インバウンドセールスって何?運用の手順・効果を最大化する方法を徹底解説
最近、従来の営業活動を見直し、インバウンドセールスを導入したり、完全に移行したりする企業が増えています。
インバウンドセールスが気になってはいるものの、
「実際、どうやって導入したらいいのか分からない」
「インバウンドセールスでどう変わるのか、具体的にイメージできない」
と思っているのではないでしょうか。
そこで今回は、インバウンドセールスの特徴のほか、始め方や効果を最大化する方法を解説していきます。
読み終わる頃にはインバウンドセールスの導入方法や、自社の営業活動がどのように変わるのか、具体的にイメージできているはずです。
ぜひ参考にしてみてください。
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目次
そもそも「インバウンドセールス」って何?
インバウンドセールスについて、具体的にイメージができていない方もいるかもしれません。
ここでは、インバウンドセールスの意味や注目されている理由、インバウンドマーケティング・インサイドセールスとの違いを解説します。
インバウンドセールスは「情報発信で購買行動を誘導する手法」
インバウンドセールスとは、「情報発信することで顧客の興味を惹き、購買行動を促すことでビジネスゴール達成につなげていく営業手法」のことです。
この根底には「顧客ファースト」という考え方があり、売り手側の都合や理論を押し付けることなく、同じ目線で情報提供・提案をおこない、「顧客といい関係を築くこと」に重きを置いています。
インバウンドセールスの大まかな流れは下記のとおりです。
- セミナーやWEBサイト、メールマガジンなどで情報発信する
- 商品やサービスに興味を示した顧客からアプローチがある
- 顧客に対し、情報提供や提案をして信頼関係を構築する
- 購買行動を促し、自社の商品やサービスを購入してもらう
従来の方法であるアウトバウンドセールス(訪問型営業)と違い、顧客が自社に興味を持っているので温度感が高く、成約もしやすいです。
売ることはビジネスをする上で大事ですが、それだけに固執しないのが最大の特徴と言えます。
アウトバウンドセールスが効果を発揮しなくなり注目された
近年インバウンドセールスは、導入したり完全移行する企業が増え、注目を集めています。
これには、従来の営業方式であるアウトバウンドセールスが効果を発揮しにくい状況になってきている背景があります。
昨今はWEBやSNSの発展によって情報取得が簡単になり、製品やサービスの情報はもちろん、使用者の生の声なども簡単に手に入るようになりました。
オンラインで比較検討が簡単におこなえるようになり、営業電話や訪問してくる営業マンなどは、迷惑だと感じる人が多くなっています。
従来の営業方式を必要としない人や、印象を悪く持つ人が増えたので、以前よりも成果が出にくくなったわけです。
言い方を変えれば、インバウンドセールスのほうが効果を発揮しやすくなっているとも言えます。
インバウンドセールスとアウトバウンドセールスの違いについては「アウトバウンドセールスとは何が違うの?6項目で比較」をご覧ください。
インバウンドマーケティング・インサイドセールスとの違い
インバウンドセールスによく似た言葉で、インバウンドマーケティングとインサイドセールスがあります。
それぞれの違いは下記のとおり。
-
インバウンドマーケティング
インバウンドでおこなうマーケティング活動のこと -
インサイドセールス
非対面で顧客とコミュニケーションをとりながら購買行動に繋げるもの(インバウンドセールスに内包される)
インバウンドマーケティングは、インバウンドセールスと同じ考え方でおこなうマーケティング活動です。
顧客からアプローチをしてくれる土台作りに重点を置き、マーケティングをおこないます。
インサイドセールスは、インバウンドセールスに内包される営業手法です。
インバウンドセールスのプロセスのうち、顧客とのコミュニケーションに重点を置いた手法と言えます。
どれも通ずるところがあるため混同されがちですが、別物です。
