オウンドメディアで良質な記事を制作する7つの方法と運営のコツを紹介
ユーザーを意識したオウンドメディアは、読者への言葉の選び方や、記事の構成・表現方法へのより深い知識が必要です。
基本をおさえることで効果的なオウンドメディア運営ができます。
今回は、
- オウンドメディア運営に多くの良質な記事が必要
- 記事制作をしたいが人手やノウハウがない
などのお悩みや不安に思っている方に向けて良質な記事の作成するコツと戦略的な運営方法を紹介していきます。
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マーケティング会社が実践しているWebメディアの作り方を知りたいBtoB企業様は、ぜひご確認ください。
目次
オウンドメディアとは
オウンドメディアとは、企業や個人が自社のブランドや商品・サービスを紹介するために制作するメディアのことです。
Webサイトやブログなどメディア形式のものをオウンドメディアと呼びます。
テーマに基づいて、記事や画像、動画、音声などさまざまな形式で提供されるのが特徴です。
実際に以下のメリットが挙げられます。
- 自分たちのコンテンツを自由に制作できる
- 自社のメッセージを自由に伝えられる
- ターゲット層に合わせた情報を提供できる
オウンドメディアを成功させるためには、コンテンツの質の向上と、効果的なプロモーションが欠かせません。
またコンテンツは企業や個人の得意分野や専門知識を生かしたものが求められます。
プロモーションはSNSを活用して、自社のコンテンツを積極的に発信し、注目を集めることが重要です。
関連記事:オウンドメディアの意味とは?役割とスムーズな運用方法を紹介
オウンドメディアの良質な記事の書き方
ここからは良質な記事の書き方で、必要な5つのポイントを順番に説明していきます。
流れに沿って、記事を執筆することで読者となるユーザーに響く記事となっていくでしょう。
1.目的とゴールを設定する
目的とゴールを設定することで、記事の方向性が決まり、記事制作の効率性を高め、読者にとって価値のある情報を提供できます。
- 記事の目的:オウンドメディアを通じて、何を実現したいのか?
- 記事のゴール:オウンドメディアの達成させるべき目標
上記のようなイメージを明確にすることで、記事の内容やターゲット層、キーワードなどを明確にできSEO対策にもつながります。
例えばオウンドメディアの読者対象がBtoB向けに「自社商品やサービスを認知させたい場合」、記事の目的とゴールは以下となります。
- 記事の目的:顧客の獲得をすること
- 記事のゴール:お問合せや成約などのコンバージョンにつなげること
また目的とゴールを設定することで、記事の成果を測定し、改善点を見つけられます。
仮にアクセス数が増えなかった場合は、記事の内容やタイトル、キーワードなどを見直すことでオウンドメディアの改善をしていきましょう。
2.リサーチをする
記事のテーマに基づいて、リサーチを行うことは非常に重要です。
適切な情報を集めることで、記事の信頼性が向上し、読者にとって有益な情報を提供できます。
リサーチには、インターネットや図書館、専門家にインタビューするなど、さまざまな方法があります。
注意しなければいけないのが、情報の信頼性を確認することです。
特にインターネット上の情報は信頼性が低いものもあるため、国や公式サイトから提供されている情報を参照しましょう。
3.キーワード選定
キーワードを適切に選定することで、検索エンジンによるアクセス数の向上が期待できます。
ただビッグワードを選定すると、競合が多く、アクセス数が伸びにくくなる場合もあります。
適切なキーワードを選定するためには、競合の少ないミドルワードやスモールワードを選定するなどの工夫が必要です。
以上のように記事のテーマに基づいたリサーチとキーワードの選定は、オウンドメディア運営にとって非常に重要です。
適切な情報源から情報を集め、適切なキーワードを選定することで、読者にとって有益な記事を提供することにつながり、アクセス数の向上の近道でもあります。
キーワード選定については、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:SEO対策におけるキーワードの選定方法 | 手順やおすすめツールを紹介
4.ペルソナ作成
記事のターゲット層であるペルソナをしっかり設定しましょう。
ペルソナが明確に定まっていることで、読者が求める情報を提供でき、読者にとって価値のある記事を作れます。
5.記事の構成を作る
記事の構成も大切な要素です。
明確な見出しや箇条書きを活用することで、読者にとってわかりやすい記事を作れます。
見出しには、記事の内容を簡潔にまとめたものを使うことで、読者が興味を持って読み進められます。
実際に記事の構成例を見ていきましょう。
タイトル:オウンドメディアをつくる意味と制作に必要なこと 大見出し:オウンドメディアの目的 大見出し:オウンドメディアのメリット・デメリット 小見出し:メリット 小見出し:デメリット 大見出し:オウンドメディアの注意点 小見出し:成果が出るまでの期間 小見出し:リソースの確保 小見出し:競合の把握 小見出し:まとめ |
上記の感じで本の目次のように記事のテーマに沿って、順序立てをしながら構成をづくりをしていきます。
6.記事の執筆する
記事を書く際にはさまざまなスキルや知識が必要です。
テーマに関する専門的な知識やわかりやすい表現力、そして熱意を持って取り組むことが、高品質な記事を生み出すためには大切です。
専門的な知識
テーマに関する専門的な知識が必要です。
例えば、科学技術についての記事を書く場合は、分野の最新の情報や専門用語についても理解する必要があります。
Googleの評価指標でも、専門性は重要な指標として紹介されています。
Experience, Expertise, Authoritativeness and Trust (E-E-A-T) are all important considerations in PQ rating. The most
important member at the center of the E-E-A-T family is Trust.
