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【完全ガイド】海外BtoBマーケティング戦略|失敗しない始め方と成功事例をプロが解説

【2025年最新】BtoBマーケティングトレンド完全ガイド|成功事例から学ぶ明日から使える戦略

「海外市場で新規顧客を開拓したいが、何から手をつければいいかわからない」
「国内でのマーケティング手法が、文化の違う海外で通用するのか不安だ」
「失敗のリスクを最小限に抑え、限られた予算で着実に成果を出したい」

海外事業の担当者として、このような課題や不安を抱えていませんか。
国内市場の成熟化が進む今、企業の持続的な成長のためには海外展開が不可欠です。
しかし、言語や商習慣の壁は厚く、闇雲に挑戦しても成功は難しいのが現実です。

そこでこの記事では、海外BtoBマーケティングのプロフェッショナルが、基礎知識から失敗しないための具体的な戦略立案ステップ、さらには最新トレンドまでを体系的に解説します。
この記事を読めば、漠然とした不安が解消され、自信を持って海外市場への第一歩を踏み出すための明確な羅針盤を手に入れることができるでしょう。

なお、テクロ株式会社では、BtoBマーケティングの施策についてまとめた資料「BtoBマーケティングの入門書」を無料配布しています。

リード獲得に課題を抱えているBtoB企業様は、ぜひご活用ください。

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【この資料でわかること】

  • BtoBマーケティングは何をするのか?主な活動とは?
  • BtoBマーケティングのデジタル化

海外BtoBマーケティングの基本|国内との違いと特有の壁

本格的な海外戦略を練る前に、まずは足元を固めることが重要です。
具体的には、「BtoBマーケティング」そのものの特性を再確認し、海外展開ならではの難しさを正しく理解することから始めましょう。

国内市場と同じ感覚で進めてしまうと、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。
なぜなら、顧客の購買行動、文化、そしてビジネスの進め方が国によって大きく異なるからです。
このセクションでは、国内との違いと、特に日本企業が乗り越えるべき特有の壁について明確にしていきます。

そもそもBtoBマーケティングとは?BtoCとの違いを再確認

海外進出を考える前に、BtoB(企業間取引)マーケティングの基本を再確認しましょう。
BtoBは、BtoC(企業対消費者取引)とは顧客の性質や意思決定プロセスが根本的に異なります。
この違いを理解することが、全ての戦略の出発点となります。

項目BtoB(企業間取引)BtoC(企業対消費者取引)
対象顧客企業(法人)個人消費者
意思決定者複数人(部門長、担当者、経営層など)1人(個人)
検討期間長期間(数ヶ月〜数年)短期間(即時〜数日)
購買目的企業の課題解決、ROI最大化、効率性向上個人的ニーズの充足、感情的満足
取引単価高額比較的少額
関係性長期的な信頼関係構築が重要短期的な取引で完結することが多い

BtoCが個人の感情や欲求に訴えかけることが多いのに対し、BtoBでは企業全体の課題解決や投資対効果(ROI)といった合理的な判断が重視されます。
そのため、マーケティング活動は以下の5つの段階を経て、長期的に顧客との関係を構築していきます。

  1. リードジェネレーション(見込み顧客の獲得): Webサイト、SEO、広告、展示会などを通じて、自社の商品やサービスに関心を持つ可能性のある企業の連絡先情報を獲得します。
  2. リードナーチャリング(見込み顧客の育成): 獲得したリードに対し、メールマガジンやウェビナー、お役立ち資料(ホワイトペーパー)などを通じて継続的に有益な情報を提供し、購買意欲を高めていきます。
  3. リードクオリフィケーション(見込み顧客の選別): 育成したリードの中から、特に購買確度が高い「ホットリード」を見極め、営業部門に引き渡します。
  4. 商談・受注: 営業担当者が具体的な提案を行い、契約締結を目指します。
  5. 顧客維持(カスタマーサクセス): 契約後も顧客をサポートし、製品やサービスを最大限活用してもらうことで、満足度を高め、長期的な関係を築きます。

このように、BtoBマーケティングは論理的かつ長期的なアプローチが求められる活動なのです。

日本企業が直面する「4つの壁」と欧米との構造的ギャップ

日本のBtoB企業が海外市場で成功を収めるためには、欧米企業との間に存在する構造的なギャップ、すなわち乗り越えるべき「4つの壁」を直視する必要があります。
これは単なる文化の違いではなく、ビジネスの進め方における根本的な差異です。