インバウンドマーケティングについて詳しく知りたい方は「インバウンドマーケティングとは?メリットや課題、成功させるための戦略を紹介」もご覧ください。
アウトバウンドセールスとは何が違うの?6項目で比較
ここでは、インバウンドセールスと従来の営業手法であるアウトバウンドセールスを下記の6項目で比較していきます。
- 営業手法
- 契約までの期間
- 業務コストの大きさ
- 見込み顧客の温度感
- 見込み顧客の感じる印象
- 営業活動のゴール
2つの営業手法の違いを明らかにすることで、インバウンドマーケティングへの理解を深めていきましょう。
比較1.営業手法
インバウンドセールスとアウトバウンドセールスでは、そもそも目的が違うため、その営業手法も大きく変わってきます。
インバウンドセールスは前述のとおり、
- 情報発信で顧客と接点を持ち、信頼関係を構築する
- 状況やニーズに合わせた情報提供や提案をおこなう
というプロセスで、購買行動などのビジネスゴール達成を目指す営業手法です。
それに対しアウトバウンドセールスは、アポイントつまりは商談や、それに繋がる話し合いの機会を作り出すことを目的とする手法です。
多くの場合、電話や訪問営業でアプローチし、早いタイミングで商談などの機会を持とうとします。
インバウンドセールスとアウトバウンドセールスは目的と手段が違うだけで、営業手法自体に優劣はありません。
ですが、インバウンドセールスは顧客目線でアプローチしているため、嫌悪感を抱かれにくいのは事実です。
導入することで、イメージ向上に繋げた企業もあります。
比較2.クロージングまでの期間
インバウンドセールスとアウトバウンドセールスでは、顧客との接触〜クロージングまでの期間も違います。
インバウンドセールスでは顧客からのアプローチが最初の接点ですが、タイミングはさまざまです。
たとえば、情報を集めている段階の顧客もいれば、競合他社の商品やサービスも知っていて、比較検討している段階の顧客もいます。
それぞれ異なる顧客の状況やニーズを正確に把握し、それをしっかり満たす必要があるので、クロージングまでは時間をかけなくてはなりません。
一方のアウトバウンドセールスは、電話や訪問営業に応対してくれる顧客には、既に自社の商品やサービスとマッチするニーズや課題がある場合が多いです。
決済権限を持っている担当者と商談ができれば、短期間でのクロージングも可能でしょう。
ただし、営業の時点で難色を示している場合は、アイスブレイクから始める必要があるため、インバウンドセールスよりも時間がかかることもあります。
インバウンドセールスは関係構築が必要なので時間がかかり、アウトバウンドセールスはニーズがあれば短期間でクロージングが可能です。
比較3.コストの大きさ
インバウンドセールスとアウトバウンドセールスでは、導入にかかるコストも違います。
結論から言うと、アウトバウンドセールスよりも、インバウンドセールスの方がコストがかかります。
インバウンドセールスは顧客の興味関心を高め、アプローチを引き出しますがその準備に費用がかかります。
たとえば下記のようなものが必要です。
- WEB上のコンテンツ作成
- SEO対策
- ダウンロード資料作成
- セミナー開催や展示会出展
- 顧客管理ツールの導入費
- インバウンドセールスに適した体制整備
一方のアウトバウンドセールスは、営業リストを作成する程度。
その業務コストはかなり小さいです。
すぐに始められるアウトバウンドセールスに対し、インバウンドセールスは様々な準備が必要なので、その導入ハードルは高いと言えます。
比較4.見込み顧客の興味関心
上で紹介した営業手法の違いによって、顧客の興味関心の度合いにも差が生まれます。
結論から言えば、アウトバウンドセールスよりも、インバウンドセールスの方が温度感の高いことが多いです。
インバウンドセールスは自社の情報発信に対し、関心を持った顧客が資料のダウンロードや問い合わせなどのアプローチをしてくれます。
このような顧客は、自社の商品やサービスとマッチする課題を抱えていると考えられ、こちらの話も聞いてもらいやすく、関係構築も簡単です。
