コンテンツマーケティングの外注先の選び方、費用、委託内容の中身を解説

「コンテンツマーケティングを自社で始めるべきか、外注して始めた方がいいのかわからない」と悩んでいる方もいるでしょう。
コンテンツマーケティングをどう始めるべきか知りたいですよね。
この記事では企業のマーケティング担当者に向けて、コンテンツマーケティングを外注するメリットとデメリット、外注先の選び方などを紹介します。
コンテンツマーケティングを自社でやるのか、外注するのか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
コンテンツマーケティングが注目される背景
コンテンツマーケティングが注目される背景として、インターネットやSNSの発展による消費行動の変化が挙げられます。
インターネットやSNSを通じて消費者が自由に情報が得られるようになったことは、購買行動に大きな変化をもたらしました。
特に大きな変化は、商品やサービスを購入する際に、インターネット検索を活用して情報を収集し、比較検討を行うケースが多くなったことです。
そのため、企業としては商品やサービスの直接的な宣伝をするよりも、ユーザーのエンゲージメントを高めることが重要視されるようになりました。
コンテンツマーケティングは、エンゲージメントを高めるために有効な手段です。
例えば、検索行動に対して有効なSEOなどは、マーケティングにおいて非常に重要な手法といえます。
コンテンツマーケティングの基本については、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:コンテンツマーケティングとは?実践方法や手法、事例まで徹底解説
コンテンツマーケティングを外注する企業の割合
Content Marketing Academyが企画・実施した調査によると、BtoB、BtoCともに、約70%の企業がコンテンツマーケティング業務を外注していることが分かっています。
(参考:Content Marketing Academy「コンテンツマーケティング・サーベイ2022 – 2023」)
中でも、コンテンツ制作に関する業務を外注しているケースが多く、BtoBでは69.8%、BtoCは68.3%がコンテンツ制作を外注しています。
また、コンテンツの制作以外でも、コンテンツの戦略策定や効果測定を委託している企業もあり、すべてを内製している企業の方が少ないという結果でした。
コンテンツマーケティングは、顧客とのエンゲージメントを高められる有効な手段ですが、戦略の策定からコンテンツの制作、効果測定、改善など、かなりのリソースが必要です。
さらに、正しくユーザーにリーチするコンテンツマーケティングを展開するためには、SEOをはじめとするノウハウが欠かせません。
そのため、社内のリソースが不足している場合や、ノウハウが蓄積していない段階では、外注を検討してみても良いでしょう。
コンテンツマーケティングを外注するメリットとデメリット
コンテンツマーケティングの外注には、メリットもある一方でデメリットもあります。
ここでは、外注によるメリットとデメリットについて紹介します。
外注のデメリットもしっかりと理解したうえで、依頼すべきかどうかの判断要素にしてください。
コンテンツマーケティングを外注するメリット
コンテンツマーケティングを外注するメリットは以下の3つです。
- 自社のリソースを使わずに済む
- 効果的な戦略が立てられる
- 自社運用よりも低コストになる可能性がある
それぞれ詳しく解説します。
メリット1.自社のリソースを使わずに済む
コンテンツマーケティング会社に外注すれば、コンテンツマーケティングの戦略から制作、分析までしてくれるので、自社のリソースを使わずに済みます。
すべて外注するのではなく、コンテンツ制作などの一部でも外注すれば、社内のリソースの軽減ができます。
コンテンツマーケティングをする場合、社内でチームを組むのが一般的です。
チームにはコンテンツマーケティングができる人材を配置する必要があるため、人材の確保も必要です。
社内にコンテンツマーケティングのノウハウがなければ、人材の育成もしなければなりません。
自社内だけでコンテンツマーケティングを始めれば、多くのリソースが必要になります。
コンテンツマーケティングにリソースを大量につぎ込んでしまうと、本来の業務に手が回らなくなります。
社内のリソースをどこに割くべきかを考えてから、外注に任せることを検討しましょう。
メリット2.効果的な戦略が立てられる
コンテンツマーケティング会社に外注すると効果的な戦略が立てられます。
効果的な戦略とは自社が伝えたいコンテンツではなく、ユーザー目線で制作されたコンテンツのことです。
例えば、外注により、以下のようなユーザー目線に沿った戦略が立てられます。
- 運用目的に基づいて、閲覧するユーザーのペルソナ設定
- ペルソナに合わせた魅力的なコンテンツを制作
- SEOを意識したコンテンツ制作
自社がユーザーに伝えたいだけの戦略では、メディアに集客できません。
