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【完全ガイド】オウンドメディア戦略の教科書|失敗しない設計図の描き方から成功事例まで徹底解説

【完全ガイド】オウンドメディア戦略の教科書|失敗しない設計図の描き方から成功事例まで徹底解説

「オウンドメディアの担当になったけれど、何から手をつけていいか分からない…」
「広告に頼らない集客の軸を作りたいけど、失敗はしたくない…」

企業のマーケティング担当者様、事業責任者様なら、一度はこのような悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。

オウンドメディア戦略は、正しく設計し運用すれば、企業の持続的な成長を支える強力なエンジンとなります。
しかし、その一方で、明確な戦略なしに進めてしまうと、時間とコストを浪費し、成果が出ないまま頓挫してしまうケースも少なくありません。

この記事では、BtoBマーケティングを専門に数多くのオウンドメディアを成功に導いてきた私たちが、戦略立案の「設計図」の描き方から、具体的な運用、分析・改善のサイクルまで、その全工程を体系的に解説します。
この記事を読めば、オウンドメディア戦略の全体像を理解し、明日から何をすべきかが明確になるはずです。
ぜひ、貴社のビジネスを成功に導くための「教科書」としてご活用ください。

なお、テクロ株式会社では「オウンドメディア作成マニュアル」資料を無料で配布しています。

マーケティング会社が実践しているオウンドメディアの作り方を知りたいBtoB企業様は、ぜひご確認ください。

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  • オウンドメディアの基礎知識
  • 担当者が抱えるオウンドメディアの課題
  • オウンドメディアを作る手順
  • オウンドメディアを作るにあたって大切なこと

オウンドメディアの基本から立ち上げまでの手順を解説しています。「オウンドメディア作成マニュアル」をお気軽にダウンロードください。

そもそもオウンドメディア戦略とは?基本を再確認

オウンドメディアについて

まずはじめに、オウンドメディア戦略の基本的な考え方と、現代のマーケティングにおいてなぜそれが重要なのかを整理しておきましょう。
言葉の意味を正しく理解し、関係者間で共通認識を持つことが、戦略成功の第一歩となります。

オウンドメディアの定義とマーケティングにおける役割

オウンドメディアとは、企業が自社で所有・管理するメディアの総称です。
具体的には、自社の公式サイト、ブログ、メールマガジンなどがこれにあたります。

マーケティングで使われるメディアは、一般的に以下の3つに分類され、これらをまとめて「トリプルメディア」と呼びます。

メディアの種類読み具体例特徴
ペイドメディアPaid Mediaペイド・メディアテレビCM、Web広告、雑誌広告
アーンドメディアEarned Mediaアーンド・メディアSNSでのシェア・口コミ、ニュースサイトでの紹介
オウンドメディアOwned Mediaオウンド・メディア自社サイト、ブログ、メールマガジン

ペイドメディアやアーンドメディアが短期的な認知拡大や話題作りに強いのに対し、オウンドメディアは顧客と継続的な接点を持ち、長期的な信頼関係を築くための「資産」としての役割を担います
良質なコンテンツを発信し続けることで、リード獲得、ブランディング、採用強化など、様々なビジネス課題の解決に貢献します。

なぜ今、オウンドメディア戦略が重要視されるのか?

現代において、オウンドメディア戦略の重要性はますます高まっています。
その背景には、以下のような消費者行動や市場の変化があります。

  • 消費者の広告離れ: インターネット広告の氾濫により、多くの人が広告を意図的に避けるようになりました。
  • 情報収集行動の変化: 何かを購入・検討する際、消費者はまず自らインターネットで検索し、情報を収集・比較することが当たり前になりました。
  • 広告費の高騰: 多くの企業がWeb広告に出稿するようになった結果、広告単価は年々上昇傾向にあります。

こうした状況の中、企業からの一方的な売り込み(アウトバウンドマーケティング)は効果を発揮しにくくなっています。
代わって、顧客にとって価値のある情報を提供することで、顧客自らに「見つけてもらい」、興味を持ってもらう「インバウンドマーケティング」が主流となりました。
オウンドメディアは、このインバウンドマーケティングを実践するための中心的なプラットフォームなのです。

オウンドメディアのメリット・デメリット

オウンドメディア戦略には多くのメリットがありますが、同時に注意すべきデメリットも存在します。
双方を正しく理解し、客観的な視点で導入を検討することが重要です。

項目詳細
メリット資産になる: 作成したコンテンツは自社のサーバーに蓄積され、長期的に集客やブランディングに貢献する資産となります。
ブランディング効果: 専門性の高い情報を発信し続けることで、業界内での第一想起を獲得し、ブランドイメージを向上させます。
広告費の削減: SEOで上位表示されれば、広告費をかけずに安定した集客が見込めます。
顧客データの蓄積: サイトへのアクセスデータやユーザー行動を分析し、マーケティング施策の改善に活かせます。
自由な情報発信: 広告媒体の規約に縛られることなく、自社の伝えたいメッセージを自由に発信できます。
デメリット成果が出るまで時間がかかる: SEO効果が現れ、安定した集客ができるようになるまで、最低でも半年〜1年程度の時間が必要です。
運用リソースが必要: コンテンツの企画、制作、分析、改善など、継続的な運用には相応の人員と工数がかかります。
専門知識が求められる: SEO、コンテンツマーケティング、データ分析など、多岐にわたる専門知識が必要となります。
即効性がない: 短期間での売上アップなど、すぐに結果を求めたい場合には不向きな施策です。

