BtoBカスタマージャーニーの作り方|購買プロセスに合わせた情報設計
この記事のポイント
- BtoBでは「認知→情報収集→比較検討→社内合意→導入判断」の各段階で、関与者と必要情報を分けて設計することが重要です。
- テクロ株式会社では、購買段階ごとに「関与者・顧客の疑問・必要情報・次の行動・営業側の対応」を整理します。
- 部門別ニーズを反映しないマップは形骸化しやすく、マーケティングと営業の認識ズレを生みます。
- AI検索時代は、FAQ・比較表・導入事例・購買プロセス図など、AIが引用しやすい情報構造が必要です。
BtoBカスタマージャーニーとは?BtoCとの違いと作成メリット
BtoBのカスタマージャーニーとは、法人顧客が課題を認識してから導入を決めるまでの行動・思考・関与者・必要情報を可視化した設計図です。単なる顧客行動の整理ではなく、営業とマーケティングが同じ顧客理解で動くための共通言語として機能します。

特に2026年現在は、ChatGPTやGeminiなどのAI検索を使い、顧客が自社課題や比較軸を先に整理してから問い合わせるケースが増えています。Gartnerは、AIチャットボットなどの影響で検索エンジンの利用量が2026年までに25%減少すると予測しています[1]。そのため、購買プロセスに沿った情報設計は、SEOだけでなくAI検索対策にも直結します。
| メリット | 具体的な効果 | 関連する課題解決 |
|---|---|---|
| 顧客理解の深化 | 顧客の行動・思考・感情を多角的に把握 | 顧客ニーズとのミスマッチ解消 |
| マーケティング施策の最適化 | 各フェーズに合わせたコンテンツ・導線設計 | リード獲得数・商談化率の向上 |
| 営業活動の効率化 | 顧客の検討状況に応じた適切なアプローチ | 営業の属人化防止、受注率の改善 |
| 部門間連携の強化 | マーケ・営業・CS間の共通認識形成 | 情報共有不足による機会損失の削減 |
| 投資対効果の明確化 | 各施策のKPI設定と効果測定の精度向上 | 無駄な広告費・リソースの削減 |
| AI検索時代への対応 | 構造化された情報提供によるAI引用の促進 | 検索エンジンの変化への適応 |
BtoBカスタマージャーニーの定義と重要性
このマップの重要性は、長期化しやすい法人購買を「誰が、何に悩み、どの情報で次に進むのか」まで分解できる点にあります。BtoB 購買プロセスでは、現場担当者、上長、決裁者、情報システム部門、購買部門など複数の関与者が意思決定に関わります。
テクロ株式会社では、BtoBのカスタマージャーニーを「認知→情報収集→比較検討→社内合意→導入判断」のような購買段階だけでなく、各段階の①関与者、②顧客の疑問、③必要情報、④次の行動、⑤営業側の対応までセットで整理します。
BtoCカスタマージャーニーとの3つの決定的な違い
最大の違いは、意思決定者が一人ではなく、検討期間が長く、合理的な社内説明が必要になる点です。BtoCでは個人の感情や即時性が購買を左右しやすい一方、BtoBでは費用対効果、導入リスク、運用負荷、既存システムとの整合性が重視されます。
| 比較項目 | BtoB | BtoC |
|---|---|---|
| 意思決定 | 複数部門・複数役職 | 本人または家族 |
| 検討期間 | 数週間〜数か月以上 | 短期になりやすい |
| 必要情報 | ROI、事例、比較、稟議資料 | 価格、口コミ、感情的価値 |
BtoBカスタマージャーニー作成で得られる具体的なメリット
最大のメリットは、リード獲得から商談化までの情報提供を一貫させ、施策の属人化を防げることです。担当者と決裁者で必要な情報が異なるため、1人のペルソナだけで完結させないことが成果改善の前提になります。
テクロの支援事例では、株式会社アジャイルウェア様に対して、オウンドメディア運用、サーバー変更のサポート、ディレクトリ構造のサポート、CTAデザイン変更を実施し、月間PV:313 ▶ 8.6万、月間資料DL:1件 ▶ 118件へ改善しました[2]。このように、顧客の検討段階に応じた導線とコンテンツを整えることで、リード獲得数に明確な変化が生まれます。
BtoBカスタマージャーニーマップ作成の具体的なステップ
作成手順は、ゴール設定、購買プロセスの洗い出し、顧客理解、コンテンツ設計、社内共有の順に進めるのが効果的です。最初から美しい図を作るよりも、商談化や受注に必要な情報の不足を見つけることを優先します。

