【BtoB】デジタルマーケティングの成功事例12選と主な手法

企業がマーケティング活動に取り組むにあたり、デジタルマーケティングは欠かせません。
みなさんの中にも、デジタルマーケティングに取り組んでいる方は多いでしょう。
しかし、以下の悩みを抱えていませんか?
- デジタルマーケティングに取り組んでいるけど、思ったように成果が出ていない
- 具体的な事例を参考にして、自社の取り組みを改善したい
そこで今回は、BtoBに特化したデジタルマーケティングの事例を12個紹介します。
また、デジタルマーケティングの基礎や手法、成功のポイントも解説。
ぜひ、自社のマーケティング活動の参考にしてください。
テクロ株式会社では「BtoBマーケティングの入門書」資料を無料で配布しています。
BtoBマーケティングの基礎を知りたいBtoB企業様は、ぜひ参考にしてください。
目次
デジタルマーケティングについて
まずはデジタルマーケティングについて解説します。
デジタルマーケティングとは
デジタルマーケティングとは、インターネットやアプリケーション、ビッグデータなど、デジタル技術を活用したマーケティング手法です。
インターネットが普及したことで、非常に重要なマーケティング手法となりました。
デジタルマーケティングには、データの収集・活用が容易な特徴があります。
そして、集めたデータを元に、顧客1人1人の嗜好や行動を分析。
ニーズやトレンドを把握し、1人1人に最適な形でアプローチを仕掛けます。
また、コンセプトやイメージを浸透させて顧客との関係性を築くなど、イメージ戦略にも役立つでしょう。
「個」が重視される今の時代に合ったマーケティング手法だといえます。
もちろん、企業1社1社のニーズも詳細に把握できるため、BtoBにおいても重要なマーケティング手法です。
デジタルマーケティングの重要度は高まっており、取り組む企業がどんどん増えているのが現状です。
以下の記事では、デジタルマーケティングが重要になっている背景について、詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。
関連記事:デジタルマーケティングとは?活用できるチャネルや手法に触れながら徹底解説!
Webマーケティングとの違い
デジタルマーケティングとよく似た言葉で「Webマーケティング」があります。
両者を同じ意味で捉えている方も多いのではないでしょうか?
しかし、デジタルマーケティングとWebマーケティングは同じではありません。
「Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部」覚えておきましょう。
Webマーケティングは、Webを活用したマーケティング手法です。
例えば、以下のものを活用します。
- SEO(検索エンジン)
- SNS
- Web広告
- Eメール
- ウェビナー
一方で、デジタルマーケティングはWebマーケティングの手法に加え、デジタル技術を通して取得できるデータを活用します。
具体例は以下の通りです。
- スマートフォンなどのモバイル端末を使用しているユーザーの行動履歴
- ポイントカードやアプリでの購買履歴
- リアルな店舗やイベントでの行動履歴
デジタルマーケティングは、Web以外のデジタル技術やデータも活用し、顧客1人1人との関係性を深めていくのです。
リアルな情報もデータ化することで、より顧客1人1人に合った対応が可能です。
ちなみに、Webマーケティングについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。
関連記事:Webマーケティングとは?基本の知識、施策の方法を詳しく解説
BtoBデジタルマーケティングの成功事例12選
それでは、BtoBのデジタルマーケティングに成功した事例を12個紹介します。
自社で参考にできる部分はないか、意識して読み進めてください。
事例1.富士通Japan株式会社
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出典:富士通Japan株式会社
富士通Japan株式会社は、東京都港区に本社を置く、富士通グループの通信情報会社です。
自治体や教育・医療機関などをターゲットに、情報ネットワークサービスの提供やDXビジネスの推進に取り組んでいます。
富士通JapanのBtoBデジタルマーケティングの事例は以下の通りです。
課題 | コンテンツの企画制作 |
主な施策 |
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結果 |
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富士通Japanは、基盤をしっかりと整備してからコンテンツの充実を図った、BtoBデジタルマーケティングのお手本のような事例です。
最初にデジタルマーケティングの専門組織を立ち上げ、データベースに見込み客のデータを集約。
データを管理・更新する体制を整えました。
集約したデータから見込み顧客のニーズが見えてくると、次にコンテンツを増やしてきます。
Webサイトへの記事アップに加え、ウェビナーや展示会も開催。
オンラインとリアルの両方で顧客との接点を持ちました。