したがってユーザーにとって有益なコンテンツを制作するためにも、第三者の意見を取り入れると良いでしょう。
メリット3.自社運用より低コストになる可能性がある
コンテンツマーケティング会社に外注したほうが、自社内で完結するよりも低コストになる可能性があります。
自社にコンテンツマーケティングのノウハウを持った人材がいない場合、コンテンツマーケティングのできる人材を採用したり、育成しなければいけません。
コンテンツマーケティングは性質上、成果が上がるまでに長い時間が必要です。
手探りで挑むとなるとなおのこと時間が必要で、ノウハウがないので成果がでない可能性もあります。
コンテンツマーケティング会社はプロになるために勉強や実績を積んできた集団のため、最短かつ効率的に成果を上げる方法を知っています。
一時の費用を惜しんで自前で済ませるよりは、プロに任せた方が結果的にコストを抑えられるでしょう。
コンテンツマーケティングを外注するデメリット
コンテンツマーケティングを外注する場合、メリットだけではなく、デメリットも把握しておきましょう。
デメリットは以下の2つです。
- 外注先によって質が異なる
- 自社にノウハウが貯まりにくい
それぞれ解説します。
デメリット1.外注先によって質が異なる
コンテンツ制作は外注先によって質が異なります。
外注先によって担当者や記事を制作するライターが異なるためです。
実際に仕上がった制作物が期待したほどのものではないこともあります。
期待はずれの結果を防ぐためには、「依頼するジャンルは得意なのか」など、外注先のスキルや実績を見極めなければなりません。
外注する前に実績やポートフォリオを見せてもらうことで、どのようなコンテンツができあがるのかをある程度予測できるでしょう。
デメリット2.自社にノウハウが貯まりにくい
外注先に施策を任せっきりにすると、自社にノウハウが貯まりにくいのがデメリットです。
知識が無ければ、先方に正しいフィードバックができなくなります。
さらに成果が出たとしても、何が要因で良い結果になったのかも見極められないのです。
外注していても受け身にならないようにし、自社だけで運営ができるようになる気持ちで、スキルやノウハウを学ぶことが大切です。
コンテンツマーケティングを学ぶ場合は、まずは本を読んでみましょう。
おすすめの本を知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:コンテンツマーケティングの学習におすすめ本を分野別に20冊紹介
コンテンツマーケティング業務に必要なスキルと人材
コンテンツマーケティングを実施する際は、以下のような多岐に渡る業務が発生します。
- ペルソナを設定する
- カスタマージャーニーを決める
- KGIやKPIを設定する
- SEOを実施したコンテンツを制作する
- データを収集して分析する
- サイトの修繕・デザイン
これらの業務を効率よくこなすためには、以下のようなスキルが必要です。
- 戦略策定スキル
- マーケティングスキル
- データ分析スキル
- 情報収集スキル
- クリエイティブスキル
- SEOスキル
- ライティングスキル
- プロジェクトマネジメントスキル
コンテンツマーケティングはトレンドの移り変わりも早く、検索エンジンのアルゴリズムアップデートにも対応しなければいけません。
そのため、多くのスキルが必要になってくるのです。
これらのスキルを補うために必要な人材は、以下のとおりです。
- Webライター
- エディター
- マーケター
- ディレクター
- プロデューサー
- エンジニア
- Webデザイナー
人材を採用するためには、かなりのコストがかかることが想定されます。
また、人材を育成するにしても、かなりの時間が必要です。
上記の人材の採用が難しい場合は、一部もしくはすべてを外注するのがおすすめです。
コンテンツマーケティングの外注パターン
さきほど解説した通り、社内にコンテンツマーケティングに必要なスキルの一部を持った人材がいる場合は、不足しているスキルの部分だけを外部に委託することも検討できます。
ここでは、コンテンツマーケティングの外注パターンについて解説します。
社内リソースを活用しつつ、コンテンツマーケティングの展開を検討している方は参考にしてみてください。
記事制作のみを委託
社内にマーケティング部門があるなど、すでにマーケティングスキルを持ったリソースが確保できている場合は、記事などのコンテンツの制作のみの委託が検討できます。
コンテンツマーケティングにおける記事制作は、ある程度の文章スキルとリサーチ能力があれば、極端な専門知識がなくても執筆が可能です。
そのため、社内のリソースを割いてコンテンツを制作するよりも、本来の業務に時間を使った方が良いケースもあります。
ただし、委託先の企業によっては、コンテンツの質に差があります。
そこで、記事の制作を委託する場合には、コンテンツのクオリティ管理が重要です。
執筆ルールを設けることで、一定基準のコンテンツを納品してもらえます。
日々の効果測定を行い、より効果のあるコンテンツを制作できるように、しっかりとディレクションを行いましょう。
