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デジタルマーケティングファネルとは?成果を出す基本と作り方、BtoB成功事例をプロが解説

「自社のマーケティング施策が場当たり的で、成果に繋がっているか分からない」
「会議で『マーケティングファネル』という言葉を聞いたけど、実はよく分かっていない」

企業のマーケティング担当者として、このようなお悩みをお持ちではありませんか。
顧客の行動が多様化する現代において、感覚だけに頼った施策では、継続的な成果を出すことは困難です。

この記事では、そんなお悩みを解決する強力なフレームワーク「デジタルマーケティングファネル」について、基本の考え方から具体的な作り方、BtoBビジネスでの成功事例まで、専門家が徹底的に解説します。
この記事を読めば、顧客の購買プロセスを体系的に理解し、データに基づいた論理的なマーケティング戦略を立てられるようになります。


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そもそもデジタルマーケティングファネルとは?

デジタルマーケティングファネルとは、一体何でしょうか。
難しく考える必要はありません。
一言でいえば、**顧客があなたの商品やサービスを知ってから購入するまでの一連の流れを、段階的に可視化した「地図」**のようなものです。

この形が、液体を注ぐときに使う「漏斗《ろうと》(ファネル)」に似ていることから、この名前が付きました。
たくさんの見込み顧客が最初の入口から入ってきても、下の段階に進むにつれて少しずつ数が減っていく様子を表しています。

デジタルマーケティングファネルの定義

より正確に定義すると、デジタルマーケティングファネルは、顧客が製品やサービスを初めて「認知」してから、最終的に「購入」という行動に至るまでの心理や行動のプロセスをモデル化したフレームワークです。
この地図を手に入れることで、マーケターは各段階で顧客が何を考え、どのような情報を求めているかを理解できます。

その結果、それぞれの顧客に合わせた最適なアプローチが可能になり、最終的な購入(コンバージョン)へと効果的に導くことができるのです。
特にBtoBマーケティングにおいては、顧客の検討期間が長く、関わる人物も多いため、このファネルの考え方が非常に重要になります。

用語読み意味
デジタルマーケティングファネルでじたるまーけてぃんぐふぁねるWebサイトやSNSなどデジタル領域における、顧客の認知から購入、そしてファン化に至るまでの一連のプロセスを段階的に可視化したモデル。
パーチェスファネルぱーちぇすふぁねる最も基本的なファネルモデルで、主に顧客の「購入」をゴールとして設定したもの。AIDMA《あいどま》モデルなどが有名。
コンバージョンこんばーじょんWebサイト上で獲得できる最終的な成果のこと。BtoBでは「購入」の他に「問い合わせ」「資料請求」なども含まれる。

なぜ今、マーケティングファネルが重要なのか?2つの理由

では、なぜ今、このデジタルマーケティングファネルがこれほどまでに重要視されているのでしょうか。
その理由は大きく2つあります。

  1. 顧客行動の可視化とボトルネックの特定
    ファネルを使うことで、「どの段階で多くの顧客が離脱しているのか」というマーケティング活動の課題(ボトルネック)が明確になります。
    例えば、Webサイトへのアクセスは多いのに、問い合わせに全く繋がらない場合、「興味・関心」から「比較・検討」の段階に問題がある可能性が高いと判断できます。
    このように課題を特定できれば、的を射た改善策を打つことができます。

  2. データに基づいた施策の優先順位付けと予算配分の最適化
    場当たり的な施策の繰り返しから脱却し、データに基づいた意思決定が可能になります。
    各段階の離脱率やコンバージョン率を計測することで、「どの施策に予算を投下すれば最も効果的か」を論理的に判断できるのです。
    これにより、マーケティングROI(投資対効果)を最大化し、ビジネスの成果を具体的に示すことができます。

マーケティングファネルの基本モデル「パーチェスファネル」の5段階

それでは、最も基本的で理解しやすい「パーチェスファネル」を例に、顧客が購入に至るまでの5つの段階を見ていきましょう。
それぞれの段階で顧客の心理はどのように変化し、企業はどのようなアプローチをすべきかを理解することが、戦略立案の第一歩となります。

