10社の事例に学ぶ!リードナーチャリング成功のポイントを紹介
見込み顧客(リード)に対して最適なアプローチをおこない、成約へとつなげるリードナーチャリング。
変化の激しい昨今のビジネスにおいて、非常に重要視されているマーケティング手法です。
とはいえ「リードナーチャリングの事例を知りたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、リードナーチャリング成功事例や成功につながるポイントを紹介します。
ぜひ自社の施策の参考にしてください。
なお、テクロ株式会社では、企業が抱えるWebマーケティングの課題と解決方法についてまとめた資料「Webマーケティングの教科書」を無料配布しています。
Webマーケティングで課題を抱えている企業様はぜひご活用ください。
目次
リードナーチャリングとは
リードナーチャリングとは、獲得した見込み顧客(リード)を育成し、成約へとつなげるマーケティング手法です。
一口に「リード」といっても、その購買意欲はさまざまです。
購買意欲が高く、すぐに製品・サービスを購入してくれるリードもいれば、製品・サービスに興味はあるものの、そこまで必要性を感じていないリードもいます。
リードナーチャリングでは、そのようなさまざまな状態のリードに対し、メルマガやWebコンテンツなどで有益な情報を届け、購買意欲を向上させます。
そして、自社製品・サービスの必要性を感じてもらい、最終的に成約へとつなげるのです。
関連記事:リードナーチャリングとは?意味や手法について徹底解説!
リードナーチャリングの役割
リードナーチャリングと似た言葉で「リードジェネレーション」と「リードクオリフィケーション」があります。
それぞれの意味は以下のとおりです。
- リードジェネレーション:製品・サービスに興味を持ってもらう活動
- リードナーチャリング:リードの購買意欲を高める活動
- リードクオリフィケーション:購買意欲の高い層を選別する活動
リードジェネレーションとは
リードナーチャリングをおこなう前に、まずは自社製品・サービスに興味をもってもらう必要があります。
そこでおこなう活動が、リードジェネレーションです。
リードジェネレーションとは、リードを獲得するマーケティング活動のことです。
自社製品・サービスに興味を持つ人たちを集め、リードナーチャリングへとつなげます。
関連記事:リードジェネレーションとリードナーチャリングは何が違う?特徴や流れを解説
リードクオリフィケーションとは
リードの購入意欲を高めた後は、購入意欲の高い層に絞ってマーケティング活動をおこなうことで、効率的に成約へとつなげられます。
この活動が、リードクオリフィケーションです。
リードクオリフィケーションをおこなう際は、「スコアリング」という手法を用いて購買意欲を数値化し、購入確度を計測します。
例えば、メルマガ開封は1点、ウェビナー参加は2点と設定し、合計点数が基準を超えたリードをリードクオリフィケーションの対象として、営業リストに加えるといった感じです。
リードと接する機会の多い営業担当と連携を取り、より細かいスコアリングをおこなうことで、リードクオリフィケーションの精度向上が期待できます。
BtoBマーケティングでリードナーチャリングが重要な理由
近年はリードナーチャリングを重要視する企業が増えています。
その理由について解説します。
購買プロセスが変化したから
1つ目の理由は、インターネットの普及による購買プロセスの変化です。
インターネットが普及する前は、
- テレビや新聞などのマスメディア
- 友人や知人からの口コミ
など、限られた手段でしか情報を得られませんでした。
しかし、インターネットが普及し、スマートフォンやタブレットなどの端末が普及した現在では、さまざまな情報を簡単に集められます。
今では、製品・サービスに関する基本的な情報や口コミだけでなく、他社との比較検討も簡単におこなえます。
時代とともに購買プロセスが変化したことによって、企業は顧客との関係性を構築する必要が出てきたため、リードナーチャリングが重要視されるようになりました。
購入までの検討期間が長期化したから
2つ目の理由は、購入までの検討期間が長期化したことです。
インターネットで誰もが簡単に情報を入手できるようになったことで、購買プロセスに「情報収集」が加わりました。
情報を集める時間が発生したことで検討期間が長期化しましたが、この間、見込み顧客を放置していいわけではありません。
一人ひとりに最適なアプローチをかけることで、自社の製品・サービスへの関心を高めることが可能です。
しかし、単に営業担当を増やしてアプローチをかけるだけだとコストがかかってしまい、売上を増やすどころか減少させてしまうリスクもあります。
そのため、リードを育成するためのコンテンツを用意して接点を増やし、時間をかけて自社への関心を高めるリードナーチャリングの必要性が高まりました。
休眠顧客が増えたから
