Facebookのリード獲得広告とは?出稿の手順とメリットを解説
「Web広告を用いたリード獲得施策を取り入れたいが、具体的なサービスや方法が分からない」と考えている方もいるのではないでしょうか?
Web広告サービスは様々な企業が参入しており、世界的に有名なSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)であるF
acebookも、リード獲得を目的としたWeb広告をサイト上に表示させるサービスを提供しています。
今回はFacebookが提供している「リード獲得広告」の
- リード獲得広告とは何か
- メリット・デメリット
- 登録までの手順
- クオリティを上げるポイント3つ
を解説します。
Facebook上で自社の商品やサービスに興味のあるユーザーを見つけたい、自社コンテンツを使ってリード獲得したいと考えている方はぜひご覧ください。
また、無料配布中のWebマーケティングの教科書も併せてご確認ください。
目次
リード獲得広告とは?
リード獲得とは、自社の商品を購入する見込みのある顧客の情報を獲得することです。
そのリードを獲得するために使われるFacebookの「リード獲得広告」は、2タップでメルマガ登録や資料請求ができます。
比較的新しい手法で、ユーザーが個人情報を入力する手間が減ることからCVRの向上が期待できます。
しかし、そもそもリード獲得の役割を知っていなければ、広告を出稿しても効果的に運用できません。
まずはリード獲得の役割について見ていきましょう。
リード獲得の役割
リード獲得は見込み客の情報を集め関係性を構築していくだけではなく、企業の売り上げ向上やネスクトステップのマーケティング施策を進めるための役割を担っています。
一般的にリード獲得(リードジェネレーション)の後は
- 見込み顧客の育成(リードナーチャリング)
- 見込み顧客の選定(リードクオリフィケーション)
へとつなげ、顧客との親密な関係を構築した上で営業担当へと引き継がれます。
質の高い(=自社商品・サービスの購入見込みが高い)リードを渡すためにも、リード獲得→育成→選定までの一連の流れを効率良く実施しましょう。
また、リード獲得とはなにか、その基礎的な意味から学びたい方は、以下の記事を参考にしてください。
「BtoBにおけるリード獲得とは?見込み客を増やす施策やツールを解説」
リード獲得ができる広告
リード獲得できる広告はいくつか種類があるのが特徴です。
Facebookのリード獲得広告と同じく、オンラインで出稿される主なWeb広告は以下の施策が挙げられます。
ディスプレイ広告 | 「バナー広告」とも呼ばれ、サイトやアプリ内の決められた枠に表示される広告 |
---|---|
リスティング広告 | 検索エンジンで特定のキーワードを検索した際、検索結果の画面上部に表示される広告 |
動画広告 | 画像だけではなく音声・アニメーションを含めた、情報量の多いPRがおこなえる比較的新しい広告 |
リードを獲得した後は適切なアプローチし、自社商品やサービスの購入見込みが高い優良顧客を育てていきましょう。
最終的には優良顧客となったユーザーの情報を営業への共有がリード獲得の役割です。
そのためにも、自社の商品・サービスや予算に合ったリードを獲得し、成果へつなげていくことが大切です。
リード獲得やリードを得るための具体的な施策について、より詳細を知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
「BtoBにおけるリード獲得とは?見込み客を増やす施策やツールを解説」
Facebookのリード獲得広告の特徴
リード獲得広告は、
- 特定のジャンル
- 業種
- ユーザー層
通常のWeb広告は、広告をクリック先のLP等から個人情報を入力して成果が発生します。
しかし、この流れにおいて
- サイトやランディングページに魅力がなく、自社商品・サービスの魅力が伝わらない
- フォームの入力項目が多く手間がかかる
とユーザーのモチベーションを下げる要因があると、リード獲得につながらない可能性も。
反対にFacebookが提供しているリード獲得広告は、ユーザーが広告をクリックしてから個人情報を入力するまでの一連の流れを全てFacebook上で完結できます。
ユーザーのモチベーションが下がる要因を減らすことで離脱率が下がり、成果へとつなげられます。
リード獲得広告でできること
リード獲得広告を利用すれば、自社商品やサービスに興味・関心を持っているユーザーを見つけリードを入手できます。
インスタントフォームを利用し、自社独自のカスタム質問を設定することで
