SDGsでWebマーケティングの効果が向上!?理由やポイントを解説
SDGsを取り入れたWebマーケティングは、企業やブランドにとって大きなメリットがあります。
しかし、どのようにSDGsの取り組みをWebマーケティングで広げればいいのかイマイチイメージできないと悩む方も中にはいるかもしれません。
当記事では、SDGsでマーケティングが向上する理由や取り組みのポイントなど紹介していきます。
SDGsに取り組みながらマーケティング促進を考えている方は参考にしてみてください。
なお、テクロ株式会社では「Webマーケティングの教科書」資料を無料で配布しています。
SDGsに取り組むのとあわせてWebマーケティングを行うと効果が向上しやすいため、ぜひこちらもご活用ください。
目次
SDGsとは?
SDGsとは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略称です。
SDGsが定められた背景は、貧困や飢餓、教育、ジェンダー平等、エネルギー、気候変動など、世界的な問題に対する解決策を提供するためです。
またSDGs の目標には、17の具体的な取り組みが含まれており、それぞれの領域における課題に取り組むことで、より持続可能な世界の実現を目指しています。
SDGsは、国際社会が協力して取り組むことで、世界中の人々の生活を改善することを目指しています。
SDGsの「17の目標」とは?
SDGsには、 17の目標があります。
これらの目標は、人権・経済・社会・地球環境など、さまざまな分野にまたがった課題から分類されています。
以下がSDGsの17の目標です。- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロにしよう
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任つかう責任
- 地球の気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべてに
- パートナーシップで目標を達成しよう
これらの目標は、2030年までに持続可能な開発を達成するため、国際社会が共同で取り組むことを目的としています。
Webマーケティングとは
Webマーケティングとは、WebサイトやWebサービスを利用して商品・サービスの購入、関係構築を促すために実施されるマーケティング手法のことです。
Webマーケティングの大きな特徴は、効果測定が容易に実行できる点です。
「どれくらいの人がどのページに訪れたのか」「どれくらいの時間滞在していたのか」など ユーザー行動を数値で分析しながらマーケティングを進められます。
Webマーケティングの手法には、
- SEO
- SNSマーケティング
- コンテンツマーケティング
- マーケティングオートメーション
- AIを搭載したWebマーケティングツールの使用
Webマーケティングは、 小規模でローコストな予算・ 運用が可能であり、予算のない企業でも取り組めるのが特徴です。
Webマーケティングについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:Webマーケティングとは?基本の知識、施策の方法を詳しく解説
SDGsとWebマーケティングの関係
SDGsは、 持続可能な開発目標を示すものであり、 企業が取り組むことで社会的な責任を果たせます。
SDGsとWebマーケティングの関係性には、以下のような点があります。
- SDGsへの取り組みをWebマーケティングを利用して広めることで、消費者から選ばれるチャンスが増える
- Webマーケティングを通じて、SDGsに関連した情報や取り組みを発信することで、社会的意識の高まりを促し、SDGsの達成に貢献できる
- Webマーケティングを通じて、エコフレンドリーな商品やサービスを提供することで、環境に配慮したマーケティング活動ができる
以上のように、SDGsとWebマーケティングには密接な関係性があります。
企業がSDGsに関心を持ちWebマーケティングに取り組むことで、社会的責任を果たし持続可能な社会の実現に貢献できます。
WebマーケティングにSDGsを取り入れるべき理由
ここからは、WebマーケティングにSDGsを取り入れるべき理由について紹介します。
これからWebマーケティングを通じ、SDGsにも取り組もうと検討している方は、参考にしてみましょう。
企業のブランド価値向上
SDGsに基づきWebマーケティングに取り組むべき理由は、社会的責任を果たしているイメージが強くなるためです。