  • 壁1:意思決定プロセスの違い
    日本の「稟議制度」に代表される、ボトムアップでの段階的な合意形成は、丁寧である一方、時間がかかります。
    対して欧米では、権限を持つ担当者がトップダウンで迅速に意思決定を下す「短期成果主義」が主流です。
    このスピード感の違いを理解せず、日本と同じペースでアプローチすると、商機を逃してしまう可能性があります。
  • 壁2:デジタル投資の遅れ
    日本には「良いモノであれば自然と売れる」という製品志向の考え方が根強く残っており、マーケティング、特にデジタル分野への投資が欧米に比べて著しく低い傾向にあります。
    Webサイトを通じたリード獲得やナーチャリングの仕組みが未整備な企業も多く、このデジタル活用の差は、海外市場での競争力に直接影響します。
  • 壁3:文化的な表現の違い
    日本の「奥ゆかしさ」や「控えめな表現」は、時に美徳とされます。
    しかし、自己主張や率直なコミュニケーションが評価される欧米のビジネス文化では、メッセージが弱い、自信がないと受け取られかねません。
    単に言語を翻訳するだけでなく、現地の文化に合わせてメッセージの伝え方を最適化する「ブランド翻訳」という視点が不可欠です。
  • 壁4:営業とマーケティングの連携不足
    欧米企業では、マーケティング部門がリードを獲得・育成し、インサイドセールスが商談化し、営業担当者がクロージングするという、専門分化した効率的な体制が一般的です。
    一方、日本では営業担当者がリード獲得から受注まで広範な業務を一人で担うケースが多く、組織的な連携が不足しがちです。
    この体制の違いが、活動全体の非効率性を生んでいます。

これらの壁を認識し、自社の体制や戦略を見直すことが、海外BtoBマーケティング成功の第一歩となります。

【5ステップで解説】失敗しない海外BtoBマーケティング戦略の進め方

海外BtoBマーケティングの特性と課題を理解したところで、いよいよ実践的な戦略立案のフェーズに進みましょう。
「具体的に何から始めればいいのか」という担当者様の疑問に答えるため、ここでは失敗のリスクを最小限に抑え、着実に成果へ繋げるための戦略的な5つのステップをご紹介します。

このロードマップに沿って一つひとつ進めていくことで、漠然とした不安は具体的な行動計画へと変わり、自信を持って海外市場へ挑戦できるようになります。
自社の状況と照らし合わせながら、読み進めてみてください。

STEP1:市場調査とターゲット国の選定

全ての戦略は、正確な情報収集から始まります。
思い込みや不確かな情報で進出先を決めることは、羅針盤なしで航海に出るようなものです。
まずは客観的なデータに基づき、自社にとって最も可能性のある市場を見極めましょう。

調査すべき主な項目は以下の通りです。

  • 市場規模・成長性: その国の市場は大きいか、今後成長が見込めるか。
  • 競合環境: どのような競合企業が存在し、どのような戦略をとっているか。
  • 法規制・政治情勢: ビジネスを行う上での法的な制約や、カントリーリスクはないか。
  • 文化・商習慣: 現地のビジネス文化やコミュニケーションスタイルはどのようなものか。
  • インフラ: インターネット普及率や物流網は整備されているか。

これらの情報を収集した上で、「市場の魅力度」と「自社との適合性」の2つの軸でターゲット国を絞り込みます。
自社の製品やサービスが持つ強みが、その国のニーズと合致しているか、社内のリソース(人材、資金)で対応可能かなどを総合的に判断することが重要です。

STEP2:ペルソナ設計とローカライゼーション

ターゲット国が決まったら、次に「誰に」アプローチするのかを具体的に定義します。
これが「ペルソナ設計」です。
ペルソナとは、ターゲットとなる理想の顧客像を、実在する人物のように詳細に設定したものです。

ペルソナに含めるべき項目例は以下の通りです。

  • 企業情報: 業種、企業規模、地域
  • 担当者情報: 部署、役職、年齢、決裁権の有無
  • 抱えている課題: どのような業務上の課題や悩みを抱えているか。
  • 情報収集チャネル: 課題解決のために、どのようなWebサイト、SNS、イベントを利用しているか。