関連記事:オウンドメディアの意味とは?役割とスムーズな運用方法を紹介

失敗しないオウンドメディア戦略を立てる7つのステップ【計画・設計編】

オウンドメディアの戦略とは

オウンドメディアの成否は、運用開始前の「戦略設計」で9割が決まると言っても過言ではありません。
ここでは、失敗しないための戦略立案プロセスを、具体的な7つのステップに分解して解説します。
このステップに沿って一つひとつ検討することで、精度の高い「設計図」を描くことができるはずです。

STEP1:目的(KGI)を明確にする「何のためにやるのか」

まず最初に、「何のためにオウンドメディアをやるのか」という目的(KGI:重要目標達成指標)を明確に定義します。
目的が曖昧なままでは、関係者の足並みが揃わず、施策が中途半端に終わってしまいます。

目的は、できるだけ具体的かつ定量的に設定することが重要です。

  • 悪い例: 「会社の知名度を上げたい」「Webからの問い合わせを増やしたい」
  • 良い例: 「半年後までに、業界内での第一想起を獲得するため、指名検索数を現状の3倍にする」
  • 良い例: 「1年後までに、オウンドメディア経由での商談化リードを月間20件獲得する」

BtoB企業における主な目的には、以下のようなものが挙げられます。
自社の課題と照らし合わせ、最も優先すべき目的を定めましょう。

  • リード獲得(見込み客の獲得)
  • ブランディング(企業やサービスの認知度・イメージ向上)
  • 採用強化(優秀な人材の獲得)
  • 顧客育成(既存顧客のファン化、アップセル・クロスセル促進)

STEP2:ターゲット(ペルソナ)を具体的に描く「誰に届けるのか」

次に、「誰に」情報を届けるのかを具体的に定義するために、ターゲットとなる顧客像(ペルソナ)を設定します。
ペルソナを詳細に描くことで、ターゲットの心に響くコンテンツ企画や、適切な言葉選びが可能になります。

BtoBビジネスの場合、企業の担当者だけでなく、その上司である決裁者も視野に入れる必要があります。
以下のような項目を参考に、具体的な人物像を思い描いてみましょう。

項目設定例
基本情報氏名:佐藤 誠 / 年齢:35歳 / 役職:マーケティング部門 マネージャー
企業情報業種:IT(SaaS) / 企業規模:従業員100名
業務上の役割マーケティング戦略の立案と実行。部下2名のマネジメント。
抱えている課題広告費の高騰でCPAが悪化。新たなリード獲得手法を模索している。
情報収集の方法業界ニュースサイト、専門ブログ、Webセミナー、SNS(X, Facebook)
意思決定の役割施策の起案と情報収集を担当。最終決定は部長が行う。

STEP3:競合メディアを徹底分析する「市場での立ち位置を知る」

ターゲットに有益な情報を届けるためには、競合他社がどのような情報を発信しているかを知る必要があります。
競合メディアを分析することで、市場での自社の立ち位置を客観的に把握し、差別化のポイントを見つけ出すことができます。

以下の観点で、主要な競合2〜3社を分析してみましょう。

  • 運営目的: リード獲得型か、ブランディング型か。
  • ターゲット: どのような読者を想定しているか。
  • コンテンツのテーマ: どのような切り口で情報を発信しているか。
  • 強み・弱み: コンテンツの専門性、更新頻度、デザイン性など。
  • 集客チャネル: SEOに強いか、SNS活用がうまいか。
  • 主要なSEOキーワード: どのようなキーワードで上位表示されているか。

これらの分析には、AhrefsやSemrushといった競合分析ツールが役立ちます。

STEP4:自社の強みと提供価値(独自性)を定義する「何を伝えるのか」

競合分析で見えてきた市場の隙間と、自社が持つリソースを掛け合わせ、「自社だからこそ提供できる独自の価値(USP:Unique Selling Proposition)」を定義します。
この独自性が、数あるメディアの中から自社のオウンドメディアが選ばれる理由になります。

独自性の源泉となる要素には、以下のようなものがあります。

  • 専門性: 特定のニッチな領域における深い知識やノウハウ。
  • 実績・事例: 顧客の成功事例や、自社での実践に基づいたデータ。
  • 独自調査: 業界に関するアンケート調査や市場レポート。
  • 社内の専門家: 社内にいるエンジニア、コンサルタント、営業担当者などの知見。
  • 世界観・思想: 企業としての理念やカルチャー。

これらの強みを活かし、競合には真似できない、読者にとって価値のある情報とは何かを突き詰めて考えましょう。

STEP5:カスタマージャーニーを設計する「どのような体験を提供するか」

ペルソナが自社の製品やサービスを認知し、最終的に購買に至るまでの思考や行動のプロセスを時系列で可視化したものが「カスタマージャーニー」です。
カスタマージャーニーを設計することで、各段階のユーザーに最適なコンテンツを計画的に提供できるようになります。