- ホワイトペーパーやパンフレットのダウンロード
- 自社イベント・プログラムへの参加
をユーザーに促すことも可能です。
他にも
- 自社商品・サービスの潜在顧客を特定
- ニュースレターの購読者情報を収集
- 潜在顧客のニーズや興味・関心、行動の把握
にもリード獲得広告が役に立ちます。
リード獲得広告のメリット・デメリット
リード獲得広告を始める前に、メリット・デメリットについても把握しておきましょう。
良い点・悪い点の両方から見ることで
- 自社商品・サービスに合った施策なのか
- 狙っているターゲット層に届けられる施策なのか
の判断もより正確に運用できます。
リード獲得のメリット・デメリットは以下の通りです。
リード獲得のメリット | リード獲得のデメリット |
---|---|
|
|
下記ではメリット・デメリットのそれぞれの詳細について解説します。
リード獲得広告のメリット
リード獲得広告のメリットは以下の通りです。
- Facebook上で完結できる
- Facebook上の情報を自動で入力できる
- 外部ビジネスツールと連携が可能
- フォームのABテストが容易にできる
具体的な内容について説明します。
Facebook上で完結できる
リード獲得広告はFacebook上だけで完結できるのが魅力です。
ランディングページの作成が不要となることで、制作会社への外注や制作ツールの導入といった制作コストをかけずに自社商品・サービスの紹介が可能に。
- 個人情報の入力
- ホワイトペーパー・パンフレットのダウンロード
- 自社イベントの参加申し込み
をFacebookのフォーム内で終えられるため、ユーザー離脱率の低下も期待できます。
離脱を入念に防ぎたい場合は、ユーザーが入力する項目の数や内容を最小限に抑え、ストレスをなるべく与えない工夫も大切です。
Facebook上の情報を自動で入力できる
Facebookですでに登録されている下記の個人情報は、フォーム上で自動入力されるためユーザーの手間を省けます。
- 氏名
- 電話番号
- 住所
- 会社名
スムーズにフォーム入力を進めることで、ユーザーの煩わしさが軽減される点もメリットの一つです。
外部のビジネスツールと連携が可能
自社で利用しているツールとFacebook広告を連携し、数字をリアルタイムで管理できることも特徴です。
工数やコストをかけず迅速なリード管理が可能となるため、より質の高いリード獲得も期待できるでしょう。
以下のサービスがFacebookと連携できる主なツールです。
他にも様々なツールに対応しているため、自社で導入しているツールが対応しているかFacebookのビジネスヘルプセンターよりご確認ください。
リード獲得広告に利用可能なCRMシステム統合-Facebook
フォームのABテストが容易にできる
Facebookのリード獲得広告は
- 自社サイトのお問い合わせページ
- ランディングページ
- エントリーフォーム
を改善したい方にもおすすめの広告です。
リード獲得広告はフォームの項目を自由に設定できるため、エントリーフォーム最適化のためのABテストに活用できます。
- 新しいランディングページを制作したい
- 自社のお問い合わせ・エントリーフォームの離脱率が高い
- CVRの改善したい
と悩みや課題をお持ちの方はリード獲得広告を利用してみてください。
リード獲得広告のデメリット
一方で、リード獲得広告におけるデメリットは以下の通りです。
- 広告を配信できるのはスマートフォンのみ
- Facebookと連携できない情報もある
- 自動入力されないフォームがあるため、ユーザーの負担が増える場合も
- ランディングページへ遷移ができないため商品・サービスの情報を伝えきれない
具体的な内容について説明します。
広告を配信できるのはスマートフォンのみ
今の時点でリード獲得広告を配信できるのは、スマートフォンのみです。
BtoBビジネスではスマートフォンではなく、PCでFacebookを利用しているユーザーもいるためスマートフォンのみの配信ではカバーできない範囲があることも事実です。
Facebookと連携できない情報もある
Facebookと外部ツールを連携させ自動でデータ収集ができますが、全てのツールが適用されている訳ではありません。
自社で利用しているツールが対応していない場合、集計やユーザーへのお礼メールの対応を全て手動で実施する必要があります。
広告を始める前に自社のツールが対応しているか、あらかじめ確認しておきましょう。
