新人育成を失敗させない!育成のコツや計画の立て方を徹底解説
新入社員の育成は、企業にとって大きな課題の一つです。
経験がない新入社員を一から指導し、育成していくのは多大な時間やコストを必要とします。
しかし、育成担当者に丸投げしたり、自分たちの価値観を押し付けていたのでは、人材育成は成功しません。
この記事では、新人育成に力を入れるメリットや育成のポイント、育成計画書の作り方などを解説します。
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新人を育成する目的とは?
これまでは、新人は育てるものではなく、上司や先輩の仕事を見ながら自ら育つ努力をするべきだというスタンスの企業が多くみられました。
しかし現在の社会において、新人育成を怠る会社は業績を維持し続けるのは難しいといわれています。
新人育成は、いまや企業の将来を左右する重要な施策といえるでしょう。
ここでは、新人を育成する目的について詳しく説明します。
新入社員教育について詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:【新入社員の教育方法】職場で活躍できる人材を育成する方法とは?
新人を早期戦力化する
入社してからすぐ意識的に育成していけば、新人といえど早い段階から重要な戦力としての活躍が可能です。
人材育成には時間がかかり、効果もすぐ目に見えるものではないため、業績向上のためには後回しにされてしまいがちです。
しかし、新人育成に力を入れて早く一人前になってもらえれば、効率的に企業の生産性を高められます。
離職を防ぐ
育成する環境が充実していれば、新人は安心して業務を身につけられるため、離職防止につながります。
入社したばかりで何もわからない状況で、業務をきちんと教えてもらえないなど育ててもらえるという実感がもてなければ、仕事を続けていくのは難しいでしょう。
厚生省の調査によれば、大卒新入社員の2022年度早期離職率(3年以内離職率)は31.5%です。
新入社員の3人に1人が早期離職している背景には、自分のキャリア観と合わないと感じれば、離職への心理的ハードルが低くなる状況があります。
参考:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します」
指導側の教育スキルを向上させる
新人育成には、新入社員側だけでなく指導する社員側のスキルも高める狙いがあります。
新人指導を担当する社員は、相談しやすいように同年代の若手社員に任せる場合が多いでしょう。
何もわからない新入社員に専門用語を使用せず詳しくかみ砕いて説明する中で、伝える力が身につきます。
また、新入社員に業務を任せることでマネジメント力が身につくことも期待できるでしょう。
その他、コミュニケーション力や提案力など、業務だけでは身につきにくいさまざまなスキルが得られるというメリットがあります。
新人育成の5つのコツ
新人育成は難しいものです。
しかし、自分たちと考え方が違う、話が理解してもらえないからとなどと避けていたのでは、新人育成は成功しません。
ここでは、新人育成のコツを紹介します。
1.一人ひとりの考えや特徴を知る
新人育成の最初の一歩は、まず一人ひとりの考え方や得意・不得意分野を知ることです。
属性でひとくくりにせず、じっくり相手の話を聞くことが大切です。
指導する際にも、個々に応じた言い方・伝え方を心がけましょう。
厳しい言葉で発奮させる方が力を出せる人もいれば、優しく励ましながら話す方がやる気を出せる人もいます。
それぞれの考え方や特徴を知るには、普段からのコミュニケーションや観察が欠かせません。
普段から気にかけたり、声をかけるアクションも重要でしょう。
2.本人への期待を伝える
業務を任せる時などは、内容の説明とともに本人への期待を伝えるのも効果的です。
期待が寄せられていると実感することは、自分の存在が会社で認められているという実感にもつながり、モチベーションを向上させます。
反対に、期待されていないと感じるときにはモチベーションは低下し、離職への原因になります。
性格や状況によって期待がプレッシャーに感じる場合もあるため、新人の状況をよく見ながら期待を伝えるようにしましょう。
3.社内の心理的安全性を高める
心理的安全性とは、所属するグループの中でいかなる自分の意見や感情を話しても、メンバーから受け入れられると感じることです。
新入社員は会社や仕事に慣れていない状況では、質問や相談など話したいこともうまく言い出せないことがあります。
社内での心理的安全性を高めるには、まずは上司から積極的にコミュニケーションを取り、相談や話をしやすい雰囲気をつくることが大切です。
また、新人育成には人事や担当者だけでなく現場も含めた社内全体で取り組む雰囲気を醸成することも重要です。
4.目的を共有する
業務を任せるときは、なぜその業務が必要なのかという目的を伝え共有することもポイントです。
業務の目的が曖昧だと、任された側はやらされているように感じてしまいモチベーションが下がってしまいます。
5.育成計画をたてる