3つ目の理由は、休眠顧客の増加です。
休眠顧客とは、以下に該当する顧客のことです。
- 商談まで進んだものの成約に至らなかった顧客
- 成約に至ったものの、リピートには至らなかった顧客
休眠顧客は製品・サービスに対する興味関心が高いため、企業にとって大きな財産となります。
そのため、再度アプローチすれば、顧客化できる可能性が大いにあります。
しかし、単に営業するだけでは断られてしまうリスクがあるため、リードナーチャリングによって購買意欲を高めることが必要です。
リードナーチャリングを始める手順
次に、リードナーチャリングを導入する手順を紹介します。
手順①リードの情報を整理する
最初に、現在自社が獲得しているリードの情報を整理します。
リードの抱えている課題や情報ニーズについて理解を深めることが目的です。
情報の整理に関しては、リードの数が多くなると管理に手間がかかるので、MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用するのがおすすめです。
リードの情報を整理することで、最適なアプローチを検討するための土台ができあがります。
手順②カスタマージャーニーマップを作成する
次に、カスタマージャーニーマップを作成します。
カスタマージャーニーマップとは、顧客が製品・サービスを認知してから購買に至るまでの過程をまとめたものです。
各購買プロセスにおける顧客ニーズを明確化し、最適なアプローチ方法を整理します。
カスタマージャーニーマップがあるとリードの行動やニーズを具体的にイメージできるようになり、有効な施策を考えやすくなります。
手順③CVごとにアプローチ方法を決める
次に、CV(コンバージョン)ごとにアプローチ方法を決めます。
基本的に、CVの種類によって、顧客の購買意欲は以下のように異なります。
顧客目線に立って、どのような課題や情報ニーズがあるか考えて、アプローチ方法を検討しましょう。
顧客の行動 | 購買意欲 |
資料請求、メルマガ登録 | 情報収集中で、他社と比較検討している段階 |
ウェビナーや説明会への参加、無料トライアル | 興味を持っているが、決め手を探している段階 |
問い合わせ | 複数の候補に絞り、具体的に成約を検討している段階 |
手順④リードに優先順位を付ける
リードの数が多くなると、アプローチが追いつかなくなる場合があります。
その場合は、リードに優先順位を付けるのが効果的です。
具体的には、以下の方法があります。
- リードの行動に点数を付けて優先順位を決める(スコアリング)
- 購買意欲が上がる行動をとったホットリードに絞ってアプローチをかける
手順⑤施策を実行し、効果測定・改善を繰り返す
一連のリードナーチャリングを実行し、リードの購買意欲が高まってきたら、アポイントの打診やヒアリングなどの具体的なアクションを起こします。
そして、リードナーチャリングの精度を上げていくために、効果測定と改善をおこないます。
効果測定では、アポ率や案件化率、受注率などの定量的なデータを用いて、顧客ニーズや効果的なコンテンツなどを把握しましょう。
リードナーチャリングの効果を高めるには、PDCAを回すことが欠かせません。
やりっ放しにせず、効果測定と定期的な改善をおこなうようにしましょう。
リードナーチャリングの主な手法
次に、リードナーチャリングの主な手法を紹介します。
リードナーチャリングでは、リードの検討度に合った情報提供をおこない、購買意欲を高めることが重要です。
そのため、1つの手法にこだわるのではなく、複数の手法を組み合わせるのが一般的です。
メール
リードナーチャリングの手法の中で多くの企業が採用しているのが、メール配信です。
資料請求や会員登録の際に入手したリードのメールアドレスに対して、メルマガなどを配信します。
メール配信で重要なことは、リード一人ひとりのニーズに合った内容を配信し、それに対するアクションからリードの質を判断することです。
全員に同じ内容を送るのはおすすめしません。
メールを活用する場合、主に以下の2種類のメールを配信します。
- ステップメール:あらかじめ用意しておいたメールを決められた順番・スケジュールで配信し、段階的に関心を高めていく手法
- セグメントメール:特定の条件で分類したリードごとに、その条件に適した内容のメールを配信する手法
メールに掲載するコンテンツとして、オウンドメディアの記事やホワイトペーパーを活用することもできます。
関連記事:メルマガって本当に効果あるの?具体的な効果やメリットを紹介
セミナー・ウェビナー
セミナー・ウェビナーは、BtoB企業において有効な手法の一つです。
集客に力を入れる必要がありますが、購買意欲の高いリードとコミュニケーションをとれる絶好の機会といえます。
セミナーであれば会場の確保なども必要ですが、ウェビナーであれば
- 会場を確保する必要がない
- アーカイブを残して配信しやすい
- 遠方の方でも参加しやすい