さらに、Webサイトの閲覧データから顧客のニーズを把握し、それに合った営業を展開。
現在ではオーガニック検索での流入がメインとなるなど、低コストで見込み顧客を獲得できる仕組みが構築されています。
事例2.株式会社田村製作所
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出典:株式会社村田製作所
株式会社村田製作所は、創業70年以上の老舗電子部品メーカーです。
日本国内はもちろん、アジアやヨーロッパなど、世界中で事業を展開しているグローバル企業です。
村田製作所の事例は以下の通り。
課題 |
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主な施策 |
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結果 | 売上高1兆円を突破 |
村田製作所では、顧客へのアプローチの最適化を図ることで、効果的なナーチャリングを実現しました。
ナーチャリングとは潜在顧客から見込み顧客へ、見込み顧客から既存顧客へと、顧客を育成することです。
MAツールで顧客の行動をデータ化することで、購入に至るプロセスを可視化。
そこに豊富なオンラインコンテンツや担当者による営業活動などを掛け合わせることで、売上につながる仕組みを築いています。
事例3.株式会社豊田自動織機
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出典:株式会社豊田自動織機
株式会社豊田自動織機は、愛知県刈谷市に本社を置く機械メーカーです。
トヨタグループの源流にあたる企業で、現在のトヨタ自動車株式会社は、豊田自動織機の自動車部門を分社化したもの。
豊田自動織機の事例は以下の通りです。
課題 | 新興国での疎かな受注管理 |
主な施策 |
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結果 | 成約数が2倍に増加 |
豊田自動織機では、フォークリフトの受注が増えた新興国での営業体制に課題を抱えていました。
同じ顧客で営業活動がバッティングするなど、トヨタブランドのイメージを傷つけるトラブルも発生していました。
そこで、営業支援システム(SFA:Sales Force Automation)を導入し、顧客情報を一元管理。
誰がどの顧客に対応しているかなどの情報を明確化し、営業活動の効率化を図りました。
同時に、チームでマーケティングに取り組む体制も整備。
チーム内で目標や顧客情報をデータとして見える化し、PDCAサイクルを回すようにしました。
チーム内でデータを共有し、営業活動の効率を上げた事例です。
事例4.ログリー株式会社
出典:ログリー株式会社
ログリー株式会社は、ネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY lift」などを運営する企業です。
新型コロナウイルスの影響でオフラインセミナーによる見込み顧客の獲得が大幅に減少したことで、デジタルマーケティングを始めました。
「インタラクティブコンテンツ」を活用した事例として参考になります。
課題 | 新型コロナウイルスの影響で、見込み顧客の獲得が困難になった |
主な施策 | インタラクティブコンテンツの提供 |
結果 | 新規見込み顧客が2倍に増加 |
「インタラクティブコンテンツ」とは、クイズや診断サービスなどを通じて、ユーザーとコミュニケーションが取れるコンテンツです。
ユーザーのアクションに応じて情報を提供できるメリットがあります。
インタラクティブコンテンツは海外での認知度は高い一方で、日本国内ではまだまだ情報・サービスともに少ないのが現状。
そのため、ログリーの事例は、インタラクティブコンテンツに興味のある企業にとって非常に参考になるでしょう。
事例5.株式会社マネーフォワード
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出典:株式会社マネーフォワード
マネーフォワード株式会社は、家計簿アプリを提供しています。
個人向けの商品はもちろん、BtoBにおいては「MFクラウドシリーズ」が有名です。
社内・パートナー企業との連携において参考になる事例です。
課題 |
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主な施策 |
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結果 | パートナー企業からの紹介件数が10倍に増加 |
マネーフォワードでは、社内とパートナー企業との情報共有に課題を抱えていました。
そこで、MAツールを導入し「情報共有の自動化・一本化」を目指した徹底的なルール作りに着手。
入力項目とリアルな商談のギャップ調査や、入力項目の統一などに取り組みました。
パートナー企業との情報共有に課題を感じている企業に参考になるでしょう。
事例6.株式会社トリニアス
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出典:株式会社トリニアス