テクロでは、クライアント向けの「BtoBカスタマージャーニー作成ワークシート」の考え方として、購買段階ごとに関与者、顧客の疑問、必要情報、次の行動、営業側の対応を整理します。これにより、戦略記事やコンテンツマップ記事で設計したテーマを、具体的な商談導線へ接続できます。
| 項目 | 認知 | 情報収集 | 比較検討 | 社内合意 | 導入判断 |
|---|---|---|---|---|---|
| 主な関与者 | 現場担当者 | 現場担当者、上長 | 現場担当者、部門長 | 部門長、決裁者、情報システム | 決裁者、購買部門、情報システム |
| 顧客の疑問 | この課題は解決すべきか | どんな解決策があるか | どの会社が自社に合うか | 社内をどう説得するか | 契約して問題ないか |
| 必要情報 | 課題解説、失敗例、FAQ | 選び方、チェックリスト、ホワイトペーパー | 比較表、導入事例、費用対効果 | ROI資料、稟議資料、セキュリティ情報 | 見積、提案書、導入スケジュール |
| 有効なCTA | 関連記事を読む | 資料をダウンロードする | 事例集を見る | 個別相談を申し込む | 見積・提案を依頼する |
| 営業側の対応 | ニーズを把握する | 課題に合う資料を送る | デモ・個別相談で具体策を提示 | 決裁者向け説明、懸念払拭 | 契約条件調整、導入支援計画 |
| 主なコンテンツ形式 | ブログ記事、コラム、インフォグラフィック | ホワイトペーパー、Ebook、ウェビナー | 比較資料、導入事例集、製品デモ動画 | 稟議書テンプレート、ROI計算シート、FAQ | 契約書、SLA、導入マニュアル |
| KPI | PV数、SNSシェア | 資料DL数、ウェビナー参加数 | 商談数、デモ実施数 | 提案書提出数、決裁者面談数 | 受注数、契約単価 |
ステップ1: ゴールとターゲットペルソナの特定
最初に決めるべきことは、マップで改善したいゴールです。リード獲得数を増やすのか、商談化率を高めるのか、受注率を改善するのかによって、見るべき顧客行動は変わります。
⚠️ 注意:ペルソナを「マーケティング担当者」だけで固定すると、決裁者や情報システム部門の不安が抜け落ちます。部門別ニーズを最初に整理し、現場担当者には運用負荷、上長には成果見込み、決裁者には投資対効果、購買部門には契約条件を対応させます。
ステップ2: BtoB購買プロセス(検討フェーズ)の洗い出し
購買プロセスは「認知→情報収集→比較検討→社内合意→導入判断」の5段階で整理すると実務に落とし込みやすくなります。以下は、BtoB 検討プロセスを可視化するための購買プロセス図です。
| フェーズ | 顧客の状態 | 主な接点 |
|---|---|---|
| 認知 | 課題に気づく | SEO記事、AI検索、SNS |
| 情報収集 | 解決策を調べる | ブログ、ホワイトペーパー |
| 比較検討 | 候補を比べる | 比較表、事例、セミナー |
| 社内合意 | 関係者を説得する | ROI資料、稟議用資料 |
| 導入判断 | 契約可否を決める | 見積、提案書、導入支援 |
ステップ3: 各フェーズにおける顧客の行動・思考・感情の深掘り
顧客理解は、検索キーワードだけでなく、商談ログや失注理由から深掘りすることが重要です。認知段階では「そもそも解決すべき課題なのか」、比較検討段階では「どの会社が自社に合うのか」、社内合意段階では「上長をどう説得するか」が焦点になります。
部門間の認識ズレは、マーケティングが「資料DL=有望リード」と見なし、営業が「まだ検討が浅い」と判断する場面で起こりやすいです。テクロでは、月次の定例ミーティングとレポートでKPI・KGIを見直し、認識ズレを防ぎます[3]。
ステップ4: 提供すべき情報・コンテンツの設計
コンテンツ設計では、各フェーズの疑問に対して次の行動を促す情報を配置します。テクロの社内チェックリストでは、①ターゲットが明確か、②検索意図・顧客課題に答えているか、③結論が明確か、④一次情報・独自見解があるか、⑤根拠や出典が確認できるか、⑥検討フェーズに合うCTAがあるか、⑦次に読むべき情報へつながるか、⑧営業・商談で使える内容か、⑨更新日・責任者が明確か、を基本とします。
