メルマガ開封率をあげるには?ベストな配信時間や曜日も解説
Webマーケティングにおいて、顧客に直接アプローチする方法の1つとして、メールマガジン(以下、メルマガ)は非常に重要な役割です。
メルマガはやみくもに配信すればいいわけではなく、効率よく顧客に開封してもらうためにさまざまな対策を練らなければなりません。
では、メルマガの開封率はどれくらいあれば、高品質と判断できるのでしょうか?
本記事ではメルマガ配信の開封率の計算方法や平均、より開封されやすい配信タイミングなどを解説します。
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目次
メルマガの開封率を調べるには?計測方法
開封率は「開封数÷有効配信数×100(%)」という式で計算できます。
例えばメルマガを1,000件のリストに送信して、エラーが100件、開封数が90件だった場合は「 開封数90件÷有効配信数900件×100=10%」の計算になります。
ただ、上記計算を毎回自分で実施する必要はなく、メルマガ配信システムで自動的に計算してくれたり、Google Analyticsを使って計測したりすることが可能です。
メルマガ配信システムで計測
メルマガ配信システムはさまざまな企業から提供されており、中には無料で使えるものもあります。
多くは、配信数・開封数・エラー数・クリック数など、メルマガ配信のデータ計測に必要な情報が自動的に計算される仕組みです。
例えばメルマガ配信ツール「benchmarkemail」を使うと、以下のようなレポート画面が確認できます。
引用:リアルタイムレポート & ABテスト機能|BENCHMARK
レポート画面では、開封率・配信数・開封数・クリック数・エラー数・配信停止数などがわかります。
Goolgle Analyticsで計測
Goolgle Analyticsでも開封率のデータを取ることは可能ですが、メルマガ配信システムのように自動では計算してくれません。
開封率を計測したい場合は、Goolgle Analyticsの「イベント」機能を使って、読者の行動条件を設定する必要があります。
例えば、メール内にパラメータが埋め込まれた画像を設置することで「画像が読み込まれた=メールが開封された」と認識させる方法が取れます。
メルマガ配信システムを使用できない方やクリックしたページ内のユーザー行動を追いたい方は、Goolgle Analyticsで計測する方法を検討してください。
メルマガの開封率の平均値は?
メルマガの開封率は業種・ターゲットによっても異なります。
デジタルマーケティングツールを提供している「Constant Contact」による『2022年2月の電子メールの平均業界レート』のレポートでは、全体の平均開封率は29.87%。
各業種ごとに見ると、約20〜40%となっていました。
参考:Average industry rates for email as of April 2022|Constant Contact
またメルマガ配信システム「BENCHMARK」の2020年5月のレポートでもおおよそ20%〜30%台の開封率が多くみられました。
参考:業種別・地域別(国別)平均メール開封率レポート【2020年版】|BENCHMARK
業種はもちろんメルマガの内容やデバイスの違いによっても変わってくるため、あくまでも参考程度に捉えておきましょう。
メルマガ配信はKPIの設定が鍵
BtoBでもBtoCでも、メルマガはただやみくもに配信すればいいわけではありません。
成果を増やしたいからと言って、配信回数を増やしたり、ターゲットを広くしてメルマガ配信対象を広範囲にしたりしても、結果コンバージョン率が下がってしまうこともあります。
目的達成のためには、
- 開封率
- 配信数
- 到達率(エラー率)
- クリック率
- コンバージョン率
など、それぞれのKPI(業績評価指標)をしっかり設定した上で、戦略立ててメルマガ配信をする必要があります。
開封率
開封率は、有効配信数においてのどれだけ開封されたかの数です。
エラー数は含まれません。
本記事の主題である開封率は、目的達成するためのクリック率やコンバージョン率にも大きく影響してきますので、とても重要な指標です。
