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マーケとセールスの連携をしていくコツ!事例を交えて解説【マーケとセールスで“疲弊しない“組織を作る秘訣〜BtoB企業の新規顧客開拓 3つのお悩み解決!〜】

2021.10.28

今回は2021年9月28日におこなわれた「マーケとセールスで“疲弊しない“組織を作る秘訣 〜BtoB企業の新規顧客開拓 3つのお悩み解決!〜」のウェビナーレポを紹介します!

マーケティング〜セールス領域で、部署間の連携に苦労されている担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

講師の紹介

田所 洋平(たどころ・ようへい)
株式会社OneColors CMO(営業統括責任者)

マーケ・採用・広報・営業の責任者。新卒時代は1日100件飛び込み、テレアポ400件。SaaSの会社では法人相手に月に50~60件商談をし、どちらも1年目で事業所内トップ記録を出してきました。 シンフィールドでは新規事業にジョインし、営業の型を作ってきました。 現在は会社をスケールさせる為に”受注する為のマーケティング施策”をやっております。

天野央登(あまの・ひさと)
テクロ株式会社 代表取締役 

テクロ株式会社CEO。⼤学2年⽣時に起業。留学メディア「交換留学ドットコム」を1年半ほど運⽤し事業売却。その後はコンテンツマーケティングの知⾒を活かして、Webマーケティングの顧問事業を開始。BtoBマーケティングを中心にSEO・MAツールに詳しい。

本ウェビナーの趣旨について

多くの企業では、「マーケからのリードの質が低い」「せっかく獲得したリードを営業がフォローしない」など2部署が対立した関係にあることが多いです。

今回はマーケとセールスで“疲弊しない“ための「マーケティングと営業の組織づくり」を徹底解説していきます。

本記事はこのような方におすすめの内容です。

  • 広告や展示会など様々な施策はやっていてリードは取れているが、営業がフォローし切れていないとお困りの方
  • マーケティングと営業の効果的な連携の仕方を知りたい方
  • 展示会などのオフラインの施策でリードが取れなくなってきており、Web上での営業接点を作りたい方
  • 営業の属人的を減らし効率的な営業体制を作る方法が知りたい方

オンラインでのリード獲得からオンラインセールスまでの概要


天野:まずはオンラインでのリード獲得からオンラインセールスまでの概要について説明していきます。

THE MODEL』という本をご存知でしょうか?

アメリカのオンラインマーケティングやオンラインセールスのノウハウを、日本流に落とし込んだモデルを紹介している本です。

2019年に発売された本ですが、ウィズコロナ・アフターコロナにおけるBtoBマーケティングの新しいモデルを探る際に、非常に参考になります。

内容をかいつまんで説明します。

かつては営業パーソンがリード獲得〜購買行動までを属人的にフォローしていました。

しかしウィズコロナ・アフターコロナでは、担当者はオフライン・オンラインの両方で情報収集します。

営業パーソンだけが一人でリードをフォローし続ける時代ではなくなり、購買プロセスのフォローを分割し、さらに仕組み化する必要が生じました

システムによって、それぞれ「マーケティングチーム」「インサイドセールスチーム」「営業チーム」でフォローする体制を取ります。

このような形を取ることで、営業生産性を高められるメリットもあります。

ざっくりと概要をお話ししてきましたが、オンラインでのリード獲得からオンラインセールスまでの流れを知りたい方は『売上を最大化する営業モデル「The Model」解説動画』でくわしく動画解説しているので、ぜひご覧になってみてください。

過去事例で見るマーケティングの課題と解決方法


天野:今回は「過去事例で見るマーケティングの課題と解決方法」ということで、事例を3つ用意しております。

ここからは田所さんのお話も交えながら、パネルディスカッションの形でお届けできればと思います。

事例1.オフラインでのリード獲得が難しくなったため新たにオンライン施策を打ちたい


天野:まず1つ目が「展示会などでオフラインの施策でリードが取れなくなってきた。Web上での営業接点を作らないといけないが何から始めたらいいかわからない」という、どの会社さんでも抱えるであろう課題です。

田所さん、このあたりはOneColorsさんはどのようにされてらっしゃいますか?