記事は読まれるだけでなく、営業が商談で使える情報資産にすることが重要です。ホワイトペーパーや事例集は、リード獲得後のナーチャリングにも転用できます。
ステップ5: マップの視覚化と共有
マップは、1枚の表またはスライドにまとめ、マーケティング・営業・カスタマーサクセスが同じ前提で使える状態にします。作って終わりの資料にせず、施策会議や商談振り返りで更新する運用設計が必要です。
形骸化する典型例は、ペルソナが1人だけ、営業対応が書かれていない、CTAが全フェーズで同じ、更新担当者が不明という状態です。担当者と決裁者の情報ニーズを分け、更新頻度と責任者を決めることで、マップは実務で使われ続けます。
BtoBカスタマージャーニーマップ作成に役立つツールと使い方のヒント
BtoBカスタマージャーニーマップは、専用ツールがなくても作成できます。重要なのは、ツールの高機能さよりも、関与者・顧客の疑問・必要情報・次の行動・営業側の対応をチームで更新しやすい形にすることです。
| ツール | 向いている用途 | 使い方のヒント |
|---|---|---|
| Miro | ワークショップ形式での整理 | 付箋で顧客の疑問や感情を書き出し、フェーズごとに並べ替える |
| Lucidchart | 購買プロセスや部門間の流れの図解 | 意思決定フロー、稟議ルート、営業接点を線でつないで可視化する |
| Excelテンプレート | KPIやコンテンツ一覧との管理 | 列にフェーズ、行にペルソナや施策を置き、更新履歴を残す |
| Googleスプレッドシート | 複数部門での共同編集 | マーケティング、営業、カスタマーサクセスが同時にコメントを入れられる状態にする |
| PowerPoint | 経営層や営業会議向けの共有 | 詳細表を別資料に置き、1枚の要約スライドで全体像を示す |
初回作成では、Miroやスプレッドシートで粗く洗い出し、合意後にPowerPointやLucidchartで見やすく整える流れが実務的です。Excelテンプレートを使う場合は、フェーズ名だけでなく「顧客の疑問」「必要コンテンツ」「CTA」「営業対応」「KPI」の列を必ず用意します。
BtoBカスタマージャーニーマップのテンプレート例
以下は、BtoB向けのカスタマージャーニーマップを作る際に使える視覚的なサンプルです。自社商材に合わせて、フェーズ名、関与者、CTA、営業対応を差し替えて使います。
| 項目 | 認知 | 情報収集 | 比較検討 | 社内合意 | 導入判断 |
|---|---|---|---|---|---|
| 主な関与者 | 現場担当者 | 現場担当者、上長 | 現場担当者、部門長 | 部門長、決裁者、情報システム | 決裁者、購買部門、情報システム |
| 顧客の疑問 | この課題は解決すべきか | どんな解決策があるか | どの会社が自社に合うか | 社内をどう説得するか | 契約して問題ないか |
| 必要情報 | 課題解説、失敗例、FAQ | 選び方、チェックリスト、ホワイトペーパー | 比較表、導入事例、費用対効果 | ROI資料、稟議資料、セキュリティ情報 | 見積、提案書、導入スケジュール |
| 有効なCTA | 関連記事を読む | 資料をダウンロードする | 事例集を見る | 個別相談を申し込む | 見積・提案を依頼する |
| 営業側の対応 | ニーズを把握する | 課題に合う資料を送る | 比較軸を整理する | 社内説明を支援する | 導入条件を詰める |
| KPI例 | 記事PV、FAQ閲覧数 | 資料DL数、メール開封率 | 事例閲覧数、セミナー参加数 | 商談化率、提案化率 | 受注率、契約期間 |
テンプレートを使う際は、空欄を埋めることを目的にせず、商談で実際に聞かれる質問を反映させることが重要です。特にBtoBでは、同じフェーズでも現場担当者と決裁者で不安が異なるため、必要に応じてペルソナ別の行を追加します。
BtoB特有の「複数購買関与者」を考慮したペルソナ設定
複数関与者を前提にしたペルソナ設計は、BtoBのカスタマージャーニーを成功させる中核です。法人購買では、情報を集める人、比較する人、予算を承認する人、導入後に運用する人が異なります。

他社事例を参考にすることは有効ですが、そのまま真似るのは危険です。商材単価、導入リスク、社内稟議の厳しさ、営業接触のタイミングが違えば、同じフェーズ名でも必要な情報は変わります。