段階顧客の心理・行動主な施策重要指標(KPI)
1. 認知課題やニーズを自覚していない。商品・サービスの存在を知らない。・SEO対策
・Web広告
・SNSでの情報発信
・プレスリリース
・Webサイトへのアクセス数
・インプレッション数
・SNSのエンゲージメント
2. 興味・関心課題解決のため情報収集を開始する。自社の商品・サービスに興味を持つ。・ブログ記事
・メルマガ配信
・ホワイトペーパー
・ウェビナー開催
・リード獲得数
・資料ダウンロード数
・メール開封率/クリック率
3. 比較・検討複数の選択肢を比較し、最適な解決策を探している。・導入事例の紹介
・製品比較表
・無料トライアル
・顧客レビュー
・問い合わせ数
・見積もり依頼数
・トライアル登録数
4. 行動・購入購入を最終決定する段階。価格や導入のしやすさが決め手になる。・購入プロセスの簡素化
・期間限定キャンペーン
・個別相談会
・チャットサポート
・コンバージョン率(CVR)
・顧客獲得単価(CAC)
・カート放棄率
5. 推奨・継続購入後、商品・サービスに満足し、継続利用や他者への推奨を考える。・アフターサポート
・顧客限定コミュニティ
・ロイヤリティプログラム
・アンケート調査
・顧客生涯価値(LTV)
・リピート率
・顧客推奨度(NPS)

段階1:認知 (Awareness) – まだ知らない未来の顧客に「見つけてもらう」

この最初の段階では、顧客はまだ自社の製品やサービスの存在を知りません。
あるいは、自身の抱える課題にすら気づいていないかもしれません。
ここでの目的は、とにかく広く自社の存在を「知ってもらう」ことです。

  • 主な施策
    • 検索エンジンで上位表示を目指すSEO対策
    • ターゲット層に直接アプローチできるSNS広告やディスプレイ広告
    • 業界メディアでのプレスリリース配信
    • インフルエンサーを活用した情報発信

段階2:興味・関心 (Interest) – 課題解決の選択肢として「詳しく知ってもらう」

認知の段階をクリアした顧客は、次に自身の課題を解決するために、より具体的な情報収集を始めます。
この段階では、企業は専門的な情報を提供し、見込み顧客(リード)としての関係を築くことが目的です。
顧客のメールアドレスなどを獲得し、継続的なコミュニケーションの土台を作ります。

  • 主な施策
    • 課題解決のノウハウを提供するブログ記事
    • 最新情報や限定コンテンツを届けるメールマガジン
    • 専門的な調査レポートをまとめたホワイトペーパーの提供
    • ライブで質疑応答も可能なウェビナーの開催

段階3:比較・検討 (Consideration) – 競合と比較し「選んでもらう」

顧客は複数の選択肢の中から、どの製品・サービスが自分にとって最適かを真剣に吟味し始めます。
ここでは、競合他社との違いを明確にし、「自社こそが最適な選択肢である」と納得してもらうことが重要です。
信頼性や実績をアピールすることが鍵となります。

  • 主な施策
    • 実際に導入した企業の成功体験を紹介する「導入事例」
    • 機能や価格を客観的に示す「製品比較表」
    • 実際に使ってもらい価値を体験させる「無料トライアル」
    • 第三者の正直な評価である「顧客レビューや口コミ」

段階4:行動・購入 (Action/Conversion) – 不安なく「購入してもらう」

いよいよ最終的な意思決定の段階です。
顧客は購入を決意していますが、最後の最後で「本当にこれで良いのか」「手続きが面倒ではないか」といった不安を感じることがあります。
この段階では、購入までのハードルを極限まで下げ、スムーズな購買体験を提供することが求められます。

  • 主な施策
    • 入力項目を最小限にするなど「購入プロセスの簡素化」
    • クレジットカードや電子マネーなど「決済方法の多様化」
    • 「今だけ」のお得感を演出する「期間限定クーポンやキャンペーン」
    • 不明点を即座に解決できる「チャットサポート」の設置

段階5:推奨・継続 (Loyalty/Advocacy) – 満足を届け「ファンになってもらう」

購入してもらって終わり、ではありません。
むしろ、ここからが顧客との長期的な関係の始まりです。
購入後の満足度を高め、リピート購入や、友人・知人への推奨(口コミ)を促すことで、ビジネスは安定的に成長していきます。