SDGsに取り組むことで企業のブランド価値は向上し、消費者からの信頼度や支持を集められます。
また、目的意識や使命感を持った企業という印象を与えることで、ブランドイメージの向上にもつながります。
例えば、社会的な課題を解決することに取り組む企業は、貢献度が高い企業として認知されやすいです。
そのため、消費者からの信頼度や支持を集められ、企業の価値が向上する可能性があります。
資源の削減など環境対策になる
WebマーケティングにSDGsを取り入れるべき理由の一つは、環境対策に貢献できることです。
地球温暖化や資源枯渇などの環境問題に対応するための取り組みにつながります。
例えば、企業がWebマーケティングに切り替え、紙の広告からデジタル広告に切り替えることで、紙の使用量を削減できます。
環境対策に貢献することで、社会的責任を果たし、持続可能な社会の実現への貢献が可能です。
ただし、Webサイトのデータ量が多すぎることで、電気使用量が多くなり環境負担につながることもあります。
そのため、Webマーケティングに取り組む際には、隠れた環境負担にも目を向ける必要があるのです。
消費者の信頼や満足度の向上
SDGsを基軸としたアフターコロナへの対策や対応する商品やサービスを開発・提供をすることで、消費者の安心や快適さを高められます。
現在では、新型コロナウイルスの感染拡大と共に生活様式が変わるなど「新しい生活」への移行が進んでいる状態です。
また、多くの企業や個人がWeb上で自らの商品・サービスを紹介したり、他者から学んだりしています。
SDGsのWebマーケティングに成功している企業は、顧客自身が商品・サービスを見つけたり、参考したりすることで消費者自身もSDGsに参加できる状態になります。
すると、顧客から「この企業はSDGsに参加できる取り組みをしている」と判断されて、自ずと信頼度も増すのです。
新規顧客の開拓やビジネス拡大が期待できる
SDGsを取り入れるべき理由の一つは、新規顧客の開拓によってビジネスを拡大する可能性があるためです。
新規顧客の開拓とは、新しい市場や顧客を見つけて、自社の商品・サービスを販売することです。
環境省では、SDGs にもたらされる市場機会と示した数字は 年間12兆円以上であると推計するデータもあります。
また、2030年までに世界で創出される雇用は約3億8,000万人に及ぶと推測されています。
参考:環境省「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」
SDGsで、地域との連携や新しい取引 先、事業パートナーの獲得など新たな事業の創出が生まれ、今までになかったイノベーションやパートナーシップの誕生が期待できます。
SDGsを通してWebマーケティングに取り組む場合は、以下のようなことを注意しましょう。- SDGsに合致していると胸を張って言える製品を開発・提供すること
- 環境や社会に関心がある新しい顧客層にアプローチすること
SDGsを取り入れたWebコンテンツ制作のポイント
ここからは、SDGsを考慮したWebマーケティングに必要なWebコンテンツ制作するポイントを紹介していきます。
Webコンテンツを制作する際の参考にしてみてください。
SDGsと自社のビジネスモデルの関係性を明確にする
関係性とは、自社の事業やサービスがどのようにSDGsの目標やターゲットに貢献しているか明確にすることです。
SDGsと自社のビジネスモデルの関係性を明確にするメリットは、以下のものがあります。
- 社会的な価値や信頼性を高める
- 新たな市場や顧客層を開拓する
- イノベーションや競争力を生む
- 人材確保や育成につながる
しかし、SDGsとビジネスモデルが相違すれば、これらのメリット得られない可能性があるため注意も必要です。
無理にSDGsと絡めてWebマーケティングを進めても、信ぴょう性に欠けてしまい、企業の信頼性やイメージの低下につながりかねません。
環境問題に取り組む企業であれば、自社の製品やサービスがどれだけCO2排出量を削減したけ、リサイクル率を向上しているかなどを数値化して表現することが大切です。
Webコンテンツを制作する際は、SDGsの取り組み内容を明確にするように心がけましょう。
SDGsに関する正確な情報を提供する
SDGsは世界共通の目標であり、国や地域、分野や立場を超えて協力して達成する必要があるため、正しい知識や理解が大切です。
誤った情報や偏った見方をすると、問題の本質や解決策を見失う恐れがあります。
