兆円を超えると予測されています。

今後10年は国内におけるデジタルトランスフォーメーションの市場規模は、拡大する可能性が高いと言えるでしょう。

デジタルトランスフォーメーションへの分野別の投資状況

デジタルトランスフォーメーションへの分野別の投資状況

国内におけるデジタルトランスフォーメーションの分野別の投資額は以下の通りです。

2019年度 2030年度予測
交通/運輸 2,190億円 9,055億円
金融 1,510億円 5,845億円
製造 971億円 4,500億円
流通 367億円 2,375億円
医療/介護 585億円 1,880億円
その他 550億円 2,090億円

参照:株式会社富士キメラ総研「2020デジタルトランスフォーメーション市場の展望」

いずれの分野も2030年には、投資額が増加すると予測されています。

ここからは、各分野における投資状況について解説します。

金融

金融における2019年度のデジタルトランスフォーメーションへの投資額は、2,190億円とされています。

業界では、次世代の金融に関する基盤サービスやデジタル審査・予測への投資が盛んです。

2017年の銀行法の改正をきっかけに、複数の金融サービスの連携を可能にするシステムの構築が進められています。

次世代の金融に関する基盤サービスの導入によって、ユーザーの利便性向上が期待されています。

また、審査・予測の自動化を検討している機関も多いです。

新型コロナウイルスの影響で、計画を前倒しする機関も増えており、審査・予測の省力化が進むと考えられます。

製造

製造における2019年のデジタルトランスフォーメーションへの投資額は971億円とされています。

製造では、スマートファクトリー化を目的とした投資が盛んです。

スマートファクトリーとは、工場内のあらゆる機器をインターネットに接続し、データを活用して継続的な生産プロセスの改善や発展を可能にした工場を指します。

クラウドサービスの普及によって、IoTシステムの導入コストが下がったことで、稼働の状況を可視化するため、設備への投資が加速しています。

製造業におけるデジタルトランスフォーメーションについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

関連記事:製造業でのデジタルトランスフォーメーションの戦略4つと成功事例3つ

医療/介護

医療/介護の分野における2019年度のDXへの投資額は585億円でした。

政府が医療ビッグデータの利用に力を入れていることも相まって、データの活用を目的としたデジタルトランスフォーメーションへの投資が増加しています。

特に厚生労働省が推進するデータヘルス計画を受けて、健康保険に関連する分野を分析・支援する投資が盛んです。

データヘルス計画は、医療・検診データの分析にもとづいて保健の事業の最適化を図る計画で、2015年からすべての保険組合に実施が義務づけられています。

今後は、データの再利用を目的とする投資も増えると考えられています。

医療におけるDXの活用法について、もっと知りたい方には下記の記事もおすすめです。

関連記事:医療の業界が抱える3つの課題とデジタルトランスフォーメーションの活用法

流通

2019年の流通におけるデジタルトランスフォーメーションへの投資額は、367億円とされています。

流通では人手不足を補うために、オペレーションの効率化を目的とする投資が盛んです。

デジタルトランスフォーメーションによって、季節による需要の変化を考慮した在庫の最適化や手持ちの在庫の削減が期待されています。

交通/運輸

交通/運輸の2019年度の投資額は2,190億円で、調査対象となった分野の中でもっとも高額です。

近年社会問題となっている高齢者による事故やあおり運転に対応するため、セーフティードライブの実現を目指すための投資が伸びています。

中でもドライブレコーダーを活用した状況の分析や、車載カメラによる運転者の状態の異常を検知するシステムへの投資が増加しています。

そのほか、タクシーなどの配車サービスにおける需要の予測への投資も増える見込みです。

その他

その他の分野における2019年の投資額は550億円とされています。

建設や観光・宿泊、農業などの分野で、老朽化した設備への対応や災害の監視を目的とした投資が盛んです。

また、上記の分野ではドローンの活用も進むと考えられています。

デジタルトランスフォーメーションの技術基盤への投資状況

デジタルトランスフォーメーションの技術基盤への投資状況

分野別の投資状況をご紹介しましたが、デジタルトランスフォーメーションの基盤技術への投資状況もご紹介しておきましょう。

セキュリティ

デジタルトランスフォーメーションの基盤技術であるIoTへの投資額は、2017年時点で220億円(参考:2018デジタルトランスフォーメーション以上の将来展望)でした。

IoTの普及に合わせて、IoT環境を対象とするセキュリティ対策への投資も増加しています。

IoTシステムは主に

  • デバイス
  • ネットワーク
  • クラウド

で構成されています。

3つのセクションを、横断的にカバーできるシステムやサービスが登場したことで、ユーザーの選択肢が広がり投資が拡大。

2030年にはIoTセキュリティへの投資が、2,200億円に達すると予測されています。

量子コンピューティング

2017年時点での量子コンピューティングへの投資額は103億円(参考:2018デジタルトランスフォーメーション以上の将来展望)でした。

量子コンピューティングは、量子力学を応用して高速な計算を実現する技術です。

実用化されれば、コンピューターの性能が飛躍的に向上するとされています。

まだまだ伸びしろがある技術ですが、一部で量子コンピューティングを活用したクラウドサービスも登場しています。

今後は量子コンピューターの開発に加えて、アプリケーションへの投資も増加する見込みです。

国外のデジタルトランスフォーメーションの市場規模

国外のデジタルトランスフォーメーションの市場規模

IDC Japan株式会社によると、全世界における2020年のデジタルトランスフォーメーションへの投資額は、約1兆3,000億ドル(参考:新型コロナウイルスの試練にもかかわらず2020年もデジタルトランスフォーメーションの成長は続く見通し)とされています。