  • 主な施策
    • 丁寧な「アフターサポート」や「オンボーディング支援」
    • 顧客同士が交流できる「ユーザーコミュニティ」の運営
    • 利用すればするほどお得になる「ポイントプログラム」
    • サービス改善のための「アンケート調査」とフィードバック

ファネルの主な種類と発展モデル

パーチェスファネルは基本ですが、顧客行動の多様化に伴い、様々な発展モデルが登場しています。
自社のビジネスモデルに合わせてこれらのファネルを理解し、使い分けることが重要です。

インフルエンスファネル:SNS時代の共感と拡散モデル

インフルエンスファネルは、特にSNSでの情報拡散が購買行動に大きな影響を与える現代において重要なモデルです。
従来のファネルが「購入」をゴールとするのに対し、このモデルは購入後の「共感」や「発信・共有」といった行動までを可視化します。
顧客自身が情報の発信者(インフルエンサー)となり、新たな見込み顧客を生み出すサイクルを創出することを目的としています。UGC《ゆーざーじぇねれーてっどこんてんつ》(ユーザー生成コンテンツ)の活用が鍵となります。

ダブルファネル:新規獲得と顧客育成を両立するモデル

ダブルファネルは、2つのファネルを組み合わせたモデルです。

  1. マーケティングファネル:新規の見込み顧客を獲得し、購入へと導く。
  2. リテンションファネル:購入後の既存顧客を育成し、継続利用や上位プランへのアップセル、そして最終的にはブランドの推奨者(ファン)へと育てる。

このモデルは、顧客生涯価値(LTV)《えるてぃーぶい》の最大化を目指すSaaSビジネスやサブスクリプションモデルにおいて特に有効なフレームワークです。

【実践編】自社に合ったデジタルマーケティングファネルの作り方4ステップ

理論を学んだところで、次はいよいよ実践です。
ここでは、誰でも取り組めるように、デジタルマーケティングファネルを構築するための具体的なプロセスを4つのステップに分けて解説します。
このステップに沿って進めることで、自社のビジネスに最適化された、成果の出るファネルを設計できます。 

STEP1:ターゲット(ペルソナ)を明確にする

全てのマーケティング活動は「誰に届けるか」を明確にすることから始まります。

  • ペルソナとは?:自社の理想的な顧客像を、具体的な人物として詳細に設定したもの。年齢、性別、職業、役職、課題、情報収集の方法などをリアルに描きます。
  • なぜ重要か?:ペルソナが明確になることで、その人物が「どのような情報に興味を持つか」「どのチャネルで情報を探すか」が具体的にイメージでき、各ファネル段階での施策の精度が格段に向上します。

まず、営業担当者へのヒアリングや既存顧客のデータ分析を通じて、自社の優良顧客の共通点を探り、具体的なペルソナを作成しましょう。

STEP2:カスタマージャーニーマップで顧客行動を可視化する

ペルソナを設定したら、次はそのペルソナが製品やサービスを認知してから購入に至るまでの道のり(カスタマージャーニー)を可視化します。
カスタマージャーニーマップとは、顧客の行動、思考、感情、そして企業との接点(タッチポイント)を時系列で整理した図のことです。

このマップを作成することで、各ファネル段階で、

  • 顧客は何を考えているのか?(思考)
  • どのような課題や不安を感じているのか?(感情)
  • どのような情報に触れているのか?(タッチポイント)
    といった顧客のインサイトを深く理解でき、より顧客に寄り添った施策を立案できます。

STEP3:各段階のKPI(重要業績評価指標)を設定する

ファネルが機能しているかを客観的に判断するために、各段階の成果を測るための指標、すなわちKPI《けーぴーあい》を設定します。
「データに基づいて論理的に戦略を立案したい」という目標を達成するためには、このステップが不可欠です。

  • KPI設定の例
    • 認知段階:Webサイトのアクセス数、広告の表示回数
    • 興味・関心段階:資料ダウンロード数、ウェビナー申込者数
    • 比較・検討段階:問い合わせ件数、無料トライアル登録数
    • 購入段階:コンバージョン率、顧客獲得単価(CAC)

