コンテンツマーケティングの成功事例25選!日本・海外併せて紹介 | テクロ株式会社
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コンテンツマーケティングの成功事例25選!日本・海外併せて紹介

近年、多くの企業がオウンドメディアを立ち上げ、コンテンツマーケティングに取り組んでいます。

中には「思うようにアクセスを集められない」「コンバージョンに繋がらない」といった悩みを抱えている担当者も多いのではないでしょうか。

実際、闇雲にコンテンツを増やすだけでは、期待したような成果は上げられません。

そこで本記事では、成果のでている25のコンテンツマーケティング事例を国内と国外、BtoBに分けて紹介します。

成功しているメディアには、見込み客を獲得するための工夫が凝らされており、参考になる手法が多いのでぜひご覧ください。

BtoB向けのコンテンツマーケティングの全体像の解説や成功事例を紹介した「【BtoBのリード獲得に繋がる】コンテンツマーケティング施策の始め方」も無料配布していますので併せて参考にしてみてください。

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コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングは、需要のある情報を発信して見込み客を集めるマーケティング手法です。

ユーザーが知りたがっている情報や疑問に応えるコンテンツを提供し、最終的に自社製品の購入や契約といったコンバージョンに繋げることを目的としています。

コンテンツマーケティングの特徴は、広告のような売り込み型のプロモーションとは異なり、あくまでもユーザーに役立つ情報を提供しながらプロモーションをする点です。

基本的にユーザーが自ら検索し、コンテンツにたどり着きます。

そのため、ユーザーに受け入れられやすく、ファンを増やしながら自社や製品について知ってもらえます。

コンテンツマーケティングでは戦略設計が非常に重要で「どのようなターゲットにコンテンツを提供するのか」「コンバージョンまでの導線の設計」などはあらかじめ考えておきましょう。

コンテンツマーケティングについて詳しく知りたい方は、関連記事「コンテンツマーケティングとは?進め方を4つのステップで解説」をご覧ください。

日本のコンテンツマーケティングの成功事例

日本のコンテンツマーケティングの事例

それでは実際の事例を紹介していきます。

まずは日本国内の有名な成功事例を紹介しましょう。

①出版社のノウハウを活用した『HAPPY PLUS STORE』(BtoC向け)

HAPPY PLUS STORE

<HAPPY PLUS STOREの特徴>

  • ECサイトをオウンドメディア化
  • バイヤーのレビューやコーディネート例などで見込み客の関心を引いている
  • 出版社のノウハウが活かされている

HAPPY PLUS STOREは、集英社が運営するファッションECサイトです。

バイヤーによるレビューやコーディネート例など、見込み客が興味を持ちそうなコンテンツを用意。

コンテンツに合わせて商品を紹介することで、コンバージョンに繋がりやすくなっています。

もともとは物販のみのECサイトでしたが、2017年にECを展開するオウンドメディアとしてリニューアルしました。

集英社ではNon-noやLEEなど、ターゲットの年代別に複数の雑誌を出版しており、モデルや撮影方法などファッションをどのように見せるべきかを熟知しています。

出版社のノウハウ・リソースを活かしたコンテンツマーケティングの成功例と言えるでしょう。

参考:HAPPY PLUS STORE

②見込み顧客に合わせたコンテンツを展開する『OMG PRESS』(BtoC向け)

OMG PRESS

<OMG PRESSの特徴>

  • コンテンツSEO型の有名な成功例
  • 認知、比較・検討といった見込み客の状態に合わせたコンテンツを用意
  • 実店舗の利用者も見込み客に

OMG PRESSは、オーマイグラス株式会社が運営するメガネ関連の情報を発信しているオウンドメディアです。

コンテンツSEO型のコンテンツマーケティングの成功例として、Webサイトや書籍でも紹介されています。

【道具なしでOK!】どこでもすぐ簡単に出来ちゃう疲れ目対策」や「なるべく目が小さくならない眼鏡の選び方」など、見込み客の状態に合わせた情報を提供。

これにより認知段階から比較・検討段階のユーザーまで、幅広い見込み客を集めることに成功しています。

メガネの購入やメンテナンスは、住んでいる地域の店舗に依頼する人も多いですが「名古屋でメガネのレンズ交換ができるお店」のような特定の地域に向けたコンテンツも用意することで、実店舗の利用者も見込み客として取り込んでいます。

実店舗と競合するビジネスを行っている方は、参考にすると良いでしょう。

参考:OMG PRESS

③ユーザー共感を得る記事で感情に訴える『SUUMOタウン』(BtoC向け)