といったメリットがあります。
一方で、セミナー・ウェビナーを開催する場合は、質にこだわらなければなりません。
質が低かったり、宣伝ばかりになってしまったりすると、良くない口コミが拡散されるリスクがあります。
オウンドメディア
オウンドメディアは、リードナーチャリングの手法の中でも定番の手法です。
自社で立ち上げたメディアにコンテンツを掲載し、リードの育成を図ります。
オウンドメディアの特徴は、リードナーチャリングだけでなく、集客やリードジェネレーションの役割も果たしてくれることです。
一度コンテンツを公開すれば継続的に効果を発揮し続けるので、コストパフォーマンスの面でも優れています。
ただし、集客を担っているため、検索エンジンで上位表示される質の高いコンテンツを制作しなければなりません。
また、検索エンジンに評価されて上位表示されるまでに半年程度はかかるため、根気強く取り組むことも重要です。
関連記事:オウンドメディア運営戦略のポイント!作り方や成功事例など一挙公開
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、顧客にとって有益な情報を提供するWeb上の資料のことです。
自社製品・サービスに関する情報だけでなく、培ってきたノウハウなども掲載します。
一般的に、自社サイトやメールマガジンからホワイトペーパーのダウンロードページへ誘導する流れで使います。
ダウンロードの際に顧客や会社情報を入力してもらうため、リードとの接点を持てる点がメリットです。
また、お役立ち情報を提供しているため、信頼関係を築きやすくなる点も特徴です。
SNS
近年はSNSを活用したリードナーチャリングに取り組む企業も増えています。
SNSの強みは、顧客との距離が近く、コメントやDMなどを通して気軽にコミュニケーションが図れる点です。
また、拡散力が強いため、投稿が拡散されれば一気に認知度が上がる可能性もあります。
ただし、些細なことがきっかけで炎上してしまうリスクがあるため、扱いには注意が必要です。
また、商材との相性にもよりますが、BtoBよりもBtoC向けです。
リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、一度自社サイトやオウンドメディアにアクセスしたことがあるユーザーに対してのみ配信されるWeb広告のことです。
製品・サービスに対して少なからず興味を持っているリードに対して広告を配信し、育成を図ります。
自社サイトやオウンドメディアにアクセスしただけのリードは、リスト化されていないことが多いはずです。
そのため、リターゲティング広告を配信することで、リードナーチャリングやリードジェネレーションの促進を図ります。
リードナーチャリングの成功事例10選
それでは、リードナーチャリングの成功事例を10個紹介します。
自社の参考になりそうな事例はないか、ぜひ探してみてください。
事例①Oktopost社|MAツールを活用した成功事例
出典:Oktopost社
Oktopost社は、BtoBのSNSを管理するプラットフォームサービスを提供している企業です。
MAツールを活用したリード管理によって成功した事例です。
まず、自社商材のトライアル版を利用しているリードを
- 使用前
- 使用中
- 使用後(未購入)
に分類し、MAツールによってそれぞれのセグメントに適切なコンテンツを配信します。
次に、ホワイトペーパーのダウンロードなどのアクションを起こしたリードに対して電話でフォローアップをすることで、受注率の向上を狙っています。
さらに、トライアル登録をしたリードに対し、利用中の疑問をSkypeなどのチャットツールですぐに解決できる体制を整えている点も特徴です。
事例②株式会社マックスプロデュース|コンテンツマーケティングの成功事例
株式会社マックスプロデュースは、社員総会や全社イベントなどのプロデュースを手がけている企業です。
社内イベントの担当者は、普段は別業務を抱えています。
そして、イベントが近くなると「何から始めたら良いかわからない」ということが多く、昨年と同じ業者に企画運営を依頼する企業がほとんどでした。
そのため、マックスプロデュースでは、新規顧客開拓に課題を抱えていました。
そこで取り組んだのが、オウンドメディアを立ち上げて、イベント開催の手順やノウハウを解説するコンテンツを配信することです。
担当者が求める情報を提供することで認知拡大・関係性の構築を狙いました。
また、費用や会場レイアウトなどの具体的な情報を、ホワイトペーパーで提供しました。
その結果、効率的に新規リードを獲得することに成功。
獲得したリードは全社イベントの開催が確定している顕在顧客である場合が多いため、営業担当がアプローチをかけて効率的に新規顧客を獲得できる体制が確立しました。
事例③日本電気株式会社(NEC)|インサイドセールスを活かした成功事例