田所:たしかに、展示会や飛び込み、テレアポのような営業方法がなかなか通用しなくなってきているのは実感しています。

現状やっていることは、まずは「展示会をウェビナーに切り替えた」ことです。

ZOOMのウェビナープランであれば月額7,000円程度で利用可能なので、これはぜひおすすめしたいです。

これからやりたいところで言うと、オウンドメディアの運用があります。

ただ実際どれほど効果が出るものなのか、ここは天野さんに聞いてみたかったです。

天野:ありがとうございます!

まず、オウンドメディアを始める上での大前提が2つあります。

1つ目が、「オウンドメディアは成果が出るまで6ヶ月から10ヶ月ほど時間がかかる」こと。

なのでとにかく始める、というのが大事で、早めに予算を取っていただいた方がスムーズかと思います。

1〜2ヶ月後に成果を出そうとすると、広告施策くらいしかご提案できることがなくなってしまいます。

その広告も今、CPC(クリック単価)がおそろしいほど高騰してきているので、なかなかおすすめはしづらい状態です。

なので、とにかく時間はかかる、ことは頭に置いておく必要があります。

田所:なるほど。

天野:2つ目が「リードの質が低めになる」です。

要するに、温めなければいけない、コールドリードに近いものになることです。

クライアント様からも「リードの質をなんとかできないか」と相談をいただくこともあるのですが、これはもう質ではなくて量で勝負するしかないですね。

一旦たくさんリードを集めた中で、その中からどうやって質の高いリードを発見できるかが重要になってきます。

例えば、月に1,000件リードを集めたとすると、有効リードは100件前後くらいです。

あとはBtoBの特徴で、5年前に展示会で名刺交換した方から問い合わせが来る、ということが実際にあります。

メールマガジンやウェビナーなど、5年間その会社と何かしらの接点を持ち続ければ、「一度問い合わせてみようかな」と紐付けがされるわけです。

どうしてもWebでは「今すぐ客」を見つけにいく方が多いのですが、BtoBではなかなか難しいところがあります。

オウンドメディアを訪れるのは、来季や来々季に予算化するための情報収集段階、という方がほとんどだからですね。

インターネット上の質は変えようがないので、リードを集めた後にどうしていくかを考えてやっていく必要があります

田所:なるほど。質問してもいいですか?

まずはリードの量を獲る、とのことだったのですが、コールドリードからの引き上げはどのようなことをされてらっしゃいますか?

天野:はい、まずは「有効リードなのかどうか」を見る必要があります。

例えばフリーランスの方が(ホワイトペーパーなどを)ダウンロードされている場合は、ウチの場合は有効リードになりません。

弊社で言うと、売上5億円規模、もしくは直近調達が4億円以上が、ターゲットとしている会社です。

俗に「スコアリング」と呼ばれるものなのですが、ターゲットとしている予算規模が出る企業なのかを、まずはシビアにチェックしていますね。

田所:まずはそこで、いわゆるMQL(温度の高い見込客)かどうなのかを絞っていく感じですかね。

天野:はい、まずはMQL、マーケティングの対象なのかどうか、を絞っていくのが大事です。

そこからメールマガジンやウェビナーで引き上げをしていく、という形になります。

田所:私も前職の会社で、新型コロナウイルスの影響で一度新規のリードが減り、そこからウェビナーを使用してなんとか巻き返した、という経験をしました。

ただウェビナーは結局属人的になってしまうんじゃないか、とも思っています。

コンテンツは資産で残るので、5年後、10年後という長い目で考えると、最終的にはオウンドメディアがいいんじゃないかなと考えています。

天野:そうですね。

田所さんがおっしゃったとおり、作ったコンテンツは資産になっていきます

一方で広告はお金を払い続ける必要があるのと、参入障壁が低いので気軽に始めやすく、入札(※)する人が増えてCPC(クリック単価)が高騰しやすいです。

※入札

インターネット広告では「1クリックあたりいくらまで支払えるか」をあらかじめ設定しますが、この作業が「入札」です。
支払える金額が多ければ多いほど広告は掲載されやすくなるので、入札する人が多いほど、その金額は高騰する傾向があります。