SUMOタウン

<SUUMOタウンの特徴>

  • ライター自身が実際に執筆している記事の街に住んでいる
  • 街のリアルな雰囲気を知れる
  • ユーザーの感情に訴えかけるコンテンツを掲載

SUUMOタウンは、株式会社リクルート住まいカンパニーが運営する不動産サイトSUUMOのオウンドメディアです。

住み替えを検討中の人と、街が出会う機会を提供することを目的に運営されています。

コンテンツの中で紹介されている街に、実際に住んでいるライターが主観で書いたエッセイ風の記事を掲載。

ライターの体験や思いなどを主観でつづることで、ユーザーの共感を得やすくなっている点が特徴です。

街のリアルな雰囲気をうかがい知れ「エモいオウンドメディア」として多くのユーザーに支持されています。

ユーザーの感情に訴えかけるコンテンツを作成したい方は、ぜひチェックしてみてください。

参考:SUUMOタウン

④生活情報の発信にフォーカスした『Lidea』(BtoC向け)

<Lideaの特徴>

  • 生活情報を発信するオウンドメディア
  • 生活系のキーワードで上位表示される記事が多い
  • さり気なく商品を紹介し、認知拡大・購入に成功している

Lideaは、ライオン株式会社が運営するWebメディアです。

ノウハウ系の記事が多く、家事や子育てで悩んでいるファミリー層のファン獲得に成功しています。

Lideaはプロモーションしすぎてしまわないよう、生活に役立つ情報を発信することをテーマにしています。

いくつものキーワードで、上位表示を実現。

自然流入で入ってきたユーザーに、役立つ情報情報とそれに付随する商品を紹介しています。

そこから認知してもらい、購入までユーザーを導いています。

全ての記事に商品が紹介されているわけではなく、コンテンツと商品紹介のバランスが取れたメディアです。

参考:Lidea

⑤圧倒的な情報量と雑誌感覚で読める『キナリノ』(BtoC向け)

<キナリノの特徴>

  • 豊富な記事数で生活に関する幅広いテーマを取り扱っている
  • 雑誌感覚で好きな記事をスクラップ(お気に入り登録)できる
  • 1記事の情報量が多く、購入ページや動画への遷移も容易

キナリノは、株式会社カカクコムが運用するオウンドメディアです。

ファッションから料理・収納を始めとする、生活に関する幅広いテーマを取り扱っており、2020年の時点で2,000件以上のコンテンツが用意されています。

会員登録をすれば自身の好きな記事をブックマークできるため、雑誌感覚で好きなコンテンツをスクラップできる点もメリットです。

さらにサイト全体の記事数だけではなく、1記事あたりの情報量が多い点も特徴です。

記事内には文章だけではなく、商品の購入リンクや関連動画が設置されており、ユーザー自身がECサイト・動画サイトで検索しなくても、記事内で完結する仕組みになっています。

圧倒的な情報量だけではなく、ユーザビリティーも考えられたオウンドメディアで固定ファンを増やし、マネタイズにつなげている事例です。

参考:キナリノ

⑥若年層にアプローチした『ソレドコ』(BtoC向け)

<ソレドコの特徴>

  • 若年層に向けて楽天市場をアプローチするために作られたメディア
  • 「ハマる・沼」をテーマにし、ディープな商品をメインで紹介
  • ライター独自の目線で紹介することで営業色を薄めた

ソレドコは楽天グループ株式会社が楽天市場に関心のない若者に対して、アプローチをするために作られたメディアです。

通常の小売店・ショッピングサイトが運用しているメディアと異なり、「ハマる・沼」をテーマに少しディープな商品をライター独自の目線でコンテンツ化しています。

ナチュラルな導線で楽天市場へ促すサイト設計にすることで、メディア全体の営業色を薄め若年層でも抵抗なく楽しめるように工夫されているのが特徴です。

SNSでも話題となった記事を執筆している有名ライターや、面白いコンテンツを生み出す制作会社のライターに依頼し、ユニークなコンテンツを配信することで若年層の流入を狙った事例です。

参考:ソレドコ

⑦ターゲティングとポジショニングで成功した『ユニクロ』(BtoC向け)