一般的に、BtoBのカスタマージャーニーは以下の段階で構成されます。

  1. 認知段階: ユーザーはまだ課題を漠然としか認識していない。「〇〇 とは」「〇〇 課題」といったキーワードで検索。
    • 提供コンテンツ例: 課題の背景や重要性を解説する啓蒙記事、業界トレンドのレポート。
  2. 興味・関心段階: 課題を認識し、解決策に関する情報収集を始める。「〇〇 比較」「〇〇 方法」などで検索。
    • 提供コンテンツ例: 解決策の比較記事、具体的なノウハウを解説する記事、導入事例。
  3. 比較・検討段階: いくつかの解決策の中から、自社に最適なものを具体的に比較検討する。「〇〇 料金」「〇〇 サービス名」などで検索。
    • 提供コンテンツ例: サービスの詳細資料、料金プラン、他社との比較表、お客様の声。
  4. 導入・購買段階: 導入を決定し、最終的な意思決定を行う。
    • 提供コンテンツ例: 無料トライアル、個別相談会、導入サポートに関する情報。

各段階でユーザーが求めるコンテンツをマッピングすることで、一貫性のある顧客体験を提供し、スムーズな態度変容を促します。

STEP6:重要指標(KPI)を設定する「どうやって成果を測るのか」

STEP1で設定した最終目標(KGI)を達成するための中間指標として、具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定します。
KPIを定期的に観測することで、施策が順調に進んでいるかを判断し、問題があれば早期に改善策を打つことができます。

KPIは、KGIから逆算して設定します。以下は、目的別のKPI設定例です。

目的(KGI)設定すべきKPIの例
リード獲得– PV(ページビュー)数
– UU(ユニークユーザー)数
– セッション数
– ホワイトペーパーのダウンロード数
– セミナー申込数
– 問い合わせ件数
– CV(コンバージョン)率
ブランディング– 指名検索数
– 被リンク獲得数
– SNSでのエンゲージメント数(いいね、シェア、コメント)
– 記事の平均滞在時間
採用強化– 採用ページへの遷移数
– 採用関連キーワードでの流入数
– 会社説明会への申込数

これらのKPIは、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleといったツールで計測します。

STEP7:運用体制とリソース計画を立てる「誰がどうやって進めるのか」

最後に、オウンドメディアを継続的に運用していくための体制と、必要なリソース(人・モノ・金)を計画します。
どんなに素晴らしい戦略も、実行する体制がなければ絵に描いた餅になってしまいます。

オウンドメディア運用には、主に以下のような役割が必要です。

  • 編集長/プロジェクトマネージャー: 全体の戦略設計、進捗管理、意思決定を行う。
  • 編集者: コンテンツの企画、構成案作成、ライターへのディレクション、品質管理を行う。
  • ライター: 記事の執筆を行う。
  • アナリスト: データ分析を行い、改善提案を行う。
  • デザイナー: アイキャッチ画像や図解の作成を行う。

これらの役割を社内人材でまかなう「内製」と、専門の支援会社に依頼する「外注」のどちらが良いかは、企業の状況によって異なります。

 メリットデメリット
内製– コストを抑えられる
– 社内にノウハウが蓄積される
– 迅速な意思決定が可能
– 専門人材の確保が難しい
– 担当者の負担が大きくなる
– 客観的な視点が欠けやすい
外注– 高い専門性と品質を期待できる
– 社内リソースをコア業務に集中できる
– 最新のノウハウを取り入れられる
– 費用がかかる
– 社内にノウハウが蓄積しにくい
– 密な連携が必要

自社の予算、人員、求めるスピード感を考慮し、最適な体制を構築しましょう。

オウンドメディアの立ち上げ・構築フェーズでやるべきこと【実践編】

オウンドメディアの戦略を立てる手順

戦略という「設計図」が完成したら、次はいよいよメディアという「家」を建てる構築フェーズに入ります。
ここでは、専門的な内容も含まれますが、担当者として押さえておくべき重要なポイントに絞って解説します。

サイト構築の方法とCMSの選び方

オウンドメディアの土台となるWebサイトを構築し、コンテンツを管理・更新するためのシステム(CMS:Contents Management System)を選定します。
世界的に最もシェアが高いのは「WordPress」で、豊富なテーマ(デザインテンプレート)やプラグイン(拡張機能)により、柔軟なサイト構築が可能です。

CMSの種類特徴こんな企業におすすめ
WordPress世界シェアNo.1。無料で利用でき、テーマやプラグインが豊富でカスタマイズ性が高い。コストを抑えたい企業、柔軟にカスタマイズしたい企業。
Movable Type日本で開発されたCMS。セキュリティが高く、大規模サイトでの実績も多い。ライセンス費用が必要。大企業や官公庁など、高いセキュリティが求められる場合。
ヘッドレスCMS表示部分(フロントエンド)と管理部分(バックエンド)が分離しており、自由なデザイン設計が可能。開発知識が必要。デザインにこだわりたい企業、Webアプリなど多様な表示方法に対応したい企業。

自社の技術力や予算、将来的な拡張性を考慮して、最適なCMSを選びましょう。
専門知識がない場合は、無理せず制作会社に依頼するのが賢明です。

SEOに強いサイト設計の3つのポイント

オウンドメディアの集客の要となるのがSEO(検索エンジン最適化)です。
サイトを立ち上げる段階で、SEOに強い構造にしておくことが、将来の成果を大きく左右します。
最低限、以下の3つのポイントは必ず押さえましょう。

  1. シンプルなURL構造: URLは、ユーザーと検索エンジンの両方がコンテンツ内容を理解しやすいように、シンプルで分かりやすいものにします。(例: https://example.com/blog/ownedmedia-strategy
  2. 内部リンクの最適化: 関連する記事同士をリンクで繋ぐことで、ユーザーの回遊性を高め、検索エンジンにサイトの構造を伝えやすくします。パンくずリストの設置も有効です。
  3. モバイルフレンドリー対応: スマートフォンでの閲覧が主流の現在、スマホ表示に最適化されたレスポンシブデザインは必須です。Googleもモバイルでの見やすさを検索順位の評価基準に含めています。

