BtoB向けの導入事例の作り方と活かし方【BtoBのサイトで必須!リード獲得数を増やす「導入事例」の作り方】
導入事例をうまく活用したいけれど、効果的な導入事例の作成方法が分からない企業様もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、2022年11月9日(水)開催された「BtoBのサイトで必須!リード獲得数を増やす「導入事例」の作り方」のウェビナーレポートをお届けします。
この記事を読めば、以下の2点が分かります。
- 成果の出る導入事例の作り方
- リード獲得数を増やす導入事例の上手な活かし方
ぜひ参考にしてみてください。
講師の紹介
中原 卓馬(ナカハラ タクマ)
CROCO株式会社 取締役COO
取締役COOとして、複数のサービス開発・組織体制構築に取り組む。また、コンテンツマーケティングの支援・推進だけにとどまらず、クライアントのブランディング構築・チームビルディングも支援する等、コンサルティング業務にも携わる。
天野央登(アマノ ヒサト)
テクロ株式会社 代表取締役
テクロ株式会社CEO。⼤学2年⽣時に起業。留学メディア「交換留学ドットコム」を1年半ほど運⽤し事業売却。その後はコンテンツマーケティングの知⾒を活かして、Webマーケティングの顧問事業を開始。BtoBマーケティングを中心にSEO・MAツールに詳しい。
本ウェビナーの趣旨について
貴社に導入事例はありますか。
その導入事例から成約率はどのくらい出ていますか。
今回は、「リード獲得数を増やす『導入事例』の作り方」と題し、BtoB向けの成果が出る導入事例の作り方を解説いたします。
本記事はこのような方におすすめの内容です。
- 導入事例の作成方法のノウハウが知りたい方
- リード獲得に課題をもつマーケターの方
- 効率的にリード獲得を行いたい方
- 導入事例作成時のポイントを知りたい方
BtoB向け 成果の出る導入事例の作り方
中原:私のパートでは、BtoB向け企業へ、成果が出る導入事例の作り方をお伝えいたします。
導入事例の重要性
中原:僕自身の経験からお伝えすると、やはり導入事例は非常に大切です。
なぜなら、顧客は口コミ・評判をネット経由で見に来ているためです。
中原:株式会社クロス・マーケティングさんの「オンラインの口コミ利用に関する実態調査」でデータを見てみましょう。
顧客がありとあらゆるシーンで口コミを確認し、「行く・行かない」「買う・買わない」の意思決定をすることはすでに当たり前になっており、もはや購買行動モデルの中に組み込まれています。
プライベートにおいて顧客が検索行動を行って意思決定していくと考えると、ビジネスの購買行動も同じです。
多くのユーザーが自社のページにランディングしてきて真っ先に探すのは、導入事例です。
導入事例がしっかりと自社ページに備わっていないと、サイトの営業力が伸び悩むことになってしまいます。
直近で作成した自社の導入事例では、お問合せの件数はロゴ掲載で135%、導入事例は130%向上しました。
中原:特に、自社サービスの「tami-co」を取りあげたものに関しては、CVRが300%以上に跳ねあがりました。
無料トライアルしていただいた方は、弊社のインサイドセールスがアウトバウンドをせずとも、75%でサービス導入が決定しています。
口コミ評判と同等の効果が、導入事例にはあることが分かります。
個人的な話ではありますが、事例やロゴをサイトに掲載するのは、自分自身少しダサいなどと思っていました。
「ジャイアンに頼るスネ夫」みたいだと当初は思っていました。
しかし、導入事例を掲載してこれだけの成果が出てしまうと、やらないという選択肢はないですね。
導入事例を見る理由
中原:顧客が導入事例を見る理由は「買う・買わない」の意思決定をしたいためです。
買う気がないのに、わざわざ商品の口コミは見ないですよね。
「できれば買いたい」という、強い気持ちを持った方が導入事例を見に来ています。
自分の考えを固めたいと思ってきている方が、圧倒的に多いですね。
事例を見てくるユーザーの心理は、大きく分けて3種類です。
- 納得させてほしい:自分が持っている考えは本当に正しいかどうか確認したい
- 心づもりさせてほしい:いいと思っているからこそ、後悔したくないという気持ちがあり、期待値を下げておきたい
- 答え合わせさせて:盛り上がったテンションのまま、「自身の選択は間違っていない」という気持ちをさらに念押ししたい
このようなユーザーに対して、しっかり意思決定ができる情報を提供することが重要です。
