BtoBマーケティングの基本と知っておきたい定番の手法33選
企業を対象にしておこなうマーケティングである、「BtoBマーケティング」。
ただ、ひとくちにBtoBマーケティングといってもその手法はさまざまです。
さまざまな選択肢から最適な方法を選んで取り組む必要がありますが、そこで把握しておきたいのがBtoBマーケティングにどのような手法があるのかについてです。
この記事では、BtoBマーケティングの定番の手法を33選ご紹介していきます。
Webを活用する手法と活用しない手法に分けていくつか紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
なお、テクロ株式会社ではBtoBマーケティングの施策についてまとめた資料「押さえておくべきBtoBマーケティングの施策」を無料で配布しています。
BtoBマーケティングの施策にお悩みの企業様は、ぜひ参考にしてください。
BtoBマーケティングとは?
BtoBマーケティングは、企業を対象にしておこなうマーケティングです。
企業が抱える課題や問題を解決する製品やサービスを紹介し、加入や購入へとつなげていきます。
BtoBマーケティングについて詳しく知りたい方は「BtoBマーケティングとは?施策の流れや手法を徹底解説!」を御覧ください。
BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違い
企業がおこなうマーケティングは「BtoBマーケティング」と「BtoCマーケティング」に分けられます。
BtoBとBtoCの違いは、「マーケティングの対象」です。
先ほども紹介したように、BtoBマーケティングでは法人を相手に製品やサービスを売り込みます。
一方、BtoCマーケティングの場合、製品やサービスを売り込む相手は法人ではなく個人です。
例えば、コストパフォーマンスの高い家具や雑貨で有名な「ニトリ」のメインターゲットは個人です。
そのため、BtoCマーケティングを実施して個人に製品を売り込んでいます。
一方、ニトリが数年前から企業向けに展開しているのが「ニトリビジネス」です。
ニトリビジネスは企業に対してオフィス家具の販売をおこなうサービスであるため、BtoBマーケティングの実施が必要になります。
また、BtoBマーケティングの場合、販売する製品やサービスの単価が高額になってしまいがちです。
そういった高額な製品を購入してもらう・サービスに加入してもらうには、信頼を獲得し、見込み顧客を育成することも重要になります。
BtoBマーケティングの手法21選
冒頭でも紹介したとおり、BtoBマーケティングの手法は一つだけではありません。
定番と呼ばる手法だけでもさまざまな手法があります。
ここからは、Webを活用した手法とWebを活用しない手法にわけ、BtoBマーケティングの手法を紹介していきます。
1. SEO
インターネットを通じてWebサイトに集客したいと思った場合に欠かせないのが「SEO」によるマーケティングです。
SEOはGoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果に自社のWebサイトを最適化させる手法で、そのためにおこなわれる施策を「SEO対策」と呼びます。
法人の経営者や担当者は、製品やサービスを新しく購入して導入する際、さまざまなキーワードで検索します。
オフィスに導入する家具を探している場合であれば、
- 「オフィス 家具」
- 「オフィス デスク おすすめ」
- 「オフィス 家具 安い」
などのキーワードで検索するでしょうか。
SEOでのマーケティングではこれらのキーワードに対して自社のWebサイトや対応するWebページを最適化し、検索結果の上位に表示されるよう対応していきます。
これらのキーワードの中には月に数万回~数十万回検索されるものもあるため、上位表示できた場合、Webサイトへ多くのアクセスが見込めるようになります。
2. オウンドメディア
オウンドメディアとは、企業によっても定義づけが異なりますが、一般的には自社で運営情報を発信しているブログのようなWebサイトを意味します。
目的は見込み顧客への認知拡大やリードの獲得だけでなく、企業やサービスのファンになってもらったり、採用面での経営人材の獲得やエントリー数の確保などさまざまです。
SNSや動画コンテンツとの相性も良く、合わせて取り入れることで流入が増えるなどの相乗効果が期待できます。