デシジョンメーカー、インフルエンサーなど複数ペルソナの特定
最初に特定すべきペルソナは、意思決定者、推進担当者、影響者、利用部門、管理部門です。例えば、マーケティングツール導入では、現場担当者が機能を比較し、部長が成果見込みを確認し、情報システム部門がセキュリティを確認します。
この分解により、誰に向けたコンテンツなのかが明確になります。資料DL用のCTA、セミナー案内、個別相談、導入事例などを、同じリードに一律で出す必要はありません。
各ペルソナの役割とBtoB購買プロセスにおける課題の明確化
各ペルソナの課題は、部門別ニーズとして整理すると抜け漏れを防げます。現場担当者は「使いやすいか」、管理職は「成果が出るか」、決裁者は「投資に見合うか」、購買部門は「契約リスクがないか」を重視します。
| 部門・役割 | 主なニーズ | 有効な情報 |
|---|---|---|
| 現場担当者 | 運用負荷を下げたい | 使い方、チェックリスト |
| 部門長 | 成果を説明したい | KPI、改善事例 |
| 決裁者 | 投資判断したい | ROI、費用対効果 |
| 情報システム | 安全に導入したい | セキュリティ、連携仕様 |
複数ペルソナをカスタマージャーニーマップに反映させる方法
複数ペルソナは、フェーズ別の横軸に対して、関与者を縦軸に置くと整理しやすくなります。1つのフェーズに1人だけを置くのではなく、同時に関わる部門を並べて、疑問と必要情報を分けます。
HubSpotのようなCRM・MAを活用すれば、資料ダウンロード、メール開封、Web閲覧などの行動データをもとに検討度を可視化できます。テクロのHubSpot導入/活用設計プランでも、CRM設計、パイプライン設計、KPI設計、MAフロー設計、営業フロー設計を支援しています[4]。
BtoB購買プロセスの各フェーズで提供すべきコンテンツ戦略
フェーズ別のコンテンツ戦略は、顧客の疑問が変わるタイミングに合わせて情報を出し分けることが基本です。BtoB 購買プロセスでは、認知段階にサービス資料を出しても早すぎ、導入判断段階に一般論の記事だけを出しても不足します。

テクロのリード獲得支援では、SEO・広告・コンテンツ運用を横断し、記事単体ではなくサービスページやLPも含めた導線を設計します。円形のカスタマージャーニー設計では、認知・集客・リード獲得・商談化・改善ループを循環させ、顧客データを次の施策へ戻します。
認知フェーズ:潜在顧客の興味喚起コンテンツ
認知フェーズでは、課題に気づいていない顧客に対して、業界課題や失敗パターンを提示するコンテンツが有効です。SEO記事、チェックリスト、基礎解説、AI検索で引用されやすいFAQを整備します。
AI検索対策では、定義文、比較表、FAQ、具体的な導入事例を明確に配置することが重要です。テクロのサービス概要資料では、AI検索最適化においてFAQや定義文、比較情報を整理し、AIが使いやすい構造へ最適化する方針が示されています[3]。
情報収集・比較検討フェーズ:課題解決と競合優位性を示すコンテンツ
情報収集・比較検討フェーズでは、自社の解決策がなぜ有効なのかを、比較軸と根拠で示す必要があります。サービス比較、導入事例、費用対効果、選び方、ホワイトペーパーが適しています。
テクロの支援事例では、株式会社LGブレイクスルー様に対し、SEOのKWごとに記事の投稿(記事8本/月)、ホワイトペーパーの作成、コンテンツの内容を正確にするため動画資料の共有を行い、月間PV数516 ▶ 6.5万、月間資料DL数0件 ▶ 30件へ改善しました[2]。
意思決定フェーズ:成約を後押しする最終情報とサポート
意思決定フェーズでは、稟議や契約判断に使える情報を提供することが成約率を高めます。具体的には、導入スケジュール、見積、セキュリティ情報、運用体制、サポート範囲、成果事例が重要です。
株式会社Scene Live様の支援では、サイトのUI/UX改善、月間10本の記事ライティング、記事のリライトを実施し、月間PV数4000 ▶ 6.5万、月間資料DL数0件 ▶ 10件へ改善しました[2]。最終判断に近いユーザーには、一般論よりも自社導入後の具体像を示す情報が効果的です。
購入後フェーズ:オンボーディング・活用・定着・アップセルまでの設計
BtoBカスタマージャーニーは、契約で終わりではありません。購入後の体験が悪いと、解約、利用停止、社内評価の低下につながるため、オンボーディング、活用、定着、アップセル・クロスセルまでを含めて設計することが重要です。
