BtoBマーケティングの目標設定方法|売上目標からKGI・KPIを逆算する手順
BtoBマーケティングでは、リード数やPVだけを目標にしても売上にはつながりません。目標設定では、売上目標から必要受注数、商談数、アポ数、リード数まで逆算する必要があります。さらに、マーケティングだけでなく、インサイドセールス・営業を含めたファネル全体で改善目標を持つことが重要です。本記事では、KGI・KPIの考え方、売上目標からの逆算方法、テクロの具体例、目標未達時の見直し方まで解説します。
この記事のポイント
- BtoBマーケティングにおける目標設定は、事業の売上目標から逆算してKGI・KPIを設定し、ファネル全体で連携することが重要です。
- KGIを最終的な売上・受注数、KPIをその達成に向けた中間指標(リード数、商談数など)として明確に定義し、両者のつながりを意識して設計します。
- テクロでは、年間売上目標から必要受注数を算出し、既存の転換率に「ストレッチ目標」を設定することで、マーケティングが追うべきリード数を現実的な数値に調整しています。
- 目標未達時には、リード数、アポ率、有効商談率、受注率、平均単価のどのファネルにボトルネックがあるのかを特定し、具体的な改善施策を講じることが成功の鍵です。
- AIツールが普及する現代においては、顧客が自社の課題を認識しやすい情報発信や、多様なチャネルを活用した顧客接点の設計も目標達成に不可欠です。
目次
- 1 BtoBマーケティングにおける目標設定とは
- 2 BtoBマーケティングにおけるKGIとKPIの違い
- 3 売上目標からBtoBマーケティング目標を逆算する考え方
- 4 売上目標からBtoBマーケティング目標を設定する手順
- 5 テクロ式|売上目標からKGI・KPIを逆算する具体例
- 6 アポ率を上げるための目標設計
- 7 有効商談率を上げるための目標設計
- 8 受注率を上げるための目標設計
- 9 テクロにおけるKGI・KPIの定義
- 10 チャネル別にリード品質を分けて目標設定する
- 11 AI時代のBtoBマーケティング目標設定で考えるべきこと
- 12 目標未達時に見るべきボトルネック
- 13 下限・ベース・ストレッチの3段階で目標を設定する
- 14 BtoBマーケティング目標設定でよくある失敗
- 15 BtoBマーケティング目標を運用・改善する方法
- 16 BtoBマーケティング目標設定に関するよくある質問
- 17 まとめ|BtoBマーケティングの目標設定は売上から逆算し、ファネル全体で改善する
- 18 よくある質問
- 19 参考文献
BtoBマーケティングにおける目標設定とは
BtoBマーケティングにおいて目標設定は、事業の成功に不可欠な羅針盤となります。明確な目標がなければ、施策は場当たり的になり、経営目標との乖離が生じてしまうため、ビジネスの成長を阻害する可能性があります。
BtoBマーケティングの目標設定の意味
BtoBマーケティングの目標設定とは、事業目標を達成するために、マーケティングが担う数値目標を明確に決めることです。単に「リードを増やす」や「アクセスを増やす」といった抽象的な目標ではなく、最終的な売上や受注につながる具体的な指標へと分解し、設定する必要があります。このプロセスを通じて、マーケティング活動が事業全体の成長にどのように貢献するのかが明確になり、より戦略的な施策立案が可能になります。
BtoBマーケティングで目標設定が必要な理由
BtoBマーケティングにおいて目標設定が不可欠な理由は多岐にわたります。最も重要なのは、施策の優先順位を明確にできる点です。目標が定まれば、どの施策がKGI達成に最も効果的かを見極め、限られたリソースを最適に配分できます。
また、目標設定は営業とマーケティング間の認識を揃える上でも極めて重要です。共通の目標を持つことで、両部門が協力して顧客を獲得し、育成する体制が構築されます。これにより、「営業が求めるリードとマーケティングが獲得するリードのズレ」といった問題を防ぎ、必要なリード数や商談数を正確に把握できるようになります。さらに、目標未達時には、ボトルネックがどこにあるのかを判断し、的確な改善策を講じるための客観的な基準となります。最終的に、経営目標とマーケティング施策を接続し、マーケティングの貢献度を明確に説明できるようになります。
目標設定をしないと起きる問題
目標設定をしない場合、BtoBマーケティング活動は多くの問題に直面します。最も典型的なのは、リード数だけを追っていても、それが商談や売上につながらないケースです。例えば、単にPVが増えたとしても、それが質の低いリードばかりであれば、最終的なCV(コンバージョン)には結びつきません。
この結果、営業部門が求めるリードとマーケティング部門が獲得するリードの間にズレが生じ、社内連携が滞ります。また、具体的な数値目標がないため、実施した施策の良し悪しを客観的に判断できず、効果的な改善サイクルが回せなくなります。予算や人員の根拠も曖昧になり、経営層への説明責任を果たすことも困難になります。結果として、リソースの無駄遣いや機会損失が生じ、事業成長の足かせとなるでしょう。