NECでは、マーケティング部門とフィールドセールス部門の連携にインサイドセールスを活かすことで、リードナーチャリングに成功しました。
以前はリードに対して各担当部署が個別で対応しており、会社内で対応がバラバラでした。
しかし、インサイドセールス部門を設立し、リードに対する対応を統一。
今ではマーケティング部門とインサイドセールス部門が連携して、リードナーチャリングを担当しています。
そして検討度が高まったリードをフィールドセールス部門に引き継ぎ、クロージングをおこなうことで効率的なマーケティング体制を確立しています。
事例④株式会社シンフィールド|メールマーケティングの成功事例
出典:株式会社シンフィールド
株式会社シンフィールドでは、展示会や自社セミナーなどで獲得した名刺を有効活用できていませんでした。
そこで、名刺に対するリードナーチャリングを始めました。
具体的には、2週に1度、お役立ち情報を掲載したメールを配信して関係性の構築を図り、不定期でテキストメールにより引き上げ施策を実施しています。
引き上げ施策では、特定のリンクをクリックしたリードに電話でのフォローアップを実施し、アポイントにつなげています。
実際に、引き上げ施策に反応したリードは、アポイントの成功率が10〜15%ほど高いようです。
リード獲得から成約までの運用コストも抑えられていることから、中小企業でも活用しやすい事例といえるでしょう。
事例⑤SAP社|ウェビナーの成功事例
出典:SAP社(日本支社)
SAP社は、BtoB向けのソフトウェアを販売している企業です。
自社商材の導入事例を紹介するウェビナーを隔週で実施して、リードナーチャリングに取り組んでいます。
ウェビナーでは、参加者と直接コミュニケーションをとることで、自社製品に対する理解を深めてもらう工夫をしています。
また、録画して、顧客がいつでも閲覧できるように公開している点も特徴です。
現在では2,600以上の顧客がSAP社のサービスに登録しており、ウェビナーを通じて商材にふれています。
そして、年間売上は10億ドルを突破しています。
事例⑥イベントレジスト株式会社|ブログを活用した成功事例
出典:イベントレジスト株式会社
イベントレジスト株式会社は、BtoB向けにイベント運営のWebサービスを提供している企業です。
サービスの基本機能は無料で利用できるのですが、有料のプレミアム機能の営業に課題を抱えていました。
顧客である企業から問い合わせがあった段階ではイベントの開催日時が決まっていることが多く、プレミアム機能について説明する時間がとれなかったのです。
そこで、問い合わせが来る前の「情報収集段階」に焦点を当て、ブログを使って情報発信を始めました。
ブログには、イベント企画に関するノウハウや担当者が抱える悩みなど、お役立ち情報を投稿しました。
投稿の中で注意したのは、すぐにサービスの利用につなげるのではなく、「とりあえず話を聞いてみたい」と思ってもらうことです。
すると100件ほど記事を投稿したあたりから問い合わせが増加し、現在ではリードがブログ運用前の7倍以上に増加しています。
事例⑦株式会社マイナビ|部門間の連携を強化した成功事例
出典:株式会社マイナビ
株式会社マイナビでは、マーケティング部門、インサイドセールス部門、フィールドセールス部門の連携を強化して、リードナーチャリングに成功しています。
おこなった取り組みは以下の2つです。
- ホットリードの定義の見直し
- リードのリサイクルの見直し
以前までは、マイナビでのホットリードの定義は「資料を◯件ダウンロードした顧客」としていました。
しかし、マーケティング部門が以下のようなヒアリングを実施して、ホットリードの定義を見直しました。
- インサイドセールス部門に対し「商談につながったリードの特徴」をヒアリング
- フィールドセールス部門に対し「リードの商談の動機」をヒアリング
次に、リードのリサイクルをおこないました。
BtoBの場合、市場にターゲットが少ないため、すでに保有しているリードを中心にリードナーチャリングをおこなうようにしました。
この2つの施策の結果、商談数を1.5倍に増加させることに成功しています。
事例⑧ランスタッド株式会社|ツールの最適化による成功事例
出典:ランスタッド株式会社
ランスタッド株式会社は、総合人材サービス事業を展開する企業です。
求職者とのコミュニケーションにメール・電話・ショートメールを使っていましたが、返信率の低さが課題となっていました。
そこで、コミュニケーションツールを、多くの人が使っている「LINE」に変更。
すると求職者からの返信率が20%から80%に上昇しました。
さらに、コミュニケーションがとれるようになったことで適切なタイミングで案件紹介ができるようになり、マッチング率も改善されました。
事例⑨株式会社ランドネット|きめ細やかなアプローチによる成功事例
出典:株式会社ランドネット
株式会社ランドネットは、不動産流通事業や不動産等事業を展開している企業です。