SDGsに関する正確な情報を提供するためには、SDGsの定義や目標、ターゲット、進捗状況などを信頼できる公式なソースから引用したり、参照したりするといいでしょう。
例えば、以下のようなソースがあります。
- 国際連合広報センター:SDGsの概要や背景、各目標の詳細や関連ニュースなどを紹介
- 外務省:日本のSDGsへの取り組みやアクションプラン、国際協力やパートナーシップなどを紹介
- JAPAN SDGs Action Platform:日本で行われているSDGsに関するイベントや事例、資料などを紹介
これらのソースから正確な情報を得ることで、Webコンテンツ制作においてもSDGsへの理解や信頼を高められ、コンテンツの信頼性が向上する可能性があります。
SDGsの情報を発信する際には、信頼できるソースの情報を元に発信するよう心がけしましょう。
顧客とのコミュニケーションを深める
情報共有をして、顧客とのコミュニケーションを深めると顧客の理解や支持を得るられます。
また、情報を共有していくと顧客からSDGsに関するニーズや関心、課題や要望などを聞くことで改善点や新しいアイデアを得られる可能性があります。
情報共有する際には、以下のようなことを注意してSDGsにおける情報共有を実施してみましょう。
- 顧客のSDGsへの取り組みや目標、成果などをWebサイトやSNSなどで積極的に発信し、価値や魅力を伝えること
- 顧客のSDGsに関するニーズや関心、課題や要望などをWebサイトやSNSなどで収集し、それに合ったコンテンツやサービスを提供すること
- 顧客とWebサイトやSNSなどで対話やフィードバックをして、信頼関係や満足度を高めること
Webコンテンツによる情報共有を実施していくことで、SDGsの改善や新しいアイデアが生まれます。
情報共有を積極的に行い、Webマーケティングにおける市場拡大を拡大していきましょう。
Webマーケティングの手法など決めた上で取り組む
SDGsを取り入れたWebマーケティングをする場合は、手法などを決めた上で取り組みましょう。
何も決めないまま情報発信をしても、うまく顧客に広まらず失敗に終わる可能性があります。
まずSDGsを取り入れたWebマーケティングの具体的な手法などを決めるときは、17の目標から親和性の高いものを選びましょう。
基本的には実現ができ、企業も無理なく取り組めるものがよいです。
目標が決まったら、達成するためのマーケティングアクションを決めてください。
実態がないのにもかかわらず、SDGsに取り組んでいるように見せる「SDGsウォッシュ」も問題になるため注意しましょう。
WebマーケティングにSDGsを取り入れる注意点
ここからは、WebマーケティングにSDGsを取り入れる際の注意点について紹介していきます。
市場が拡大しているSDGsの取り組みは、取り組みの意味を間違えて捉えると企業の信用低下につながりかねません。
以降で紹介する注意点も考慮してSDGsに取り組みましょう。
単なる道徳的行為やボランティアで終わらせない
SDGsは持続可能な社会を実現するための国際社会共通の目標であり、企業もその一員として責任ある行動を求めらます。
しかし、SDGsの活動だけでは企業の存続や成長は難しいのが現状です。
SDGsをマーケティングに取り入れるときは、単なる道徳行為やボランティアで終わらせず、収益に結びつけることが重要です。
SDGsを以下のように収益に結びつけましょう。
- SDGsに関連した商品やサービスを開発・提供し、価格設定や販売戦略を工夫する
- SDGs活動への参加や寄付などを促すキャンペーンやコンテンツをSNSで発信し、顧客の興味を高める
- SDGs活動の効果や成果を数値化し、レポートやインフォグラフィックスなどで公開する
利益優先にならない
WebマーケティングにSDGsを取り入れる注意点は、利益優先にならないことです。
つまり、SDGsの目標や価値観を軽視したり、偽装したりしないことを示します。
SDGsは社会的な課題の解決に貢献することが目的であり、利益はその副産物であるべきです。
利益優先になると次のようなデメリットがあります。
- SDGsの本質や意義を見失い、表面的な取り組みに終わる
- 顧客やステークホルダーからの信頼や評価を失う
- SDGs活動の効果や成果を過大評価し、改善や改革の機会を逃す
- SDGsの目標や価値観を理解し、自社のビジョンやミッションと整合させる
- SDGsに取り組む過程や成果を明確にし、顧客や関係者と共有することで誰でも理解しやすい形で情報を公開する
- SDGs活動の効果や成果を客観的に測定し、改善や改革のためにフィードバックする