中原:導入事例に求められるものは、「買う・買わない」の意思決定ができる情報が顧客に提供できているかどうかに尽きます。
「意思決定ができない導入事例は、もはや導入事例ではない」という厳しい気持ちで、導入事例を作っていただければと思います。
プロフィールに求められる要件
中原:まず1つ目は、プロフィールの部分です。
プロフィールには、以下の2つの項目が必要です。
- 企業のプロフィール
- 導入事例のインタビューを受けてくださる担当者様
企業のプロフィール
中原:企業のプロフィールが掲載されていないと、どのような会社が使っているサービスなのかピンと来ません。
逆に言うと、誰でも知っている会社の場合、「あの会社が使っているの!」と顧客に思わせられるため、どの企業が利用しているのかは非常に重要な部分です。
他にも、
- 社名
- 事業内容
- 売上規模
- 従業員規模
- 上場有無
などを記載するといいでしょう。
特に上場有無を記載すると、上場されている企業様へ「自分達と同じように上場されている企業様とお付き合いがあるんだ」と強い安心感を抱きます。
特にレガシーな電気系、不動産、銀行系、証券などの業種様ほど、安心案を抱きやすいです。
また、ネットベンチャーで上場している企業なども上場企業様と取引していると非常に反応が良いため、このような事例を取り上げるのは非常に効果的です。
一方で、スタートアップのベンチャーの事例なども、事例の種類として持っておいた方が良いでしょう。
大手の事例ばかり掲載してしまうと、資金調達を受けたばかりのキャッシュリッチなスタートアップのベンチャー企業から敬遠される傾向があります。
幅広い企業様に対応できることを顧客に見るのが重要です。
また、顧客は同業の導入事例に対して、成功体験の再現性をイメージしながら呼んでもらえます。
感情移入がしやすいっていうふうに考えてもらうと分かりやすいと思います。
しかし業種だけの記載だと「この業種の事例は関係ないや」と捉えてしまう方もいるため、ビジネスモデルまで言及ができると良いです。
インタビュイーのプロフィール
中原:インタビュイーのプロフィールは、人となりが伝わるといいですね。
職種役職、社歴はプロフィール情報としてはないよりはあった方が良いです。
しかしそれ以上にインタビューの情報の中で一番重要なのは、今回インタビューを受ける人の業務の内容が分かるプロフィールを記載することです。
業務内容を記載することで共感を呼び、感情移入がしやすくなります。
そのため、普段やっている業務内容をプロフィールの中に入れていただいた方がいいですね。
そこからインタビュイーの専門性が伝わってくるため、事例の中で語られる商品やサービスに対する信頼性も上がってきます。
僕が好きな番組でマツコの知らない世界って番組があるのですが、その道のオタクな方が出てきて、商品を紹介してくれるんですね。
いいところも悪いところも含めて、オタクの方が紹介するから、より商品の良さが映えます。
商品に対する信頼性が上がって、欲しいと思わせてくれます。
インタビュイーの見せ方は重要で、役職や社歴で権威性につながるようなものをちらつかせるよりは、どういうことを担当しているのかなど専門性を打ち出してあげた方が問い合わせにつながりやすいです。
事例記事の内容に求められる要件
中原:次は、事例の記事の内容に求められる要件ですね。
導入の経緯(決め手)
中原:まず、導入事例を作るときには必ず入れるパートになる、導入の経緯(決め手)に関してです。
商品が属するカテゴリーの中で主な意思決定要因というのが当然あります。
意思決定要因に対しての性能がしっかり確認できる方がよいです。
例えば車の場合、「買う・買わない」の意思決定を行うときは、燃費、安全性、運転のしやすさが分からないと購入に踏み切れません。
どれだけデザインがかっこ良かったとしても少し怖いですよね。
弊社のサービスの「tami-co」であれば、
- 構成案作成にかかる時間がどのくらい短縮できるか
- 初期費用や月額費用はどのくらいかかるか
ツール系では、同時ログインができることも意思決定要素になります。
他の方も検討するときに悩むような内容が、導入事例にしっかり盛り込まれており、悩みに対するインタビュイーの評価が入っていることが重要ですね。
それ以外だと、競合商品との差別化の要因を入れることも大切です。
顧客は競合との差別化ポイントを確認したいと思って、導入事例を見ているんですよ。
「A社だと社内の要件に対応してもらえなかったが、〇〇のサービスはエンジニアが多く在籍していたので対応してもらえた」などの話を聞き出してもらえると良いです。