Webコンサルティング部分を委託
社内リソースや業務委託などを活用して、コンテンツの制作リソースが確保できている場合は、Webコンサルティングの部分のみを委託することを検討しましょう。
より効果的なコンテンツを制作するためのアドバイスを受けたり、既存コンテンツの改善をしたりと、さまざまなコンサルティングが受けられます。
特に、社内でマーケティングに関するノウハウが不足している場合は、Webコンサルティングのみを委託することがおすすめです。
また、Webコンサルティングからの指摘事項やアドバイスを吸収し、社内にノウハウを貯めていくことで将来的にマーケティングを内製化できるケースもあります。
一定期間はコンサルティングを受けながら、社内でスキルを持った人材の育成を並行して行いましょう。
Webコンサルティングと記事制作両方を委託
社内にコンテンツマーケティングを展開するリソースが不足している場合は、Webコンサルティングと記事制作の両方を依頼することも検討しましょう。
自社のビジネスに寄与できる効果的なマーケティング戦略が立案できなければ、時間とリソースの無駄となってしまいます。
また、効果的なマーケティング戦略が立案できたとしても、ユーザーにとって魅力的なコンテンツが制作できなければ意味がありません。
そのため、コンテンツマーケティングに必要なリソースが整うまでは、外部企業に委託することも検討しましょう。
コンテンツマーケティングは、成果が出るまでに時間のかかるマーケティング手法です。
よって、外部企業に委託をしつつ、内製化のための準備を進めていくことも可能です。
コンテンツマーケティングの外注、委託の費用相場
コンテンツマーケティング会社に依頼できる内容と費用相場を一覧にしました。
月額の相場 | 業務内容 | おすすめの企業 |
10万円以下 | 記事作成 | 自分のメディアにコンテンツを投入したい |
10〜30万円 |
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記事作成、アクセス解析なども依頼したい |
30〜50万円 |
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コンテンツマーケティングの戦略から分析、改善まで依頼したい |
50万円以上 |
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コンテンツマーケティングと言っても、業務内容は「記事作成」「CMS構築」などさまざまです。
SNS運用や動画コンテンツの作成などは、対応していない会社もあるため注意しましょう。
自社が担当できる業務とできない業務を洗い出して、手が回らない部分は外注を検討してみましょう。
以下では、コンテンツマーケティングにかかる費用をについて、それぞれの業務内容ごとに解説します。
10万円以下:記事作成
記事作成のみを依頼する場合であれば、10万円以下で依頼できるケースもあります。
ただし、コンテンツマーケティングを展開する場合は、継続的なコンテンツの投稿が必要です。
したがって、継続的に記事作成のコストがかかる点に注意しましょう。
記事作成を依頼する場合は、コンテンツマーケティング会社に依頼する以外にも、クラウドソーシングも利用できます。
副業などで記事を作成しているクラウドワーカーを利用すれば、コストを下げながら外注も可能です。
前述の通り、記事制作を外注する場合には、コンテンツのクオリティ管理が求められます。
コンテンツマーケティングの目的にふさわしいコンテンツを制作できているか、しっかりと見極めるようにしましょう。
10〜30万円:記事制作からアクセス解析まで
記事の制作からコンテンツのアクセス解析までを実施する場合は、約10〜30万円のコストがかかります。
制作した記事の効果測定は、コンテンツマーケティングの成果を確認するためにも非常に重要な要素です。
ターゲットに適切にリーチしているのか、コンテンツからどれだけのリードが流入しているのかなど、成否を判断するために必要な情報が盛り込まれています。
そのため、コンテンツのアクセス解析を依頼する場合は、より充実した計測ができる企業を選択することがポイントです。
また、計測したデータをもとに適切な改善策を考案できない場合は、別途Webコンサルティングが受けられる企業に依頼するなど、別の外注先を検討しましょう。
30〜50万円:コンテンツマーケティングの戦略から分析、改善まで
コンテンツマーケティングの戦略から分析、改善まで依頼する場合は、約30〜50万円のコストがかかります。
基本的には、ほとんどコンテンツの運営を委託できるため、自社のリソースを大幅に削減できます。
ただし、コンテンツマーケティングの運営を委託する場合は、マーケティングを展開する目的を明確することが重要です。
目的が明確になっていないと。ただコンテンツを制作して運営することになるため、マーケティングの成否が見極めにくくなります。