商業的なメディアとことなり、PV数よりも課題の解決やコンバージョンを重視するのが特徴です。
3. フォームマーケティング
フォームマーケティングとは、接点を持ちたい企業のお問い合わせフォームからサービスを案内して、営業を行う手法です。
よく比較としてあげられるメールマーケティングでは、開封率が低いために成約までの道が遠くなってしまいますが、フォームマーケティングでは決裁者が確認する可能性が高くなるため、BtoBには最適といえます。
またターゲットの連絡先を手に入れずともアプローチできるため、リストを作るためのコストがかかりません。
新規顧客を獲得するためのアプローチ方法としては効率が良い手法といえるでしょう。
4.Webサイト・LP改善
WEBサイトやLP改善は、見やすさと導線をしっかりと改善できれば、コンバージョン率のアップが期待できます。
例えばクリックされてからのコンバージョン率を1%から2%にあげるだけでも、単純計算で売上が2倍アップするということです。
数値データ以外にもWebサイトデザインを一新することで、企業のイメージを変えられるなどの効果もあります。
記事コンテンツがSEOなどと関連している際は、検索順位が落ちてしまわないように注意しながら改善しましょう。
5. 外部メディアへの寄稿
他企業の外部メディアに寄稿することで、自社サービスの魅力を表現できるため、認知度向上などを狙えます。
日頃から情報発信をすることで他企業側から寄稿の話が舞い込んできたり、担当者側から他企業へ寄稿を持ちかけるのが一般的です。
自社商品やサービスの魅力を配信する以外にも、寄稿先メディアの企業と信頼関係を構築できるため、新しい仕事を獲得するチャンスも増えます。
人気があれば書籍化へとつながる可能性もあるマーケティング手法です。
6. ホワイトペーパー
マーケティング業界でホワイトペーパーは、顧客に役立つ情報やノウハウを記載した資料を意味します。
マーケティング的には、ホワイトペーパーをダウンロードしてもらうことと引き換えに顧客の情報を手に入れるのが一般的です。
獲得した電話番号やメールアドレスなどに対して、架電やメルマガなどでの定期的なアプローチを続けることで、徐々に信頼関係を構築できます。
また過去のダウンロード履歴から顧客が興味のありそうなジャンルを把握できるため、しっかりとデータを分析できれば、さらなる関係の強化にも最適といえるでしょう。
7. 導入事例
自社商品やサービスの導入事例を解説することによって、理解を深めてもらうことも成約へと大きく貢献してくれます。
BtoBの場合は実際に導入した企業に対してインタビューを行い、利用感覚やどのような問題が解決されたかを成功事例として紹介すると効果的です。
導入事例の掲載方法は、オウンドメディアなどWebサイトに掲載したり、YouTubeなどの動画として公開する方法が一般的です。
最終段階の購買意思決定において重要な判断材料になるため、優先的に取り入れましょう。
8. プレスリリース
プレスリリースとは、新商品やキャンペーンの情報を外部に公開するPR施策です。
一般的には、プレスリリースサイトや配信サービスに掲載してもらい認知度を拡大することを目的としています。
第三者から報道されるため、自社のみでPRするよりも信頼性が高まる点が他の手法にはない特徴です。
関連する業界の担当者も注目しているため、投資や業務提携につながる可能性も期待できます。
9. SNS公式アカウント
Webを活用したBtoBマーケティングの中で注目が集まっているのがSNS公式アカウントを活用したマーケティング手法です。
以下の表を見てもわかるとおり、主要なSNSのユーザーは年々増え続けています。
サービス名 | ユーザー数 | |
2017年 | 2020年 | |
LINE | 7,100万人 | 8,600万人 |
4,500万人 | 4,500万人 | |
2,000万人 | 3,300万人 |
参考:ソーシャルメディアラボ「2021年7月更新! 12のソーシャルメディア最新動向データまとめ」
Twitterのユーザー数こそ横ばいですが、LINEは1,600万人、Instagramは1,300万人もユーザー数が増えているのがわかります。
また企業アカウントであっても、返信機能やコメント機能、DM機能を使ってユーザーと積極的に交流できるのもSNSの大きなメリットの一つです。
SNSからWebサイトへの誘導方法ですが、各SNSにはリンクを設置できるようになっており、そこからWebサイトへと誘導していくのが王道です。