成果を生み出すオウンドメディア運用術【コンテンツ・集客編】

メディアという「箱」が完成したら、いよいよ中身となる「コンテンツ」を制作し、それをターゲットに届ける「集客」活動が始まります。
ここからは、オウンドメディア運用の中心となる具体的なノウハウを解説します。

読まれて成果につながるコンテンツの企画・制作フロー

感覚や思いつきでコンテンツを作るのではなく、戦略に基づいた計画的な制作フローを確立することが、品質の安定と継続的な運用に繋がります。

キーワード選定のコツ

コンテンツ企画の出発点は、ペルソナがどのようなキーワードで検索するかを理解することです。
単に検索回数が多いキーワードを選ぶのではなく、ペルソナの課題解決に直結し、自社のビジネスにつながる「お宝キーワード」を見つけ出すことが重要です。

  • 検索意図を考える: ユーザーはそのキーワードで何を解決したいのか?(情報収集、比較検討、購入など)
  • 競合性を考慮する: ビッグキーワード(例:「マーケティング」)は競合が強く上位表示が難しいため、複数の単語を組み合わせたロングテールキーワード(例:「BtoB マーケティング リード獲得 方法」)から狙うのが定石です。
  • ツールを活用する: Googleキーワードプランナー(無料)やAhrefs(有料)などのツールを使い、検索ボリュームや関連キーワードを調査しましょう。

記事構成案の作り方

選定したキーワードで上位表示され、かつ読者の満足度を高めるためには、記事の「設計図」である構成案が極めて重要です。
構成案をしっかり作ることで、執筆の方向性がブレなくなり、ライターへの依頼もスムーズになります。

  1. 検索上位記事の分析: ターゲットキーワードで検索し、上位10サイトの記事でどのような見出しが使われているかを分析します。
  2. 読者の検索意図の深掘り: 上位記事の内容から、読者が知りたいであろう情報をすべて洗い出します。
  3. 記事のゴール設定: 読者に記事を読み終えた後、どのような状態になってほしいか、どんな行動をとってほしいかを明確にします。
  4. 見出しの階層化: 洗い出した情報を論理的な順序で並べ、H2、H3の見出しに落とし込みます。読者がストーリーを追うように読み進められる構成を意識しましょう。

高品質な記事を担保する執筆・編集・校正のポイント

高品質なコンテンツとは、読者の課題を解決し、かつ信頼できる情報であることです。
Googleが重要視する「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」を高めることを意識しましょう。

  • 執筆: 専門用語は避け、図解や箇条書きを用いて分かりやすく伝える。自社の経験や独自データを盛り込み、オリジナリティを出す。
  • 編集: 読者が飽きずに最後まで読めるよう、文章のリズムや見た目を整える。CTA(行動喚起)ボタンを適切な位置に設置する。
  • 校正: 誤字脱字や表記ゆれはメディアの信頼性を損ないます。複数人でのダブルチェックや、校正ツール(例:文賢)を活用してミスを防ぎましょう。

コンテンツを届けるための集客戦略

素晴らしいコンテンツも、読まれなければ意味がありません。
制作したコンテンツをターゲットに届けるため、複数のチャネルを組み合わせた集客戦略を展開しましょう。

SEOによるオーガニック流入の拡大

オウンドメディアの集客の根幹をなすのが、検索エンジン経由での自然流入(オーガニック流入)です。
キーワード選定や高品質なコンテンツ制作といった「コンテンツSEO」に加え、サイト内部の技術的な最適化(内部対策)や、外部サイトからの被リンク獲得(外部対策)を地道に行うことで、長期的に安定した集客を実現できます。

SNSとの連携で拡散とファン化を狙う

制作した記事をSNSで告知することで、潜在的な読者層にリーチできます。
BtoBビジネスでは、特に以下のSNSが有効です。

  • X (旧Twitter): 速報性が高く、手軽な情報発信やユーザーとのコミュニケーションに適している。
  • Facebook: 実名登録制でビジネスユーザーが多く、ターゲットを絞った広告配信も効果的。
  • LinkedIn: ビジネス特化型SNS。キャリアや専門性に関心の高いユーザーにアプローチできる。

単に記事を告知するだけでなく、記事の要点を図解で紹介したり、ユーザーのコメントに返信したりすることで、エンゲージメントを高め、企業のファンを育てていきましょう。

メールマガジンやウェビナーへの活用でリードを育成する

オウンドメディアを通じて獲得した見込み客(リード)に対し、メールマガジンで定期的に有益な情報を提供することで、継続的な関係を築き、顧客へと育成(リードナーチャリング)します。
新着記事の案内はもちろん、特定のテーマに沿った過去記事をまとめて紹介するのも良いでしょう。

さらに、人気の記事コンテンツを深掘りするウェビナー(Webセミナー)を開催するのも効果的です。
記事という「点」の接点を、ウェビナーという「線」のコミュニケーションに発展させることで、商談化の確度を大きく高めることができます。

【事例で学ぶ】オウンドメディア戦略の成功パターンと失敗の教訓

理論を学んだ後は、実際の事例から成功のポイントと避けるべき罠を学びましょう。
他社の取り組みを参考にすることで、自社で実践する際の具体的なイメージを掴むことができます。