株式会社トリニアスは、中小企業や店舗向けの集客支援をする企業です。
SEO対策やMEO対策に強みを持っていることが特徴。
BtoBデジタルマーケティングの事例は以下の通りです。
課題 | アウトバウンド型の営業では新規顧客の獲得が難しくなっていた |
主な施策 |
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結果 |
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トリニアスは、インバウンドマーケティングに取り組んだ事例です。
インバウンドマーケティングとは、Webサイトやブログ、SNSなどのインタネット上のメディアを用いて実施するマーケティング手法です。
デジタルマーケティングのカテゴリーの1つといえるでしょう。
トリニアスでは、最初にデータをまとめて、どのようなターゲットに何をPRするかを整理。
見込み顧客獲得を目的とした広告運用を開始しました。
同時に、オウンドメディアのコンテンツ制作もスタート。
SEO対策を考慮した記事を作ることで、開始から4か月後には、検索上位1位のコンテンツも出始めました。
今では1人1人がPDCAサイクルを回す思考になり、社内に主体性が生まれました。
インバウンドマーケティングに興味のある企業にとっては、非常に参考になる事例です。
事例7.コアラ・マットレス
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出典:コアラ・マットレス
コアラ・マットレスは、2015年にオーストラリアで創業したマットレスメーカーです。
日本では2017年に事業を開始し、寝具や家具、インテリア用品を提供しています。
コアラ・マットレスは、Twitterを活用してマーケティングに成功した事例です。
課題 | Twitterにおける認知度が低かった |
主な施策 | ツイートと連動したキャンペーン・広告を展開 |
結果 | 1,000件以上のリツイートを巻き起こし、認知度アップに貢献 |
コアラ・マットレスは、Twitterで十分なマーケティング実績がありませんでした。
そこで、コアラ・マットレスのツイートをリツイートするとコアラ・マットレスが当たるキャンペーンを実施。
さらにツイートと連動してTwitter広告も展開しました。
その結果、1,000件以上のリツイートを呼び、大きな広告宣伝効果を得ました。
Twitterは、一度話題になると瞬く間に情報が拡散されるのが特徴です。
Twitterを使ったマーケティングを考えている企業は、ぜひ参考にしてください。
事例8.コニカミノルタ株式会社
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出典:コニカミノルタ株式会社
コニカミノルタ株式会社は、情報機器や医療機器、産業用計測器などの販売・サービス提供している企業です。
プリンターや複写機など、オフィス向けの機器を販売していることで有名ですね。
コニカミノルタは、Facebookを使ってブランディングに成功した事例です。
課題 | 自社ブランディングの向上 |
主な施策 | 「Dream Printer」プロジェクトとして映像を制作し、SNSやWeb広告で発信 |
結果 |
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「Dream Printer」プロジェクトは「想いをカタチにする」コンセプトの元で、展開されました。
制作した映像の中では、子どもたちの夢を実現するユニークなプリンターが登場。
映像はすぐに話題となり、SNSを中心にさまざまなメディアで拡散されました。
その結果、コニカミノルタのブランドイメージの構築につながりました。
事例9.SAP
出典:SAPジャパン株式会社
SAPは、ドイツのワルドルフに本部を構える多国籍企業です。
日本ではSAPジャパン株式会社が事業を展開しており、ビジネス向けのソフトウェア開発に取り組んでいます。
SAPは、ビジネスブログを活用してBtoBデジタルマーケティングに成功した事例です。
課題 | 見込み顧客を取り逃がしている |
主な施策 |
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結果 |
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集中的にブログに取り組み、検索結果への露出を増やした結果、それまで取り逃していた顧客も、検索によって流入するようになりました。
SEO対策によってWeb上に露出することがいかに重要かを示す事例です。
記事制作を外部に委託して、自社のリソースは他の業務に割いていることもポイントです。
ブログ運営において参考になるので、ぜひ活用してみてください。
事例10.株式会社NISSYO
出典:株式会社NISSYO
株式会社NISSYOは、変圧器や制御盤の設計・製造に取り組む電源機器の開発メーカーです。
IoTによって、業務効率化とコミュニケーションロスを削減できた事例です。
課題 |
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主な施策 |