<ユニクロの特徴>

  • 独自性のあるSTP分析
  • 自社の強みを活かした戦略
  • 他社と競う場所を切り分けポジションを確率

日本で知らない人はいないであろうユニクロでは、独自戦略によってマーケティングを成功させました。

トレンドの移り変わりが激しいアパレル業界では、「どこにターゲットを絞るか」「顧客層をどのように限定するのか」が重要とされてきましたが、ユニクロは顧客層ではなく生産する商品を限定しました。

その結果コストカットを実現して、効率的な商品開発や販売ができています。

また、ユニクロのオンラインストアを店舗へ訪れてもらうための流入経路に、活用しているのもユニークなポイントです。

参考:ユニクロ

⑧メルマガをサービス認知のツールに活用した『ごちクル』(BtoC向け)

<ごちクルの特徴>

  • HTMLメールの導入でPDCAサイクルの向上
  • メール受信者の生の声をホームページ構築へ活用
  • メールマガジンによって利用を継続

ごちクルは、スターフェスティバル株式会社が運営する法人・団体様向けのお弁当・ケータリング、デリバリーサービスです。

以前まではテキストベースで商品情報をメールマガジンとして配信していましたが、HTMLメールを導入したところ、効果計測によってPDCAサイクルが向上する効果が得られました。

メールを通して商品を知ってもらうことあり、特集を組んだ商品によっては15%がメール経由での売り上げでした。

またメール受信者の反応をクリック率などの数字として確認できるため、反応をホームページの構築にも役立てています。

参考:ごちクル

⑨SNSを使ってファンを獲得した『ハーゲンダッツジャパン』(BtoC向け)

<ハーゲンダッツジャパンの特徴>

  • さまざまなコンテンツ配信方法を活用
  • コメントしやすい環境を作りコミュニケーションを取る
  • 圧倒的なファン数を獲得

アメリカ発のアイスクリームブランドであるハーゲンダッツの日本拠点であるハーゲンダッツジャパンは、SNSを使ったコンテンツマーケティングでファンを形成しています。

利用しているSNSは、InstagramやFacebook、Twitter、LINEでアカウントを運用しています。

新商品の情報やキャンペーンについて投稿する点は他の企業アカウントと変わりませんが、ハーゲンダッツジャパンは、ユーザーがコメントしやすい環境づくりが非常に上手なのが特徴的です。

コミュニケーションを取ることでファン化させるのは当然として、友達へ共有してもらうなどの情報の拡散にも一役買ってくれます。

参考:ハーゲンダッツジャパン

⑩連載記事でファン化と回遊率を上げる『wisdom』(BtoB向け)

wisdom

<wisdomの特徴>

  • 国内のオウンドメディアの中では老舗
  • 連載記事で集客・固定ファンを獲得している
  • 社会的課題と絡めて自社の技術や機器を紹介

wisdomはNECが2004年から運営しているオウンドメディアで、最新のテクノロジーやビジネス関連のコンテンツを配信しています。

立ち上げ当初は、NECに興味のないユーザーとの接点を増やす目的で運営されていました。

そのため、NEC関連の情報は極力掲載しない方針で運営されていたものの、2016年のリニューアルを機に方針を転換。

「新規事業を生み出す次世代のビジネスリーダー」をペルソナに設定し、社会的課題の解決にフォーカスしたコンテンツを、自社のテクノロジーと絡めて配信しています。

wisdomでは連載記事で集客・ファンを獲得し、ユーザーの回遊率を高めながら、NECの取り組みを紹介する戦略が採用されています。

どようようにメディアの固定ファンを獲得すればよいのか悩んでいる方は、参考にしてみてはいかがでしょうか。

参考:wisdom

⑪チームのためのIT情報サイトをコンセプトにした『サイボウズ式』(BtoB向け)

サイボウズ式

<サイボウズ式の特徴>

  • チームのためのIT情報サイト
  • 読みやすさに配慮したコンテンツを作成
  • 滞在時間が伸びればSEOでも有利に

サイボウズ式は、グループウェアを取り扱うサイボウズ株式会社が運営するオウンドメディアです。

「チームのためのIT情報サイト」をコンセプトに「カイシャ・組織」「働き方・生き方」「家族と仕事」などをテーマにした記事を掲載しています。

サイボウズ式のコンテンツは、読みやすさに配慮されており「地方は組織も「空き家化」している?維持できない組織やルールはなくそう──宮崎のシャッター街を再生した田鹿倫基さん」という記事では、LINEのような対話形式が採用されています。