SNSにリンクを設置してWebサイトへと誘導し、
- 製品の購入
- サービスの成約
- 問い合わせ
などにつなげていきます。
10. SNS代表アカウント
企業の代表がSNSで発信することは認知度の拡大や新規リードの獲得につながることが利点として挙げられます。
運用次第では企業としてのイメージ向上へとつながるので、人材獲得などの面でも効果が期待できるでしょう。
ただし発信する内容次第ではマイナスイメージが付いてしまう可能性もあります。
SNS代表アカウントであっても、目的や戦略をきちんと立てたうえで導入するように心がけましょう。
11. SNSインフルエンサー社員アカウント
代表SNSと似たマーケティングとして、社員をインフルエンサーとし、SNSから情報を発信することで企業の認知拡大を図る手法もあります。
有名な企業としては、化粧品メーカー大手の資生堂がInstagramやTwitterで「資生堂ビューティーコンサルタント」として、美容に関するさまざまな情報を発信しています。
ターゲットとする顧客との相性があるものの、導入できれば低コストで高い効果を得られるはずです。
属人性が高くなってしまう点に注意しながら導入を検討してみましょう。
12. 動画配信
企業がWebを活用したBtoBマーケティングに力を入れていきたいと考えた場合、特に注目するべきなのが「動画配信」です。
BtoBマーケティングにおける動画配信では、製品やサービスを紹介する動画を制作し、動画配信プラットフォームで公開して認知を図ります。
大人気の動画配信プラットフォームであるYouTubeの利用者数は6,500万人を超えていますし、新しいタイプの動画配信プラットフォームであるTikTokも1,000万人以上が利用する規模にまで成長しています。
5Gが普及すると動画をマーケティングに活用する流れはますます加速すると予想されており、Instagramなどその他のSNSも動画関連の機能を拡充中です。
動画はテキストや画像に比べて伝えられる情報の量が多いですし、映像で見せることでよりイメージしやすくなるため、製品やサービスの説明が複雑なものになりやすいBtoBの商材に適しているマーケティング手法です。
13. リスティング広告
ここまで紹介してきた、
- SEO
- SNS
- 動画配信
は、大きな集客効果が見込めるものの、
- コンテンツの制作に時間がかかる
- 認知されるまでに時間がかかる
- ターゲットユーザーに刺さるコンテンツが作れないと成果が得られない
など、コンテンツ主体のマーケティングならではのデメリットがあります。
即効性がないのはスピード感をもってマーケティングに取り組んでいきたい企業にとっては大きなデメリットだと言えるでしょう。
そのようなコンテンツ主体のマーケティング手法とは異なり、即効性が高いのがリスティング広告です。
顕在層向けへのアプローチとなるリスティング広告は広告費用を払えば瞬時にユーザーへとリーチできるため、スピード感をもってマーケティングに取り組めます。
SEOやSNSなどの手法とWeb広告を併用するケースもあります。
リスティング広告は事前に出稿するキーワードや広告文などの設定が必要なので、ターゲットが検索するキーワードや刺さる広告文を設定しないとかけた予算が無駄になってしまうので注意しが必要です。
14. ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトの上部やサイドバーなどにバナーや動画として広告を掲載する手法です。
アドネットワークを通して配信する場合もあれば、掲載先のWebメディアと直接契約して掲載してもらう方法もあります。
ターゲットはリスティング広告とは異なり、潜在層向けとなります。そのため、cookieなどを利用すれば、一度Webサイトに訪れたユーザーに再訪問を促すリターゲティング広告へとつなげることも可能です。また、定期的に接触することができるので、潜在顧客を囲い込むことができるでしょう。
成果を上げるためにはクリック率やコンボージョン率を測定・分析し、コツコツと改善していくことが近道となります。
15. リターゲティング広告
リターゲティング広告とは一度自社に訪れたユーザーに対して、サイト離脱後も追跡する広告を意味します。
広告を再度表示させることで、商品やサービスを思い出してもらうきっかけを作れます。