ペルソナを明確にすることで、どのようなメッセージが響くのか、どのチャネルで接触すべきかが見えてきます。

そして、ペルソナ設計と同時に進めるべきが「ローカライゼーション」です。
これは単に言語を翻訳するだけではありません。
Webサイトの色使いやデザイン、写真に使われる人物、通貨や単位の表記、決済方法など、あらゆる要素を現地の文化や慣習に合わせて最適化することを指します。
徹底したローカライゼーションが、現地顧客からの信頼獲得に繋がります。

STEP3:デジタルチャネルの選定と組み合わせ

ペルソナが「誰」で、どこにいるのかが明確になったら、次はそのペルソナに効果的にアプローチするための「道筋」を設計します。
これが「チャネル戦略」です。

海外BtoBマーケティングで活用される主なデジタルチャネルには、以下のようなものがあります。

  • 自社Webサイト/ブログ: あらゆる情報の受け皿となる最も重要な拠点。
  • SEO(検索エンジン最適化): 検索エンジン経由での見込み顧客を発見してもらう。
  • Web広告: 検索広告やディスプレイ広告でターゲットに直接アプローチする。
  • ビジネスSNS(LinkedInなど): 業界の専門家や意思決定者と繋がる。
  • メールマーケティング: 獲得したリードを育成する。
  • ウェビナー: オンラインで製品説明やノウハウ提供を行う。

重要なのは、これらのチャネルを個別に運用するのではなく、ペルソナの購買プロセス(認知→興味・関心→比較検討→購入)に合わせて有機的に連携させることです。
例えば、「Web広告で認知を獲得し、Webサイトのブログ記事で課題を啓発、ホワイトペーパーのダウンロードでリードを獲得し、メールマーケティングで育成する」といった一連の流れを設計することが、成功の鍵となります。

STEP4:KPI設定と実行計画の策定

戦略を実行に移す前に、その成否を測るための「物差し」を用意する必要があります。
これがKPI(重要業績評価指標)設定です。
明確な目標がなければ、施策が順調に進んでいるのか、改善が必要なのかを判断できません。

マーケティングのフェーズごとに、以下のようなKPIを設定するのが一般的です。

フェーズKPIの例
認知拡大WebサイトのPV(ページビュー)数、SNSのインプレッション数、指名検索数
リード獲得資料ダウンロード数、問い合わせ数、コンバージョン率(CVR)
商談化・受注商談化率、受注率、顧客獲得単価(CPA)、投資対効果(ROI)

自社のビジネス目標から逆算して、現実的かつ挑戦的なKPIを設定しましょう。
そして、そのKPIを達成するために「いつまでに」「誰が」「何を」「どのように」実行するのかを具体的なアクションプランに落とし込みます。
この詳細な計画が、チーム全体の目線を合わせ、戦略を着実に推進する力となります。

STEP5:実行・効果測定・改善(PDCA)

戦略と計画が固まったら、いよいよ実行です。
しかし、計画通りに進めて終わりではありません。
マーケティング活動は、実行した結果をデータに基づいて評価し、改善を繰り返すことで精度が高まっていきます。
この一連のサイクルを「PDCAサイクル」と呼びます。

  • Plan(計画): STEP4で策定した実行計画。
  • Do(実行): 計画に沿って、Webサイトの改修や広告配信などの施策を実行する。
  • Check(評価): Google Analyticsなどのツールを用いて、設定したKPIが達成できているか、データを確認・分析する。
  • Action(改善): 分析結果に基づき、計画や施策の改善策を考え、次のPlanに繋げる。

特に、文化や市場環境が異なる海外マーケティングでは、当初の仮説が外れることも少なくありません。
そのため、完璧な計画を立てることに時間をかけすぎるよりも、まずは実行してみて、データを見ながら高速でPDCAサイクルを回していくアジャイルなアプローチが成功への近道となります。

海外BtoBマーケティングで成果を出す主要デジタル施策3選

戦略の全体像が描けたら、次はそれを実現するための具体的な武器、つまりデジタル施策について理解を深めましょう。
海外BtoBマーケティングで活用できる施策は数多くありますが、その中でも特に成果に直結し、多くの企業が成功の基盤としている「三種の神器」とも言える3つの施策を厳選してご紹介します。