あとは、過去に導入しようとしたけれど断念したお客様にも当然います。
断念したお客様に対する答えとして、以前のモデルとかバージョンからどういうふうに改善され、問題がどうやって解決されたかをインタビューで聞き出してもらえると良いです。
また、競合製品の比較に関しては名前をぼやかしがちですが、競合の名前を出している方がユーザーにとってフレンドリーですね。
社内の総務や法務の方の見解もありますが、マーケティングの観点から見るとできれば名前を出したほうが良いです。
最近は暴露系ユーチューバーの方とかもそうですが、ピーっていう隠し音が入りますよね。
あのピーみたいな音声が入っていると非常にもやもやします。
モヤモヤの状態では顧客は意思決定ができないですから、できる限り意思決定がしやすい状況にするため、具体的な情報提供を心がけましょう。
使用シーンの紹介(活用方法)
中原:利用シーン紹介では、LPやサービスサイトにない、見た目や使い方などの具体的な意見を顧客は確認したいと考えています。
そういった情報を引き出してあげて欲しいです。
導入の効果
中原:あとは商品に求められている性能を詳細に出してあげるのが重要ですね。
使い方を詳細に出して、メリットよりもベネフィットの部分を強く押し出しながら伝えていくとよいです。
導入の効果は、可能な限り定量的な数字を出すことです。
例えば、3倍とか120%のような数字の訴求を行いつつ、期間も伝えてあげることが重要です。
今後に期待すること
中原:今後サービスに期待することを、入れていただきたいですね。
公平な情報提供であればあるほど、ユーザーは導入事例をしっかり信用して意思決定を促せます。
例えば、「毎月ミーティングしてくれてありがたいけど、もう使いこなせているからいらないと思っているんですよね」や「できれば担当の方、女性に変えて欲しいです」など、少し笑いを誘うような内容を使ってもいいですね。
率直な意見として、惜しい部分は出せるなら出してあげたほうがいいです。
最近toCの口コミでも、いい口コミばかりの中で痛烈な批判が2~3個ぐらい入っているものの方が、実はCVRが高くなる事例もあります。
ネットの情報を信頼して総合的に判断するというユーザーさんが増えてきていますので、忖度なく引き出して、聞き出したものを無理ない範囲で書いてもらいたいです。
どのような企業におすすめか?
中原:どのような企業におすすめかという部分を記載していない企業さんが多いですが、記載はしたほうがいいですね。
ドンピシャすぎると、当てはまらない企業さんに敬遠されるため、多少範囲を広げて書いても良い部分です。
自社に合う商品かなにかを第三者の目線でレビューしてくれるので、顧客の背中を押せます。
顧客にできる限り自分ごと化してほしいので、「このような方におすすめ」と箇条書きで書いていただくと効果的です。
今後の展望
中原:ツールの利用が企業の短期的な業績の達成だけじゃなく、中長期的なビジョンの達成に貢献できるかどうかを確認したいと思っている読み手もいます。
上長の承認を得るときの説得材料をできる限り多く持っておきたいという顧客インサイトに寄り添い、多角的に情報提供してあげてほしいです。
その他のよくある質問
中原:弊社に寄せられるよくある質問についても回答します。
写真はどう考えても笑顔のほうがいいですね。
載せる写真はiPhoneなどでもいいので、さまざまな角度から100枚ほど撮ることをおすすめしています。
また、インタビューしたときの音声データを分かりやすく文章として言い換え、順序立てて記事を作ることも重要です。
リード獲得数を増やす導入事例の上手な活かし方
天野:導入事例は作って終わりではなく、どう活用していくかが重要です。
導入事例は意外と見落としがちではありますが、リード獲得から有望リードの育成の所まで幅広く使えます。
どの分野でも活用できるリッチなものです。
- ホワイトペーパー
- 事例集
- メルマガ配信
- ブログ記事
- 自社ウェビナー
- Facebook広告
- LP
などに活用できるため、作ってしまえば工数少なくコンテンツ転用ができます。
事例を作っていないと上記のコンテンツを作る機会を逃してしまうため、ぜひとも取り組んでいただきたいです。
導入事例のおすすめの活用方法
天野:導入事例のおすすめの活用方法は、以下の5つです。
- ホワイトペーパーや営業資料への活用
- メルマガで導入事例を配信する
- Facebook広告で事例を配信し、リードを獲得につなげる
- 導入事例に関するブログ記事を書く
- 事例セミナーを開催する
①ホワイトペーパーや営業資料に活用する