一方のアウトバウンド営業は、顧客側のタイミングではなく売り手のタイミングで接点を持ちます。
自社や商品、サービスのことを知らないばかりか、そもそもニーズがない場合も多くあるでしょう。
興味関心の度合いが低いのでインバウンドセールスに比べると話は聞いてもらいにくく、関係構築も難しいです。
比較5.見込み顧客の感じる印象
インバウンドセールスとアウトバウンドセールスでは、顧客の感じる印象にも大きな差があります。
先にも紹介したとおりインバウンドセールスでは、顧客が自社の商品やサービスに興味関心を持った状態でアプローチをおこないます。
情報発信によって、既に親しみや信頼感を抱いていることも多く、比較的スムーズに話が進みやすいです。
一方のアウトバウンドセールスは、こちらからのアプローチが最初の接点です。
顧客は自社の商品やサービスに対し何の興味関心もないことがほとんど。
このような状態でしつこく営業すればすぐに嫌われてしまい、訪問自体を迷惑がられることも少なくありません。
アウトバウンドセールスは顧客に迷惑に思われる可能性があるため、慎重な行動が必要です。
対して、インバウンドセールスは親しみがあるため、営業がしやすくなります。
比較6.営業活動のゴール
インバウンドセールスとアウトバウンドセールスは、営業活動のゴールも異なります。
インバウンドセールスは、成約以外もゴールになり得ます。
例えば下記のものです。
- 会員登録
- 資料ダウンロード
- 顧客情報取得
もちろんセールスである以上、最終的な目標は成約などの購買行動にあります。
ですが、インバウンドセールスは顧客といい関係を築き、長期的視点で購買行動を目指す営業手法なので、このあたりもゴールになりえるわけです。
一方のアウトバウンドセールスは、購買や成約が、達成すべき最優先のゴールとなります。
上で紹介したインバウンドセールスのゴールは、ゴールとは評価しないことがほとんどです。
インバウンドセールスのメリット4つ
ここでは、インバウンドセールスのメリットについて解説します。
インバウンドセールスをおこなうことで得られるメリットは下記の4つです。
- 効率的に温度感の高い見込み客を集客できる
- 信頼関係を構築しやすい
- 営業コストを削減できる
- 営業担当者のストレスを減らせる
それぞれ、詳しくお話ししていきます。
メリット1.効率的に温度感の高い見込み客を集客できる
インバウンドセールスをおこなうことで、温度感の高い顧客を効率的に集客できます。
インバウンドセールスで問い合わせや資料請求などのアプローチをおこなう顧客は、商品やサービスを認知しており、興味関心が高い状態です。
顧客の抱える課題や問題の解決方法として商品・サービス導入を検討しているので、成約率も高くなります。
またインバウンドセールスは、温度感の高い顧客のほうからアプローチしてくれます。
顧客を探し出したり、電話したり、訪問したりする手間をかけることなく、温度感の高い見込み顧客が集まるので、かなり効率的です。
メリット2.信頼関係を構築しやすい
インバウンドセールスは、圧倒的に信頼を得やすいです。
インバウンドセールスは顧客が自社を認知し、興味関心を持った状態から関係がスタートするためです。
一方、従来の営業手法であるアウトバウンドセールスは、見込み顧客が自社を認知していない状態で電話をかけたり、会社を訪問したりします。
必要としていない商品やサービスの営業は迷惑でしかなく、信頼とは対局にある感情でしょう。
またインバウンドセールスは顧客の課題やニーズを把握し、それを解決するための情報提供や提案に徹します。
売り込みをするのではなく、課題解決のための協力者という立ち位置に近くなるため、信頼を得やすくなるわけです。
このように、インバウンドセールスは信頼関係を築きやすいのです。
メリット3.営業コストを削減できる
インバウンドセールスは営業コストを削減してくれます。
従来の営業手法であるアウトバウンドセールスでは、顧客と接点を持つには電話や訪問が必要でした。
この場合、移動時間や交通費などのコストもかかります。