これらの施策を深く理解し、自社の戦略に組み込むことで、海外市場での競争を優位に進めることが可能になります。

①【情報発信の土台】多言語WebサイトとグローバルSEO

海外BtoBマーケティングにおいて、自社のWebサイトは「デジタルの本社」とも言える最も重要な拠点です。
ある調査では、BtoBの購買担当者は、意思決定プロセスの67%を営業担当者に会う前にオンラインで済ませているというデータもあります[2]。
つまり、見込み顧客が最初に訪れる場所であり、企業の第一印象を決める重要な情報発信の土台なのです。

信頼を獲得し、成果を出す海外向けWebサイトを構築するためのポイントは以下の通りです。

  • 高品質な多言語対応: 機械翻訳に頼るのではなく、現地の文化やビジネスニュアンスを理解したネイティブスピーカーによる翻訳、あるいはそれに準ずる品質を目指しましょう。不自然な表現は、企業の信頼性を損ないます。
  • グローバルSEO対策: ターゲット国の主要検索エンジン(Googleだけでなく、国によってはBaiduやYandexなど)で上位表示されるための対策が不可欠です。現地のユーザーがどのようなキーワードで検索するかを調査し、コンテンツに反映させます。
  • UI/UXのローカライゼーション: デザインの好み、色の意味、情報の並べ方などは国によって異なります。現地のユーザーが直感的で使いやすいと感じるようなデザインやサイト構造に最適化しましょう。
  • 信頼性を高めるコンテンツ: 現地法人の連絡先、導入事例、顧客の声、取得認証などを掲載することで、企業としての信頼性や安心感を高めることができます。

Webサイトは一度作って終わりではありません。現地の顧客からのフィードバックやアクセスデータを分析し、継続的に改善していくことが重要です。

②【意思決定者へ直結】ビジネスSNS「LinkedIn」活用術

特に欧米やアジアのビジネスシーンにおいて、LinkedInは単なるSNSではなく、必要不可欠なビジネスインフラとなっています。
世界で10億人以上のビジネスパーソンが利用し、そのユーザーの4人に1人が企業の意思決定者であると言われています[5]。
このプラットフォームを攻略することが、海外BtoBマーケティングの成否を分けると言っても過言ではありません。

LinkedInの具体的な活用方法は、主に3つあります。

  1. 企業ページの運用: 自社の専門知識や業界の最新トレンド、技術情報などを発信することで、業界におけるソートリーダーシップ(第一人者としての地位)を確立します。これにより、企業のブランド価値と信頼性を高めることができます。
  2. LinkedIn広告: 役職、業種、企業規模、スキルなど、他の広告媒体にはない詳細なビジネス情報に基づいたターゲティングが可能です。これにより、自社の製品やサービスを必要としている可能性が極めて高い潜在顧客に、ピンポイントで広告を配信できます。
  3. Sales Navigatorの活用: 営業担当者向けの有料ツールです。高度な検索機能を使って能動的に見込み顧客を探し出し、直接メッセージを送るなどして、効率的に商談機会を創出することができます。

LinkedInは、情報発信からリード獲得、そして商談創出までを一貫して行える、強力なBtoBマーケティングツールなのです。

③【信頼関係を構築】課題解決型コンテンツマーケティング

一方的に製品を売り込むのではなく、見込み顧客が抱える課題を解決するための「手助け」をすることで、専門家としての信頼を勝ち取る。
これが、コンテンツマーケティングの本質です。
有益な情報を提供し続けることで、顧客との長期的な信頼関係を築き、最終的に自社の製品やサービスを選んでもらうことを目指します。

海外BtoBマーケティングで有効なコンテンツの種類は多岐にわたります。

  • ブログ記事: 業界のトレンドやノウハウ、課題解決のヒントなどを発信します。
  • ホワイトペーパー(Eブック): より専門的で詳細な調査レポートやガイドブックを提供し、ダウンロードと引き換えにリード情報を獲得します。
  • 導入事例: 実際に自社の製品やサービスを導入した企業が、どのように課題を解決し、成功したかを紹介します。
  • ウェビナー: オンラインセミナー形式で、製品デモや専門家による解説を行います。
  • 動画: 製品の機能や使い方を視覚的に分かりやすく伝えます。