経験、専門知識、権威性、信頼 (E-E-A-T) はすべて、ページ品質の評価における重要な考慮事項です。
最もE-E-A-T ファミリーの中心となる重要なメンバーは信頼です。引用:Google「General Guidelines 」
専門的な知識を持っているライターに依頼したり、専門家に監修してもらうなどして、専門性を高めましょう。
表現力
またわかりやすい表現力も欠かせません。
読者にとって専門用語や難しい言葉が多く使われていると、内容を理解するのがむずかしくなります。
そのため、わかりやすい言葉や例え話を用いることで、記事をより魅力的にできます。
興味関心
さらに重要なのが、書く本人が興味を持っているテーマに取り組むことです。
より深い洞察や感性が生まれ、高品質な記事を書けます。
読者も熱意を感じ取り、共感しやすくなります。
上記の要素をバランスよく組み合わせることで、読者にとって興味深く、信頼性の高い記事を生み出せるでしょう。
7.第三者による確認と修正をする
記事を書いた本人は、俯瞰して記事を読むことがむずかしく、記事の校正をしにくい側面があります。
そのため第三者による確認や修正を依頼することで、記事の品質を高められます。
自分自身の視点や考え方に縛られず、第三者の視点を取り入れるように心がけましょう。
校正を依頼する相手を選択する際には、自分よりも専門性の高い人物を選ぶことが望ましいです。
オウンドメディアの戦略を構築する方法を知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:オウンドメディアの戦略の立て方とは?手順や成功のポイントを紹介
オウンドメディア記事を上手に書くためのポイント
つぎにペルソナとなる読者から共感してもらえるような記事を書くためのポイントをお伝えしていきます。
読者が記事に対して、違和感を覚えさせずに読んでもらうための必要な要素を取り上げていきます。
ユーザー目線を大切にする
オウンドメディアの記事を書く際、一番大切なことが読者への目線を配慮することです。
まず読者のニーズや問題、関心事を把握するためにリサーチを行うことが重要です。
読み手の立場に立って書けて、より読者に共感してもらえる記事の作成につながります。
さらに読者が抱えている悩みや不安を解決するような記事は、読者が価値を感じてもらいやすく、フォローしてもらいやすいです。
SNSなどを通じて、記事をシェアしてもらえる可能性も高まります。
読者が記事を共有することで、記事への認知度が高まりオウンドメディアの価値も高まります。
検索意図を意識する
検索エンジン上で上位表示されるためには、読者の検索意図に合わせたキーワードを含めた記事を書くことも大切です。
例えば読者が「コンタクトレンズ 装着方法」などのキーワードで検索した場合、検索意図に合わせたキーワードを入れた記事が表示されるのが理想です。
つまり読者が求める有益な情報を提供し、答えが記事の中にあるかどうかが検索エンジンの上位表示に大きな影響を与えます。
しかし、キーワードを含めるだけでは意味がありません。
読者の検索意図に合わせたキーワードを使い、内容の質となる「ユーザーにとって有益な情報提供をする」ことが大切です。
役に立つアドバイスや知識などを伝えることで、読者からの信頼につながります。
結果、読者はオウンドメディアに対して興味を持ち、ブランドとしての認知度を高まるのです。
読者目線を大切にした記事作成を心がけることで、オウンドメディアの成長にもつながります。
誤字脱字を減らす
記事を書く際には、誤字脱字のチェックをしっかりと行いましょう。
読者にとっても、執筆した本人にとっても大切なことです。
文章が読みにくい、理解しにくい、不正確な情報が含まれていることで読者にとって、せっかくの文章も違和感を覚えてしまいます。
オウンドメディアから離脱してしまう要因になりかねません。
そのため正確でわかりやすい文章を作成することが、読者にとってもメリットになります。
専門用語は使わない
読者にとって専門用語を知らない限り、なかなか理解はむずかしいものです。
そのため、オウンドメディアの記事を書く際には、専門用語を避けて、だれでも理解しやすいシンプルな表現を用いることが重要なポイントです。
専門用語を使用しないことで、より多くの人々に記事が受け入れられます。
簡潔な表現を心がけることで、わかりやすさととともに興味関心ももってもらいやすく、良質なオウンドメディア記事を書く上では大切な要素です。