ここからは、海外におけるデジタルトランスフォーメーションの市場規模を地域別にご紹介しましょう。

アメリカ

アメリカは、デジタルトランスフォーメーションへの投資がもっとも盛んな国で、全世界のDX投資額の3分の1を占めています。

アメリカのDXの市場規模が大きな理由は、GAFAをはじめとするビッグテック企業の存在が挙げられます。

GAFAとは、Google、Amazon、Facebook、Appleを指す言葉です。

GAFA以外にも、MicrosoftやAbobeなどデジタルトランスフォーメーション業界を牽引する企業が多いため、アメリカのDX市場の規模は大きいのです。

中国

国別で比較した場合、アメリカに次いでデジタルトランスフォーメーションへの投資額が多い国が中国です。

中国は、インターネットを活用したデジタル技術と製造業を組み合わせて、国際市場における中国企業の競争力向上を目指す「インターネットプラス政策」をとっています。

特に人工知能やスマートエネルギー、金融などの分野を重視する方針が示されているため、中国国内におけるこれらの分野の市場規模は、今後拡大する可能性が高いと言えるでしょう。

中国は、デジタルトランスフォーメーションへの投資額の伸びがもっとも大きく、2020年は前年と比較して13.6%増加すると予測されています。

東南アジア

東南アジアもインターネット経済の成長が著しい地域です。

2015年時点では320億ドルでしたが、2019年には1,000億ドルに成長しています。

Ernst&Youngは、同地域のインターネット経済の規模は2027年までに3,000億ドルに拡大すると予測しています。

特に成長率が高いと予測されている国は以下の通りです。

  • ベトナム 29%
  • インドネシア 32%
  • フィリピン 27%
  • タイ 24%

出典:経済産業省 第4節世界のデジタル化の加速における新興国との共創を通じた新事業の創出

2025年までの年間平均成長率が20%を超える国も多く、もっとも高いインドネシアは30%と超えると予測されています。

インターネット経済の成長に伴って、デジタルトランスフォーメーションの市場規模も拡大する見通しです。

デジタルトランスフォーメーションの市場規模は今後も拡大する見通し

デジタルトランスフォーメーションの市場規模は今後も拡大する見通し

IDCの「Worldwide Spending on Digital Transformation Will Reach $2.3 Trillion in 2023, More Than Half of All ICT Spending, According to a New IDC Spending Guide」によると、世界のデジタルトランスフォーメーションへの投資は、2023年に2.3兆ドルに達すると予測されています。

2019年と比較して17.1%増加するとされ、デジタルトランスフォーメーションの市場規模は今後も拡大する見通しです。

中でも銀行や保険などの金融サービス部門で、19%以上の年平均の成長率が見込まれています。

また、流通サービス部門の成長率も高くなると予測されており、年平均成長率は18%に達する見込みです。

2023年までの間に、多くの企業がデジタルトランスフォーメーションに積極的に投資すると考えられています。

デジタルトランスフォーメーション市場で今後予測される変化

デジタルトランスフォーメーション市場で今後予測される変化

ここまでご紹介してきたように、数年でデジタルトランスフォーメーション市場は大きく成長すると考えられています。

一方で、DXの成否によって企業間の競争力に格差が生まれる可能性も指摘されています。

デジタルトランスフォーメーション市場で、今後予測される主な変化は以下の通りです。

  • 人工知能を活用している企業は、同業他社より50%速いペースで業務やサービスを改善する。
  • 2023年までに市場主導型の運用への投資を怠った50%の企業が競合他社にシェアを奪われる。

出典:IDC Direct Digital Transformation Investment Spending to Approach $7.4 Trillion Between 2020 and 2023; IDC Reveals 2020 Worldwide Digital Transformation Predictions

デジタルトランスフォーメーションへ投資した企業は、競合他社よりも速いペースでサービスを改善する一方で、DXへの投資に消極的な企業は競争力が低下し、シェアを失う可能性があります。

まとめ:2023年までにデジタルトランスフォーメーションの市場規模は急成長する

まとめ:2023年までにデジタルトランスフォーメーションの市場規模は急成長する

デジタルトランスフォーメーションの市場規模について解説しました。

国内外を問わず、DXの市場規模は数年のうちに拡大すると予測されています。

企業が競争力を獲得・維持するためには、デジタルトランスフォーメーションが必須と考えてよいでしょう。

しかし、日本ではDXに本格的に取り組んでいる企業は一部にとどまっています。

企業によっては、「ITに強い人材が在籍していない」「どのようにDXを導入すべきか分からない」ケースも。

テクロ株式会社では、DX導入を支援しています。

デジタルトランスフォーメーションを検討中の方は、お気軽にご相談ください。

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