近年、生成AIによって誰でも簡単に文章を作成できるようになりました。
このような時代だからこそ、自社にしか書けない独自のデータ、現場での経験に基づく一次情報、顧客のリアルな声といった「独自性」のあるコンテンツの価値がますます高まっています。
これらの質の高いコンテンツを多言語で展開し、各国のペルソナが抱える固有の課題に寄り添うことが、信頼獲得の鍵となります。

成功事例から学ぶ!海外BtoBマーケティングで押さえるべきポイント

ここまで戦略の立て方や具体的な施策について解説してきましたが、理論だけではイメージが湧きにくいかもしれません。
そこで、実際に海外BtoBマーケティングで成功を収めている企業の事例を見ていきましょう。

国内外の先進企業の取り組みからは、国や業界を越えて共通する成功のエッセンスを学ぶことができます。
自社の戦略を考える上でのヒントや、具体的なアクションのアイデアを見つけてみてください。

【国内外】BtoBマーケティングの成功事例5選

ここでは、特徴的なアプローチで成果を上げている5つの企業の事例を、表形式で簡潔にご紹介します。

企業名業界主な施策成果
HubSpot海外IT/SaaSブログや無料ツールを提供する「インバウンドマーケティング」を提唱・実践質の高いコンテンツで膨大なリードを獲得し、業界のリーダー的地位を確立
Caterpillar海外製造業巨大な建設機械が活躍する迫力ある動画や写真をSNSで積極的に発信製品の魅力を伝え、ファンを増やすことで強力な顧客エンゲージメントを構築
Flex-Drain海外製造業自社製品と競合製品を並べて性能を比較する実演動画を公開製品の優位性を視覚的に証明し、顧客の信頼を獲得して意思決定を促進
freee国内IT/SaaS中小企業や個人事業主向けに、会計や税務に関するお役立ち情報をオウンドメディアで発信サービスの認知度向上と、専門家としての信頼性を獲得し、多くのリードに繋げる
サイボウズ国内IT/SaaS働き方改革やチームワークをテーマにしたオウンドメディア「サイボウズ式」を運営製品の直接的な宣伝ではなく、企業の理念や価値観への共感を醸成し、ブランディングに成功

成功に共通する3つの要素

ご紹介した事例は、業界もアプローチも様々ですが、その成功の裏には共通する3つの重要な要素が見られます。
これらは、海外BtoBマーケティングを成功に導くための普遍的な原則と言えるでしょう。

  1. 顧客の課題解決に寄り添うコンテンツ
    成功している企業は、決して自社の製品を一方的に売り込んでいません。
    常に顧客の視点に立ち、「何に困っているのか」「どんな情報を求めているのか」を深く理解し、その課題解決に役立つ有益な情報を提供しています。
    この「Give」の精神が、信頼関係の礎となっています。
  2. ターゲットとの最適な接点(チャネル)
    彼らは、自分たちのターゲット顧客がどこにいて、普段どのような媒体で情報収集しているかを正確に把握しています。
    そして、その場所に最適な形でアプローチしています。Caterpillar社がSNSを活用したように、ターゲットに合わせたチャネル選定が、効果的なコミュニケーションを実現します。
  3. 営業とマーケティングの密接な連携
    マーケティング部門がWebサイトや広告で獲得・育成したリードを、営業部門がスムーズに引き継ぎ、商談を進める。
    この部門間のシームレスな連携が、機会損失を防ぎ、成果を最大化します。
    組織全体で顧客情報を共有し、一貫したアプローチを行う体制が成功の鍵です。

2025年以降の潮流|知っておくべき最新海外BtoBマーケティングトレンド

マーケティングの世界は、テクノロジーの進化と市場の変化によって常に動き続けています。
過去の成功法則が、明日も通用するとは限りません。
これからの海外BtoBマーケティングで競争優位性を保つためには、未来の潮流をいち早く捉え、自社の戦略に組み込んでいく必要があります。
ここでは、2025年以降に特に重要となる4つのトレンドをご紹介します。

