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BtoB・D2Cのwebマーケティングに必要なもの【コロナ時代だからこそ行うべき!中堅企業の新規事業開発のやり方とは?】:後編

2021.04.16

依然として続くコロナ禍の中、今までのビジネスモデルや既存事業の継続が難しいと感じる経営者様・事業担当者様もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、2021年2月24日におこなわれたテクロ株式会社主催のオンラインイベント「コロナ時代だからこそ行うべき!中堅企業の新規事業開発のやり方とは?」のウェビナーレポートをお届けします!

このウェビナーでは新規事業を始める時の取り掛かり方、マーケティング・セールスの始め方についてお話をしていきます。

後編の本記事では弊社テクロ株式会社の代表である天野に、新規事業でのWebマーケティング・オンラインセールスの始め方について、お話をうかがいます。

前編はこちらをチェックしてみてください。

企業の支えとなる事業の開発とwebマーケティングの始め方【コロナ時代だからこそ行うべき!中堅企業の新規事業開発のやり方とは?】

講師の紹介

黒田敦史
株式会社フューチャーアクセス 代表

京都大学を卒業後、パナソニックに入社。以後、A.T.カーニー(外資系戦略コンサル会社)等を経て、2013年に独立・起業。企業同士のアライアンスを活用した事業開発を得意としている。

天野央登
テクロ株式会社 代表取締役

テクロ株式会社CEO。⼤学2年⽣時に起業。留学メディア「交換留学ドットコム」を1年半ほど運⽤し事業売却。その後はコンテンツマーケティングの知⾒を活かして、Webマーケティングの顧問事業を開始。BtoBマーケティングを中心にSEO・MAツールに詳しい。

新規事業でのWebマーケティング・オンラインセールスの始め方とは?

天野:この後は「良い事業ができている」前提で、そこからどう事業を伸ばしていくかについて、私からお話をいたします。

今ちょうど黒田さんが「何の事業を作るのか」のお話をされていましたが、それが良い事業であることが大前提ですね。

良い事業じゃないと良いマーケティングはできません。

最近のマーケティングは、2つの流行りがありますね。

BtoBのオンライン化が進んでいる点が1つ。

もう1つはD2C(ダイレクトトゥコンシューマー)、生産者が直接EC等で商品を直接売っていくのが流行っている印象があります。

弊社の得意分野もこのあたりなので、こちらについてのお話をしていきますね。

改めて自己紹介をさせていただきます、会社代表取締役の天野と申します。

95年生まれで、インターネット過渡期の世代でございますね。

弊社の業務はBtoBマーケティング支援が多く、D2C・BtoBに精通したメンバー50人ほどで承っております。

BtoBのWebマーケティングで必要なこと

天野:それではBtoBの「Webマーケティング」についてお話いたします。

弊社のBtoBマーケティングは、マルケトジャパンの初代代表・福田さん方が書かれたある種バイブル的な「THE MODEL(ザ・モデル)」という本に則って、システムを構築しております。

  • マーケティング
  • セールス
  • カスタマーサクセス

この三つの段階にBtoBのマーケティングは分かれますよ、と「THE MODEL(ザ・モデル)」では説明されています。

マーケティングをしてそこからセールスに渡す、そしてご成約した後もお客さんとのリレーションを続けていく流れですね。

画像では文字が潰れてしまっているんですが、例えば展示会・コンテンツを作って記事投稿していくマーケティングだとか、Googleの広告やSNSの広告を打っていくものですね。

これらの矢印を「ファネル」と呼んでいます。

このファネルを駆使してマーケティングをいろんな方向から、リードやお客さんのリストを集めて行くことを「THE MODEL(ザ・モデル)」の中でやっています。

リード獲得に必要なコンテンツマーケティングとは?