目的別・成功事例3選(海外・国内)

オウンドメディア戦略で成果を上げている企業は、明確な目的を持って運用しています。
ここでは、目的の異なる代表的な成功事例を3つご紹介します。

企業名目的戦略成果
Red Bullブランディングエクストリームスポーツや音楽イベントなど、ターゲット層が熱狂する高品質なコンテンツを自社で制作・発信。ブランドの世界観を体験させる。「エナジードリンク」の枠を超えた「アドベンチャー・ブランド」としての確固たる地位を確立。
HubSpotリード獲得マーケティングやセールスの担当者向けに、膨大な量のノウハウ記事や無料ツール、オンライン講座(HubSpot Academy)を提供。インバウンドマーケティングの思想を自ら体現。年間10万件以上のリードを獲得し、SaaS業界のリーディングカンパニーに成長。[^5]
北欧、暮らしの道具店ブランディング&EC売上向上「フィットする暮らし、つくろう。」をコンセプトに、暮らしを豊かにするコラムや動画、ポッドキャストなどを発信。ECサイトでありながら、ファンコミュニティを形成。多くのファンに支持され、広告に頼らない安定したEC売上を実現。

【BtoB特化】テクロ社の支援実績に学ぶ成功の秘訣

私たちテクロ株式会社は、BtoB企業のオウンドメディア支援を専門としています。
ここでは、私たちが実際に支援させていただいたお客様の成功事例を2つご紹介します。

  • 株式会社サムシングファン様

    • 課題: オウンドメディアのPV数が伸び悩み、リード獲得に繋がっていなかった。
    • 施策: 既存記事の網羅的なリライト、動画マーケティング関連の新規記事制作、SEO内部対策の強化を実施。
    • 成果: 支援開始から約1年で、月間PV数が1.5万から132万へと大幅に増加。資料ダウンロード数も0件から月間168件へと伸長し、質の高いリード獲得に成功。
  • 株式会社アジャイルウェア様

    • 課題: 主要なサービスに関連するキーワードでの検索順位が低く、サイトへの流入が少なかった。
    • 施策: メインキーワード「ガントチャート」を中心に、ユーザーの検索意図を徹底的に分析したコンテンツを多数制作。サイト全体の内部リンク構造も見直した。
    • 成果: サイト全体の流入数が4.75倍に増加。「ガントチャート」でのサイト表示回数は21倍に増加し、サービス認知度とリード獲得数向上に大きく貢献。

これらの成功に共通するのは、明確な戦略設計と、データに基づいた継続的な改善です。

他山の石とせよ!よくある失敗パターンとその対策

成功事例の裏には、数多くの失敗事例が存在します。
同じ轍を踏まないために、典型的な失敗パターンとその対策を学びましょう。

失敗パターンなぜ起こるのか(原因)どうすれば防げるか(対策)
目的・ターゲットが不明確「とりあえず流行っているから」と見切り発車してしまう。社内での目的意識が共有されていない。戦略設計の7ステップ(特にSTEP1, 2)を徹底する。関係者全員で目的とペルソナを合意形成する。
リソース不足で更新が止まる担当者が通常業務と兼任しており、コンテンツ制作の時間が確保できない。初期の熱意が続かない。現実的なリソース計画を立てる。無理のない更新頻度を設定し、必要に応じて外部の支援会社を活用する。
効果測定をせずやりっぱなしKPIを設定していない、または設定しても誰も見ていない。分析方法が分からず、改善に繋げられない。KPIをダッシュボードなどで可視化し、定例会議で振り返る仕組みを作る。分析・改善のサイクル(PDCA)を回す。
SEOを無視した自己満足コンテンツ読者のニーズではなく、自社が伝えたいことばかりを発信してしまう。キーワードを意識していない。徹底したキーワード調査と検索意図の分析に基づき、読者ファーストのコンテンツを企画・制作する。

 

オウンドメディアで戦略を立てるポイント

オウンドメディアで戦略を立てるポイント

オウンドメディアで戦略を立てるときのポイントは以下の通りです。

  • フェーズごとにKPIを設定する
  • 社内リソースを確保する
  • ユーザーニーズを満たす質の高いコンテンツ制作を意識する
  • 分析と改善を繰り返して全体の質を上げる

それぞれについて詳しく解説します。

フェーズごとにKPIを設定する

長期的な運用が必須であるオウンドメディアは、フェーズごとに重視する項目が異なります。

初期・中期・後期の各フェーズで、別々のKPIを設定する必要があります。

ただし、ゴールや商材、オウンドメディアのジャンルによって、設定するKPIはさまざまです。

最初に設定した目的に応じて、KPIを検討してくださいね。

初期フェーズのKPI

初期フェーズは、オウンドメディアを立ち上げてから半年ほど経つまでの期間です。

初期フェーズではコンテンツを増やしてオウンドメディアを成長させることが第一なので、以下の指標をKPIとして設定するのがおすすめです。

  • コンテンツの数
  • 新規ユーザー獲得数
  • SNSのシェア数

また、コンテンツの充実と同時に、コンテンツのクオリティも担保できるようにしてください。

質の高いコンテンツをコツコツと更新することで、オウンドメディアの着実な成長が見込めます。

中期フェーズのKPI

中期フェーズは、オウンドメディアにある程度コンテンツが蓄積されてきた状態のことです。

中期フェーズでは、ユーザーの興味や関心を引き付け、コンテンツへの深い関与を促すことが重要です。

KPIは、以下の指標を設定しましょう。

  • ページビュー数
  • 滞在時間
  • セッション数
  • ユニークユーザー数
  • コンバージョン率

中でも、コンバージョンまでの流れを追いかけることで、何が読者を引き込んでいるのかを分析し、記事の改善点を見つけられます。

なお、ここで挙げた指標はGoogle AnalyticsGoogle Search Consoleなどのツールを使うことで分析できます。
その他のツールについても、こちらの記事で解説しています。
コンテンツマーケティングツール完全ガイド2025|中小企業担当者が成果を出す選び方・目的別おすすめ厳選&成功事例