Webサイト訪問者の9割は離脱しているといわれているため、継続的にユーザーにアプローチできるのは、リターゲティング広告ならではの強みといえるでしょう。
「cookie(クッキー)」と呼ばれる仕組みを利用して追跡していますが、プライバシー保護の観点から規制が厳しくなることが予想されるため、今後の動向に注目しましょう。
16. Facebook広告
Facebook広告とはその名の通り、Facebook上に掲載する広告を意味します。
月間アクティブユーザー数が23億を超える世界最大級のSNSであるFacebookですが、広告は100円から出稿が可能です。
コストを抑えながら、テストも兼ねた広告を配信できるためフィードバックが取りやすいのが特徴です。
また、Facebookは実名で利用されるため、ターゲッティングの精度が高くなります。
性別だけでなく、年齢や趣味などの単位でターゲッティングできる強みはFacebook広告ならではです。
17. Instagram広告
Instagram広告は、Instagram上で一般の投稿フォームと同様の形式で配信される広告です。
2019年時点でのInstagram月間アクティブユーザー数は3,300万人ですが、年々増加しているため今後も最注目のSNS広告となるでしょう。
Instagramが写真を主体としたSNSであるために、ビジュアル効果のある広告との相性が良いです。
またInstagramでは、Facebookでも利用されているターゲティング機能を活用しているため、ユーザーの性別や年齢などへの的確なリーチも可能となっています。
18. Twitter広告
Twitter広告は、Twitterのタイムラインになど表示される広告です。
表示時間が少なくすぐに流されてしまう欠点がありますが、ユーザー間での拡散も期待できるため、ユニークな広告が効果を上げやすいです。
テレビを見ず、新聞も取らないような若年層の利用が約8割を占めているため、目的とするターゲットによってはTwitter広告だけで十分な成果をあげられることもあるかもしれません。
InstagramやFacebook同様に、ツイート内容や他アカウントとのエンゲージメント状況から、自社の商品やサービスに興味のある人に絞って広告を配信することが可能です。
19.外部メディアへの広告出稿
外部のメディアに有料で広告を掲載してもらうことで、潜在層に対してアピールする手法も存在します。
掲載したい広告と相性の良いメディアに広告を掲載してもらい、認知度の向上などを目指します。
掲載先のメディアの信頼性によっては、自社の企業イメージが良くなる相乗効果も期待できるため、メディアの選定は慎重かつ戦略的に行いましょう。
他の広告と比較して費用が高くなりがちなため、費用があまりかけられない場合は別のマーケティング手法を検討してみてください。
20. メルマガ配信
メルマガ配信を利用すれば、顧客と継続的な接点がもてるため、自社サービスや商品への親しみやすさや好意を抱いてもらえるようになります。
低コストで導入できるうえ、顧客に対してダイレクトにアプローチできるため、現在でも人気のあるマーケティング手法の1つです。
メール配信システムを利用すれば、専門技術や知識も必要なく簡単にメールをターゲット別に配信できます。
メルマガ配信をするうえで、メールの開封率やコンバージョン率を分析するのは必須となるため、ツールの利用が前提となることを把握しておきましょう。
メルマガの作り方については以下の記事も参考してみてください。
効果的なメルマガの作り方!読まれるための9つのコツと注意ポイント
21. ステップメール
メルマガはユーザーにとって有益な情報を想定して配信しますが、ステップメールは資料請求や会員登録などのユーザーのアクションに連動して送信されるメールです。
ユーザーが情報を必要とするタイミングをあらかじめ把握しているのであれば、ステップメールを導入することでコストを抑えることが可能です。
ただしどうしても機械的な内容となってしまうため、文面の最初にユーザーの名前を入れるなど特別感を演出するのがポイントとなります。
必ずしもユーザーのアクションと同時で配信する必要はなく、興味を持ったあと数日置いてアプローチを図るのも効果的です。
22. MAツールの導入
MAツールとは、マーケティングオートメーションツールの略で、顧客の獲得から育成を含めたマーケティング全般の活動をサポートするためのツールを指します。
導入できれば、広告の効果測定や分析を自動化できるため、大幅なコスト削減につながります。