  • AI(人工知能)とLLMOの本格活用
    AIは、広告運用の最適化やデータ分析だけでなく、ブログ記事や広告文、画像、動画といったコンテンツ生成の領域でも活用が広がっています。
    これにより、マーケティング活動の効率は飛躍的に向上するでしょう。
    さらに、生成AIが回答を生成する際に自社の情報が引用されやすくなるよう最適化する「LLMO(大規模言語モデル最適化)」という、次世代のSEOとも言える新しい手法も注目されています。
  • サードパーティCookie規制への対応
    プライバシー保護の観点から、Webサイトを横断してユーザー行動を追跡するサードパーティCookieの利用が規制される動きが世界的に進んでいます。
    これにより、従来のリターゲティング広告などの手法が困難になります。
    今後は、自社で収集・管理する顧客データ(ファーストパーティデータ)の活用や、顧客の同意に基づいた誠実なマーケティングがより一層重要になります。
  • カスタマーサクセスの重要性の高まり
    特にSaaSなどのサブスクリプション型ビジネスの普及により、「一度売って終わり」ではなく、「顧客に製品を使い続けてもらい、成功を支援する」というカスタマーサクセスの考え方がBtoBマーケティングの中心になりつつあります。
    顧客のLTV(顧客生涯価値)を最大化することが、事業の安定的な成長に不可欠です。
  • B2B Eコマース化の加速
    Amazon Businessに代表されるように、企業間の取引もオンラインで完結するEコマース化が急速に進んでいます。
    2023年に350億ドルだったAmazon Businessの売上高は、2025には800億ドルに迫ると予測されています[10]。
    この購買プロセスのデジタルシフトに対応し、オンライン上で製品の比較検討から購入までをスムーズに行える環境を整えることが求められます。

これらのトレンドにいち早く対応できるかどうかが、今後のグローバル市場における企業の競争力を大きく左右するでしょう。

【専門家が伴走】自社だけでは難しい…そんな時はプロに相談も一手

ここまでお読みいただき、海外BtoBマーケティングでやるべきことの全体像が見えてきたかと思います。
しかし同時に、「これら全てを自社で実行するには、専門知識も時間も足りない…」と感じられた方も多いのではないでしょうか。

実際、成果の出る海外BtoBマーケティングを推進するには、高度な専門知識と豊富なリソースが不可欠です。
社内に専任の担当者がいなかったり、他の業務と兼任していたりする状況では、戦略が中途半端に終わってしまうことも少なくありません。
そのような場合は、外部の専門家の力を借りることも非常に有効な選択肢です。

BtoB特化のテクロ株式会社が提供する伴走型マーケティング支援

私たちテクロ株式会社は、まさにそのような課題を抱えるBtoB企業様を支援するために存在する、マーケティングの専門家集団です。
私たちは単に施策を代行するだけでなく、お客様のビジネスを深く理解し、戦略立案から実行、改善までを一貫してサポートする「伴走型」の支援を強みとしています。

テクロ株式会社が選ばれる理由には、明確な強みがあります。

  • BtoBへの完全特化: IT・SaaS、製造業、コンサルティングなど、複雑なBtoBビジネスを深く理解。業界特有の課題に合わせた最適な戦略をご提案します。
  • データドリブンな戦略: 経験や勘に頼るのではなく、SErankingなどの専門ツールを駆使した競合分析や市場調査に基づき、科学的なアプローチで成果を追求します。
  • 一貫した伴走型支援: 戦略立案からオウンドメディアの記事制作、効果測定、MAツールの導入・運用まで、マーケティングの全工程をトータルでサポート。お客様の運用負担を最大98%削減します。
  • 自社メディア運営で培った実績: 私たち自身も月間500万PVを達成するオウンドメディアを運営しています。机上の空論ではない、実践で培った生きたノウハウをお客様に提供します。
  • 上場企業としての信頼性: 2024年12月、福岡証券取引所のFukuoka PRO Marketに上場しました。公的に認められた信頼性と透明性の高いサービスで、お客様の重要なマーケティング活動を支えます。

「リード獲得が伸び悩んでいる」「商談化率を改善したい」「マーケティングに割くリソースがない」といったお悩みがあれば、ぜひ一度私たちにご相談ください。

【テクロ支援】 成功事例①:株式会社LGブレイクスルー「自治体ビジネスドットコム」

メディア名自治体ビジネスドットコム
メディアURLhttps://www.b2lg.co.jp/jichitai/
コンセプト・テーマ自治体ビジネスを成功に導くための情報発信
運営会社株式会社LGブレイクスルー
公開時期2017年
目的・リードの獲得
・新規顧客獲得