読みやすいコンテンツはユーザーの離脱が少ないため、SEOにも有利に働いていると考えられます。

自社メディアの滞在時間を延ばしたい方は、参考にできる部分が多いのではないでしょうか。

参考:サイボウズ式

⑫メール会員獲得を重視した『バーコード講座』(BtoB向け)

バーコード講座

<バーコード講座の特徴>

  • バーコードに特化したWebメディア
  • メインのコンテンツはebook
  • ebookでメール会員を獲得してリードへ繋げている

バーコード講座は「バーコードの基本」「バーコードの読み取りと印字」など、バーコードの仕組みや技術を解説しているサイトで、株式会社キーエンスが運営しています。

特筆すべき点は、ユーザーに対して直接商品をプロモーションすることよりも、メール会員獲得を重視している点です。

メール会員を獲得できれば、能動的にプロモーションを実施できます。

しかし、メールマガジンの登録を文章で促すだけでは、なかなか会員登録してもらえません。

そこでバーコード講座では「よくわかるバーコードの基本」「コードリーダーによる3つの付加価値の実現【自動車業界編】」といったebookを20冊以上用意して、会員登録を促しています。

リードの獲得を目的としたコンテンツマーケティングに取り組みたい方は、参考にするとよいでしょう。

参考:バーコード講座

⑬ユーザーニーズを汲み取ったコンテンツ作り『ferret One』(BtoB向け)

<ferret Oneの特徴>

  • マーケティング情報の発信に特化したWebメディア
  • ユーザーのニーズに合わせたホワイトペーパーを用意
  • 導入事例を紹介することで、検討中のユーザーも比較しやすい

ferret Oneは、株式会社ベーシックが運営しているオウンドメディアです。

マーケティング情報を発信し、自社で開発したツールの訴求に繋げています。

特徴は、ユーザーのニーズに合わせてホワイトペーパーを展開していること。

例えば、Webを使った新規顧客獲得に悩む方には「Webマーケ組織立ち上げの教科書」、CMSについて知りたい方向けには「BtoB企業向け!CMS比較ガイド」などが用意されています。

さらにツール検討中のユーザーが比較しやすいよう、多くの導入事例を掲載。

ユーザー目線に寄り添ったコンテンツ作りにより、1,000社以上の導入につながっています。

参考:ferret One

⑭専門家によるクオリティの高いコンテンツを制作した『経営ハッカー』(BtoB向け)

経営ハッカー

<経営ハッカーの特徴>

  • 経理や税務関連のコンテンツを提供
  • 公認会計士や税理士が記事を執筆しているためコンテンツのクオリティが高い
  • ソーシャルメディアで読者からの評価をチェック

経営ハッカーは、freee株式会社が運営するメディアです。

起業して間もない個人事業主や経理担当者を対象に、経理や税務関連のハウツー記事や事例を掲載しているほか、経営を効率化する方法も解説しています。

メディア内の記事は、公認会計士や税理士といった専門家が作成しているため、クオリティが高く内容も充実しています。

「読者にとって価値のある記事」を重視しており、ソーシャルメディア上での反応をもとに記事の評価をチェックしているそうです。

もともとは社長ブログから出発したメディアですが、多くのユーザーから支持され、現在では月間400万PVを集める大規模なメディアへ成長しました。

コンテンツの質を重視したメディア運営のお手本と言えるでしょう。

参考:経営ハッカー

⑮1ヶ月のメルマガ登録者数が242%増加『HR NOTE』(BtoB向け)

<HR NOTEの特徴>

  • 「人事担当者に役立つメディア」を目標とした
  • MAツールを導入して閲覧行動を計測
  • メルマガ登録者数が1ヶ月で242%増加

人材紹介や採用支援をする、株式会社ネオキャリアが運用するHR NOTEの事例です。

「人事の成長から企業の成長を」をテーマに、人事に関するテクノロジー事例を発信するHR NOTEは人事担当者に役に立つメディアを目指し、用語解説やインタビュー記事を展開していきます。

結果として2021年には、毎月100万人以上の訪問者数を誇るメディアに成長しました。

さらにMAツールを導入し

  • 閲覧行動の計測
  • セグメントに合わせたポップアップの出し分け

を実施することで、導入前には1ヶ月50名ほどだったメルマガ登録者を月200名ほどまでに増やした成功事例です。

参考:HR NOTE

⑯ユーザーの役に立つ記事を発信し検索流入9割を獲得『Money Forward Bizpedia』(BtoB向け)