BtoBマーケティングにおけるKGIとKPIの違い

BtoBマーケティングにおけるKGIとKPIの明確な理解は、効果的な目標設定の出発点です。両者はビジネスの成功に不可欠な指標であり、それぞれの役割と連携を理解することで、マーケティング活動が事業目標に直結しているかを評価できるようになります。
KGIとは
KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)とは、企業や事業が最終的に達成したい成果を示す指標です。BtoBマーケティングにおいては、売上、受注数、ARR(年間経常収益)、MRR(月間経常収益)、新規契約数などがKGIとして設定されることが一般的です。これらのKGIは、事業全体の経営目標に直結する最も重要な数値であり、マーケティング活動が最終的にどこを目指すべきかを示します。KGIは、短期間で頻繁に変動するものではなく、中長期的な視点で設定されるべき指標です。
KPIとは
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)とは、KGIを達成するための中間プロセスを評価・管理する指標です。BtoBマーケティングにおけるKPIは多岐にわたり、KGI達成に向けた各段階の進捗度合いを測ります。具体的には、リード数、MQL(Marketing Qualified Lead:マーケティング活動で育成されたリード)数、SQL(Sales Qualified Lead:営業部門がアプローチすべきと判断したリード)数、アポ数、有効商談数、受注率などが挙げられます。KPIを適切に設定することで、KGI達成までの道のりを数値で可視化し、どのプロセスに課題があるかを特定しやすくなります。
KGIとKPIを分けて考える理由
KGIとKPIを分けて考えることは、BtoBマーケティングを成功させる上で極めて重要です。なぜなら、リード数が増えたとしても、必ずしも売上が増えるとは限らないからです。例えば、リード数が飛躍的に増加しても、商談化率や受注率が低ければ、最終的な成果であるKGI(売上や受注数)にはつながりにくいでしょう。
KGIとKPIを接続しない目標設定では、施策の評価を誤るリスクがあります。リード数だけをKPIとして設定すると、質の低いリードを大量に獲得することに注力し、結果的に営業部門の負担を増やし、全体の効率を低下させてしまう可能性があります。両者を明確に区別し、それぞれがどのように連動して最終目標に貢献するのかを理解することで、よりバランスの取れた戦略的なBtoBマーケティング活動が可能になります。
BtoBマーケティングのKPIツリー

BtoBマーケティングのKPIツリーは、KGIから集客までの指標を階層的に整理し、ファネル全体のKPI設計の全体像を可視化するツールです。これにより、各指標がどのように最終的な売上目標に貢献しているかを明確に理解できます。
階層
KPIツリーでは、最上位にKGIを置き、その下にKGIを達成するための中間指標であるKPIを段階的に配置します。通常、上位のKPIは下位の複数のKPIに分解され、それぞれの指標が互いに影響し合う構造となっています。この階層化により、どの段階で目標未達が発生しているのか、どの指標が最も改善インパクトが大きいのかを一目で把握できるようになります。
指標例
BtoBマーケティングにおけるKPIツリーの指標例は以下の通りです。
- KGI:売上、受注数
- 受注:受注率、平均受注単価、契約期間
- 商談:有効商談数、有効商談率
- アポ:アポ数、アポ率
- リード:リード数、MQL数、SQL数
- 集客:PV(ページビュー)、セッション数、CVR(コンバージョン率)、CV数
これらの指標は、マーケティングファネル(顧客が認知から購入に至るまでのプロセス)の各段階に対応しています。例えば、「集客」のKPIであるPVやCVRは、より上位の「リード」のKPIに影響を与え、最終的に「受注」のKGIへと繋がっていく構造です。テクロでは、BtoBマーケティングの目標設定を行う際、売上目標から必要な受注数、商談数、リード数を逆算するだけでなく、アポ率、有効商談率、受注率を含めたファネル全体に改善目標を置いています。これにより、各段階での貢献度を明確にし、最適化を図っています。
売上目標からBtoBマーケティング目標を逆算する考え方
| 指標 | 計算式 | 目標値(例) | 転換率(例) |
|---|---|---|---|
| 売上目標 | – | 1億円 | – |
| 必要受注数 | 売上目標 ÷ 平均受注単価 | 10件 | 平均受注単価:1,000万円 |
| 必要有効商談数 | 必要受注数 ÷ 受注率 | 20件 | 受注率:50% |
| 必要アポ数 | 必要有効商談数 ÷ 有効商談率 | 40件 | 有効商談率:50% |
| 必要リード数 | 必要アポ数 ÷ アポ率 | 200件 | アポ率:20% |