もし情報を可視化できるツールであれば、マーケティング以外の部署とのやりとりにも貢献してくれるため、チームで計画を進める際にも助けとなるはずです。
メルマガやオウンドメディアなど、収集するデータが多い手法ではデータの分析と改善が必須となるため、積極的にMAツールを導入するようにしましょう。
23. テレアポ
テレアポとは、テレフォンアポインターの略で、その言葉通り電話で営業をかける手法です。
自社のサービスや商品の説明をすることで、新規顧客の獲得を目的としています。
現在では非効率的なマーケティングとして扱われがちですが、情報収集に積極的ではない企業に対してもアプローチできる点で強みがあります。
どうしても担当者1人の時間をテレアポにあてなければならないため、負担を極力減らすように工夫しましょう。
Webを活用しないマーケティング手法10選
BtoBマーケティングには、あえてWebを活用しないタイプのマーケティング手法もあります。
SEOやSNSなどWebを活用したマーケティング手法が主流になりつつあるのは否めませんが、Webを活用しないマーケティング手法には、ターゲットと面と向かって話ができる大きなメリットがあります。
Webを活用しないBtoBマーケティングの手法を10通り紹介していきます。
1. 展示会
BtoBマーケティングでのターゲットユーザーとなる顧客には、
- 顕在顧客
- 見込み顧客
- 潜在顧客
といった3種類の顧客が存在します。
顕在顧客と見込み顧客は自分のニーズを理解しているタイプの顧客で、潜在顧客は自分のニーズを理解していないタイプの顧客だと言えますが、展示会は顕在顧客や見込み顧客にアプローチできるマーケティング手法です。
展示会は「アパレル」や「車」などテーマを絞った形で開催され、業界の関係者が多く参加します。
当然製品の購入やサービスの導入を考えている法人の担当者も多く参加しますし、ニーズがはっきりしている潜在顧客や見込み顧客ばかりが集まるため、多くのリードを獲得できる可能性が高いと言えます。
展示会には、
- 高額な参加費用がかかる
- 準備に時間がかかる
などのデメリットもありますが、ぜひ活用したいBtoBマーケティングの手法です。
2. セミナー
顧客からの信頼を獲得し、成約につなげていくBtoBマーケティングの手法が「セミナー」です。
自社のノウハウを惜しみなく公開して参加者の信頼を獲得し、成約へとつなげていきます。
例えばWebマーケティングのサービスを提供している会社の場合、
- これまでの事例
- 取得したデータ
- おこなってきた施策
などを公開し、Webマーケティングに取り組みたい・強化したいと考えている企業の参加者を教育していきます。
すべてが成約につながるわけではありませんが、セミナーの質が高ければマーケティングを任せたい思ってもらえるようになり、顧客との関係を築けることも。
また、自社の製品やサービスの説明をしたり、実際に製品やサービスを利用している顧客に登壇してもらうタイプのセミナーもあります。
利用者の生の声は説得力があり大きなインパクトをあたえるため、自社の製品やサービスを紹介するタイプのセミナーを開催する場合は、ぜひ積極的に取り入れてみてください。
3. インサイドセールス
会社にいながらおこなう営業活動であるインサイドセールスも代表的なBtoBマーケティングの手法の一つです。
インサイドセールスでは、電話やメールを活用し、顧客となりうる企業に対して営業をおこなっていきます。
テレアポと混同されてしまいがちですが、リストを使って顕在顧客に商品やサービスを勧めるテレアポに対し、インサイドセールスでは潜在顧客の教育もおこないます。
電話やメールで潜在顧客の課題をヒアリングしてニーズを顕在化し、製品やサービスの必要性に気づかせることで成約につなげていくわけです。
インサイドセールスは、訪問営業にコストと時間を割いてしまっている企業が導入するべきBtoBマーケティングの手法です。
4. ダイレクトメール(DM)
ダイレクトメールとは、新規顧客や見込み客に対して、パンフレットや手紙などを送るマーケティング手法です。
オンラインによるメールが主流となった現代では、どんなに内容を工夫したメールでも埋もれてしまう可能性が高いです。
しかし実物のある手紙やパンフレットであれば、顧客の手元に確実に届くため、認知してもらいやすくなります。