<Money Forward Bizpediaの特徴>

  • 月間アクセスの90%が検索流入
  • 1,000記事近くのコンテンツ
  • 発信する情報とユーザーのマッチングの高さ

株式会社マネ―フォワードが運営する「Money Forward Bizpedia」は、中小企業の経営者や個人事業主などに対して、バックオフィス業務に関する情報を提供しているメディアです。

徹底的にSEO対策をした記事コンテンツを1,000記事投入しているため、月間100万PVのうち90%が検索流入となっているのが大きな特徴です。

悩みに関する検索キーワードの回答が商品を利用することによって解決するため、誘導率も高く、ユーザー属性とのマッチングも高くなっています。

参考:Money Forward Bizpedia

海外のコンテンツマーケティングの成功事例

海外のコンテンツマーケティングの事例

続いては海外のコンテンツマーケティングの事例を紹介します。

成功事例として有名なメディアを7つピックアップしたので、参考にしてみてください。

⑰ユニークなコンテンツで注目を集める『Will It Blend?』(BtoC向け)

Will It Blend

<Will It Blend?の特徴>

  • 自社製品の耐久性をインパクトのある動画で訴求
  • レシピ集や商品紹介ページなどのコンテンツを用意
  • 段階的に見込み客へと育てながらコンバージョンへ繋げている

Will It Blend?は、家庭用ミキサーを取り扱うBlendtec社が制作したコマーシャル動画シリーズです。

おもしろコンテンツ型の成功事例として知られ、自社の製品でスマートフォンやビリヤードのキューを粉砕する動画が注目を集めています。

Will It Blend?が成功した最大の理由は、単に動画がバズったからではありません。

あらかじめミキサーを使ったレシピ集や製品のパフォーマンスの訴求ページなど、ユーザーを見込み客へと育てるためのコンテンツをしっかり用意していたためです。

おもしろコンテンツで集まったユーザーの多くは、商品自体には関心がない、購買意欲が低いケースが多いため、ほとんどコンバージョンに繋がりません。

そのため、おもしろコンテンツ型では、段階を踏みながらコンバージョンへ繋げるための戦略設計が不可欠になります。

参考:Blendtec’s Will It Blend?|YouTube

⑱コーヒーにまつわる圧倒的なコンテンツ量を誇る『HASBEAN』(BtoC向け)

<HASBEANの特徴>

  • コーヒーに関する圧倒的なコンテンツ量
  • 記事・動画・メール講座など複数の媒体でコンテンツを提供
  • コーヒーのサブスクリプションサービスを展開

HASBEANはイギリスのコーヒーブランドで、コーヒーにまつわる豊富なコンテンツを公式サイトで公開しています。

商品の成分や製造秘話を解説をする記事や動画シリーズ「In my mug」も提供。

創設者のStephen Leighton氏は熱狂的なコーヒー好きとして知られており、コーヒーへの並々ならぬこだわりが評価され、現在ではコーヒー界の権威として知られています。

通常のECサイトのように、必要な時に都度注文できますが、定期的にコーヒーが届くサブスクリプションサービスを展開している点も特徴です。

特定の分野を徹底的に掘り下げることで、成功した事例と言えるでしょう。

参考:HASBEAN

⑲サイト導線を設計し巡回率の向上を狙う『NEILPATEL』(BtoC向け)

NEILPATEL

<NEILPATELの特徴>

  • デジタルマーケティング関連のコンテンツを提供
  • 関連するテーマ同士の内部リンクを設置して巡回率を向上させている
  • 質の高いコンテンツを作成することでSNSでシェアされやすくなる

NEILPATELは、デジタルマーケティング関連の情報を発信しているメディアです。

NEILPATELでは特定のテーマでコンテンツを作成し、さらに関連キーワードの記事を作成した上でリンクを設置し、巡回率の向上を図っています。

結果的にユーザーの滞在時間が長くなり、Googleから評価されやすくSEO的にも有利に。

また、クオリティの高いコンテンツを作成することで、ソーシャルメディアで共有されやすくなり、記事の露出が多くなります。

Googleに評価されやすいメディア作りの一例と言えるでしょう。

参考:NEILPATEL

⑳若い世代のビジネスパーソンをターゲットにした『MintLife』(BtoC向け)

MintLife

<MintLifeの特徴>

  • 若い世代をターゲットにしたコンテンツSEO型のマーケティング
  • ビジネスパーソン向けにお金に関するコンテンツを提供
  • ユーザーにとって有益な情報を提供することで信頼を獲得