天野:おそらくデジタル予算が全体的に増えているようで、広告にかけるお金が増えているように感じます。

ただ広告媒体はそれほど増えないので、結局は入札競争という形になってしまいますね。

そのときに、記事として1位に表示されているのか、広告で1位に表示されているのかでは雲泥の差があります。

広告って、基本的にクリックしないじゃないですか?

田所:そうですね。

広告の欄を飛ばして、検索結果を見ますよね。

天野:ですよね。

Googleも少しずつ、広告がクリックされないようにはしてきている印象があります。

なのでそこはやはり、広告だけではなくSEOにも取り組む必要がありますね

広告を表示し、SEOも上位表示という二つ挟みができると一番強いです。

もし片方しか取り組めないのであれば、長期的に予算が取れるなら「オウンドメディア」、短期的に結果が欲しいのなら「広告を賢く打つ」のがいい形だと思います。

田所:私たちも今まではテレアポだけだったのですが、来月から広告を打つ予定です。

ただまだまだ営業の網の目が荒いので、ニーズが顕在化している顧客ならば受注できると思うのですが、顕在化できていない顧客だと抜け落ちてしまうと思っています。

その抜け落ちたリードを『THE MODEL』で言うところのリサイクルできるかどうかが、非常に重要だと思っています。

天野:そうですね。

この話がどういうことか掴みにくいこともいらっしゃると思うので、概念図を用意しました。

BtoB施策の基本概念は、この図でほとんど網羅できています。

例えば、

  • 認知をどうやって獲得するか
  • リードをどう獲得して育てるか
  • 有望リードをどう育てるか

などです。

この全ておこなっているのが、各工程に充分な予算の取れる電通や博報堂などの大きい会社です。

ベンチャーや中小企業にとっては、ピンポイントに絞って、ゲリラ戦的におこなっていくのが必要になると考えています。

一例で、中小企業ではないのですが東証一部上場のスカイさん(Sky株式会社)は、タクシーや東海道新幹線、羽田空港などに藤原竜也さんをイメージキャラクターとした広告を出し、認知度を大きく上げ、アポイントを取っていると考えられます。

これらを有機的にうまく順序立てて、ストーリーが作られるように施策を選び、ひとつひとつ取り組むことが大事です。

田所:結局2〜3年の費用対で考えると、いちばん効果が高いですよね。

天野:そうですね。

弊社も投資した分のリードはしっかり獲れていますし、ウェビナーにも集客できていますし、商談にもつながっています。

田所:先ほども言ったとおり弊社でも来月から広告を打つのですが、いずれは「広告だけ」の状態から抜け出したいと思っています。

本当はオウンドメディアも同時進行で進めたいのですが、予算が限られているので「どっちを先にやるか」問題が社内でも上がりました。

まずは広告で顕在ニーズを取りに行こう、ということで落ち着いたのですが、それだけでは抜け落ちるリード、本当であればナーチャリングが必要なリードが必ず出てくると思っています。

というよりも、ここがおそらく9割くらいですよね?