さらに、事前に顧客の温度感などを把握できないため、温度感の高い顧客も低い顧客も、同じようにコストをかけなければなりません。
インバウンドセールスは、立ち上げ時こそWEBサイトなどの準備が必要ですが、その後はそれを見た顧客のほうからアプローチしてくれます。
商談となれば移動時間や交通費はかかりますが、温度感の高い顧客にリソースを集中できるため、費やした業務コストや金銭コストが無駄になりにくくなります。
こちらからアクションを起こさなくても顧客の方から接点を作ってくれ、またリソースの投入先を絞れることから、コスト削減に繋がるわけです。
メリット4.営業担当者のストレスが減り、モチベーションが上がる
インバウンドセールスは、担当者が営業活動中に感じるストレスを軽減し、モチベーションを上げてくれます。
従来のアウトバウンドセールスではその性質上、温度感の低い顧客にも営業をおこなわなくてはなりません。
「断られる」行為はそれだけでもストレスになりますが、批判されるような扱いを受けた場合はより大きな心理的負担になるはずです。
インバウンドセールスではもともと興味を持ってくれている顧客にアプローチするので、このようなストレスを感じることは少なくなるでしょう。
顧客の課題を解決するための情報提供や提案もおこなうため、邪魔者にされるどころか感謝の言葉をもらえることもあります。
ストレスが減り、モチベーションも上がり、さらなる成果アップにつながるわけです。
インバウンドセールスのデメリット3つ
上記でインバウンドマーケティングのメリットについて説明しましたが、いいところがあればもちろん、悪いところもあります。
インバウンドマーケティングのデメリットは下記の3つです。
- マーケティング力が低いと、見込み顧客が集まらない
- 潜在顧客を見つけられない
- 見込み客を選べない
それぞれ詳しく解説していきます。
マーケティング力が低いと、見込み顧客が集まらない
インバウンドセールスのいちばんのデメリットが「マーケティング力が低いと見込み客が集まらず、集客がままならない」ということです。
インバウンドセールスはこちらから売り込むのではなく、顧客に見つけてもらう営業手法のため、マーケティング力が大事になってきます。
インバウンドセールスはセミナーやWEBサイトなどで情報発信をおこないますが、マーケティングがうまくいっていないと顧客を集めることができません。
集客できなければ、セミナーやWEBサイトに費やした金銭的コストや業務コストなど、様々なコストが無駄になってしまいます。
ぜひマーケティング力は上げておきたいところです。
もしマーケティング部がある場合は連絡を密に取り、連携してマーケティング・セールスを進めていくのが大切です。
こちらについては、「マーケティングチームとの連携を強化する」でくわしくお話ししていきます。
潜在顧客を見つけられない
インバウンドセールスは、潜在顧客を見つけることができません。
これまでお伝えしてきたとおり、インバウンドセールスはアプローチのあった顧客に営業活動をおこなう手法です。
顧客は問い合わせの時点で悩みや課題が顕在化しており、その解決方法として商品やサービスの問い合わせや資料請求などのアプローチを取ってきます。
その一方で、まだそのニーズが顕在化していない潜在顧客はアプローチを取ってくれません。
その点、アウトバウンド営業では、顧客のもとに出向き、顧客がまだ気づいていない潜在ニーズを顕在ニーズ化できます。
これはアプローチのあった顧客とのみ接点を持つ、インバウンドセールスにはできないことです。
このような状況を回避するためには、インバウンドセールス導入の際にアウトバウンドセールス部隊も残しておくことが有効です。
こうすることで営業活動の効率を高めつつ、こちらから営業したい会社にも対処することができます。
見込み客を選べない
アウトバウンドセールスはこちらからアプローチをする営業スタイルなので、電話をする/しない、訪問する/しないで見込み客をある程度選べます。
しかしインバウンドセールスは、アプローチのあった会社にしか営業できません。