MintLifeは、個人向け資産管理サービスを提供しているMint.comが運営するWebメディアです。

同社の事例は、コンテンツマーケティングで会員数を大幅に増やした成功例として知られています。

MintLifeは、若い世代のビジネスパーソンをターゲットにしたコンテンツSEO型のメディアで、「How to Increase Your Earning Potential」「I Dropped Out of College: My Student Loan Repayment Options」といったお金にまつわる問題・課題を分かりやすく解説する記事を掲載。

役立つ情報を発信することで、ユーザーからの信頼獲得に成功したとされています。

現在では、金融系のWebメディアの中でも、最もアクセスを集めているサイトとして知られています。

参考:MintLife

㉑旅行者が興味を持ちそうなコンテンツで集客する『FOUR SEASONS MAGAZINE』(BtoC向け)

FOUR SEASONS MAGAZINE

<FOUR SEASONS MAGAZINEの特徴>

  • 旅行者向けのコンテンツを提供
  • 見込み客の違和感を得ない導線設計
  • 自然なCTA設置

FOUR SEASONS MAGAZINEは、大手ホテルチェーンFour Seasons Hotelsが運営するWebマガジンです。

グルメやアクティビティなど、旅行者が興味を持ちそうなコンテンツで集客し、コンバージョンへ繋げる方法を採用。

例えば「The Trip of a Lifetime: Exclusive Experiences Across Europe」という記事では、ヨーロッパでしかできない体験やスポットを紹介しながらホテルへのリンクを掲載しています。

自然なCTAの設置方法は、ほかの分野のメディアでも参考になるでしょう。

参考:FOUR SEASONS MAGAZINE

㉒商品を宣伝しないマーケティングを実施する『Red Bull』(BtoC向け)

Red Bull

<Red Bullの特徴>

  • 商品を宣伝しないコンテンツマーケティングを実施
  • メディア企業を標榜するほどコンテンツの発信に力を入れている
  • イベントやコンテンツで集めたファンに対してマーケティングをする

エナジードリンクブランドとして知られるRed Bullは、商品を宣伝しないコンテンツマーケティングの成功例として有名です。

Red Bullは、年間売上の3分1をマーケティングに投資しており「飲料を販売しているメディア企業」を標榜しています。

エクストリームスポーツに特化した雑誌「The Red Bulletin」やイベント、動画が人気を集めています。

コンテンツのほとんどがブランディングを目的としたものになっており、情報発信やイベントを通じて見込み客をファン化した上で、彼らに対しマーケティングを実施しているが、Red Bull最大の特徴と言えるでしょう。

参考:Red Bull

㉓地域ごとに配信を変更している『FireRock』(BtoB向け)

<FireRockの特徴>

  • 地域に合わせたアプローチを実施
  • 万人向けではなく、特定の層にターゲットを絞って運用を実施した
  • SNSの位置情報機能を活用したマーケティング

FireRockは石材について情報発信しているメディアです。

石材の活用方法やアイデアをまとめたコンテンツを掲載することで、幅広い顧客層を獲得しています。

FireRockは地域に合わせた配信に力を入れており、画像検索に特化したSNS・Pinterestへ各地の地名タグと共に投稿することで、地域別のユーザーへアプローチをしています。

石材というニッチなジャンルで、あえて限られた特定の層をターゲティングすることで、効率の良いリード・顧客獲得につながりました。

参考:FireRock

㉔学習用コンテンツでインバウンドマーケティングに成功した『Hubspot』(BtoB向け)

Hubspot

<Hubspotの特徴>

  • マーケティング資料やノウハウなど見込み客が必要としているコンテンツを用意
  • 自社のインバウンドマーケティングを成功させて信頼を獲得
  • 顧客の事例を紹介して見込み客に安心感を与える

Hubspotは統合型CRMサービスを提供する会社で、営業活動・カスタマーサポートの効率化やインバウンドマーケティングを支援しています。

公式サイトではサービスの紹介だけではなく「マーケティング資料&ノウハウ」「ブログ」などの学習用のコンテンツも用意することで、自らのインバウンドマーケティングを成功させています。

さらに見込み客に安心感を与えるために、実際にサービスを導入した顧客の事例も紹介。

自社をインバウンドマーケティングの成功例として示すことで、ユーザーからの信頼獲得に成功した事例と言えるでしょう。

参考:Hubspot

㉕顧客に合わせたコンテンツを配信『Salesforceブログ』(BtoB向け)