| 購入後フェーズ | 顧客の状態 | 必要なコンテンツ・施策 | 主なKPI |
|---|---|---|---|
| オンボーディング | 導入直後で使い方に不安がある | 初期設定ガイド、操作マニュアル、キックオフ資料、FAQ | 初期設定完了率、初回ログイン率、問い合わせ件数 |
| 活用 | 日常業務で成果を出したい | 活用Tips、ウェビナー、ユースケース別記事、チェックリスト | 機能利用率、アクティブ率、コンテンツ閲覧数 |
| 定着 | 社内で継続利用を広げたい | 社内展開資料、成功事例、定例レポート、改善提案書 | 継続率、利用部門数、ヘルススコア |
| アップセル・クロスセル | 追加機能や関連サービスを検討する | 上位プラン比較、追加機能のROI資料、他部門導入事例 | アップセル率、クロスセル率、LTV |
購入後コンテンツは、カスタマーサクセスだけでなくマーケティングにも重要です。導入後の成功事例、活用レポート、FAQ、ウェビナーは既存顧客の定着に役立つだけでなく、検討中の見込み顧客にとっても「導入後に成果を出せるか」を判断する材料になります。
特にアップセル・クロスセルでは、単に追加機能を案内するのではなく、利用データや顧客の成長段階に合わせて提案することが重要です。たとえば、基本機能の利用が定着した顧客には上位機能の活用事例を提示し、複数部門で利用が広がり始めた顧客には部門横断の成功パターンを紹介します。
作成したBtoBカスタマージャーニーマップの効果測定と改善サイクル
作成後のマップは、KPIと商談データを見ながら継続的に更新してこそ成果につながります。一度作ったマップを固定化しないことが、BtoBマーケティングにおける実務上の重要ポイントです。

テクロでは、リード獲得だけでなく商談・受注まで見据えた設計を重視しています。サービス概要資料では、PV 112%、CV 109%、開封率142%、クリック率186%というKPI達成実績が示されています[3]。
マップ活用によるマーケティング・営業部門間の連携強化
マップは、マーケティングが獲得したリードを営業がどう扱うかまで決めて初めて機能します。営業側の対応欄に、架電タイミング、送付資料、ヒアリング項目、次回提案内容を入れると、部門間の連携が具体化します。
部門間の認識ズレを防ぐには、資料DL後の状態を「すぐ商談」ではなく、フェーズ別に分類することが大切です。たとえば情報収集段階のリードにはナーチャリング、比較検討段階のリードには事例送付、導入判断段階のリードには個別相談を案内します。
効果測定のためのKPI設定とデータ分析
KPIは、PVやCVだけでなく、商談化率、受注率、フェーズ遷移率まで設計することが重要です。テクロのHubSpot導入/活用設計プランでは、KPI設計(CV/商談化率/受注率)、ダッシュボード設計、データ整備ルール設計を支援しています[4]。
なお、「テクロ社が支援した企業のカスタマージャーニー導入前後でのリード獲得数・商談化率改善事例とその要因」については、実在する支援案件・自社データから対象期間、業界・企業規模、施策前後の数値、実施施策、成果要因をセットで確認して掲載する必要があります。⚠️ 注意:数値だけを独り歩きさせず、施策背景とセットで扱うことが信頼性を高めます。
継続的なPDCAサイクルによるマップの改善
改善サイクルでは、毎月の数値と商談現場の声をもとに、フェーズ定義とコンテンツ配置を見直します。問い合わせが増えても商談化しない場合は、CTAが早すぎる、比較情報が不足している、営業接続の条件が曖昧といった原因が考えられます。
テクロの自社オウンドメディアでは、2020年8月にリード獲得数0件、2021年8月に12件、2022年8月に98件、2023年8月に159件、2024年8月に138件という推移があり、テクニカルSEOを活用して再度上位表示を図りました[3]。2026年3月時点では、CVの25%がAI検索経由というデータもあり、改善対象はSEOだけでなくAI検索まで広がっています[3]。
まとめ:BtoBカスタマージャーニーで顧客体験を最適化し事業を成長させる
BtoBのカスタマージャーニーは、複雑な法人購買を可視化し、リード獲得から商談化・受注までの顧客体験を最適化するための実務ツールです。認知から導入判断までを直線ではなく、データをもとに改善し続ける円形の設計として捉えることが成果につながります。