天野:ホワイトペーパーや営業資料に導入事例を活用すると、露骨に効果が出てきます。
例えば弊社では導入事例を作成したら、営業やCS、マーケにも共有して、社内転用を行っています。
SaaSのベンダーであれば、部署ごとに担当範囲が変わってしまうため、マーケ担当側が現場の気持ちが分からないなどのお話しも耳にすることがありますよね。
利用者の声を録画した動画を共有することで、対社内においても良い効果を発揮すると考えています。
②メルマガで導入事例を配信する
天野:加えて、メルマガの開封率やクリック率を上げることに寄与します。
弊社でもメルマガで導入事例を配信際は、非常に高い47%の開封率です。
◯件リードが取れたことをタイトルに出すことで、開封率も上がってくると思います。
③Facebook広告で事例集を配信する
天野:Facebook広告に関しては、最近精度が落ちがちではありますが、実際の事例と近い業界や地域でターゲティングをして、事例集を配信することによりリードを取るのも有効策です。
④事例を元にブログ記事を作成する
天野:導入事例をもとに、ブログ記事を作成していくことも有効です。
商材を検討している顕在層に、効果的にアプローチできるでしょう。
⑤事例セミナーを開催する
天野:事例セミナーに活かすことも、効果的です。
弊社でもよく自社単独開催をするときに事例セミナーをしており、メリットは顕在層を獲得できることです。
弊社の商品を知ってもらった後に顧客に来てもらうセミナーなので、どのような検討事項があるかであったり、使ってみたときの詳細、疑問点を顧客がその場で質問ができます。
1対多数の商談ができるので、有効に使えるかなと思います。
【その他】展示会でのブース装飾に活用する
天野:リアル展示会への出展の際、お客様に持ち帰っていただくようなペライチに、導入事例を3〜4社ほど掲載しております。
メリットが伝わりやすいため、展示会に出展する企業様は活用してみてください。
読まれる導入事例記事の要素とは
天野:自社と似ている業界規模の実績があるかどうかは、顧客からは見られている印象があります。
大手企業とお話しする際は、「似たような会社の実績があるのか」と必ずと言っていいほど聞かれます。
聞かれたタイミングで、お出しできる資料があるかどうかが重要です。
参考までに弊社では、問い合わせをくださったお客様のうち40%から半分は導入事例を見てくださっています。
問い合わせの送信が完了した後に導入事例を見たり、事例から遷移をし、問い合わせ完了してきたお客様もいらっしゃいます。
自社の課題感や近しい業界の規模感がフォーカスされがちなため、ニーズごと対応できる形で導入事例を作っていただくのがおすすめです。
また、自社が求める成果を導入企業が上げているかも載せています。
導入事例を掲載する前に行いたい一工夫
天野:非常に素晴らしい事例集を作成されているキヤノン様の例を挙げると、業種別、部門別に事例を分割して掲載しています。
(参考:キヤノン「導入事例」)
キヤノン様のように、各条件から探せるように作成を試みるのも効果的です。
読まれる導入事例作成のコツ
天野:導入事例の中にさりげなくイラストを入れることで、文字だけではなく視覚的に分かりやすく読めて、読了率が向上します。
少し手間ですが、PowerPointで作れるため、ぜひこだわっていただきたいところです。
質疑応答
天野:ここからは、参加している方からいただいた質問に回答いたします。
NDAの関係で導入事例を出せない企業に対しては、どのように許諾を得ているのか?
天野:NDAの関係で導入事例を出せない企業様もいらっしゃると思いますが、許諾はどのように取っているんですか?
中原:「うちのサービスを知ってもらうきっかけに使わせていただきたいので、事例の紹介させてもらえませんか?」とストレートにお願いしますね。
天野:弊社も同じようにお伝えしているのですが、言い出しにくいと感じることも多いですね。
中原:SEOに力をいれている企業様であれば、「掲載させてもらえれば、ロゴから貴社ページに飛ぶことによって、少なからず御社に貢献できる」旨をお伝えしています。
すると、それを材料に「上司を説得します」と仰ってくださるご担当者の方は多いです。
天野:業種業界とかにもよっては、やり取りしにくい企業様もありますよね。
どうしても表に出せない機密情報なども取り扱うことがありますが、顧客とどのように折衝したらいいのかなと悩むこともあります。
中原:中途半端に情報を出しても、もやっとするだけなので、中途半端な形であれば出さないようにしています。
導入企業のロゴ掲載方法は何が効果的?