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結果 |
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NISSYOでは、図面管理や生産管理、各種集計のデジタル化を推進。
その結果、業務効率の改善やコスト削減を実現しています。
また、取引先とのやり取りもスムーズになり、コミュニケーションロスも削減。
トラブルも減り、より良い関係構築につながっています。
IoTを上手く活用すると、数値以上のメリットがあるといえますね。
事例11.株式会社ロジクエスト
参考:株式会社ロジクエスト
株式会社ロジクエストは、配送代行サービスに取り組む企業です。
ホームページ内の導線を整備して成功した事例です。
課題 |
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主な施策 |
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結果 |
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ロジクエストが成功した要因は、ホームページの導線改善です。
顧客が見やすく、資料取得や見積もり依頼に流れやすいようなページ作りに取り組みました。
ホームページに着目した理由は、Webからの問い合わせは成約率が高かったためです。
「強みをどう伸ばすか」に注目し、顧客目線を意識したBtoBデジタルマーケティングの事例です。
事例12.株式会社USEN
参考:株式会社USEN
株式会社USENは、店舗向けの機器やサービスを提供している企業です。
データ収集ができる「POSレジ」も販売しています。
USENは、SNS広告を活用してコンバージョン数の増加に成功した事例です。
課題 | 広告アカウントの状態改善 |
主な施策 | SNS広告を飲食店の経営者向けに配信 |
結果 | コンバージョンが2.3倍に増加 |
広告運用では、より効果的なクリエイティブを追求。
AIを用いてコピーや色、表現などを変えながら、検証・改善を繰り返していきました。
その結果、安定したコンバージョン数につながっています。
成功のポイントは、データを的確に活用した点でしょう。
論理的に活用することで、自社の勝ち筋を掴んでいます。
SNS広告の運用を考えている企業は、ぜひ参考にしてください。
BtoBデジタルマーケティングの主な手法
デジタルマーケティングには、さまざまな手法があります。
ここからは、代表的な7つの手法を紹介します。
施策1.SEO対策
SEO(Search Engine Optimization)は「検索エンジン最適化」と訳されます。
SEO対策とは、検索による流入を増やすために、検索エンジン(Google)上で、自社のWebサイトを検索結果の上位に表示させることです。
例えば「デジタルマーケティング 事例」とGoogleで検索すると、上位10個の検索結果が表示されます。
SEO対策ではこの上位10位以内に、自社のWebサイトを表示させることを目指します。
できれば、検索結果の1番上に表示されることが理想。
なぜなら、以下のように検索結果の1位と2位では、ユーザーのクリック率が4〜5%違うデータもあるためです。
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引用:2021 CTR Research Study|SEO Clarity
さらにデジタルマーケティングでは、SEO対策などの検索対策は重要といわれています。
その理由は、会社の情報がインターネットの検索上位に表示されない場合、その会社はユーザーの選択肢に入らないからです。
そのため、自社の情報が常に検索結果上位に表示されるようにする必要があります。
検索結果の上位に入るためには、ユーザーが使いやすく、有益な情報を得られるサイト作りが大切です。
また、継続的な情報の更新やサイト管理も重要。
企業が取り組むべきSEO対策はたくさんありますが、自社でできることが多いのも特徴です。
施策2.SNS運用
SNSマーケティングはBtoCのイメージが強いですが、BtoBでも有効です。
最近ではファン獲得やブランディングを目的に、SNSを運用する企業が増えています。
また、SNSは情報を発信できるだけでなく、顧客の意見や感想を聞けることが特徴。
口コミによる影響も大きく「SNSで話題だから」という理由で商品の購入に至るケースも多くなっています。
このような理由から、今後SNSマーケティングはさらに重要になると考えられています。
SNSマーケティングの施策は、以下のものです。
- SNS広告
- アカウント運用
- インフルエンサーマーケティング
- SNSキャンペーン
また、主なSNSの特徴は以下の通りです。
SNS | 主なユーザー層 | 特徴 |
YouTube | 10〜40代 |
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40〜50代 |
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10〜30代の女性 |