後期フェーズのKPI

後期フェーズは、オウンドメディアの知名度が上がり、リピーターが増えてきた状態のことです。

後期フェーズでは、ユーザーにとっての価値を提供し、ファンを増やすことが最重要課題です。

KPIは、以下の指標を設定しましょう。

  • リード獲得数
  • リピーター数
  • アクティブユーザー数
  • 購入率
  • 資料ダウンロード率
  • 商談化数

後期フェーズではファン化率やリピート率などの数字を追いかけることが重要です。

ロイヤルティ度合いを把握し、長期的な顧客獲得につなげられます。

社内リソースを確保する

オウンドメディア運用で重要なのは、良質なコンテンツを継続して更新し続けることです。

そのため、十分なリソースを確保しておく必要があります。

「普段の業務と並行してオウンドメディア運用に関わる」といった状態は、おすすめできません。

社員の負担が増えるうえに、コンテンツの質が低下しやすいからです。

結果的に、ユーザーに有益な情報を発信できず、目的を達成できなくなってしまいます。

必要なリソースを洗い出し、担当者を決めてから取り組みましょう。

ユーザーニーズを満たす質の高いコンテンツ制作を意識する

ユーザーニーズを満たす質の高いコンテンツを提供することで、信頼関係の強化やブランディング効果が期待できます

ユーザーニーズを把握するためには、キーワードやアクセス数の分析、SNS上の反応を確認しましょう。

また、コンテンツの質を高めるには、以下のポイントを意識しましょう。

  • 的確でわかりやすい文章を心がける
  • 図表や数字を用いて説明する
  • 適切な情報量でユーザーが求める情報をすべて提供する
  • 情報をストーリー性をもってまとめ、ユーザーの興味・関心を引き付ける

コンテンツ制作については、こちらの記事もあわせてご参照ください。
Webコンテンツ制作とは?【完全ガイド】企画から外注、成功事例までプロが徹底解説

分析と改善を繰り返して全体の質を上げる

コンテンツが充実してきたら、定期的な分析を行って課題を洗い出し、コンテンツの改善をしていきましょう。

課題を克服することでコンテンツの質を高められ、オウンドメディア全体の質の向上につながります

また、古くなった情報を更新することも重要です。

そうして1つひとつのコンテンツを丁寧に見直していくことで、ユーザーから評価されるオウンドメディアへと成長できます。

オウンドメディアの成果を最大化する分析・改善(PDCA)

失敗しやすいオウンドメディアの特徴

オウンドメディアは「作って終わり」の施策ではありません。
むしろ、公開してからが本当のスタートです。
定期的にデータを分析し、仮説を立て、改善策を実行するPDCAサイクルを回し続けることが、成果を最大化する鍵となります。

効果測定で見るべき指標とおすすめツール

STEP6で設定したKPIを計測するために、具体的にどのデータを見ればよいのでしょうか。
以下のツールと指標は、必ず押さえておきましょう。

  • Google Analytics: ユーザーの行動を分析するツール
    • PV(ページビュー)数: ページが閲覧された回数。
    • UU(ユニークユーザー)数: サイトを訪れた人の数。
    • セッション数: ユーザーの訪問回数。
    • 平均滞在時間: ユーザーが1ページに留まっていた時間の平均。
    • CVR(コンバージョン率): 訪問者のうち、資料ダウンロードなどの成果に至った割合。
  • Google Search Console: 検索エンジンでのパフォーマンスを分析するツール
    • 検索順位: 各キーワードでの平均掲載順位。
    • クリック数: 検索結果からクリックされた回数。
    • 表示回数: 検索結果に表示された回数。
    • CTR(クリック率): 表示回数のうち、クリックされた割合。

ROI(費用対効果)の考え方と計算方法

オウンドメディアへの投資が、どれだけの利益を生み出しているかを測る指標がROI(Return On Investment)です。
ROIを算出することで、施策の価値を客観的に評価し、経営層への説明責任を果たすことができます。

ROI (%) = (利益 – 投資コスト) ÷ 投資コスト × 100

  • 利益: オウンドメディア経由で発生した売上、商談の価値、削減できた広告費など。
  • 投資コスト: 人件費、ツール利用料、外注費など。

(1000万 – 600万) ÷ 600万 × 100 = 66.7%

定期的なリライトとコンテンツ改善の重要性

一度公開した記事も、時間が経てば情報が古くなったり、検索順位が下がったりします。
既存の記事を定期的に見直し、最新の情報に更新したり、SEOの観点で改善したりする「リライト」は非常に重要です。

以下のような記事は、リライトの優先度が高いと言えます。

  • 検索順位が11位〜30位あたりで停滞している記事
  • 情報が古くなっている記事(法律の改正、ツールの仕様変更など)
  • PVは多いが、CV(コンバージョン)に繋がっていない記事

リライトによって、少ない労力で大きな成果改善が期待できます。

【BtoB企業向け】オウンドメディア戦略を成功に導く特有のポイント

私たちテクロ株式会社が専門とするBtoBビジネスにおいては、BtoCとは異なる特有のポイントを押さえる必要があります。
ここでは、BtoB企業の担当者様が特に意識すべき点を解説します。

なぜBtoBでオウンドメディアが有効なのか?