メールマーケティング担当者は、開封率は必ずチェックし、適切なKPIを設定しましょう。
配信数
配信数とは、配信を実行したメールの総数のことを指します。
例えば1,000件のリストに対し、毎週火曜日と金曜日に1回ずつメルマガ配信をするのであれば、配信数は毎週2,000件です。
配信は多ければいいというわけではなく、ユーザーに合わせた適切な頻度で送る必要があります。
具体的なメルマガの適切な配信頻度(配信回数)については後述する「メルマガ配信の適切な頻度」を参照ください。
到達率(エラー率)
メルマガ配信をした後に、送信元のアドレスに「MAILER-DAEMON」や「Mail Delivery Subsystem」というメールが来るケースがあります。
これらは、相手にメールが正常に送信されなかったことを意味し、メールアドレスが間違っていたり、送信先の受信BOXがいっぱいだったりする際などに起こり得ます。
配信数に対してのエラー数が、エラー率です。
逆に配信が有効であった数(顧客にメールが届いた数)を、到達率と言います。
例えば送信リストが1,000件あっても、エラーが多い場合は、リストを見直す必要があります。
また「エラーが急に増えた」という場合は、配信環境や配信内容、配信頻度に問題があるかもしれません。
クリック率(反応率)
開封されたメルマガに何かしらのリンクが貼ってあった場合、そのリンクをどれだけクリックされたかというのも、重要な指標の1つです。
「開封率はいいのに、クリック率が悪い」という場合は、メルマガの内容やリンクの設置場所などに問題がある可能性が高いです。
すぐに改善策を図りましょう。
コンバージョン率
メルマガ配信経由で最終目標を達成した率を、コンバージョン率と言います。
最終目標は配信側によってさまざまですが、商品購入数や申し込み数、返信数(問い合わせ数)など、開封数からどれだけの顧客がアクションするかを示す重要な指標です。
開封率もクリック率もいいのにコンバージョン率が悪い場合は、コンバージョンさせるためのコンテンツ(最終ページ)を見直す必要があるでしょう。
メルマガが最も開封されやすい曜日
メルマガの開封率は、配信する曜日によっても異なってきます。
350億通以上のメッセージを配信し、うち約70億通のメッセージを分析した「Get Response」の2021年の調査結果があります。
Get Responseによると金曜日が最も開封されやすく、土日は開封率がやや低い傾向にあるという分析結果が出ています。
参考:The Best Time To Send Email by Location – 2020 Study|Get Response
具体的には、金曜日の開封率が最も高く20.58%、クリック率においては火曜日が最も高い2.33%の調査結果となっています。
しかし、平日全体で見ると大きく差はありません。
土日の開封率が低いのは、仕事が休みであったり、メールチェックをしなかったりという生活環境が影響していると思われます。
以上のことから、わずかでも効果的な曜日を意識するのであれば、火曜日もしくは金曜日の配信をおすすめします。
とは言え、業種によって開封されやすい曜日が異なってくる可能性があるため、あくまでも参考値として自社のユーザーに合った配信曜日を選定しましょう。
また、場合によっては土曜日や日曜日のメルマガ配信によって、平日のメルマガ配信では得られない意外な結果が出るかもしれません。
メルマガの開封率があがりやすいベストな配信時間
メルマガの配信は金曜日もしくは火曜日に実施することが多少効果的であることはわかりました。
では開封されやすい時間帯はいつでしょうか。
会社勤めのサラリーマン、家にいることが多い主婦、学生などメールをチェックするタイミングはさまざまです。
また、BtoBかBtoCかでも変わってきます。
以下ではターゲット別に、開封されやすい時間帯を紹介します。
BtoB向け(ビジネスメール)
ビジネス用アドレスへ配信する場合は、出社前後の8時〜9時台、お昼休み後〜退社前までの12時〜15時台がおすすめです。
人によっては夕方以降もメールチェックできる場合もありますが、比較的開封されやすい時間帯を狙うのであれば、勤務時間中に配信するのがベストです。
BtoC(社会人向け)
BtoCのメールの場合、プライベートでメールチェックできる時間帯に絞るのが有効です。