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10〜20代 |
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TikTok | 10〜40代 |
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LINE | ほとんどの年齢層 |
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ちなみに、BtoBマーケティングにおいては、動画を活用することがおすすめです。
BtoBの商品やサービスは専門的なものが多いため、テキストや写真だけでは伝わりにくいことがあります。
しかし、動画で見せることで、複雑な情報もわかりやすく伝えられます。
今ではスマホ1台で簡単に動画を撮れるので、ぜひ積極的に動画を活用してください。
施策3.Web広告運用
検索対策の中で、SEO対策の他に重要とされているのがWeb広告運用です。
Web広告は、WebサイトやSNSなど、ネット上のあらゆる場面で見かけます。
以下にBtoB向きのWeb広告をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
広告名 | 特徴・効果 |
リスティング広告 |
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ディスプレイ広告(バナー広告) |
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リターゲティング広告 |
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純広告 |
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記事広告(タイアップ広告) |
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SNS広告 |
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動画広告 |
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自社のターゲットに合った広告を出稿しましょう。
施策4.IoT活用
IoT(Internet of Things)とは、モノがインターネット経由で通信することを意味します。
最近は、家電製品や電子機器、車など、さまざまなモノがインターネット経由でサーバーやクラウドサービスに接続され、データを蓄積しています。
この蓄積された膨大なデータを分析することで、消費者の行動の解析が可能になりました。
現在では、商品タグなどにIoTを取り入れてデータを収集し、新たな切り口のマーケティングに取り組んでいる企業が多くあります。
施策5.Eメールの配信
Eメールを配信することも、デジタルマーケティングの手法の1つです。
例えば、メールマガジンに登録してくれた顧客に対し、以下の情報を発信します。
- 新商品・新サービスのリリース情報
- セール情報
- キャンペーン情報
Eメールマーケティングは、費用対効果が高い特徴があります。
メールマガジンに登録している顧客は商品やサービスに関心があることが理由の1つだと考えられています。
そのため、Eメールマーケティングは今後ますます重視されるでしょう。
施策6.ホワイトペーパーの設置
ホワイトペーパーとは、市場分析や商品・サービスの機能解説を文章にまとめたものです。
潜在顧客や見込み客をターゲットとし、有益な情報を提供します。
無料で配布するため、企業の信頼性や商品・サービスの魅力を宣伝できることがメリット。
ダウンロードの際に、企業名やメールアドレスなどの情報も手に入ります。
即効性はありませんが、継続的な関係が重要視されるBtoBと相性が良いとされています。
施策7.マーケティングオートメーション(MA)の導入
マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動を自動化するツールです。
マーケティング活動では膨大なデータを処理する必要があるため、手動で処理すると非常に手間と労力がかかります。
特に、BtoBは契約成立までの期間が長いため、すべての顧客に適切なタイミングでフォローを入れることは不可能です。
しかし、MAを導入してデータ処理を自動化することで、業務効率化や生産性向上が可能に。
顧客1人1人に合わせたアプローチもできるようになるため、顧客満足度の向上も見込めます。
今後は労働人口の減少や働き方改革によって、MAの重要性は高まるといわれています。
以下の記事で主なMAツールを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:徹底比較!おすすめのMAツール(マーケティングオートメーション)21選
BtoBデジタルマーケティングのメリット3つ
次に、BtoBデジタルマーケティングのメリットを3つ紹介します。