たとえば、業界でも最大手の会社に商品やサービスを導入して欲しかったとしても、インバウンドセールスではその会社から問い合わせが来るまで、こちらからできることはないのです。
対処方法は、アウトバウンドセールスの併用が有効です。
また、アプローチがあれば対応をしなくてはならない点も頭に置いておきましょう。
何らかの理由であまり取引をしたくない企業からアプローチがあったときでも、そのまま放置していては口コミなどで悪評が広まってしまう可能性があります。
アプローチがあればリソースを割いて対応しなくてはならないので、留意しておきましょう。
インバウンドセールス運用の流れ4ステップ
ここからは、インバウンドセールスの具体的な導入〜運用の方法を紹介していきます。
インバウンドセールスの導入と運用は下記の4ステップで進めます。
- 顧客にするべき相手を見極める
- 見込み客と信頼関係を構築し、購買意欲を高める
- 見込み顧客のニーズについて、情報収集をおこなう
- ニーズにあった提案をし、クロージングする
それぞれ詳しく解説します。
ステップ1.顧客にするべき相手を見極める
実際に導入・運用する前に、まずは「誰を顧客にするべきか」をしっかり固めておきましょう。
インバウンドセールスで大事なのは、アプローチのあった数ではなく、その質です。
自社の商品やサービスに興味のない相手を集客しても、成果にはつながらず、意味がありません。
成約率の高い顧客をどれだけ集められるかが大事になるため、自社の商品やサービスを必要としているのはどんな人か、見極めておく必要があります。
具体的に、誰のどんな課題を解決するのか決めておいてください。
このあとのステップは、すべてここで決めたものをもとに進みます。
明確に、かつ具体的に顧客像を決めておきましょう。
会社によってはマーケティング部門の領域になるかもしれません。
その場合はマーケティング部門・セールス部門間で連携し、しっかり共有しておくことが必要です。
ステップ2.見込み客と信頼関係を構築し、購買意欲を高める
見込み客と信頼関係を構築し、購買意欲を高めていきます。
まずはステップ1で決めた見込み客と接点を作り、関係を構築しましょう。
見込み客の状況や課題、ニーズに合わせた情報提供をおこない、徐々に購買意欲を高めていきます。
具体的には、
- WEBサイト
- オウンドメディアでの情報発信
- メールマガジン
- セミナー
- ダイレクトメール
などが接点作りや関係構築に有効です。
このとき、見込み顧客との連絡手段や連絡を取るタイミングなどは、相手に合わせて最適化しましょう。
見込み顧客が日中に忙しいなら夕方から夜に連絡を取るべきですし、繁忙期がある業界の場合はその辺りも考慮しないと、印象を悪くしかねません。
顧客に最適化した、寄り添ったコミュニケーションで信頼関係を築くことが大切です。
ステップ3.見込み顧客のニーズについて、情報収集をおこなう
見込み顧客の購買意欲が高まってきたら、ニーズや課題、目標などの情報を収集します。
インバウンドセールスはそのプロセスで顧客と信頼関係を築きますが、最終的な目的は商談の成功、つまりは見込み顧客の購買行動です。
購買行動に繋がる的確な提案をするためには、顧客に関する深い情報が必要です。
信頼関係は構築できているはずなので、電話やメールで継続的にコミュニケーションを取って、情報を引き出しましょう。
顧客が抱える課題や目標が明確になったら、自社の商品やサービスがそれを解決できる形で提案をおこないます。
ステップ4.ニーズにあった提案をし、クロージングする
ステップ3で収集した情報をもとに、見込み顧客にマッチした提案をおこない、成約に繋げます。
自社の商品やサービスが、見込み顧客の課題解決や目標達成につながることを伝え、提案をおこないましょう。
ここで大事なのが、これまで得た情報を整理したうえで、相手に合わせた形で提案すること。
提案内容そのものはもちろんのこと、見込み顧客に出す資料やデータ、商談をおこなう時間帯や場所なども最適化が必要です。
この提案の出来が商談成功の鍵となります。
顧客と信頼関係が構築できているからといって気を抜くことなく、しっかり準備しましょう。
インバウンドセールスの効果を最大化する方法4つ