BtoBビジネスには、以下のような特徴があります。

  • 検討期間が長い: 製品・サービスの導入決定までに数ヶ月〜1年以上かかることも珍しくない。
  • 複数の決裁者が関与する: 担当者、管理者、役員など、多くの人が意思決定に関わる。
  • 高額で複雑な商材が多い: 製品の機能やメリットを十分に理解してもらう必要がある。

これらの特徴と、時間をかけて顧客との信頼関係を築くオウンドメディアは非常に相性が良いのです。
課題解決に役立つ専門的なコンテンツを提供し続けることで、検討期間を通じて顧客に寄り添い、最終的に「この会社なら信頼できる」と思ってもらうことが購買決定に繋がります。

決裁者・担当者双方に響くコンテンツとは?

BtoBのペルソナ設定では、現場の「担当者」と、その上司である「決裁者」の両方を意識する必要があります。
なぜなら、彼らが求める情報は異なるからです。

ターゲット関心事響くコンテンツの例
現場の担当者– 自分の業務を効率化したい
– 具体的なノウハウが知りたい
– 導入後の運用イメージを知りたい
– 明日から使える実践的なノウハウ記事
– ツールの使い方を解説するマニュアル記事
– 詳細な導入事例インタビュー
管理職・決裁者– 投資対効果(ROI)はどうか
– 導入でどのような経営課題が解決できるか
– 競合他社はどうしているのか
– 費用対効果をまとめたレポート
– 業界の市場動向や未来予測
– 経営者へのインタビュー記事

一つのメディアの中で、両方のニーズに応えるコンテンツをバランス良く配置することが重要です。

商談化・受注につなげる導線設計のコツ

記事を読んだユーザーを、ただの読者で終わらせず、見込み客として次のステップに進んでもらうための「導線設計」が欠かせません。
記事の内容や読者の検討段階に合わせて、適切なCTA(Call To Action:行動喚起)を設置しましょう。

  • 情報収集段階の読者向け:
    • 関連する記事への内部リンク
    • より詳しい情報がまとまった「お役立ち資料(ホワイトペーパー)」のダウンロード
  • 比較・検討段階の読者向け:
    • 「サービス資料」のダウンロード
    • 「料金表」のダウンロード
    • 「導入事例集」のダウンロード
  • 導入直前の読者向け:
    • 「無料相談」「個別相談会」への申込
    • 「お問い合わせ」フォームへの誘導

これらのCTAを記事の末尾や途中に自然な形で配置し、コンバージョン率の最大化を目指します。

オウンドメディア戦略の最新トレンド

オウンドメディアを取り巻く環境は常に変化しています。
競合の一歩先を行くために、最新のトレンドも積極的に取り入れていきましょう。

AIの活用(コンテンツ作成効率化、チャットボット)

ChatGPTをはじめとする生成AIの進化により、オウンドメディア運用は大きく変わろうとしています。
AIライティングツールを使えば、記事の骨子作成やリライト作業を大幅に効率化できます。
また、AIチャットボットをサイトに導入すれば、24時間365日、ユーザーからの簡単な質問に自動で応答し、顧客満足度の向上と担当者の負担軽減に繋がります。

動画コンテンツとの連携(YouTube、Shorts)

テキストや画像だけでなく、動画コンテンツの重要性も高まっています。
記事の内容を分かりやすく解説した動画をYouTubeにアップし、記事内に埋め込むことで、読者の理解を深めることができます。
また、TikTokやYouTube Shortsのような短尺動画は、新たな潜在層へのリーチに有効です。
オウンドメディアと動画チャネルを連携させる「メディアミックス」戦略が、今後の主流となるでしょう。

パーソナライズによる顧客体験の向上

ユーザーの過去の閲覧履歴や所属業界、役職といった属性情報に基づき、一人ひとりに最適なコンテンツを表示する「パーソナライズ」技術も進化しています。
例えば、製造業の担当者には製造業の事例を、人事担当者には採用関連の記事を優先的に表示するといったことが可能です。
画一的な情報提供から脱却し、「あなたに向けた情報」を提供することで、顧客エンゲージメントを劇的に高めることができます。

オウンドメディア戦略のよくある質問(Q&A)

最後に、オウンドメディア戦略に関して、担当者様からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 予算はどれくらい必要ですか?