あらかじめ数値的な目標を定めたうえで、委託先に目標を伝え、達成ができているのかをチェックしましょう。
50万円以上:コンテンツマーケティングの運営とコンサルティング
コンテンツマーケティングの運営に加えて、コンサルティングを依頼する場合には、50万円以上のコストがかかるケースがあります。
大きな費用が掛かることになりますので、慎重な費用対効果の検討が必要です。
また、外注する業者のよっては、伴走型のマーケティング支援が受けられるケースがあります。
自社の人材育成を進めながら、マーケティングのサポートが受けられますので、将来的に内製化を進めたい方におすすめです。
コンサルティングを依頼する場合であっても、自社の目標を明確にしておくことは重要です。
しっかりとコンテンツマーケティングを実施する目的を定めたうえで、達成できる可能性がもっとも高い企業に依頼するようにしましょう。
コンテンツマーケティングの相場費用が詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:BtoB向けのコンテンツマーケティング費用相場と施策例
コンテンツマーケティングの外注先選定のポイント
コンテンツマーケティングの外注先の選び方は以下の4つです。
- 自社のリソースと保有ノウハウを把握する
- 実績が十分にある
- 担当者がテーマに強い
- 戦略から分析までワンストップで担当できる
それぞれ解説します。
自社のリソースと保有ノウハウを把握する
自社のリソースやノウハウを整理したうえで、不足している部分を優先して外注しましょう。
そのためには、自社の現状をしっかりと整理しておく必要があります。
自社のリソースを活かしつつ必要な部分のみを外注することで、コスト押さえながらコンテンツマーケティングを展開できます。
また、社内リソースを適切に活用することで、人材のスキルアップにつながる点もポイントです。
外注する企業を選定する際はサービスの範囲などをチェックし、必要なポイントに対して十分な知識を持っているかをチェックしましょう。
実績が十分にある
まずは実績が十分にあるかを確認しましょう。
ただし実績を重視しすぎると、無意識に優秀なベンチャー企業やフリーランスを候補から排除してしまうため注意しましょう。
実績の少ないベンチャー企業の中には、優秀なフリーランスを積極的に受け入れ、より画期的なコンテンツマーケティングを提供しているケースもあります。
そういった会社は、まずは実績を作るために低い金額を提示していることもあります。
互いの要望がマッチすれば、コストを抑えつつ効果的なコンテンツマーケティングを依頼できるでしょう。
単純な実績だけではなく、担当者の経歴やサービスの概要、戦略も確認しましょう。
担当者がテーマに強い
外注するのであれば担当者が依頼するテーマに強いか確認しましょう。
コンテンツマーケティング会社や担当者によって得意なテーマが異なるからです。
例えば美容系が得意な場合、BtoB向けの企業のコンテンツマーケティングを担当するとなると、知識の共有に時間がかかり、コンテンツの質も悪くなる可能性があります。
したがって依頼する前に、テーマについて経験やスキルの豊富な担当者がいるか、よく確認することが肝心です。
戦略から分析までワンストップで担当できる
コンテンツマーケティング会社を外注するなら、戦略から分析までワンストップで担当できる企業を選びましょう。
コンテンツマーケティングを実施する場合、質の高いコンテンツの作成だけでなく、戦略の立て方やデータの分析も重要なためです。
例えば、コンテンツ制作しか依頼できない場合、戦略を立てずにひたすらコンテンツを量産することになるでしょう。
コンテンツはただ量産するだけでは、意味がありません。
戦略的に必要のないコンテンツでも、制作してもらえばコストがかかります。
また、制作したコンテンツに「どれだけユーザーが訪れたのか」「どのようなユーザーが訪れるのか」などの分析をしなければ、成果を出すのは難しいでしょう。
そのため、戦略から分析まで担当できるコンテンツマーケティング会社に外注することをおすすめします。
コンテンツマーケティングの外注を検討しており、おすすめの会社を知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:【2023年版】コンテンツマーケティングに強い支援会社18選と選び方を紹介
まとめ:外注をして効果的な戦略でコンテンツを制作しよう
今回は、コンテンツマーケティングを外注するメリットと外注先の選び方を紹介しました。
コンテンツマーケティングを外注することで、第三者の視点から戦略の提案をしてもらえるため、大いに価値があります。
さらに、社内のリソースも軽減できるので、かぎられたコストを適切に活用できることもメリットです。
コンテンツマーケティングを自社で始めるべきか、それとも外注すべきかと悩んでいるマーケティング担当者の方は、ぜひ本記事を参考に検討してみてください。
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