天野:そうですね。

なので、セールスに近い「リード育成」や「有望リード育成」から作っていくのが本当はおすすめです。

ただしリードがなければセールスもできないので、リード獲得から作っていくパターンも、もちろんアリだと思います。

田所:なるほど、ありがとうございます。

事例2.リードの質が悪くマーケティングと営業の連携が取れていない

天野:次の事例が「広告や展示会など様々な施策はやっていてリードは取れているが、営業がフォローし切れていない。リードの質が低く営業部門の不満が大きい。マーケティングと営業の連携の仕方が知りたい。」ということでした。

さきほども少し話に出たのですが、オンラインの施策だとどうしてもリードの質は低くなってしまいます。

これまでは営業マンがニーズをヒアリングした状態でリードを獲得していた場合、質が担保された状態でアポイントに望めていました。

リード獲得の方法を変えて、マーケティングやインサイドセールスチームが、オンラインで資料請求してきた相手とアポイントをとり、営業に投げ始めたら、そのリードの質の低さに対し、営業からクレームが来るケースがあります。

これは去年〜今年で毎週のように聞いている話で(笑)、完全に期待値の調整ミスによるものかなと思っています。

御社でも営業の不満で、こういうことがあったりしますか?

田所:うちでは「営業がマーケティングをする」という意識にしているので、こういった不満が出てこないようにしています。

よく新卒で「どの職種でも次席で考えるのが大事だよ」ということを習うと思うのですが、まさにそういう話だと思います。

営業はマーケティングを学ばないと、「アポイントを取るだけでは、リードの質が低くて当然である」ことが理解できません。

またリードの中からどうやって自分達で砂金を見つけていくのか、リードを育てていくのかをマーケティングチームと連携して依頼ないと、リードの質が上がらないことに気付けないと思います。

このあたりは、営業を実際にしてきた人間からするとそう思いますね。

リードがあるだけでもいいですし、質が低いのならば上げる努力を、営業から声をかけていくべきだと思います。

ただ世の中の営業の方達はそうではない方も多くて、マーケの方がそのような考え方で動くと「営業が言ってこないから!」という気持ちになって(笑)、ぶつかることになってしまいます。

なので今日来られている方で営業の方がいらっしゃるのであれば、マーケティングの方と仲良くして、一緒にリードの質を高めていくことをやってほしいです。

マーケティングの方も営業と仲良くして、

  • どうやったら質の高いリードが獲得できるのか
  • 低い状態からどういうポイントで訴求していったら質が高まるのか
  • 展示会ではなんと声をかけて、どういうヒアリングをして、引き上げていったのか

マーケ側から主導して聞いていくのも手だと思うので、お互いに歩み寄ったほうがいいのかなとは思いますね。

天野:そうですよね。

その辺って、研修とかでなんとかなったりするものなんですか?

田所:研修よりはこれは、マインドの問題で、マネージャー以上のカルチャーの問題だったりします。

なので、カルチャーを作りにいかないといけません。

経営層からマネージャー層までの意識をガラッと統一して、変えてしまわないと、対立組織の縦割り社会があたりまえになってしまいます

もし現状そうなってしまっているのなら、そのカルチャーを変えないといつまでたっても対立がなくならないかなと思います。

天野:やっぱりそうですよね。

一回風通しの弁が悪くなると、閉じてしまって、ひたすらマーケティング部門とセールス部門との戦いになる、みたいなことになりますよね。

セールスが自分でリードを獲得し始めて大事件になってしまう、みたいな話は結構あるあるなのかなと思います。

田所:結局、現場同士もぶつかるんですが、上同士もぶつかるんですよね。

どっちが折れるか、どっちが変わるかという話になったとき、やっぱり上が変わるのがいいと思うんです。

上が変われば、間違いなく組織が変わるので。

特にミドル層ですね。

この件に限らず、理念浸透などもそうなのですが、ミドル層を変えるのは研修でずっと取り組んでいます。

ミドル層は会社にとって大事なポジションのため、ここの考え方を変えていくのは重要かなと思っています。

天野:なるほど。ありがとうございます。

少し私の方からマーケティングの視点でお話しすると、オペレーションで改善する方法があります。

共通のKPIを置く方法ですね。

「有効リード数」という考え方がありまして、属性スコアなど、有効リードとする条件を営業とマーケティングの双方で明文化し、お互いに認識をすり合わせておきます。

営業の要望とマーケティングの要望を合わせて、妥協点を探っていく作業をしてからスタートしないと、マーケティング側はリードの数だけを追い求め、営業からするとリードとは言えないしつの低いものばかりが増えることになります。