これらのKPIをGoogle Analyticsなどのツールで定期的に計測し、目標値とのギャップを確認することで、どこを改善すべきかが明確になります。

STEP4:各段階に合わせた施策をマッピングし実行する

最後のステップは、これまでの分析結果をもとに、各ファネル段階に最適なマーケティング施策を具体的に割り当て(マッピング)て、実行に移すことです。

  • STEP1で設定したペルソナが
  • STEP2で可視化したジャーニーの各段階で
  • STEP3で設定したKPIを達成するために
  • どのようなコンテンツや広告が必要かを考え、計画的に展開します。

これにより、個々の施策がバラバラに動くのではなく、ファネル全体で一貫性を持った戦略的なマーケティング活動が実現します。

【BtoB特化】当社(テクロ株式会社)の成功事例に学ぶファネル活用術

理論や作り方だけでは、具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。
そこでこのセクションでは、私たちテクロ株式会社が実際にBtoB企業のマーケティング支援で成果を上げた成功事例を、ファネルの各段階と結びつけてご紹介します。
これらは、ファネルの考え方を実践することで、いかにビジネスが成長するかを示すリアルな証拠です。 

事例1:コンテンツマーケティングで「認知」を25倍に拡大(株式会社サムシングファン様)

映像制作会社であるサムシングファン様は、Webからのリード獲得に課題を抱えていました。
そこで私たちは、「認知」段階の施策として、戦略的なキーワード選定に基づいた質の高いコンテンツマーケティング(オウンドメディア運用)をご提案しました。

  • 施策内容:ターゲット顧客が検索するであろうキーワードを徹底的に分析し、その検索意図に応える専門的なブログ記事を継続的に制作・公開。
  • 結果:施策導入後、わずか1年間でWebサイトへの月間トラフィックが25倍に急増。それまで0件だった資料ダウンロード数も月間168件へと飛躍的に増加しました。
  • 考察:質の高いコンテンツは、未来の顧客を強力に引き寄せる磁石となります。潜在的なニーズを持つユーザーに「見つけてもらう」ことで、ファネルの入口を大きく広げることに成功した事例です。 

事例2:ウェビナー活用で「興味・関心」から質の高いリードを獲得(自治体ビジネスドットコム様)

自治体向け情報サイトを運営する自治体ビジネスドットコム様は、リード獲得後の商談化率の低さに悩んでいました。
そこで、「興味・関心」段階の施策として、ウェビナーとインサイドセールスを連携させるアプローチを実行しました。

  • 施策内容:ターゲットの関心が高いテーマでウェビナーを開催し、参加者をリスト化。その後、インサイドセールスチームが電話やメールで丁寧にフォローアップし、個別の課題をヒアリング。
  • 結果:月間の問い合わせ件数が10件増加し、さらにリードの質が向上したことで商談化率が20%向上しました。
  • 考察:リードを獲得して終わりではなく、ウェビナーという双方向のコミュニケーションを通じて関係を深め、丁寧に育成(ナーチャリング)することで、質の高い商談に繋がることを証明した事例です。

事例3:SEO戦略で「比較・検討」段階のユーザーにリーチ(大伸社コミュニケーションズデザイン様)

マーケティング会社である大伸社コミュニケーションズデザイン様は、専門性の高い業界での新規顧客獲得を目指していました。
私たちは、「比較・検討」段階にいる、購買意欲の非常に高いユーザーを捉えるためのSEO戦略を実施しました。

  • 施策内容:「Web展示会」という、まさに導入を検討しているユーザーが検索するであろうキーワードに狙いを定め、専門性と網羅性の高いコンテンツを制作。
  • 結果:検索順位1位を獲得し、Webからの資料請求リードが増加。新規顧客獲得に大きく貢献しました。
  • 考察:購買ファネルの下層にいるユーザーの検索意図を的確に捉えたキーワード戦略は、コンバージョンに直結する非常に効率の良い施策であることを示しています。

当社の強み:BtoBに特化した「伴走型支援」が成果を生む理由

これらの成功事例は、決して偶然生まれたものではありません。
背景には、私たちテクロ株式会社が持つ、BtoBマーケティングに特化した独自の強みがあります。

  • BtoB特化の深い専門性:製造業からSaaSまで、業界特有の複雑な購買プロセスを熟知しています。
  • データに基づいた意思決定:感覚ではなく、Google AnalyticsやHubSpotなどのツールを駆使したデータ分析に基づき戦略を立案します。
  • 顧客との共創文化:コンサルティングだけでなく、コンテンツ制作や広告運用まで一貫してサポートする「伴走型」で、顧客のビジネス成長を共に目指します。
  • 自社メディア運営のノウハウ:「Globy」などの自社メディア運営で培った、生きたノウハウを顧客支援に還元しています。

