BtoBでインサイドセールスを導入するメリット4つとポイント
インサイドセールスは、電子メールや電話などを活用して見込み客に営業をかける方法です。
近年BtoB業界で、盛んに取り入れられています。
対局にあると考えられがちなフィールドセールスも、実はインサイドセールスの延長線上にある営業方法です。
当記事では、BtoBの営業の変化や重要性、導入するポイントまで解説しています。
時代の変化とともに従来の営業方法が通用しなくなっている事例も多いです。
BtoBにインサイドセールスを取り入れて成約を勝ち取りましょう。
なお、テクロ株式会社では「BtoBマーケティング入門書」資料を無料で配布しています。
BtoBマーケティングの主な活動や事例を知りたいBtoB企業様は、ぜひ参考にしてください。
目次
BtoBの営業方法に変化が起こっている
2019年12月初旬にコロナウィルスの感染が拡大して以降、人と人が直接対面する機会が減りました。
その影響はセールスの分野にも及び、BtoBにおいても顧客と対面して営業する方法が激減しています。
顧客のもとへ訪問する従来の営業スタイルに拘ったままだと、売上も思うように上がりません。
そこで注目されたのが、インサイドセールスです。
インサイドセールスでは、すでに獲得している見込み客に対して分業で営業をかけられるので、営業担当の負担やコストを大幅に削減できます。
今までインサイドセールスで使われていた電話やメールはもちろん、SNSやチャットツールを導入できる環境も整ってきているため、BtoBでも参入が簡単になってきました。
BtoB業界のインサイドセールスは、新型コロナウイルスの感染拡大によって普及しました。
今後は「対面に依存しない新しい営業スタイル」として、継続的に広がっていくと予想されます。
企業の事業を継続するためには、時代に合わせた新しい営業方法も取り入れていくことが重要です。
BtoBでインサイドセールスを導入する4つのメリット
BtoBではインサイドセールスが重要とされており、利点がいくつかあります。
BtoBにおけるインサイドセールスの強みや利点を改めて知ることで、導入を検討する助けになるはずです。
メリット1.BtoBの顧客と相性がいい
BtoB営業の特徴の1つが成約までの検討期間の長さです。
仕組みが複雑な商品も多く営業をかける担当者が決済者とは限らないため、成約まで長い検討期間を要します。
インサイドセールスでは、移動費や接待費など、顧客を獲得するためにかかるコストを大幅に削減できるのが強みの1つです。
成約の見込みのある顧客だけにターゲットを絞って営業をすれば、売り上げに直結する効果も得られやすくなるはずです。
メリット2.分業化で効率化を図れる
インサイドセールスの分業化による効率化も期待できます。
顧客の温度感に応じて営業するべきかを選別できるため、対応する営業担当の作業分担や優先度の設定も可能になります。
温度感の高い顧客だけにアプローチを絞ることで、結果的に1日あたりの商談数も増やせるメリットも大きいです。
メリット3.顧客の興味・関心に合わせて情報提供できる
インサイドセールスでは、顧客の温度感に合わせてアプローチするため、相手の興味や関心に合わせた情報を提供できます。
顧客とコミュニケーションをとりながら、どのサービスにどれくらいの関心を寄せているかを見極められるため、成約までの距離感を確実に測れます。
よって「検討のタイミングがあわず、競合の商品と成約が決まってしまう」事態を防ぐことも可能です。
検討のタイミングが合わなかった顧客に対しても、電話やチャットツールから連絡ができるため、訪問営業でフォローし続ける必要がありません。
成約温度感の高い顧客のクロージングに集中できるため、検討期間が長くフォローの負担も大きいBtoBに最適といえるでしょう。
メリット4.ノウハウを共有できる
営業のテクニックはさまざまで、1人の優秀な営業担当がいると頼りきりになりがちです。
企業が営業成績のよい担当ばかりに依存していると、営業ノウハウが残らなかったり、チームとしての営業力が上がらなかったりするリスクもあります。
BtoBも例外ではなく、1人の営業担当がアポの獲得から営業を担当するケースも多かったため、営業活動が属人的になっていました。
しかしインサイドセールスを導入すれば、社内に営業ノウハウが共有できるため、営業チーム全体の営業力向上が期待できます。
そしてインサイドセールスの活動はすべてログとして記録するため、営業活動を管理しやすい点も特徴です。
営業担当の経験やスキルに依存しないため、担当者の退職や社内異動に伴うトラブル防止にもつながります。
顧客を育成できる
インサイドセールスでは、顧客の温度感に合わせて営業できるため、さらに熱量を高めてフィールドセールスへとつなげるリードナーチャリングも得意です。
電話やチャットツールを採用しているインサイドセールスは、営業コストがかからないため、顧客の育成に長い時間をかけられます。
また顧客の育成ができれば、過去に商談や取引などのやり取りがあった休眠顧客の取りこぼしも防げるでしょう。
実際に顧客を長期的にフォローできなかった場合、80%は2年以内に競合から製品・サービスを購入しているという調査結果もあります。※
オンライン営業によって情報収取のみで終わっている顧客も多いため、インサイドセールス導入して取りこぼしをゼロに近づけるようにしましょう。