<Salesforceブログの特徴>

  • 幅広くITをテーマに情報を発信
  • 新規顧客だけでなく、既存顧客もサポート
  • ユーザーの欲しい情報を欲しいタイミングで提供できる

Salesforceブログは、CRMプラットフォームのメーカーとして世界的に有名な株式会社セールスフォース・ドットコムが運営しています。

オウンドメディアとして、ITをテーマに時幅広く情報を発信していますが、特筆すべき点としてそれぞれのユーザーの集客経路に合わせて情報提供している点が挙げられます。

見込み客や既存顧客に対しては、それぞれが必要とするコンテンツをメルマガなどを通して案内するなど、CRMメーカーならではの取り組みも実施。

新規顧客だけでなく、既にツールを導入している層のためにもコンテンツが発信されているため、ファン化の面でも効果的です。

参考:Salesforceブログ

成功事例を見る際にチェックすべき3つのポイント

事例を見る際にチェックすべき3つのポイント

他社の事例を見る際に押さえておくべきポイントが3つあります。

気になる事例を振り返るときに、知っておくと自社が参考にするべき事例が見えてきます。

ポイント①コンテンツの種類

まずはコンテンツの種類をチェックしましょう。

コンテンツマーケティングで提供されるコンテンツは以下の4種類に分類できます。

権威型 専門家に商品・サービスを評価してもらうコンテンツ。
専門的な視点によるレビューで、ユーザーに安心感を与えられる。
レビュー型 実際に製品を購入したユーザーのレビューをベースにしたコンテンツ。
自分事化されやすく、見込み客の共感を得られやすくなる。
あくまでも中立な立場でレビューしてもらうことが重要。
ファクト型 調査や統計などの事実をベースにしたコンテンツ。
商品の性能や効果を定量化することで客観性を持たせられる。
ユーティリティー型 ユーザーにとって価値のある情報を、アプリなどの使い勝手のよい手段で提供しているコンテンツ。
実用的な形式でコンテンツを提供することで、情報の利用価値を高められる。

コンテンツマーケティングでは、ターゲットに対して適切なコンテンツを提供する必要があります。

つまり、コンテンツの内容から逆算することで、コンテンツの狙いを推測できるのです。

他社の事例を見る際は、どのタイプのコンテンツなのか意識しながらチェックしましょう。

ポイント②コンテンツマーケティングの種類

事例を見る際にチェックすべき2つ目のポイントは、コンテンツマーケティングの種類です。

コンテンツマーケティングは大きく以下の4種類に分類できます。

エデュケーショナル型 コンテンツマーケティングの中でも基本的なタイプ。
ユーザーの疑問を解決しつつ、商品に対する理解を高めてもらいコンバージョンへ繋げる。
ネイティブ広告型 ユーザーが普段利用しているメディアに溶け込むように、広告を出稿して情報を提供するタイプ。
あくまでも違和感のない形で情報を発信するため、ユーザーに受け入れられやすい。
ただし、広告の配信を停止すると自社メディアへの流入がなくなる。
コンテンツSEO型 SEOを重視したコンテンツマーケティング。
エデュケーショナル型が段階を踏みながらコンバージョンへ繋げていくのに対し、コンテンツSEO型では、購買ファネルの各段階のユーザーを検索エンジンから直接集客する。
面白コンテンツ型 ユーザーの興味を引くような面白いコンテンツを提供して集客する方法。
バズるコンテンツを制作できれば、短期的に大量のアクセスを集められるが、見込み客以外のアクセス比率が高め。

実際のコンテンツマーケティングでは、明確に上記の4種類に分類できないケースもあり、複数のタイプを組み合わせている場合もあります。

種類をチェックすることで、メディアの目的をある程度推測できるので留意しておきましょう。

ポイント③コンテンツのターゲット

チェックすべき3つ目のポイントはコンテンツのターゲットです。

ユーザーは、認知→比較・検討→購入という流れを経て商品を購入します。

コンテンツをチェックすることで、他社のメディアがどの段階のユーザーをターゲットにしているのかが分かります。

成功事例を見て、認知や比較・検討段階向けのコンテンツから、どのように次のフェーズへ繋げているのかを学べるでしょう。

成功するコンテンツマーケティングに共通すること

成功するコンテンツマーケティングに共通すること

成功するコンテンツマーケティングには、以下のような共通点があります。

  • 明確な目的を設定している
  • ペルソナに合ったコンテンツを提供する
  • 継続的に取り組んでいる
  • 独自のポジションを確立している
  • 効果測定と改善を定期的にしている