それぞれの目標や目的が違っているから起こってしまうことなので、スタートするときにすり合わせておく必要がありますね。

あとはインサイドセールスという、営業とマーケティングの間にある部署があると、営業側が忙しいときに商談をどれぐらい供給するかを調節する、調整弁になってくれるんです。

商談が足りない時期は、さきほど出てきた「リサイクル」をおこないます。

過去に商談で失注したり、アポイントをとったもののそのあと流れたリードをインサイドセールスが拾い、ウェビナーに呼んだり、もう一度商談を取り直したりしてリードを創出するのです。

これらがうまく回れば、マーケティングがリードを作り、インサイドセールスがトスし、営業がシュートを決める状態が作れるので、健全な組織になるかなと思っています。

事例3.営業が属人化しているため営業体制を平準的に変えたい


天野:事例パターン3ですが、これはより営業チックなお話しになるかと思います。

「営業が属人的になっており、受注率にバラツキがある。新人教育にも時間がかかりすぎている。ノウハウやデータを活かした効率的で平準的な営業体制を作る方法が知りたい」ということです。

このあたりは田所さんが知見をお持ちだと思うのですが、どうでしょうか。

田所:これは本当にあるある問題ですね。

少し上の世代のマネージャーさんや部長さんは、「そもそも営業って属人的なものでしょ」という考えを持っているケースもあります。

「属人的こそ美徳、俺じゃないと受注できない」個人技で周りの営業マンと差別化してきた方達なので、どこまでいっても「営業は属人的で個人技だろう」という概念をもともと持っています。

ですが「営業を一人増やしたら売り上げはいくら増えるの?」というところで考えると、バラツキがあると計算が成り立ちません。

逆に平準化ができていると、「10人増やしたら10億増える」という計算がしやすいので、上場させやすくなったりします。

なので、新人が2〜3ヶ月後には100点満点中70点〜80点を叩き出せるように育てる「型化」をやっていくのが今の主流になってきていますね。

それ以上に関しては個人技です。

80点までいった人が120点、200点まで伸ばす可能性はゼロではないので、それはそれであっていいと思います。

ただ基本的には、20点〜30点の人を70点〜80点まで引き上げるほうが、トータルの売上や経営見込みがやりやすくなるため、そちらを目指すのがいいと思います。

ただしこの「型化」して「平準化」する方法は、少数精鋭でスーパー営業マンのような営業がしたい組織には向いていないので、ここは注意が必要です。

天野:なるほど。

田所:実際にどうやって型化に取り組んでいけばいいのかというと、最近はオンライン接客になったことで、スクリプトやトークの流れ、プロセスを可視化するのが流行っています。

ただこれをやっても属人的バラツキがある会社さんが多いようです。

そこでどのように型化したのかを聞いてみると、プロセスごとに大事なトークを一言一句間違えずに暗記し、イントネーションから表情に至るまでを全て同じにしようとやっているところが多いです。

でも、ひとりひとり顔もキャラクターも違うので、みんなが全く同じやり方で金太郎飴になろうとすると、気持ち悪くなってしまいます。

天野:はい、わかります。

田所:こうなると営業成績も出づらく、人が離れ、採用をしようとしても新たに人が入ってこない、という状態になりがちです。

そりゃそうですよね、そんな営業イヤですから(笑)

型化のやり方を間違えているな〜という事例を、最近よく目にします。

天野:なるほどです。

これは個人的な質問になってしまうのですが、商品がソリューション型の場合は型化が難しくなると思うんです。

経験値と、先ほど田所さんがおっしゃっていた本人の個性という2つの変数がある中で、営業マンを量産していくことが難しいなと感じています。

これは何か解決策などあったりしますか?