※参考:
- 第34回 放置した見込み顧客の8割が2年以内に競合に流れる?|日経クロステック
- 米シリウスディシジョンズ社(現Forrester社)の調査
フィールドセールスとインサイドセールスの役割
インサイドセールスを導入する前に、フィールドセールスとの役割の違いをあらためて確認しましょう。
役割を知っていれば、より有効に活用できます。
フィールドセールスの役割
フィールドセールスは、時間や手間のかかる営業方法です。
インサイドセールスと比較すると、以下の2点を得意としています。
- 顧客の表情を読みとる
- サービスや商品の詳細な説明を直接できる
特に商品が複雑になりがちなBtoBでは、資料を見せながら対面で進められると商談をうまく進められます。
初めから訪問による営業となるとコストが重くなってしまうため、インサイドセールスと役割を分担しながら進めていくのがポイントです。
インサイドセールスの役割
インサイドセールスは電話やチャットツールでコミュニケーションを取るため、顧客の成約までの距離感によって営業をかけられます。
営業先に訪問する必要がないため、コストは下げられますが、顧客との信頼関係構築が難しくなるのが欠点です。
そのため顧客の熱量がある程度高くなるまではインサイドセールスで営業し、クロージングが近づいてきたら、フィールドセールスへと引き継ぐ橋渡し的な方法として利用します。
BtoBでインサイドセールスを導入する時のポイント
インサイドセールスの導入を成功させるにはいくつかのポイントを押さえておきましょう。
インサイドセールスの担当範囲を決めて連携する
先述したようにインサイドセールスとフィールドセールスはそれぞれ役割が異なります。
フィールドセールスと協業する場合、連携が取れいないと商談がうまく進行しないこともあります。
例えば顧客の熱量の高まっていない状態で引き継ぐと、フィールドセールス側の負担が大きくなるでしょう。
アポイント獲得後は、どのように引き継ぐのか、どこまでインサイドセールスチームが対応するのか事前に決めることがおすすめです。
顧客の情報を管理する
インサイドセールスでは、顧客ごとに適切な情報を提供する必要があるため、情報の記録は特に重要になります。
つまり、情報の管理こそがインサイドセールスの主軸となるため、管理を徹底しなければなりません。
インサイドセールスが管理すべき情報には、顧客情報に加えて、案件情報や営業プロセスも含まれています。
そのためBtoBの場合は、より複雑になると予想されます。
紹介した情報は、以下のデジタルツールで管理するのがおすすめです。
- MA(Marketing Automation):マーケティング最適化をする
- SFA(Sales Force Automation):フィールドセールスを記録する
- CRM(Customer Relationship Management):顧客の一括管理をする
ツールを導入することでフィールドセールスとの役割分担も明確にできる点もポイントです。
BtoBでも人気なSFA/CRMツールであるセールスフォースについて、以下の記事で詳しく紹介しています。
>>セールスフォースとは?BtoB企業に導入するメリットと注意点
またMAツールについて詳しく知りたい方は、以下も参考にしてください。
>>徹底比較!おすすめのMAツール(マーケティングオートメーション)21選
成果を振り返る
インサイドセールスは、実施して終了ではありません。
記録したログを振り返りながら、成約までのプロセスやアプローチ方法を改善していくことが重要です。
成約したケースと失敗したケースとの違いを分析し改善を続けることで、企業全体の業績向上が期待できます。
フィールドセールスの活動状況もログとして記録しておくことで、インサイドセールスの改善につながるため、それぞれの情報を十分に把握しておきましょう。
BtoBのインサイドセールスで重要なのは顧客との情報交換
インサイドセールスの役割である「見込み客の情報をフィールドセールスに受け渡す」「見込み客の育成」を果たすためには、情報のやり取りは欠かせません。
顧客は情報の交換にお互いの利益があると理解して初めて、商談へとつながります。
BtoBでは決裁者が営業する相手ではないため、情報交換によって優先度を確かめられます。
そのためインサイドセールスでは、自社製品の導入で相手の利益につながることをアピールしながら進めていきましょう。
まとめ:BtoBでもインサイドセールスを取り入れて成約を勝ち取ろう!
BtoBの従来の営業方法では、成果が上げづらくなってきており、企業側も変化を求められています。
今まで訪問を主体としたフィールドセールスで顧客を獲得していた企業も、インサイドセールスを導入すれば、大きく売り上げへと貢献してくれるはずです。
BtoBでインサイドセールスを導入するためにポイントを抑えておくことも重要ですが、商談を有利に運ぶためにも、BtoBマーケティングの基礎的な知識も必要になります。
なお、テクロ株式会社ではBtoBマーケティングの主な活動や事例を紹介した資料「BtoBマーケティングの入門書」を無料で配布しています。
インサイドセールスをまだ導入していない企業でも理解できる内容となっていますので、1からBtoBマーケティングを学びたい企業様はぜひご覧ください。