自治体ビジネスドットコム」は、地方自治体や官公庁からの業務を受託するためのソリューションを提供している企業です。

以前からオウンドメディアを導入していましたが、Webでは企業との接点がないと考えており、オウンドメディアの運営が進められていない状態でした。

状態を打破するべくコンテンツマーケティングを実施し、半年経過した頃にはPVが約20倍まで成長しました。
ここまでの成長を遂げた理由は、コンテンツを作成する際に数値のデータとして変化を記録し、改善を模索したことです。

オウンドメディアを事業に活用するという目的も達成されました。

同社は小さな会社でありながら、オウンドメディアを活用することで営業の自動化に成功した事例です。
参考:【半年でPV20倍】オウンドメディアでサイト流入数を増加|株式会社LGブレイクスルー様

株式会社LGブレイクスルー様のコンテンツマーケティングを担当した株式会社テクロの実績は「実績ページ」で紹介しています。

【テクロ支援】成功事例②:株式会社ジェイアンドユー「PAPER AD」

ジェイアンドユー_PAPER AD_テクロ事例
画像出典:PAPER AD
メディア名PAPER AD
メディアURLhttps://j-you.co.jp/blog/
コンセプト・テーマオフライン広告の情報を発信
運営会社株式会社ジェイアンドユー
公開時期2020年
目的・リードの獲得
・新規顧客獲得

広告代理店である株式会社ジェイアンドユー様はオウンドメディアの立ち上げから支援させていただいており、オウンドメディアの「PAPER AD」を立ち上げ、運用を続けたことで、これまで問い合わせのなかった業界からの新規リードの獲得することに成功しました。

その後、リード情報の管理やナーチャリングのためHubspotの導入支援をさせていただきました。

営業フローの整理やHubSpotの設定を行い、営業の一元管理と効率化に成功。営業や在庫の状況を可視化したことで売り上げが5%アップしました。

事例の詳細は以下からご覧いただけます。

参考:「オウンドメディアで他業種からの問い合わせと営業のモチベーションアップを実現|株式会社ジェイアンドユー様」
参考:「【売上5%UP】HubSpotの運用支援で営業の可視化に成功。売上・利益率が前年より大幅アップした施策とは|株式会社ジェイアンドユー様」

株式会社ジェイアンドユー様のコンテンツマーケティングを担当した株式会社テクロの実績は「実績ページ」で紹介しています。

【テクロ支援】 成功事例③:株式会社リロクラブ「RELO 総務人事タイムズ」

リロクラブ_RELO総務人事タイムズ_テクロ事例
画像出典:「RELO 総務人事タイムズ
メディア名RELO 総務人事タイムズ
メディアURLhttps://www.reloclub.jp/relotimes/article
コンセプト・テーマ総務人事に関する情報発信
運営会社株式会社リロクラブ
代行時期2023年
目的・リードの獲得
・新規顧客獲得

株式会社リロクラブは福利厚生の代行サービスを提供する会社で、自社のオウンドメディアとして「RELO 総務人事タイムズ」を運営しています。

非常に強いドメインパワーとPVがありましたが、お問い合わせまでつながらないのが課題でした。

そこで弊社にオウンドメディアの運用代行を依頼いただき、CVを意識したキーワード選定やサイト改善を行い、問い合わせの増加に成功し、より売り上げに貢献できるメディアに成長しました。

CV最適化によって売り上げが伸びた成功事例です。

参考:商材に近いキーワード選定とサイト改善でメディアのCVを最適化。信頼と安心の伴走型サポートとは|株式会社リロクラブ様

株式会社リロクラブ様のコンテンツマーケティングを担当した株式会社テクロの実績は「実績ページ」で紹介しています。

【テクロ支援】 成功事例④:株式会社NTT印刷「カチアルサポート」

NTT印刷_カチアルサポート_テクロ事例
画像出典:「カチアルサポート
メディア名カチアルサポートオウンドメディア
メディアURLhttps://kachiarusupport.nttprint.com/column
コンセプト・テーマBPOサービスに関するサービス紹介
運営会社株式会社NTT印刷
代行時期2024年
目的・リードの獲得
・新規顧客獲得