本項では、それぞれの特徴について解説します。

明確な目的を設定している

効果的な施策を実施するためには、明確な目標を設定しておく必要があります。

その上で、どのようなコンテンツが必要なのかを考えなければなりません。

コンテンツマーケティングは、中長期的な目線で運用していくことが前提であるため、途中で方向性や目標がずれないよう土台作りから丁寧に実施することが重要です。

目的が不明瞭な状態では方針が定まらず、コンテンツマーケティングで成果を上げることは困難です。

かけた時間やコストを無駄にしないためにも、まず初めにコンテンツマーケティングを導入する目的を設定しましょう。

ペルソナに合ったコンテンツを提供する

次に顧客となるユーザー層を明確にするため「ペルソナ」を設定し、ニーズに合わせたコンテンツを提供します。

ペルソナを定めることで、集客や成約につながる道筋を組み立てることも可能となり、そこに至るまでのコンテンツマーケティングが果たすべき役割を再確認が可能です。

コンテンツマーケティングで成功しているメディアの多くは、ペルソナとコンテンツの方向性を明確にしています。

初期の段階から制作するべきコンテンツを明確にすることで、時間やコストの削減にもつながり効率よく業務を進められるでしょう。

継続的に取り組んでいる

コンテンツマーケティングは取り組んだ次の日から成果が上がるようなものではなく、長期的に安定して成果を上げる点が特徴です。

そのため、コンテンツマーケティングに取り組む前に理解しておかないと、期待だけが先行してしまいかねません。

落ち着いて長期的に運用するためには目的をしっかりと持ち、課題を解決させるためにはどのような施策が必要かを逆算して考えることがポイントになります。

また課題を解決させるためには、コンテンツマーケティングが適しているのかについても改めて検討するようにしましょう。

独自のポジションを確立している

コンテンツマーケティングで成功するためには、競合との差別化が重要になります。

他社が真似できない独自の戦略を取ったり、自社独自の視点でコンテンツを作ったり、他にはないオリジナルの強みを持つことが成功につながります。

1から新しいポジションを作り出すのは至難の業のため、見方を少し変えてみたり、既存のポジションに少し工夫を加えるだけの差別化が取り組みやすいです。

当記事で紹介しているメディアの事例を参考に、視点を変えてみるといいかもしれません。

効果測定と改善を定期的にしている

また、作成したコンテンツを公開するだけでは不十分です。

効果測定を実施しながら最適化を実施することではじめて、人を集められるコンテンツになります。

  • KGI:最終的に目指すべき目標
  • KPI:最終目標までの中間指標

を設定し、定期的に計測・測定を実施することで進むべき方向性や改善点を発見できます。

Googleが提供している「Google Analytics」を導入すれば、無料でWebサイトのアクセス数や直帰率の数字の確認が可能です。

ユーザーの反応や計測された数値を見ながら改善し、成果に繋がるメディアへと育てていきましょう。

コンテンツマーケティングの最新のトレンド

2024年度のコンテンツマーケティングは2023年に引き続き、導入を計画・実行する企業が増えると予想されています。

Web上で実施するコンテンツマーケティングは、今後ユーザーの動向を計測・理解し、ニーズを叶えるクオリティの高いコンテンツを制作することが重要になるでしょう。

さらに施策によってもトレンドが変わることも特徴です。

例えば動画マーケティングでは、短い動画が注目されています。

SNSでは、インフルエンサーマーケティングが一般化していくでしょう。

コンテンツマーケティングを進めていく上でも、常に最新の情報をリサーチしユーザーニーズに合わせたコンテンツの展開が大切です。

まとめ:コンテンツマーケティングは成功事例を参考に取り組もう

まとめ:コンテンツマーケティングに絶対的な正解はない

国内と海外、BtoBに分けてコンテンツマーケティングの成功事例を紹介しました。

コンテンツマーケティングは、自社の目的に合わせて実施することが何より重要です。

紹介した成功事例は目的に合わせて最適化した結果、現在のような方法で運営されています。

成功事例から学べることは非常に多いですが、同じ手法が自社にとっての正解とは限りません。

まずは「月間の問い合わせ件数を増やす」「契約者数を増やす」など目的を明確にし、活用できそうな手法を検討しましょう。

現在、BtoB向けのコンテンツマーケティングの全体像の解説や成功事例を紹介した「【BtoBのリード獲得に繋がる】コンテンツマーケティング施策の始め方」を無料で発行しておりますので、こちらも併せてご確認ください。

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