天野:マーケティングについてお話をしていきますと、弊社ではコンテンツマーケティング、Googleで検索した時の順位を上げていくことに入りますね。

例えばうちのお客さんに「Web展示会」で検索順位1位のお客さんがいるんです。

Googleで「Web展示会」で検索して頂けると、記事が出てくるかと思います。

あるものを必要としている人って、まずは検索をかけるんですよ。

そしてその人を最速でキャッチして行くには、Googleの検索で1位を取ることが大事なんですね。

これを「コンテンツマーケティング」と言います。

俗にSEOとも呼ばれていますね。

次に Web広告とWeb展示会についてです。

Web広告はGoogle検索した時に、一番上に「広告」と出てくるものが全部Web広告になります。

後はYouTubeの広告とか、Webとは言えないんですがタクシーのタブレットについてる広告等もそうですね。

Web展示会については、現状リアルの展示会も開催されてると思うんですけれども、それに合わせてWeb上でもリードを取っていく指標も存在しています。

そしてここがミソなんですけども、資料やホワイトペーパーを用意してダウンロードに繋げてもらった方がいいんですね。

よく即時に問い合わせに繋げようとする方が多いんですけれど、問い合わせをいきなり取るってハードルが高いんです。

なので稟議前のお客さんに資料をダウンロードしてもらって、比較してもらった上で問い合わせをしてもらうのが良いですね。

これは実際に数字でも出ていまして、うちのお客さんでも問い合わせは月に1〜2件しか来ないけれど、ダウンロードは月に30〜40件も出るといった方もおりました。

資料請求と問い合わせで大幅に数の差が出る、とデータとしてありますので一旦、資料請求とホワイトペーパー、要はお役立ち資料です。

これをお客さんに繋げるのが良いと考えております。

次にマーケティングの後段階として「課題に対してどう商品が役に立つか」を、お話しさせていただく場を作らないといけないんですね。

それがメールの場合もありますし、ウェビナーの場合もあります。

特にBtoBの商材は高額で、1000万以上を消費することになりますので、稟議に上げないといけないです。

例えばコンテンツマーケティングにおける例を上げますね。

2年前に名刺交換させて頂いたお客さんから、問い合わせが来ることがあるんです。

「名刺交換した時は必要なかったけれど、今ちょっと必要になったので相談させてもらえませんか」と。

それは2年前から常にメール等で関係を保っていたので、今この瞬間になって「必要になったから相談乗ってもらえませんか」と話が来たケースですね。

今すぐじゃないお客さんでも、しっかり関係を作っていくのが非常に大事と分かる例ですね。

BtoBのオンライン営業に必要なツール

天野:次にセールスですね。

セールスは

  • MA(マーケティングオートメーション)ツール
  • SFA(セールスフォースオートメーション)ツール

のようなマーケティングを自動化するもの(MAツール)と、セールスを自動化するもの(SFAツール)が重要になってきます。

ここ最近で流行っているのは

と色々ありますね。

これらを何のためにやるかと言うと、例えばウェビナーや展示会で新しいコンタクトが毎月1,000件ほど貰えるとします。

そこで全件に電話をかけようとした際、必要のないお客さんにも電話かけてしまいますし、営業担当が少ないところでは1,000人に電話するのも辛いですよね。

ですので点数をつけて

  1. このお客さんはウェビナーを見てくれた/このお客さんはホームページを訪れて、資料をダウンロードしてくれた
  2. 電話して今どんな具合かお伺いする

と、運用するのがインサイドセールスの仕事になります。

例えば、問い合わせはまだ来てないけれど「今お客さんはどのぐらいの状況にいるのかな」と、インサイドセールスの方でお電話をして、実際の状況をお伺いできます。

そこで、実際に話を聞いてみたら「半年後ぐらいプロジェクト化する可能性があります」となったとします。

そうしてリセールスに繋ぐ話になった時、そこで用意する資料もすごく大事になりますね。

営業マンごとに話している言葉を全て統一化していったり、価格表も柔軟に作る必要があるんですよ。

特にIT系では、かなり工夫されている会社さんが多いです。

フォローアップの所や営業に使う資料を随時、更新していく必要もありますね。

D2CのWebマーケティングで必要なこととは?