オウンドメディアの記事作成の体制
オウンドメディア運営を長く続けていくには、記事作成の体制を整えていきながら、社内にあった方法を選択していくことが重要です。
ここからは社内や外注化も視野に入れていく方法をご紹介していきます。
社内リソースを把握する
記事作成には企画立案から執筆、編集、デザインまで多くの工程があり、それぞれに専門的な知識やスキルが求められます。
そのため、まずは社内にどのようなリソースがあるかを把握することが、オウンドメディア運営の成功には欠かせないポイントです。
まず社内に記事作成に必要なスキルや専門知識を持った人材がいるかどうかを確認することが重要です。
例えば、ライティングや編集、デザインなどの専門的なスキルを持った人材がいる場合は、すべての工程を社内で実行できます。
一方で、社内に必要なスキルが不足している場合は、一部を外注する選択肢も視野に入れましょう。
また記事作成においては、企業戦略やマーケティングの目的に合わせた記事を作成することが重要です。
社内にどのような人員やスキルがあるのかを最初に確認した上で、作成プロセスの流れを決めることが記事作成の成功につながります。
リソースに応じた外注化を検討する
社内のリソースだけでは質・量ともに足りない場合があるかもしれません。
そのような場合、外注することを検討することが大切です。
外注への発注コストは負担になるかもしれませんが、素材やアイデアに対して新たな視点が加わり、よりクオリティの高い記事を作成できます。
外注する際、納期や品質面でのリスクを考慮して業者選定は大事です。
特にコンテンツを制作する業者は世の中に多数存在するため、どの業者を選ぶかは慎重に検討する必要があります。
適切な業者を選ぶことでコンテンツ制作の効率化や品質向上につながります。
外注する上で業者間との双方間のコミュニケーションは重要です。
信頼し合える関係構築ができることで、スムーズな進行管理も可能になります。
依頼を検討している会社の実績や対応、得意分野などを見極めた上で、依頼してみましょう。
オウンドメディアの外注依頼を考えている場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:おすすめのオウンドメディア制作会社10選!選び方のポイントも解説
外注向けレギュレーションの準備をする
発注側と受注側間の円滑なコミュニケーションは重要です。
そのためには発注側が受注側への要望や納品物の品質基準、制限事項など、レギュレーションを事前に決めておきましょう。
具体的に
- どのような仕事を外注するのか
- 期限はいつまでなのか
- 報酬はいくらなのか
- 納品物の形式はどのような形式か
- 納品物の品質基準はどのように設定するのか
事前に情報をまとめた文書を作成しておくことで、受注側もスムーズに作業を進られて、発注側の負担もなくなります。
さらに、トラブルが発生した場合にも解決策が見つかりやすいです。
ただしあくまでもガイドラインであり、必要に応じて柔軟な対応が重要です。
双方間の信頼関係を築くことが重要であり、お互いの要望や意見を尊重しあうことが、オウンドメディア運営の成功につながる秘訣です。
記事作成に必要な職種とは
実際にオウンドメディア運営には、さまざまな役割の職種が必要になります。
それぞれの役割を円滑に進めることで、オウンドメディアも軌道に乗せていくことが可能です。
コンテンツディレクター
コンテンツディレクターとは、Webサイトやメディアなどのコンテンツに関する企画から執筆、編集、掲載までの全体を統括する責任者です。
コンテンツディレクターが
- 編集者
- ライター
- クリエイター
- デザイナー
具体的には、コンテンツディレクターは、企画段階において、ターゲット層やテーマ設定、記事の特徴、ライティングスタイルなどを考慮した記事制作の方針を決めます。
また企画段階での広告の位置決めや、コンテンツマーケティングの戦略的な展開なども仕事の一つです。
ライター
ライターは、読者のニーズや興味を把握し、わかりやすく伝えられる文章を書く必要があります。
誤解を招かないように正確な情報を取り入れ、整理しましょう。
昨今、より評価されるライターは「特定領域の専門性」を持ち合わせることです。
さまざまなジャンルの記事を広く浅く執筆する記事よりも、Google社に評価される「E-E-A-T」を意識した専門性の高い記事を執筆することが大切です。