社会人であれば、通勤時間の8時台やランチタイムの12時台、帰宅後の19時〜23時台が狙い目です。
また、総務省の「令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、21時台〜22時台がインターネット利用のピークとなっています。
ユーザーがネットに触れている時間を狙って、配信するのもいいでしょう。
主婦向け
主婦は家事に育児に多忙です。休息の取りやすい11時〜15時頃や、就寝前の21時〜23時頃がメールに反応しやすくなります。
しかし23時台にメルマガを配信するのは迷惑になる恐れもありますので、遅くとも21時台までがいいでしょう。
コンテンツによっては、休日に配信をするという選択肢もいいかもしれません。
学生向け
学生は通学中にスマホを見ることもあるので、朝7時台〜8時台。
上記以外の時間帯はアルバイトや学生同士遊びに行ったりとバラバラなこともあり、就寝前の時間帯(21時以降)を狙うのがよいでしょう。
メルマガ配信の適切な頻度
メルマガ配信の適切な頻度は業種、コンテンツによっても変わってきます。
ECサイトであれば、新商品入荷やセール情報など、顧客に知らせるべきタイミングで配信するのがいいでしょう。
しかし、同じような商品やセールの紹介を毎日のようにメルマガで配信していると、読者は飽きてしまいます。
メルマガを不必要だと感じ、購読停止になる恐れも。
オーストラリアの配信スタンド「SmartrEmail」の調査によると、以下の結果が出ています。
- 少なくとも週に1回はメルマガ配信する
- 週に1〜2回の配信頻度が理想的で、事業を始めたばかりの企業であればなおさら配信するべき
- 2日おき以上の頻度でメルマガ配信すると売上があがらず、コンバージョン率の低下につながる
参考:Email Marketing Frequency Best Practices in 2020|SmartrEmail
毎日新鮮な情報を届けるニュースメディアのようなコンテンツではない限り、週に1〜2度、月に5〜8回程度のメルマガ配信頻度が適切であると言えます。
メルマガの開封率をあげるための6つのコツ
メルマガ配信は開封されやすい曜日や時間帯を守ればいいというわけではありません。
開封されやすくするには、タイトルの付け方や、送信方法などの細かい部分もチェックする必要があります。
ここでは6つのコツを紹介します。
コツ1.見られやすいタイトルをつける
メルマガにおいてタイトルは最も重要と言っても過言ではありません。
読者は毎日何通も届くメールを、タイトルを見て開封するか精査しています。
魅力のあるタイトルをつけることで、メールを読もうとクリックしてもらえる可能性が高まるでしょう。
以下でタイトルをつける際のポイントを紹介します。
文字数を14字〜20字程度までに抑えて簡潔に!
パソコンかスマホか、使用しているメールツールが何かによっても変わりますがメールのタイトルは短く、簡潔であることが望ましいです。
例えばiPhoneだと20文字程度までは表示されますが、少し古い機種になると14文字程度が限界の場合もあります。
また、文字の表示サイズを大きくしている人もいるため、14文字〜20文字程度に抑え、簡潔にまとめましょう。
お得感や限定情報など、目を引くキーワードを入れる
例えば「お得情報」「3日間限定」「特別なご招待」などのように、読者がメールBOXを開いた際に興味をもちそうな魅力的なキーワードを入れましょう。
ただし、毎回同じキーワードを入れていると読者も見慣れてしまいますので、内容に応じて変化をつけることも大切です。
【】や■などの装飾を上手く取り入れる
文字だけの件名よりも、【本日限り】や■20%OFF■のように装飾記号を使って目立たせることで、数あるメールのタイトルから、よりユーザーの目を引きやすくなります。
大きなイベントや、大切なお知らせがある時など、要所要所で使うと効果的です。
伝えたいことをタイトルに入れる
開封しないと内容がわからないタイトルの付け方は避けましょう。
例えば、20%OFFセールのキャンペーンメールであるにも関わらず「お客様へ大切なお知らせ」とタイトルを付けると、興味を持ってもらえず顧客の取りこぼしになりかねません。