中原:大手企業様の場合では、「事例はNGだけど、ロゴなら出してもいいよ」と言っていただけるケースが多いですね。
ロゴの数を多く出すことによって、 問い合わせの転換率は上がっていきます。
天野さんも僕もそうですが、マーケターってよくあるロゴがグルグル回っているものを見ても刺さらない人の方が多いと思うんですよ。
乱暴な言い方をすると、「ダサい」ぐらいに思っていたんですよね。
ただ、弊社がとある企業からご出資いただいたときに、「どこと取引があるか、一目で分かるようにしてほしいからロゴを掲載してほしい」と頼まれたことがあります。
当初は要望に渋っていたのですが、先方に押し切られる形で掲載をするようになりました。
すると、ロゴの掲載を始めた途端、大手企業様からのお問い合わせが格段に増えました。
その後お問い合わせに関して、CVRはロゴ掲載だけで35%は向上していますね。
天野:弊社のサイトも現在見直しをしている中で、鉄板の方法を引用して、ぐるぐる回っているロゴ掲載の仕方をしています。
ただ、「本当にこれでいいのかな?」と、疑問を持っていました。
やはり、中原さんがおっしゃるように、ロゴをぐるぐるして掲載するのは、データから見ても正しいと言えるのですね。
中原:正しいですね。
僕、ロゴ掲載に関してはいろいろ試しました。
掲載できる企業ロゴがまだ少ないうちは、1本でスクロールで掲載するよりは、2本で双方からスクロールして見せる方がいいですね。
その方が導入企業が多く見えるので。(笑)
CROCO様の導入事例活用方法とは?
天野:CROCOさんの方ではどのような導入事例の活用をされてらっしゃるのですか?
中原:一番はメールマガジンとして、導入事例を公開していくことをやっています。
定期的にお客様に対してメールマガジンを出しています。
いろいろなノウハウ系のメールマガジンを出すよりも、導入事例の方が開封率が高いですよね。
ご担当者様が変わったタイミングであったりとか、役職が上がったタイミングでハマると、そこから一気に商談が進みます。
天野:ツール導入タイミングで、年間計画を策定する際にどのような導入事例を出すのかといったメルマガ予定を聞くのもいいですよね。
来季に向けたコンペといった観点では、どのようなポイントで選ぶのが良いのかなどをメルマガで配信させていただいています。
中原:toBの企業様では、Facebook広告に掲載すれば、一定の成果までは出せるイメージです。
天野:少し話がズレますが、チャネルを一箇所に頼っていると、パフォーマンス効果が急落する現象が最近起きている気がします。
導入事例を作り、なおかつ展開する場所も結構考えないといけないなと思いますね。
導入事例のホワイトペーパーは有効?
中原:導入事例を本当にそのままホワイトペーパーにされる企業様とかもいらっしゃいますよね。
効果的だと感じたところでいうと、いわゆる労務・総務がターゲットの経費精算システムや携帯システム、チャットボットなどを取り扱っている企業様です。
一度導入すると、およそのLTVが3年半ぐらいのところですね。
LTVが3年半の企業は、導入検討のリードタイムが長いため、いろいろな資料をダウンロードし、比較・集計する過程の中で事例記事ダウンロードがなされる気がします。
リードタイムが長いお客様に対しては、どうしてもメールマーケティングを中心にナーチャリングをしていかないといけません。
そのような中で、リスト獲得が重要になってきます。
リスト獲得の観点でいうと、事例記事のホワイトペーパーは割と取れるやり方ではないでしょうか。
天野:各部署ごとに検討事項がまったく違いますよね。
検討事項が違うからこそ、稟議の上げ方も異なってきます。
特にバックオフィス側は、8ヶ月以上かけてツール導入を検討される企業様も多いため、そこに向けてマーケティングを打っていかないと、検討時期が次の1年また伸びてしまいますよね。
リードタイムが長いからこそ、フロント側とバックオフィス側の違いを意識してマーケティングをかけていかないと時期がずれてしまうと感じています。
中原:弊社では、社内向けのチャットボットサービスを展開している会社さんの導入事例を作ったのですが、先ほど天野さんからあった社内調整に関しての話しを入れました。
リードタイムが長いというイシューを取り上げ、ツール導入までの苦労話を事例ホワイトペーパーにしたところ、かなりダウンロードされました。
天野:確かにバックオフィスだと、半分以上が社内調整になることもありますよね。
中原:他はどうやっているのか見えないところなので、ホワイトペーパーで出してもらえるだけで、「サポートが良い」と捉えてもらえるようです。
天野:フロントオフィスがいかに数字を挙げるかの話で、バッグオフィス側はいかに失敗しないかという話しですね。
引き算か、足し算かなどを検討してホワイトペーパー作成することも重要ですよね。
中原さん、ありがとうございました。
最後に一言いただいてもいいですか?
中原:非常に楽しい時間でした。
ありがとうございました!
天野:私も勉強になりました。
ありがとうございます!