株式会社NTT印刷はBPOサービスを提供する会社で、自社のオウンドメディアとして「カチアルサポートオウンドメディア」を運営しています。

社内のリソースが限られるなかで月1~2回の展示会出展など他の施策も回しながら、オウンドメディアに各種コンテンツを用意しなければならなかったので、リソース面でも知見の面でもパートナーが必要だと考えられていました。

オウンドメディア運用の外注により、社内工数を削減しながら、結果を出した成功事例です。

参考:本質的なコンテンツ作成でPV、CVアップに成功。担当者への丁寧な寄り添いと豊富な知見による支援とは | NTT印刷株式会社様

株式会社NTT印刷様のコンテンツマーケティングを担当した株式会社テクロの実績は「実績ページ」で紹介しています。

【テクロ支援】 成功事例⑤:株式会社JAFメディアワークス「JAFトレコラム」

JAFメディアワークス_JAF交通安全トレーニング_テクロ事例
画像出典:「JAFトレコラム
メディア名JAFトレコラム
メディアURLhttps://jaf-training.jp/column/
コンセプト・テーマ交通安全に関する情報発信
運営会社株式会社JAFメディアワークス
代行時期2024年〜
目的・リードの獲得
・新規顧客獲得

株式会社JAFメディアワークスはJAF交通安全トレーニングを提供する会社で、自社のオウンドメディアとして「JAFトレコラム」を運営しています。

社内にマーケティング部がない状態。集客に取り組んでみたものの、「これで効果が出ているのだろうか」「どんな施策が一番効果があるのだろう」といった悩みがありました。

そこでテクロのオウンドメディア支援にご依頼いただき、メディアの立ち上げからPVとCV獲得までサポート。コンテンツを通したリード獲得に成功しています。

参考:オウンドメディアの新規立ち上げからPV、CV獲得まで伴走。依頼の決め手となったデータドリブンな提案とは | 株式会社JAFメディアワークス様

株式会社JAFメディアワークス様のコンテンツマーケティングを担当した株式会社テクロの実績は「実績ページ」で紹介しています。

まとめ|海外市場で成功を掴むための第一歩を踏み出そう

この記事では、海外BtoBマーケティングの基本から、失敗しないための具体的な戦略ステップ、主要なデジタル施策、そして最新トレンドまでを網羅的に解説しました。
広大で複雑に見える海外市場も、正しい知識と戦略があれば、決して乗り越えられない壁ではありません。

改めて、海外BtoBマーケティング成功の鍵を3つのポイントに集約します。

  1. 徹底した現地理解とローカライゼーション: ターゲット国の文化や商習慣を深く理解し、メッセージやWebサイトを最適化すること。
  2. データに基づくデジタル戦略: Webサイト、SEO、LinkedInなどを有機的に組み合わせ、顧客の購買プロセスに沿った一貫したアプローチを設計・実行すること。
  3. 部門間のシームレスな連携: マーケティング部門と営業部門が密に連携し、獲得したリードを確実に商談・受注へと繋げる仕組みを構築すること。

海外展開は、企業にとって大きな挑戦です。
しかし、それは同時に、これまでにない成長機会を掴むための挑戦でもあります。
この記事が、皆様のその挑戦を後押しし、成功への第一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

まずは、「自社の強みを最も活かせる国はどこだろうか?」という視点で、簡単な市場調査から始めてみませんか。

なお、テクロ株式会社では、BtoBマーケティングの施策についてまとめた資料「BtoBマーケティングの入門書」を無料配布しています。

リード獲得に課題を抱えているBtoB企業様は、ぜひご活用ください。

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WebマーケティングとBtoBマーケティングの違いを明確にし、戦略、リード獲得、ナーチャリング、Webコンテンツ運用などの全プロセスを解説しています。専門用語をかみ砕いた解説で、初心者でも理解しやすく、自社施策の設計に活かせます。

【この資料でわかること】

  • BtoBマーケティングは何をするのか?主な活動とは?
  • BtoBマーケティングのデジタル化

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天野 央登 代表取締役
テクロ株式会社CEO。シンガポール国立大学・インド工科大学留学、データサイエンスを学ぶ。大学2年⽣時に起業、留学メディア「交換留学ドットコム」を1年半ほど運⽤し事業売却。その後はコンテンツマーケティングの知⾒を活かして、BtoBマーケティング支援事業を開始。BtoBマーケティングを中心にSEO・MAツールに詳しい。

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