新人育成は新入社員研修だけで完結するものではなく、1年〜3年スパンの長期で取り組むべき施策です。
そのため、はじめに具体的な育成計画を設計しておくことが重要です。
育成計画を立てておけば、どの時期までにどのレベルまで到達してもらうという内容を社内で共有できるため、新人への対応への見直しができます。
新人への育成計画の立て方5ステップ
新人育成のコツの5つ目に、育成計画を立てることを挙げました。
ここでは、具体的にどのようなステップを踏んで育成計画を立てていけばよいかを解説します。
ステップ1.社内の現状を把握する
具体的な育成計画を立てる前に、まず社内の現状を把握しておきましょう。
会社の業績の状況や経営目標を達成する観点から、どのような人材が必要になるかを洗い出します。
洗い出した人物像をゴールとして育成計画を立てていくと、最後まで目的がぶれなくなりスムーズに設計できます。
また、現在の新入社員のスキルを正確に把握しておくことも大切です。
入社してすぐテストやアンケートを実施して、どのようなスキルを重点的に習得させる必要があるかを見極めることで、研修カリキュラムを設計するときに役立ちます。
ステップ2.目標を明確にする
最終的にどのような人材に育ってもらいたいかという目標は明確にしておきましょう。
新人育成に関しては、
- 1か月後
- 3か月後
- 半年後
- 1年後
目標が曖昧になったり形骸化してしまうと、育成自体がうまくいきません。
また、目標を明確にして社内で共有することによって、部署が違っても育成する際の共通の目安になります。
ステップ3.スキルの習得時期を決定する
次に、先ほど定めた目標にしたがっていつまでにどのようなスキルを身につけておいてもらいたいかを考えます。
育成担当者だけでは考えが偏ってしまうため、現場の声や前年度入社の社員などの意見も聞きながら多角的に考えましょう。
ステップ4.研修カリキュラムを設計する
さらに、入社してすぐの新入社員研修を含め、どの時期にどのような研修を実施するか考えて1年を通した研修カリキュラムを検討します。
設計にあたって、業務の内容や新入社員の適性に応じた研修形態を考えましょう。
業務内容的に実務から学べることが多いといっても、現場に育成を任せるOJTだけに頼らず、外部委託も合わせて検討するなど多様な方法で設計します。
研修会社を探している場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:おすすめの研修会社10選!選択する際のポイントも紹介
ステップ5.フィードバックの機会を設ける
計画書が一通り完成したら、経営層や現場などに確認を取り内容のフィードバックを受けます。
育成計画は経営方針や現場の業務に沿っていることも大切です。
フィードバックを受けたら、それぞれの意見を反映させて完成になります。
育成計画を立てる際には、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:人材育成ロードマップの目的や課題とは?作成する際の6つの手順を紹介
新人育成の主な研修方法
新人育成においてよく利用される研修方法は、次の3つです。
- OJT
- OFF-JT
- eラーニング
次から、それぞれを詳しく解説します。
OJT
OJTとは、On the Job Trainingの頭文字をとった略称です。
新入社員に対して現場で業務にあたる中で、上司やOJT担当者が指導していく教育方法になります。
業務を実践しながら学ぶため、スピード感をもった育成が可能です。
一方で、OJT担当者の技量やモチベーションによって育成結果が左右されやすいというデメリットもあります。
新人育成をOJT担当者にすべて任せるのではなく、OJT担当からの要請に協力するなど社内ぐるみで育成にあたるという意識が大切です。
OFF-JT
OFF-JTはOff the Job Trainingの頭文字であり、業務外で実施される教育方法になります。
具体的には、集合研修やセミナー受講などが挙げられます。
業務の中では学びきれない知識やスキルを、体系立てて習得できるのがメリットです。
しかし場所や時間、講師の確保などの準備が必要になり、外部委託すればコストがかかります。
eラーニング
eラーニングは、パソコンやスマートフォンから学習システム(LMS)にアクセスして自学できる学習方法です。
内容を自分のペースで何度も反復して学習できるため、知識定着率の向上を期待できます。
しかし顧客対応や機器の操作など、実技が必要になるカリキュラムには不向きです。
さらに、学習には受講者の自主性に任せる点も大きいため、習得できる内容に差が出るというデメリットもあります。
学習後は達成度テストを実施し、結果を提出してもらうなどのマネジメントが必要です。
まとめ:新人育成に力を入れて早期戦力化を図ろう!
新人育成に力を入れることによって、新人の戦力化を早めて企業の競争率を高められます。
新人育成は、育成担当者だけに任せてしまうのではなく、育成目標を社内で共有して協力して育成していくスタンスを持つことが重要です。
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