これらの強みを掛け合わせることで、私たちはBtoB企業様のマーケティング成果を最大化しています。

デジタルマーケティングファネルに関するよくある質問

最後に、デジタルマーケティングファネルに関して読者の皆様からよくいただく質問にお答えします。

Q1. マーケティングファネルは「古い」と言われるのはなぜですか?

はい、そのように言われることがあります。
主な理由は、現代の顧客の購買行動が、SNSや口コミサイトなど多様な情報源の影響を受け、必ずしもファネルのような一直線(リニア)のプロセスを辿らなくなったためです。
顧客は興味を持った後、SNSで評判を調べ、また比較サイトに戻ってくるなど、ファネルの各段階を行き来することが珍しくありません。
この複雑な動きを従来の直線的なファネルだけでは捉えきれない、という批判的な視点があるのは事実です。

Q2. ファネルの代替となる新しいモデルはありますか?

はい、ファネルの限界を補うための新しいモデルが提唱されています。
代表的なものを2つご紹介します。

モデル名特徴
フライホイールモデル顧客を中心に置き、優れたサービスで顧客満足度を高めることで、その力が「口コミ」や「リピート購入」となって事業成長の勢いを増していく、という考え方。ファネルのように一方向ではなく、顧客が成長のエンジンとなる循環型モデルです。
カスタマージャーニーマップ特定のペルソナが製品・サービスを認知してからファンになるまでの一連の体験を、行動・思考・感情・タッチポイントの観点から時系列で可視化した図。顧客視点で課題を発見し、体験全体を最適化するのに役立ちます。

これらのモデルはファネルと対立するものではなく、ファネルの考え方と組み合わせることで、より顧客の実態に即した効果的なマーケティング戦略を描くことができます。

Q3. BtoBとB2Cでファネルの考え方は違いますか?

はい、基本的な考え方は同じですが、アプローチには大きな違いがあります。
BtoBとB2Cの主な違いは以下の通りです。

比較項目BtoB(企業向け)B2C(一般消費者向け)
検討期間長い(数ヶ月〜1年以上)短い(即日〜数週間)
意思決定者複数人(担当者、上長、役員など)個人または家族
重視される要素機能、費用対効果、信頼性、サポート体制など論理的な要素デザイン、ブランドイメージ、口コミ、価格など感情的な要素
効果的な施策ホワイトペーパー、ウェビナー、導入事例SNS広告、インフルエンサー、セール・キャンペーン

BtoBでは、長期的な信頼関係の構築と、論理的な情報提供が重要になります。
一方、B2Cでは、感情に訴えかけ、迅速な購買行動を促す施策が効果的です。

まとめ:ファネル思考でマーケティングを体系化し、成果を最大化しよう

今回は、デジタルマーケティングファネルの基本から作り方、そしてBtoBビジネスでの具体的な成功事例までを解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返ります。

  • ファネルは顧客行動を可視化する地図:認知から購入までのプロセスを段階的に捉えることで、マーケティング活動の全体像を把握できます。
  • なぜ重要か:課題(ボトルネック)の発見と、データに基づいた戦略的な意思決定を可能にします。
  • 作り方は4ステップ:(1)ペルソナ設定 → (2)カスタマージャーニーマップ作成 → (3)KPI設定 → (4)施策マッピング の順で、誰でも実践できます。
  • 実践が成果を生む:ファネル思考に基づいた施策は、トラフィック増加やリード獲得といった具体的なビジネス成果に繋がります。

デジタルマーケティングファネルは、単なる図や理論ではありません。
複雑なマーケティング活動を整理し、チーム全体の共通認識を形成し、データに基づいた改善を可能にする強力な「思考のフレームワーク」です。

まずは、自社の顧客が今どの段階にいるのかを、このファネルに当てはめて整理することから始めてみませんか。
その一歩が、場当たり的な施策から脱却し、ビジネスを飛躍させるきっかけとなるはずです。

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