メルマガで1番伝えたいことをタイトルに入れることで魅力が伝わり、開封率向上に繋がります。
メルマガのタイトルは、開封してもらうための重要な第一歩です。
メルマガを受け取った読者があなたのメールを開封したいと思うようなタイトルを考えましょう。
コツ2.迷惑メールに振り分けられないようにする
せっかく魅力のあるタイトルや配信タイミングまで考えたメルマガも、迷惑メールフォルダに入ってしまっては顧客が気づきません。
迷惑メールフォルダに振り分けられないようにするためには
- エラー率が多い場合はリストの見直し
- 配信停止方法の記載
- 短縮URLを使わない
- 画像や添付ファイルの多用
- 過度に装飾しすぎない
- スパム判定されやすい文言を使用しない
- 配信数を増やしすぎない
などの点を気をつける必要があります。
特に配信数に関しては、成約数を増やしたいからと言って、むやみに配信件数を増やしてしまうと、スパムメール判定されてしまうこともあるので要注意です。
また「儲かる」「無料で稼げる」「ワンクリックで」などの詐欺まがいのメールにありがちなキーワードも避けるべきです。
コツ3.送信元を明確にする
メルマガを配信する場合は、送信元を明確にしておきましょう。
例えば、
- 差出人:株式会社〇〇
- 差出人:山田太郎(株式会社〇〇)
- 差出人:〇〇ショッピング
のように、企業名や個人名、屋号などを本文に入れて身分を明かすことで読者は安心してメールを開封できます。
特定電子メール法でも、氏名や名称の表示をする義務が決められているため、遵守してください。
コツ4.送信先リストを精査する
メルマガを配信するにあたり、企業は何らかの方法で顧客アドレスを取得し、リスト化した上で、メルマガを配信することが多いでしょう。
メールマーケティングを開始するタイミングによっては、アドレス取得からメール配信するまでの間にタイムラグが生じ、すでにアクティブでなくなっていることがあります。
また、取得したアドレスがそもそも存在しないアドレスや、顧客が間違って入力したアドレスの可能性もあります。
そうしたリストは宛先不明のエラーとなり、到達率に影響するので注意しましょう。
到達率が著しく悪い場合は、送信先のサーバーやキャリアからスパムメールと判定されるケースもあります。
1度エラーになったアドレスを自動的に配信しないようなシステムであれば問題ありません。
しかしそうでない場合は、定期的にリストを精査し、エラーで返ってきたメールアドレスをリストから削除しなくてはいけません。
コツ5.配信時間を意識する
メルマガの配信時間や曜日などを意識することはとても大切です。
忙しい時間帯や、眠っている時間にメルマガを送っても開封してもらえません。
メールを開封した人のうち約22%は、メール受信後1時間以内に開封しており、半数は6時間以内に開封しているという調査結果も出ています。
参考:2022 Email Marketing Benchmarks by GetResponse
できるだけ開封されやすい時間を狙って配信するよう心がけましょう。
コツ6.ABテストをする
メールのタイトルや本文の内容、クロージング方法などの精度を高めるために「ABテスト」をすると良いでしょう。
開封率をあげるためのABテストの方法として、以下をおすすめします。
- 2種類のタイトルを用意する
- 配信時間を変えてみる
- 配信曜日を変えてみる
- 差出人の表記を変えてみる
メルマガ配信システムによっては、タイトルのABテストを自動でできる場合もあります。
開封率をあげるための施策の1つとして、覚えておいてください。
まとめ:目的やターゲットを明確にし、メルマガ開封率をあげる施策を
メルマガ配信は金曜日か火曜日が開封されやすいと解説しましたが、ターゲットや業種によっても異なってきます。
どの曜日、時間帯に配信するのが良いかは、企業独自で改めてABテストを実施し、データとしてまとめて分析することが大事です。
また、開封率をあげるために、顧客のメールBOXにきちんと届くよう環境を整えることや、読まれやすいタイトルをつけることが重要です。
上記を踏まえた上で、今配信しているメルマガの開封率をあげる施策を実施していきましょう。
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