また、獲得したリードのデータをダウンロードできるのは最長90日間と期限が決められているため、適切なタイミングでリードデータを確認する必要もあります。
ダウンロードしないまま期限切れにならないよう、Facebookと連携可能なツールの導入を進めておくことをおすすめします。
自動入力されないフォームがあるため、ユーザーの負担が増える場合も
自社独自のカスタム項目をフォーム上に作成した場合、自動入力が適用されない場合もあります。
ユーザーに手動入力を求めることになるため下記の事例が起こる可能性も考えられるでしょう。
- リードが得られない
- 入力途中で離脱される
また1ページに設定できるのは2項目までのため、カスタム項目を多く入れてしまうとユーザーの負担を増やしてしまいます。
自社独自の質問項目を入れたい場合は、質問する内容や項目数を事前に検討しておきましょう。
ランディングページへ遷移ができないため商品・サービスの情報を伝えきれない
Facebook内で完結することで、商品・サービスの説明が中途半端になってしまう可能性もあります。
挿入する画像や動画の広告クリエイティブにも力を入れ、十分に自社商品やサービスの魅力を伝える工夫も必要です。
アピールできる範囲が限られているからこそ、どれだけユーザーに情報を提供できるかが鍵となります。
Facebookでリード獲得広告を作成する手順を解説
リード獲得広告はFacebookページまたは広告マネージャから下記の手順で作成できます。
- 手順1.キャンペーンを作成する
- 手順2.ターゲットを設定する
- 手順3.広告セットを作成する
- 手順4.フォームの作成
リード獲得広告を作成する手順を解説します。
手順1.キャンペーンを作成する
始めにリード獲得広告のキャンペーンを作成します。
広告マネージャーのページに飛び「+作成」ボタンからキャンペーンの新規作成ができます。
目的は「リード獲得」を選択してください。
その後リード方法で、インスタントフォームを選択します。
利用規約の確認が出てくるため、同意しましょう。
手順2.ターゲットを設定する
次にリードを獲得したいターゲットを設定します。
項目は
- 地域
- 年齢
- 性別
から選択が可能。
「詳細ターゲット設定」では
- 利用者層
- 興味・関心
- 行動
からも選定できます。
また特定の条件に合ったユーザーを除外する設定も可能です。
「広告を出したくないユーザー層」が明確な場合は、こちらも設定しておくことをおすすめします。
事前に自社商品・サービスを踏まえたペルソナを想定し、この項目で詳細に設定すればより高い集客効果が見込めます。
手順3.広告セットを作成する
次は広告の作成です。
目的に合わせたフォーマットを選択し、それに合わせて
- メディア画像
- メインテキスト
- 見出し
- 説明文
- リンク
- コールトゥアクション
を設定します。
「フォームプレビュー」画面から実際の広告が表示されるため、自分たちの想定しているものと相違がないか確認しましょう。
手順4.フォームを作成して完了
最後にフォームを作成します。
フォームタイプは
- 大量用
- 高い意向
の2種類があり、「高い意向」では入力の最後にユーザーが自分の入力内容を確認するステップが追加されます。
より簡潔な質問をおこないたい場合は「大量用」を選択するのがおすすめです。
その後は
- イントロ…背景画像や挨拶文
- 質問…ユーザーに回答してほしい質問内容
- プライバシー…事業主のプライバシーポリシーのリンクを記載
- 完了…最後まで回答してくれたユーザーに表示するサンクスページ
を記入・設定すれば完了です。
Facebookのリード獲得広告にかかる費用
Facebookのリード獲得広告では、広告が1,000回表示されるごとにお金がかかるインプレッション単価(CPM)が採用されています。
CPMとは、広告が最初に表示されたときにカウントされます。
ユーザーのスクロールで画面外へ出て、またスクロールで戻ってきたときはカウント1のままです。
インプレッション単価は、広告オークションによって決定されます。
広告オークションは、
- 入札単価
- 推定アクション率
- 広告品質
の3つの指標によって決まり、総合的な評価が高い広告がオークションの勝者です。
インプレッション単価は、入札金額やジャンル、競合によって大きく変わることが特徴です。
仮にCPMが200円で、1万回表示された場合、広告費は2,000円となります。
Facebookの他のキャンペーンの場合、CPCの課金方法も選択できますが、リード獲得広告の課金方式はCPMしか選べません。
質の高いリード獲得広告を出稿するための3つのポイントとは?