田所:そうですね。

まず会社の説明をして、商材の方向性を説明する、というところは、型化ができると思っています。

型化も、一言一句をゴリゴリに暗記させるのではなく、することと目的を教える形です。

例えば、最初の10分間はアイスブレイクで、その目的はこれとこれです、という形ですね。

目的をズラさずに、会社やサービス単位で決めていくのが大事かなと思っています。

その後のバトンタッチは、御社でもそうだと思うのですが、受注した後に顧客に対してサービスを提供する人、CS(カスタマーサクセス)が、課題に対しての解決策などについて一番詳しい人です。

この人を巻き込んでいくのがいいと思います。

お客さんから聞き出した課題とゴールをCSの人に相談して、実際に商談に立ち会ってもらうと、バチッと話が合います。

さらに、ぼくがCSの人に対して権威付けをして、その上でかなり詳しいところまで話してもらうので、「やっぱここがよさそうだな」と思ってもらいやすいです。

天野:なるほど、なるほど。

田所:例えば「まだニーズが顕在化するか、本当に自社で解決できそうな課題なのか」の見極めを初回からCSの方がやってしまっては時間が足りないし、CS業務をできなくなってしまいます。

なのでここは営業やインサイドセールスがおこなっています。

正直、マーケティングがやってもいいのかなとも思っていますね。

その上で、具体化した課題の解決方法を提案できる人は属人的で、かつ知見が必要なので、育てるまでには時間がかかるかなと思っています。

2〜3ヶ月では育たないですよね。

天野:そうですよね。はい。

田所:なので例えばですが、天野さんの一段手前をやってくれる人達を量産し、提案の方向性までを決めてもらうところまでは彼らにやってもらいます。

会社として提案する段階になったところで、天野さんやCSの方に確認しながら、足りないところを埋めていく方法がいいのかもしれません。

この提案を自分でできれば一番いいのですが、最初はできないと思うので、手を借りるっていうのがいいと思います。

天野:ありがとうございます。

質疑応答


天野:ここからは延長戦で、Q&Aに続々と答えていきたいと思います。

営業の平準化は何から、どのように進めればよいですか?

天野:では読み上げていきます。

「営業の標準化を進めようとしています。何からどのように進めればいいですか」という質問です。

田所:はい、ありがとうございます。

これはもう至ってシンプルで、トップ2割の営業マンの商談を、まずは録画することです。

ZOOMなどのオンラインツールを使っているなら簡単ですね。

もし対面販売しかしていない場合は、できればロープレの動画を録ってください。

お客さんが許してくれれば、「営業の参考のために録画させていただいてもよろしいでしょうか」と許可を取って、録画するのもいいと思います。

トップ営業マンの録画が5〜10本たまってきたら、その動画を見て分析します。

分析のポイントは、まずは大カテゴリーに分けて目的を定めることです。

例えば、

  • 最初の10分間はアイスブレイクで目的は〇〇
  • その次はヒアリングで目的は〇〇
  • その次は会社紹介で目的は〇〇

という感じです。

やるだけで全然変わってくると思うので、まずはこれだけでも実践してもらえたらと思います。

天野:ありがとうございます。

これは録画を貯めていくだけでも意味があるってことですよね。

田所:そうですね。

貯めておいたものを僕らにふってもらえれば「型化」なども可能です。

型化のやり方も一緒にやりながらお伝えして、次からは自分たちで型にできるようにします。

あとは商談の流れは、タイミングによっても変わります。

  • 展示会用だとか
  • 応接したときの商談用だとか
  • オンラインの1回目の商談用だとか
  • お互いの自己紹介から始まる、ふわっとしているとき用だとか

色々なパターンがあります。

すべてを僕らに任せてしまうとお金がかかってしまうため、1回目だけ頼んでもらって、2回目からは自分たちで型化できるようにしていくのが、一番賢いやり方かなと思っていますね。

忙しいときは僕らが全部やりますが、できればマネージャーさんたちと一緒に取り組めると思います。

商談を録画するのはなぜですか?