オウンドメディアの費用は、内製か外注か、目指すコンテンツの量や質によって大きく変動します。
最低限必要なのは、サーバー代やドメイン代(年間数万円程度)です。
コンテンツ制作を外注する場合、記事1本あたり数万円〜、SEOコンサルティングを依頼する場合は月額数十万円〜が相場となります。
まずはスモールスタートで始め、成果を見ながら投資を拡大していくのが現実的です。

オウンドメディアの費用相場については、こちらの記事もあわせてご参照ください。
【完全ガイド】オウンドメディアの費用相場を徹底解説!内製・外注の料金内訳から費用対効果を高める秘訣まで

Q. 内製と外注(支援会社)、どちらがいいですか?

一概にどちらが良いとは言えません。自社の状況に合わせて判断することが重要です。

  • 内製が向いている企業:
    • 社内にWebマーケティングや編集の専門人材がいる。
    • 長期的に社内にノウハウを蓄積したい。
    • 予算が限られている。
  • 外注が向いている企業:
    • 社内に専門人材がおらず、ノウハウもない。
    • スピーディーに高品質なメディアを立ち上げたい。
    • 社内リソースをコア業務に集中させたい。

最近では、戦略設計や分析は外部の専門家と行い、コンテンツ制作は社内で行うといったハイブリッド型も増えています。
私たちテクロのような伴走型の支援会社は、お客様の社内体制構築もサポートします。

Q. 成果が出るまでどれくらい時間がかかりますか?

デメリットの項でも触れましたが、オウンドメディアは即効性のある施策ではありません。
一般的に、SEO効果が出始め、検索エンジンから安定した流入が見込めるようになるまでには、最低でも半年〜1年の期間がかかると言われています。
短期的な成果を求めず、長期的な視点でコツコツとコンテンツを積み重ねていく姿勢が不可欠です。

Q. 炎上などのリスクが心配です…

情報発信には、常に炎上や情報漏洩のリスクが伴います。
これらのリスクを最小限に抑えるためには、コンテンツの「ガバナンス(統制)」を確立することが重要です。

  • 複数人でのチェック体制: 公開前には、必ず複数人の目で内容を確認する。
  • ファクトチェック: 統計データや法律に関する記述は、必ず一次情報源を確認する。
  • コンプライアンス遵守: 著作権や景品表示法など、関連法規を遵守する。

こうしたルールを明確にし、運用チーム全体で共有することで、メディアの信頼性を守りましょう。

まとめ:明日から始めるオウンドメディア戦略の第一歩

本記事では、オウンドメディア戦略の立案から運用、分析改善までの一連の流れを網羅的に解説しました。
非常に多くの情報がありましたが、成功のために最も重要なポイントは以下の3つです。

  • 明確な目的設定: 「何のためにやるのか」というゴールを常に意識する。
  • 読者ファーストの徹底: 「誰に」「何を」届けるのか、常に読者の視点で考える。
  • 継続的な改善: データに基づき、仮説検証のサイクル(PDCA)を回し続ける。

オウンドメディア戦略は、一朝一夕で成果が出るものではありません。
しかし、正しい設計図のもと、粘り強く取り組めば、必ずや貴社のビジネスを力強く牽引する「資産」となります。

この記事を読んだ後は、ぜひ「戦略設計の7ステップ」を参考に、まずは自社の目的やターゲットを紙に書き出すことから始めてみてください。
その小さな一歩が、大きな成功へと繋がっています。

BtoBオウンドメディア戦略ならテクロ株式会社へ

「記事の内容は理解できたが、自社だけで実行するのは難しい」
「BtoB特有の戦略立案から伴走してくれるパートナーが欲しい」

もし、このようにお考えでしたら、ぜひ一度私たちテクロ株式会社にご相談ください。
私たちはBtoBマーケティングを専門とし、これまで40社以上のオウンドメディア運用を支援してきた実績があります。
本記事で解説したような戦略立案から、高品質なコンテンツ制作、データ分析に基づく改善提案まで、ワンストップで貴社のオウンドメディアを成功に導きます。

なお、テクロ株式会社では「オウンドメディア作成マニュアル」資料を無料で配布しています。

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  • 担当者が抱えるオウンドメディアの課題
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  • オウンドメディアを作るにあたって大切なこと

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オウンドメディアの成功事例と失敗パターンにはどのようなものがありますか?

成功例は、明確な目的と継続的な改善に基づき、定量的な目標を設定しデータ分析を実行している企業です。失敗例は、目的・ターゲットの不明確さやリソース不足、効果測定の未実施、SEOを無視したコンテンツ作成が多く見られます。

オウンドメディアの運用に必要な体制とリソース計画のポイントは何ですか?

運用には、編集長や編集者、ライター、アナリスト、デザイナーなどの役割を明確にし、それぞれの役割に応じた人員、予算、時間の計画を立て、公正なリソース分配と継続的な管理が重要です。

ターゲットペルソナの設定はなぜ必要なのですか?

ターゲットペルソナを具体的に描くことで、誰に向けて情報を届けるのかを明確にし、そのターゲットのニーズや行動に響くコンテンツ企画や言葉選びが可能になるためです。

オウンドメディア戦略を成功させるための最重要ステップは何ですか?

最も重要なステップは、戦略設計前の目的(KGI)の明確化です。なぜオウンドメディアを行うのか、その具体的な目標を設定することが成功の第一歩です。

オウンドメディア戦略の基本的な意義と役割は何ですか?

オウンドメディア戦略は、企業が自社の資産としてコンテンツを発信し、長期的に顧客との信頼関係を築くためのものであり、ブランド認知の向上やリード獲得などのマーケティング目標を達成するために重要です。

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天野 央登 代表取締役
テクロ株式会社CEO。シンガポール国立大学・インド工科大学留学、データサイエンスを学ぶ。大学2年⽣時に起業、留学メディア「交換留学ドットコム」を1年半ほど運⽤し事業売却。その後はコンテンツマーケティングの知⾒を活かして、BtoBマーケティング支援事業を開始。BtoBマーケティングを中心にSEO・MAツールに詳しい。

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