質の高いリード獲得広告運用するためには、以下の3つのポイントが重要です。
- ポイント1.リード獲得する前にターゲットを選定する
- ポイント2.フォーム作成時にユーザーを選別する
- ポイント3.自社の商品・サービスがリード獲得広告に向いているものか確認する
それぞれの詳細について解説します。
ポイント1.リード獲得する前にターゲットを選定する
まずは広告を表示させる前に、施策で狙いたいターゲットを選定しましょう。
費用対効果を高めるためにもターゲットと離れたユーザーに広告を表示してしまわぬよう、狙いを明確にしておくのがポイントです。
- 法人向け
- BtoB/BtoC
- 〇〇(Web・運用・経理…etc)担当者
と画像や文章内にどの層に向けた商品・サービスなのかを明記することで、ターゲットからズレたリードの収集をある程度減らせます。
一つ気をつけなければならない点は、Facebookのリード獲得広告はインプレッション単価制であるため、ターゲットの選定・明記が、コスト削減につながる訳ではありません。
ポイント2.フォーム作成時にユーザーを選別する
フォームを作成する際「入力できるユーザーを絞るための項目」を設置することも質を高める手段の一つです。
カスタム質問では記述式・選択式と自由に質問内容を選択できるため
- 法人向けサービスであれば会社名の記入を必須化
- 特定の部門に向けたサービスであれば役職の記入を必須化
の設定が可能です。
ターゲットではないユーザーが回答できない仕組みを作り、より成果につながる質の高いリード獲得を目指しましょう。
ポイント3.入力する項目は少なめにする
リードの情報を獲得できるチャンスとなると、項目を多く入れてしまいたくなりますが、少なめにしておきましょう。
項目を多くすると、ユーザーの入力の手間が増えてしまうため離脱の原因となってしまいます。
せっかくリードを獲得できるチャンスを潰してしまっては意味がないので、ユーザーの入力の負担にならないよう項目は少なめに設定するのがおすすめです。
また、質問は文章を入れる「短い回答」よりも、選択肢が表示される「多肢選択式の質問」のほうが、回答の負担を減らせます。
項目数が1つ増えるたびにユーザーの入力モチベーションがどんどん下がっていくため、自社のフォームに何が必要なのかを精査するようにしましょう。
リード獲得広告に向いていない商品・サービスとは?
下記の商品・サービスは、リード獲得広告で成果を出すには難しいかもしれません。
リード獲得広告に向いていない商品・サービス |
---|
オフラインでのやり取りが必要なサービス/有料の資料請求/有料・対面型セミナー |
実際に来店・訪問が必要であったり料金が発生する商品・サービスは、ユーザーの負担が大きくリード獲得広告には不向きでしょう。
これはユーザーが商品やサービスの内容を把握していなかった場合、行動ハードルの高い来店・訪問や購入までにつながる見込みが薄いことが理由です。
たとえリードが獲れていても、優良顧客に至るまでの育成ができず最終的なゴールである購入・利用までつながらない可能性も。
事前に広告と自社商品・サービスの相性を把握しておくことで、コストをかける方向性や施策の種類を決定できます。
検討の段階で「この施策は自社商品・サービスにマッチしていない」と割り切り、別の手段を新たに講じることもマーケティングにおいて必要な考え方です。
反対に、リード獲得広告はダウンロードや登録をメインにしているため、
- フリーペーパー
- 無料の資料請求
- Webセミナー
- メールマガジン
まとめ:Facebookのリード獲得広告で費用対効果の高い集客を
Facebookのリード獲得広告を利用すれば直接狙ったユーザー層にアプローチをかけられるため、獲得単価のコストダウンを狙えます。
リード獲得に限らず、マーケティングで良い結果を出すには事前の準備や下調べ・ユーザーのニーズを知る必要があります。
しかし自社のリソースや時間が限られている・マーケティングの知見が無い会社では、すぐにリード獲得に繋げるのが難しい場合も。
マーケティングの第一歩であるリード獲得を成功させるためにも、外部の専門家やプロに相談することも一つの方法です。
テクロ株式会社ではWebマーケティングの教科書を無料配布中です。
Webマーケティングの課題と解決方法を解説しているため、気になる方はぜひダウンロードしてみてください。