専門的知識は、脱毛や美容などの医療分野、デザインやプログラミングなどのWeb系、金融、家電、ゲームなど多くにカテゴライズされます。
自社が展開している製品やサービス知識と合わせて、専門知識を持っているとより多岐にわたるコンテンツ作成をライターに依頼できます。
最も重要なのは、読者にとって有益な情報を提供することです。
読者が求めている情報を提供することで、読者からの信頼を得られます。
Webデザイナー
Webデザイナーは、Web上で閲覧される記事やコンテンツのレイアウト設計や画像・イラストの制作などを担当し、読みやすさや視聴者の興味を引くためにさまざまな工夫を凝らします。
例えば文字のフォントやサイズ、行間や段落の配置、色の使い方などは、自社のイメージを作り出す大切な要素です。
また画像やイラストも、記事の内容に合わせて選定し、うまく配置することで、視覚的なアピールを行います。
Webデザイナーは、記事やコンテンツの魅力を最大限に引き出すために、緻密な計画と技術を駆使して、読者の目を引くようなレイアウトを作り上げる役割を担っています。
オウンドメディア記事の成功事例3選
今回は、オウンドメディア記事の成功事例を3つご紹介します。
独自性のあるコンテンツを発信することで、多くの読者に支持されているメディアをピックアップしました。
事例1:LIG社
引用:LIGブログ
LIG社は、IT業界における人材育成会社としての名声を築くと同時に、オウンドメディア「LIGブログ」を運営し、多くの読者に向けた情報発信に注力しています。
同社が特に注目を集めているのは、社員が直面した課題や体験談をもとにしたリアルな記事です。
LIGブログの記事には現場での経験や知見が詰まっており、LIGブログ経由でのサイトアクセス数を増加させることに成功しています。
コンテンツ自体はWeb制作に関わる技術的な記事からおもしろい記事やビジネス・会社紹介などまで統一感を持たせているのが特徴的です。
事例2:サイボウズ式
引用:サイボウズ式
サイボウズは、働き方改革にフォーカスしているメディアです。
社員たちが普段から実践している生産性を高めるノウハウや、業界内外の事例を紹介する記事が多く人気を集めています。
当社のメディア運営体制はパートナーである会計士、税理士などの社内外の専門家へ執筆依頼しています。
- 会計
- 経理
- 人事労務
- 税務
- 確定申告
- 給与計算
- 起業
- 会社設立
読者たちは、役立つ情報を得るられるだけでなく、同社が提供するサービスに関する解説記事も多く掲載されているため、より深く理解を深められます。
同社は読者の要望に応えるために、常に最新情報を提供することに力を入れています。
事例3:経営ハッカー
引用:経営ハッカー
経営ハッカーは、経営者向けのオウンドメディアであり、特徴は実際に経営をする上で非常に重要な「経営戦略」に関する豊富な事例を用いた解説記事を配信する点にあります。
専門的な情報提供は、読者にとって貴重であり、同業他社の成功事例や失敗談なども積極的に取り上げ、幅広い視点からの情報提供を行っています。
経営者をターゲットにした同メディアの情報提供が大きな評価を得ている理由は、内容が実践的であり、結果的に読者の経営スキルの向上に大きな影響を与えているためです。
有益な情報を提供することで、アクセス数を増やし、ユーザーに拡散してもらえるのです。
オウンドメディアの事例をさらに知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:マーケターが厳選したオウンドメディアの成功事例12選!ポイントも解説
まとめ:ユーザーを意識したオウンドメディア運営
「ユーザーが求める情報を提供する」ことがオウンドメディア運営の鍵と言われています。
そのためには、記事の質や見やすさはもちろん、読者が求める情報を把握することが必要です。
ターゲット層の属性や関心事を熟知し、必要な情報を提供してオウンドメディアを成功に導きましょう。
自社のメディアを通して、ユーザーとのコミュニケーションを図り、ブランドイメージの向上にもつなげてください。
オウンドメディア運営に取り組む企業は今後増えてくると予想されます。
しかし、単に記事を量産するだけでは読者を引きつけることはできません。
ユーザーを意識したコンテンツ作りを心掛け、オウンドメディアの活用を進めていくことが大切です。
弊社では「Webメディア作成マニュアル」を配布しているので、オウンドメディアの運営に役立ててください。