天野:今また質問をいただきまして、「商談の録画をなぜおこなうのか」というところですね。

田所:はい、これはなぜかというと、スクリプトだけだとメラビアンの法則()でも分かっているとおり、文章だけでは物事が伝わらないからです。

※メラビアンの法則

感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたとき、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合で、人の受けとめ方に影響を及ぼすという法則。
アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンによって発表された。

田所:例えば、「好き」って言っているのに怖い顔をしていたら「どっちなの?」ってなるじゃないですか。

逆にニコニコしながら「あなたを叱ります」って言ったら「この人、頭おかしいんじゃないか」ってなるじゃないですか(笑)

やっぱり言っている言葉と出している表情がマッチしていないと、何を考えているのか分からないんですね。

例えば「なるほどですね」と思う顧客の話があったとして、そのときは共感しましょうね、と設定していたとします。

そのときに、ボトム層のセールスマンは共感の表情になっていなくて、ずーっと笑顔だったりするんです。

すると、「この人なんか怪しいな」「この人なんか信用置けないな」というモヤモヤ感が相手にたまってしまいます。

なので、トップセールスが「なぜその言葉を言ったのか」「なぜそんな表情をしたのか」それらを聞いて確かめるために、録画するわけです。

天野:なるほど。

田所:スクリプトと表情は、セットで型にする必要があると思っています。

でないと、お客さんは「この人何言ってるんだろう」となってしまいます。

実はここがバラツキの原因になっていることが、非常に多いです。

天野:あーなりますよね。

人間としてのコミュニケーションみたいなところですよね。

田所:そうです、そうです。

オンラインだと、顔しか写らないじゃないですか。

オフラインで、ボディランゲージとか服装がバチっと見えるなら「この人は信頼のおける人だな」と分かるのですが、オンラインは顔の表情しかありません。

いつもよりオーバーリアクション気味に表情を作って、自分の言葉と表情をしっかりナチュラルに合わせていかないと、作った表情だと見抜かれてしまいますし、言葉に合っていない表情だとさらに違和感が出て内容が伝わらなくなります。

いいスクリプトを用意しても、相手に伝わらなかったら意味がないんですよね。

メラビアンの法則によれば、言葉よりも表情の方が勝ってしまいます。

いくらトークを磨いても、表情が磨かれていないと、6割以上の確率で相手には伝わらないですね。

天野:うーん、なるほどです。

田所:メラビアンの法則によって「見た目が9割」とよく勘違いされがちですが、わかったことはあくまで「表情とか見た目の方が勝ってしまうことがありますよ」ということです。

よって、しっかりいいスクリプトがないと上手くいかないですね。

表情だけよくても、スクリプトが変なら受注できません。

いいスクリプトがあって、適切な表情があって、それが出せたときに初めて受注率が向上するっていうことです。

天野:なるほどです。僕も口角を上げる練習をしてみようと思いました(笑)

田所:そうですね(笑)

AIを使って表情分析をするとめちゃくちゃ面白いですよ。

表情分析のAIをグループ会社が持っているんですが、営業のトップ層は共感の表情が出てくる割合が高いんです。

反対に、ボトム層は笑顔の練習をするからか、ずーっと笑顔です。

ずっと笑顔なのはいいことなのかと思いきや、別にそれはよくないんですね。

天野:じゃあ、共感の顔を練習した方がいいってことですか?

田所:共感の顔は練習したことがないはずなので(笑)、練習した方がいいです。

最後に

天野:皆様、今日はお時間をいただきありがとうございました。

「役立つな」と思っていただける情報を提供できていたら嬉しいです。

皆様には、ぜひ引き続き、ウェビナーにご参加いただければと思います。

田所さん今日は、ありがとうございました。

田所:こちらこそ勉強になりました。失礼します!


株式会社OneColors:https://one-colors.jp/

テクロ株式会社:https://techro.co.jp/