カーディーラーや住宅メーカーなどビジュアル的な訴求が効果的な分野で多く導入されており、興味を生み出す機会として活躍してくれます。
5. 交通広告
電車やタクシー、バスなどの公共交通機関に掲載される広告は、厳正な審査が必要なため、信頼できる広告というイメージを持たせやすくなります。
信頼性を獲得すれば、認知度の向上やブランディングにもつながるため、長期的な効果にも期待できます。
また広告の出稿エリアを絞れるため、顧客の獲得を目的としていないエリアを除外することで、広告費用の削減につながる点が特徴的です。
広告そのものを誘導や道案内として活用することも可能なため、実店舗をもつ企業は積極的に導入を検討してみましょう。
6. 紙媒体への広告出稿
雑誌や新聞などの紙媒体への広告出稿は今も現役で活躍している手法です。
新聞や雑誌は保管性が高く、なんども顧客の目に触れる機会があるため、商品やサービスの内容が記憶に残りやすくなります。
またビジュアル効果も高いことに加えて、紙媒体の手触りや匂いなどもセットで情報として脳に入ってくるため、さまざまな感覚に訴えかけられます。
紙媒体の広告枠は制限が設けられていることがほとんどに加えて、データの収集が難しいため、改善や分析が難しいのが難点です。
7. マス広告
- テレビ
- ラジオ
- 新聞
などのマスメディアに掲載される広告はマス広告と呼よばれ、幅広い層へアピールできるのが特徴です。
インターネットの普及によって全盛期ほどは利用されていませんが、現代でも効果のある広告の1つで、記憶の残りやすさは他の広告と比べてもトップクラスといえるでしょう。
Web広告との接点が少ないシニア層にもアピールできるため、獲得したいターゲットによってはオンライン広告よりも高い効果が期待できます。
ただし、出稿料金は高額となるため、予算と相談しながら導入を検討しましょう。
8. 飛び込み営業
アポイントを取らずに顧客の会社や自宅に訪問し、新規開拓する営業を飛び込み営業と呼び、古くから続いているマーケティング手法です。
アポイントを取っていないことから分かる通り、非効率的な営業方法と考えられがちですが、資金や準備がなくても始められるため、誰でも取り組める強みがあります。
また商品やサービスによっては、潜在顧客に対して商談まで運べるため、スピード感を持って成約を獲得できます。
ただ闇雲に飛び込み営業をしても意味がないため、成功させるには入念なリサーチと準備をしましょう。
9. 既存顧客からの紹介
既存顧客からの紹介は質の高い顧客を集めやすく、受注率も高くなる傾向があります。
こちらが施策を取ることなく自然に発生する紹介であれば、コストをかける必要がないため、最も費用対効果の高いマーケティング手法といえます。
もし紹介することで利益が得られるような仕組みが構築できれば、さらに費用効果の高い成果もあげられるでしょう。
実際に商品を利用した顧客からの説明となるため、情報の信頼性が高くなるのも魅力の1つです。
10. 手紙
テンプレート的な印象を持たれがちなメールと比較して、実物の手紙は目に留まりやすくなります。
宛先を選べる手紙であれば、決定権を持った役員クラスにダイレクトでメッセージを伝えられるため、BtoBでの利用に向いているといえるでしょう。
テレアポや飛び込み営業と違い、担当者の時間を強制的に奪うことがないため、心象を悪くすることが少ないです。
またデジタルなマーケティングが普及した現代で実物の手紙は、他社との差別を図るうえでも効果的といえるでしょう。
まとめ:ビジネスにあった手法でBtoBマーケティングに取り組もう
BtoBマーケティングにはさまざまな手法があります。
Webを活用した手法もあればWebを活用しない手法もあり、特徴や期待できる効果が異なります。
企業がBtoBマーケティングでしっかりと成果をあげたい場合、意識するべきなのは最適な手法でマーケティングに取り組むことです。
今回紹介した33のマーケティング手法はいずれも利点や欠点が異なりますが、目的に見合った正しい方法で取り組めば大きな成果をもたらしてくれます。
自社のビジネスに合っていると思われる手法でBtoBマーケティングに取り組んでみてください。
また、弊社ではBtoBマーケティングの基本的なノウハウを詰め込んだ「押さえておくべきBtoBマーケティングの施策」を配信しています。
事例を含めて解説しているため、まだBtoBマーケティングについて経験がない方でもイメージしやすくなっています。
気になる方はぜひダウンロードして、知識を深めてみてください。