天野:次にD2C向けのWebマーケティングについてです。

D2Cって何かと言いますと、ECサイトのことですね。

特徴的なのが

  • 1ブランドで商品が2つしかない
  • 3つのブランドで商品数が10数点しかない

といったケースです。

楽天などは商品がいっぱいあると思うんですが、そうではなくて商品点数を研ぎ澄まして、ブランドとして勝負していくものですね。

CHANELさんもかなりブランドイメージが高い商品ですが、あれのプチ版と思っていただければ分かりやすいですね。

そんな少し尖ったECサイトのマーケティングで必要になってくることは、「ブランドイメージ・ペルソナイメージの明確化」ですね。

具体的なペルソナの作成をやらないと、誰に向けて話して行くか・マーケティングして行くか、がなかなかチームの中で浮かばないんですよ。

D2Cの場合、SNSだけ・Google広告だけでやっているサイトさんも多いんですね。

それぞれそのブランドに合ったところで、尖らせてマーケティングする必要があり、その見極めも経験値や研究が必要となってきますよ。

弊社の方では、ペルソナ作成のお手伝いもさせて頂いております。

マーケティングに必須な「ペルソナ」の作り方とその役割

天野:ペルソナのイメージですが、弊社でおこなっているブランディングのワークシートをご紹介します。

画像はそのワークシート中の1枚ですが「どこの誰さん」と名前をつけて、具体的なイメージがチームの中で共有されるようなワークをやります。

顔写真も芸能人の写真等を持ってきて「子供が2人いて、奥さんとの関係がこういう状態のパパで〜」と、どんなイメージなのか具体的なところまで落とし込んで話をします。

このワーク自体は上の画像だけではなく、これ以外のページもたくさんありますね。

こうすることで、チーム内でのイメージが非常に明確化されます。

逆に「30代の男性」だけではペルソナとしては荒くなってしまうんですよ。

ですので

  • 35〜40歳
  • 子供2人(娘2人)
  • 奥さんがいる
  • 3年前に購入した新築で、30年ローンを組んでいる

と細かく設定をしていけば、どういう人にマーケティングするのか明確になりますよね。

これは女性が多いご家庭になりますので、お父さんが1人でこういう事に今悩んでいて、こういうことを達成したいと思っているのでは…といった方面の想定ができます。

本当に「それ以外の人達にマーケティングをしない」ぐらいの勢いで、ペルソナをかなり絞り込んで設定するためにやっていますね。

D2CのWebマーケティングにおける打ち手の紹介

天野:次はマーケティングの打ち手(※現状を打破するために行う施策)に関して、いくつかざっくりと説明いたします。

1つ目が「SEO」ですね。

ここが一番弊社が得意としている分野でして、例えば「電子レンジ 比較」といった言葉で検索する人は、電子レンジを買う直前のところまで来ています。

その検索した人をできる限り多く捕まえていき、そこから購入させる経路・導線を作っていくことによって、サイト自体で売上を上げられるんですね。

天野:次に「Google広告」なんですが、実は2つ種類があるのをご存知でしょうか。

1つは「電子レンジ 比較」と検索した時に、その言葉に対して出てくる記事型の場合。

もう1つはショッピング広告として出てくる場合ですね。

このショッピング広告とは、検索した時に画像右側、赤枠のように、商品の写真が出てくると思います。

ここの枠を買うことも、実はできます。

Google広告でも「30代男性」と指定ができるので、例えばだいたい1万円から2万円ぐらいで購入しそうな層に出すことも可能です。

ここの枠は商品によって、とても綺麗にはまることがありますよ。

天野:次は「オーガニックのSNSとSNS広告」ですね。

オーガニックとは何かって言うと、アカウントを素直に育てていくことを指します。

この「stella tokyo」さんのInstagramアカウントが非常にうまくやっていて、フォロワー数は79,600人ほどのブランドです。

価格帯は1万円弱ぐらいの女性物の洋服が多いんですけれども

  1. アカウントを作成
  2. 商品をモデルさんに試着してもらう
  3. その写真を撮りアカウントに載せる
  4. 投稿したものにタグを付ける

と手間がかかる作業を1つ1つやっていき、うまくブランド形成していますね。

おそらくstella tokyoさんはInstagramだけで集客されていて、ECサイトはあるんですけどInstagram以外の施策はあまりやっていらっしゃらないんです。