最後に、インバウンドセールスの効果を高める方法を解説していきます。
インバウンドセールスの効果を最大化するには、次の4つです。
- 提案の型を持っておく
- マーケティングチームとの連携を強化する
- 問い合わせに素早く対応する
- トップセールスが対応する
それぞれ詳しく解説します。
提案の型を持っておく
どのような顧客にも魅力的な提案ができるように、顧客のニーズに合わせた提案内容の型を作っておきましょう。
「型を使ったら魅力的な提案にならないのでは?」と思われるかもしれませんが、型を使うからこそ、安定した提案ができます。
インバウンドセールスは顧客が商品のことを認知した上でアプローチしてきます。
課題や目標の解決方法として自社商品やサービスを検討しているので、ニーズや課題が似ていることが多いのです。
提案をいくつかパターン化しておけば、どのような担当者が対応しても提案のクオリティが保たれ、ブラッシュアップや顧客への最適化もしやすくなります。
マーケティングチームとの連携を強化する
インバウンドセールスの効果を最大化するには、マーケティングチームとの連携強化も必要です。
特に、見込み顧客から得られた情報は積極的に共有するようにしましょう。
先ほどもお伝えしたとおり、インバウンドセールスは顧客が自社商品・サービスを必要としていたり、関心が高い状態でアプローチを取ってくるため、課題やニーズが似ていることが多いです。
そのため、実際の顧客から得られた情報は、これから集客する上でヒントになります。
具体的には、
- 顧客の抱えているニーズや課題
- 自社商品やサービスに期待されていること
このあたりの情報は深掘りして、積極的に共有したいところです。
信頼関係を築くセールスチームだからこそ聞き出せる情報もあるはずなので、しっかり共有し、集客の質と量を高めていきましょう。
問い合わせに素早く対応する
見込み顧客から問い合わせや資料請求があった場合は、できるだけすばやく対応しましょう。
なぜなら、顧客がアプローチしてきた瞬間が、もっとも興味関心や温度感が高いからです。
時間が経過するとともにどんどんそれらは薄れていき、忘れられてしまいます。
遅くても1時間以内、できれば10分以内には対応したいところです。
対応が遅いと、商品やサービスを導入した際のサポート体制にも不安を感じさせてしまいます。
レスポンスが早いことで印象が悪くなることはないので、早めに対応しましょう。
トップセールスが対応する
顧客から問い合わせや資料請求があった場合、トップセールスが対応できるよう仕組みを整えましょう。
ここにパフォーマンスの低いセールスを配置してしまうと、本来関係を構築できたはずの顧客も離れてしまいます。
顧客との最初の接点になるので、多くの顧客を引き上げることが必要です。
とは言え、トップセールスは多忙のことが多くそのような時間を取るのが難しいかもしれません。
その場合は、トップセールスが一次対応し、別のセールスが二次対応の形を取ると良いでしょう。
同時に、チーム全体の対応力を上げることも必要です。
トップセールスの電話対応を録音して分析したり、社内勉強会やセミナーなどもいい方法でしょう。
電話やメールでの対応力は、顧客との信頼関係を構築する上で欠かせないものです。
チームとしての仕組みを整え、継続的に取り組んでいきましょう。
まとめ:インバウンドセールスで効率よく集客しよう
今回は、インバウンドセールスの概要やメリット・デメリット、導入〜運用の方法、効果を最大化するためのポイントについて解説しました。
記事の中でもお話ししたとおり、インバウンドセールスは効率的に、温度感の高い顧客を集客できます。
初めてすぐに結果が出るものではありませんし、準備には様々なコストもかかりますが、成功したときに得られるものはとても大きいです。
従来の営業手法に限界を感じている場合は、ぜひ取り組まれてみてはいかがでしょうか。
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インサイドセールスに興味があるBtoB企業様は、ぜひご活用ください。