SDGsをマーケティングに活用した事例
ここからは、SDGsをマーケティングに活用した企業の事例について紹介していきます。
SDGsは、17の目標があり、どの目標に対してどのような取り組みをしていのかという視点でみると参考になるかもしれません。
これからSDGsをマーケティングに活かしていきたいと考える方は参考にしてみましょう。
日清食品ホールディングス株式会社
日清食品ホールディングスは、インスタントラーメンやカップラーメンを主力商品とする食品メーカーです。
SDGsが掲げる6つ目標に対し、以下のような取り組みを実施しています。
- 目標2 餓死をゼロに:被災地への食料支援
- 目標3 すべての人に健康と福祉を:健康志向に応える製品
- 目標4 質の高い教育をみんなに:途上国の子どもへの給食支援
- 目標12 つくる責任つかう責任:パーム油に関する取り組み
- 目標14 海の豊かさを守ろう:プラスチック原料の削減
- 目標15 陸の豊かさも守ろう:培養ステーキ肉への挑戦
被災地への食料支援では、製造したインスタントラーメンを無償提供しています。
また、健康志向に応える製品では、消費者の健康志向へのニーズに応えるべく、糖質オフ製品・塩分オフ製品・栄養を補う製品など健康への食品開発してきた実績があります。
その他の取り組み内容について気になる方は、以下の参考サイトからご覧ください。
参考:日清ホールディングス株式会社「サステナビリティ推進体制」
株式会社良品計画
引用:株式会社良品計画
株式会社良品計画では、1980年の無印良品ブランド創生依頼ものづくりの基本となる「3つのわけ」を軸に商品を作り続けています。
3つのわけとは、以下のような視点です。
- 素材の選択
- 工程の点検
- 包装の簡略化
これら3つの視点からものづくりを行うことで、環境や社会に配慮しています。
素材の選択では、世界中から見つけた捨てられることの多い原材料を活かし、安価で質の良い商品を消費者に提供しました。
また、工程の点検では、無駄な工程を省いて必要な工程だけに厳選し、コストダウンや素材のムダ使いをなくしています。
包装の簡略化を実施することで、地球の資源の無駄遣いを防ぎゴミを減らす取り組みをしているのです。
これらのものづくりへの取り組みがSDGsへの貢献として評価され、株式会社良品計画は、株式会社博展が主催する「サステナブル・ブランド国際会議2021横浜」にて、流通(小売り)部門で第1位に選出されています。
参考:株式会社良品計画「サステナブル・ブランドとして良品計画が第2位に選ばれました」
テクロ株式会社
弊社のテクロ株式会社でも、以下の4つの目標対しSDGsに取り組んでいます。
- 目標5 ジェンダー平等を実現しよう:役員の女性比率
- 目標8 働きがいも経済成長も:時短勤務やフルリモートで育児中の親御さんをサポート
- 目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう:リモートワークやクラウド、ツールの使用
- 目標17 パートナーシップで目標を達成しよう:共催ウェビナーやパートナー企業の紹介
役員の女性比率では、テクロの役員の28.6%が女性となり、社内の女性社員の割合も25%です。
男女問わず活躍ができる職場環境に取り組んでいます。
Webマーケティングでもある弊社でもSDGsに取り組むことで、持続的な社会貢献ができる企業に成長を目指しています。
まとめ:SDGsに取り組みWebマーケティングを向上させる
SDGsは、持続可能な開発目標で、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。
SDGsは、17のゴールから構成されており、貧困や不平等、気候変動、環境劣化、繁栄、平和と公正など、私たちが直面するグローバルな諸課題の解決を目指します。
日本でもSDGsが認知され、取り組む企業が増加し、SDGsの市場規模も12兆円に達するなどSDGsへの取り組みが重要視されるようになってきました。
その中でも、SDGsを取り入れたWebマーケティングの重要性が高まっています。
Webコンテンツを通じて、企業は社会的責任を果たせ、消費者からの信頼度も高まるため持続的なビジネス拡大が期待できます。
また、目的意識や使命感を持った企業をアピールすることにつながるため、ブランドイメージの向上にもつながるでしょう。
なお、テクロ株式会社では「Webマーケティングの教科書」資料を無料で配布しています。
SDGsに取り組むのとあわせてWebマーケティングを行うと効果が向上しやすいため、ぜひこちらもご活用ください。