それが「SNSのオーガニック」ですね。

Instagramだと写真によるブランド形成がしやすいので、特にアパレル・コスメ系は相性がいいですよ。

ECだと商品を売る際に写真も撮られると思いますので、写真メインのSNSとの相性もいいかなって思います。

一方でオーガニックで普通にアカウントを育てるとなると、正直言って手間がかかります。

ですので、まず予算がある場合はSNSで広告を打ってしまうやり方もありますね。

「ストーリーズ広告」という、これを押すと動画や写真が24時間に限って見られる項目があるんです。

ここの列は見る率が非常に高く、だいたいフォロワーさんの10%ぐらいがストーリーズを見るって言われているんですね。

そのよく見られる場所にも広告を出せます。

ここでも「20代女性でとても洋服にも興味ある人」とユーザーを絞って出せるので、非常に広告として出す価値が高い場所になってますね。

天野:次に「アフィリエイト広告」です。

アフィリエイトは最近よくYoutubeの広告にも出てきますが、ネットユーザーが記事を書いてくれる形式の広告ですね。

例えばさっき例に出した電子レンジですが、電子レンジのブランドを広めるために、ネットユーザーが自主的に記事を書いてくれたとします。

そして記事を読んだ他の人が電子レンジを購入してくれたら広告代金を払う流れです。

例えば「1万円の電子レンジを買ってくれたら500円あげます。」と設定します。

それを広告費として記事を書いてくれたユーザーに払うのが、アフィリエイト広告ですね。

集客手法で、非常に使えますね。

質疑応答

天野:それではQ&Aの方に移っていきます。

「中小企業のDXのトレンドをお願いします」と質問が来ていますが、黒田さんいかがでしょうか。

黒田:業界によって違うので、中小企業とくくるのは難しいんですが、DXを考えた時に

  • 効率化・生産性をあげるDX
  • 付加価値を上げていく・売上を上げていくDX

の2つの方向がありますね。

コロナ時代において言うと、今の状況が苦しい中で目先の収益を上げやすい方に集中します。

ですので現時点ですと効率化・生産性といった、すぐに収益を上げやすいDXが流行りやすいですね。

ただコロナになって事業モデルが崩れてきている業界も出てきているので、そういった会社では抜本的に事業転換するのが大切です。

分かりやすい例を挙げると、飲食店がそうですね。

「お客さんが来店してくれないこと」を前提としたモデルに変換する際に「今までビジネスでは通用しないので、新しい技術を活用しなくちゃいけない」と、DXが必要となってきます。

効率化だとかすぐに効果が出やすいDXは増えている印象ですが、業界によってはもうそれでは追いつかないところもありますね。

そういった業界では本質的な事業転換をして、付加価値をもう一度作りにいくケースが増えています。

天野:ありがとうございます。

マーケティング視点でも、ご相談いただくのは既存事業からの転換ですね。

特にコロナで打撃を受けてらっしゃる企業さんだと

  • 抜本事業から改革しないといけないんだけど、そのノウハウが無い
  • サイバーのコンサルを入れたけれど全然うまくいかない

とうちに相談が来て、蓋を開けてみたら「いろんな方向に手を出したことで、力を発散してしまっていた」パターンも多かったですね。

新規事業の立ち上げまでにかかる期間

天野:もう1つ質問が来ています。

「フューチャーアクセスの基本思想で、事業を立ち上げるまでの期間を教えて下さい」とのことです。

黒田:前提条件として業界によって違う点はありますが、私たちはできるだけPOC(※プルーフ・オブ・コンセプト…新しいアイデアやコンセプトが実現可能かどうか検証すること)が終わるところまで、どれだけ早くできるかこだわっています。

大きく分けると、やりたいテーマが決まってからPOCに行くまでを3ヶ月以内、POC自体も3ヶ月から1年以内に終わらせるようにしています。

逆に言うと1年以上を超えるPOCは大抵上手く行きませんね。

合計すると半年から1年ちょっとで、事業立ち上げまで持っていくのが基本思想です。

強みがなくても新規事業は始められる

天野:最後に黒田さんからまとめとして、何かありますでしょうか?

黒田:そうですね。

先ほど「強みがないと新規事業はできないですよ」という言い方をしたのですが、実はそうではない部分もあるんです。

もし足りない面があれば、外から引っ張ってくればいいんですよ。

それこそ技術を持っているベンチャー企業と組むなどして、良いところを引っ張り込むこともできます。

ベンチャー企業同士だと同じ規模なのでできないですし、大企業とベンチャー企業だと規模が違いすぎるのもあって、なかなか話が進まないんですね。

ベンチャー企業と組みやすいのも中堅企業の強みです。

「(技術が)無いから諦める」ではなくて、無いならそれを実現させる方法を考える手もあるんだよ、と覚えておいていただければと思います。


株式会社フューチャーアクセス:https://futureaccess.co.jp/

テクロ株式会社:https://techro.co.jp/
天野央登 Twitter:https://twitter.com/amano3569