メリット1.効果的なマーケティング活動ができる
1つ目のメリットは、効率的なマーケティング活動ができることです。
従来のオフライン型マーケティングの場合、顧客獲得のためには、担当者が1件ずつ訪問、または電話する必要があります。
時間がかかるだけでなく、担当者の身体的・精神的負担も大きいですよね。
一方でデジタルマーケティングでは、短時間で多くの顧客を獲得できます。
「見込み客に向けたメールマガジンの配信」「ウェビナー後の個別相談会の実施」など、その方法はさまざまです。
また、効果的なマーケティングノウハウを共有することも容易です。
デジタルマーケティングは、組織的に効率的なマーケティング活動ができるでしょう。
メリット2.労力とコストの削減につながる
2つ目のメリットは、コスト削減につながることです。
デジタルマーケティングでは、少ない労力で多くの顧客にアピールできます。
従来のオフライン型のマーケティングでは、営業担当者がさまざまな業務に取り組む必要があります。
電話営業や訪問営業、イベントを開催する場合は会場の下見や準備、当日の運営など、大きな労力が必要です。
それに伴って、人件費や会場費、集客費など、たくさんのコストがかかります。
一方で、デジタルマーケティングでは、WebサイトやSNS、Eメールを使って、1回で多くの人に営業をかけられます。
コスト面では人件費がかかるものの、移動にかかる交通費やイベントにかかる費用は不要。
オフラインマーケティングに比べ、大幅にコストを削減できます。
このように、デジタルマーケティングでは少ない労力で多くの顧客に営業しつつ、コスト削減も図れるのです。
メリット3.1人1人に合ったきめ細やかな対応ができる
3つ目のメリットは、1人1人に合ったきめ細やかな対応ができることです。
デジタルマーケティングでは、行動履歴から顧客の興味関心を分析できます。
そのため、対象の顧客にどのように提案すればいいか、事前に把握できるのがポイントです。
実際の商談では、顧客1人1人に合った準備をしておくのがおすすめです。
顧客の興味や疑問にピンポイントで答えられるように、プレゼン資料を準備しておきましょう。
BtoBデジタルマーケティングを成功させるポイント
最後に、BtoBのデジタルマーケティングを成功させるポイントを4つ紹介します。
目的を明確にする
まずはデジタルマーケティングに取り組む目的を明確にしましょう。
具体的には、自社が直面している課題を整理し、どのような状態に改善したいのか、徹底的に考えます。
そして、その課題を解決するためにはどのような施策が適切なのか、事例などを参考に見極めます。
課題と目的がはっきりしていれば、ブレることなく戦略を立て、実行できるでしょう。
フレームワーク「STP」を明確にする
STPは、マーケティングの基本的なフレームワークです。
以下の3つの頭文字をとって名付けられました。
- セグメンテーション(Segmentation):市場の全体像を把握する
- ターゲティング(Targeting):狙うべき市場を決める
- ポジショニング(Positioning):競合他社と比較して、自社のポジションを確立する
分析のポイントは、ユーザー目線を意識すること。
ユーザーのニーズを客観的に把握して、それに対応したマーケティングを展開しましょう。
施策のKPIを設定する
KPI(Key Performance Indicators)は、日本語で「重要業績評価指標」と訳されます。
言い換えると、目標の達成状況を把握するための指標です。
マーケティングでは、目標に合わせて適切なKPIを設定し、達成状況を把握しながら施策を実行・改善していきます。
デジタルマーケティングでは実施する施策が多岐にわたるため、どの施策がどのKPIに貢献するか、明確にしておきましょう。
効果検証と改善を繰り返す
BtoBデジタルマーケティングを成功させるために最も大切なポイントは、効果検証と改善を繰り返し続けることです。
施策は、ただ実行すればいいわけではありません。
「うまくいっていない点はどこか」「より効果を出すための方法はないか」と考えながら、次のアクションにつなげることが大切です。
最初に立てた戦略は、あくまで仮説にすぎません。
デジタルマーケティングは施策の効果を数値で表せるため、効果検証と改善のサイクルを回しやすい点がメリットです。
実際に活動したうえで状況を判断し、改善をし続けることで、継続的な成果につなげましょう。
事例を参考に、BtoBデジタルマーケティング戦略を考えよう
今回は、BtoBデジタルマーケティングの事例を12個紹介しました。
デジタルマーケティングは、インターネットやIT技術など、さまざまなデジタル技術を用いたマーケティング手法です。
BtoB市場でも、重要性が増しています。
ぜひ今回紹介した12個の事例を参考にしながら、自社の目的に合ったデジタルマーケティングに取り組んでください。
もし「施策が多すぎて、どれが良いかわからない」場合は、マーケティング会社に依頼することも視野に入れましょう。
テクロ株式会社では、デジタルマーケティング領域の支援もしています。
また「BtoBマーケティングの入門書」資料も無料で配布しています。
BtoBマーケティングの基礎を知りたいBtoB企業様は、ぜひ参考にしてください。