中小企業でも、カスタマージャーニーは必要です。リソースが少ない場合は、全フェーズを完璧に作るのではなく、まず「主要ターゲット」「商談化しやすいフェーズ」「不足しているコンテンツ」の3点に絞って始めると運用しやすくなります。
本記事の要約
本記事の要点は、BtoBでは購買段階だけでなく、関与者、疑問、必要情報、次の行動、営業対応をセットで整理することです。担当者と決裁者で必要情報が違うため、複数ペルソナを前提にマップを作成します。
また、AI検索時代には、FAQ、比較表、導入事例、定義文など、AIに引用されやすい情報構造が重要です。SEO記事、ホワイトペーパー、営業資料、CRMデータをつなげることで、BtoB 検討プロセス全体を改善できます。
BtoBカスタマージャーニーを今すぐ始めるための第一歩
最初の一歩は、自社の購買プロセスを5段階に分け、各段階の関与者と必要情報を書き出すことです。テンプレートを使えば、部門間で認識を合わせながら短時間でたたき台を作成できます。
テクロ株式会社は2016年以来BtoBマーケティング支援を行っています。主にオウンドメディア・コンテンツマーケティングを中心に、昨今はAI検索への対策としてLLMO対策のご支援を行っています。円形のカスタマージャーニー設計をもとに、戦略記事・コンテンツマップ・CTA・CRM連携まで一貫して整えたい方は、BtoBカスタマージャーニーマップテンプレートの活用から始めてください。
【総合サービス資料 無料ダウンロード】
テクロが行う支援内容・料金プラン・制作事例や導入実績などをまとめています。BtoBマーケティングに課題を感じている方はぜひご覧ください。
【こんな方におすすめ】
- 社内でSEOを任せられる人がいない
- リソースが足りない
- SEOの始め方がわからない
- 受注に繋げる方法がわからない
よくある質問
BtoBカスタマージャーニーとは何ですか?また、2026年現在のAI検索時代においてなぜ重要なのでしょうか?
BtoBカスタマージャーニーは、法人顧客が課題を認識してから導入を決めるまでの行動・思考・関与者・必要情報を可視化した設計図です。2026年現在はChatGPTなどのAI検索の普及により、顧客が問い合わせ前に自社課題や比較軸を整理するケースが増えており、購買プロセスに沿った情報設計がAI検索対策にも直結するため重要性が高まっています。
BtoBとBtoCのカスタマージャーニーには、どのような違いがありますか?
BtoBとBtoCの最大の違いは、意思決定に関わる人数と検討期間です。BtoBでは複数部門・複数役職が数週間〜数か月以上かけて合理的な社内説明を重視する一方、BtoCでは個人が短期で感情的な価値に基づいて意思決定しやすい傾向があります。
BtoBカスタマージャーニーマップを作成することで、どのようなメリットが得られますか?
マップ作成の最大のメリットは、リード獲得から商談化までの一貫した情報提供を可能にし、施策の属人化を防げる点です。担当者と決裁者で異なる情報ニーズに対応し、顧客の検討段階に応じた導線を整えることで、リード獲得数や商談化率の改善に繋がります。
BtoBカスタマージャーニーマップを作成する際、複数の購買関与者(ペルソナ)をどのように考慮すればよいですか?
複数の購買関与者を考慮することは、BtoBカスタマージャーニーを成功させる中核です。現場担当者、上長、決裁者など、それぞれの部門・役割が持つ「運用負荷を下げたい」「成果を説明したい」「投資判断したい」といった異なるニーズを特定し、それに対応する情報やコンテンツを設計することが重要です。
BtoBカスタマージャーニーマップの具体的な作成手順を教えてください。
作成はまず、リード獲得数や商談化率の改善といったゴールを設定し、次に「認知→情報収集→比較検討→社内合意→導入判断」の購買プロセスを洗い出します。その後、各フェーズにおける顧客の行動や疑問を深掘りし、提供すべきコンテンツを設計。最後にマップを視覚化し、マーケティング・営業・CS間で共有・更新する運用を確立します。
参考文献
- 新_テクロのサービス資料_提案資料のまとめ_AI検索_LLMO_SEO対策 — テクロ株式会社(2026年)
- HubSpot導入/活用設計プラン — テクロ株式会社(2026年参照)