以前は集客媒体ごとにリード管理をおこなっていたため、リード一人ひとりに合ったアプローチがとれていませんでした。
そこで、リード管理を一元化。
MAツールを活用してスコアリングやセグメントをおこなうことで、リード獲得から商談獲得まで、スムーズに対応できるようになりました。
その結果、リード一人ひとりに合ったきめ細やかなアプローチが可能となり、信頼構築がしやすくなりました。
事例⑩株式会社Kaizen Platform|徹底した顧客理解による成功事例
株式会社Kaizen Platformは、Webサイトや動画広告のDX支援に取り組んでいる企業です。
以前は自社のマーケティング施策の仕組み作りができておらず、せっかくリードを獲得しても、活用できていないケースがありました。
そこで、ペルソナと購買プロセスを丁寧に設定し、顧客のニーズや課題を徹底的に掘り下げ、コンテンツに反映させていきました。
するとキーワード検索経由のコンバージョンやアポイントが増加。
アポイント獲得数が140%増加、商談が215%増加という結果につながりました。
事例から学ぶリードナーチャリング成功のポイント
最後に、成功事例に共通する、リードナーチャリング成功のポイントを紹介します。
自社の課題を明確にする
リードナーチャリングには、
- リードへの継続的なフォロー:小まめにコミュニケーションをとり、適切なタイミングでアプローチをかける
- 購買意欲の醸成:リードのニーズにアプローチし、製品・サービスの必要性を認識してもらう
の、2つの役割があります。
それぞれ、取り組むべき施策や使用するツールが異なるため、まずは自社の課題を明らかにして、どちらに取り組むか決めましょう。
適切なKPIを設定する
リードナーチャリングに限った話ではありませんが、施策の目標(KGI)や、目標達成のために必要な判断基準(KPI)を明確にしましょう。
適切なKPIが存在することで、リードの購買意欲の変化を把握することができ、アプローチを変更する判断をしやすくなります。
リードの情報管理を徹底する
リードの情報の取り扱いについても、社内で一元管理できる体制をとっておきましょう。
例えば、名刺などは個人が保有していることが多いかもしれませんが、一元管理できる仕組みができていると、リードナーチャリングにつなげられます。
また、部門間で連携できる体制が整っていることも、スムーズな施策実行において重要です。
なお、リードの情報管理については、この後紹介するMAツールを活用するのがおすすめです。
MAツールを活用する
MAツールとは、マーケティング活動を効率化するためのツールです。
リードの情報管理にも有効で、セグメントやスコアリングなどの機能により、リード一人ひとりを細かく管理できます。
社内リソースの負担軽減にもつながるので、「リードが多くて管理できない」という場合は、導入を検討してみましょう。
なお、テクロ株式会社では、MAツールの選定・導入・運用支援を一気通貫でサポートしています。
詳しくは「メルマガ・MA運用代行サービス」をご覧ください。
関連記事:徹底比較!おすすめのMAツール(マーケティングオートメーション)21選
継続して取り組める体制を整える
リードナーチャリングはリードを獲得してから成約に至るまでの施策なので、長い期間を要します。
成功事例を見ても、オウンドメディアを立ち上げたり、部門間で連携できる仕組みを整えたりと、時間をかけて取り組んでいます。
そのため、継続的に取り組める体制を整えることも重要です。
自社のリソースだけで対応するのが難しい場合は、マーケティング支援企業などに外注したり、MAツールを導入したりすることも検討しましょう。
スコアリングによってホットリードの定義を明確にする
成約につながる可能性が高いホットリードの定義を明確にすることも、リードナーチャリングを成功させるポイントの1つです。
ホットリードの定義があいまいだと、最適なタイミングでリードにアプローチできません。
そのため、スコアリングを用いて、社内の誰もがわかるようにホットリードの定義を決めましょう。
また、一度決めた定義が必ずしも正しいとは限りません。
定義見直しのタイミングを決めることも重要です。
まとめ:事例を参考にリードナーチャリングを成功させよう
リードナーチャリングの成功事例を紹介しました。
リードナーチャリングは、効果が出るまでに時間がかかる施策です。
そのため、どの事例でも自社の課題を明確にして、戦略を立て、継続的な取り組みを実施しています。
もしリードナーチャリングに課題を抱えている場合は、まずは自社の課題を明らかにすることから始めましょう。
その後の取り組みに関しては、今回紹介した事例を参考にしながら、自社に合う施策を検討していただければ幸いです。
なお、テクロ株式会社では、企業が抱えるWebマーケティングの課題と解決方法についてまとめた資料「Webマーケティングの教科書」を無料配布しています。
Webマーケティングで課題を抱えている企業様はぜひご活用ください。