BtoBマーケティングの目標設定では、場当たり的な施策起点ではなく、最終的な売上目標を起点とした逆算思考が極めて重要です。このアプローチにより、マーケティング活動が事業全体のKGI達成に直接貢献するための、具体的で現実的なKPIを設計できます。
施策起点ではなく売上起点で考える
BtoBマーケティングにおける目標設定の大きな落とし穴は、「施策起点」で目標を設定してしまうことです。例えば、「SEO記事を月10本作成する」「広告予算を倍にする」といった施策目標は、それ自体が悪ではありませんが、最終的な売上目標と直結していない場合が多く見られます。このような目標設定では、「リードは増えたが、売上が伸びない」といった問題に陥りがちです。
一方で、「売上起点」で考えるアプローチは、最終的な売上目標から必要な受注数、商談数、リード数を逆算し、その達成に必要な施策を決定するものです。この思考法により、マーケティング活動の全てが売上というKGIに紐づき、施策の優先順位付けやリソース配分も合理的に行えます。営業とマーケティングの連携もスムーズになり、事業全体の目標達成に貢献できるBtoBマーケティング目標設定が可能になります。
売上目標から逆算する基本式
売上目標からBtoBマーケティング目標を逆算するための基本式は、以下のようになります。この式を用いることで、最終的な売上目標を達成するために、各ファネルでどれくらいの数値を達成すべきかが見えてきます。
- 必要受注数=売上目標 ÷ 平均受注単価
- 必要有効商談数=必要受注数 ÷ 受注率
- 必要アポ数=必要有効商談数 ÷ 有効商談率
- 必要リード数=必要アポ数 ÷ アポ率
この基本式は、マーケティングファネルの各段階における転換率(受注率、有効商談率、アポ率など)を考慮し、最終目標から逆流させる形でKPIを設定するものです。各転換率は過去の実績データや業界平均を参考に設定し、必要に応じてストレッチ目標を設けることで、より現実的かつ挑戦的な目標設定が可能になります。
月額課金型サービスでは契約期間を考慮する
月額課金型サービス(SaaSなど)のBtoBマーケティング目標設定では、単発の売上だけでなく、顧客の平均契約期間を考慮することが重要です。月額単価だけでなく、平均契約期間、年間契約金額、継続率、LTV(顧客生涯価値)といった要素を踏まえて計算することで、より正確な事業貢献度を測れます。
例えば、月額単価50万円で平均契約期間が12ヶ月の場合、1社あたりの年間契約金額は600万円になります。この年間契約金額をベースに必要受注数を算出することで、短期的な売上だけでなく、中長期的な収益貢献を見据えた目標設定が可能となります。継続率やLTVを考慮することで、新規リード獲得だけでなく、既存顧客の維持・育成がKGI達成にどれほど重要であるかを示すこともできます。
年間契約金額と当年度売上を混同しない
BtoBマーケティングの目標設定において、「年間契約金額」と「当年度売上」を混同しないことは非常に重要です。この2つは異なる概念であり、混同すると必要受注数の計算を誤る可能性があります。
例えば、年間で1億5,000万円の契約金額を積み上げることを目標とする場合と、その年度内に計上される売上として1億5,000万円を達成する場合では、それぞれ必要となる新規受注数が変わります。年間契約金額目標は、将来的な収益ポテンシャルを示すものですが、当年度売上目標は会計上の期中売上を意味します。特にSaaSビジネスでは、契約期間や収益認識のタイミングが複雑なため、これらの違いを明確に理解し、KGIを設定することが正確なBtoBマーケティング目標設定の鍵となります。
売上目標からBtoBマーケティング目標を設定する手順

BtoBマーケティングの目標設定は、事業全体の売上目標を起点に、各ファネルの指標を逆算していく具体的な手順を踏むことで、より効果的に実施できます。ここでは、事業全体の売上目標確認からリード数算出まで、詳細な手順を解説します。
1.事業全体の売上目標を確認する
BtoBマーケティング目標を設定する最初のステップは、事業全体の売上目標を明確に確認することです。これには、年間売上目標、新規売上目標、既存売上目標、さらには商品・サービス別の売上目標など、事業全体の多角的な数値を把握することが含まれます。これらの上位目標がなければ、マーケティング目標は方向性を失い、事業貢献に結びつきません。経営層や営業部門と連携し、共通認識のもとでこれらの数値を把握することが、KGI設定の土台となります。
2.マーケティングが担う売上範囲を決める
事業全体の売上目標を確認したら、次にマーケティングが担う売上範囲を明確に定義します。新規売上のうち、どの程度をマーケティング経由で獲得するのか、紹介、既存顧客からのアップセル・クロスセル、営業部門による開拓分をどのように扱うのかを決めることが重要です。
この「マーケティング貢献売上」の定義は、部門間の認識のズレを防ぎ、マーケティングチームが追いかけるべき具体的なKGIを確立するために不可欠です。テクロでは、このプロセスを通じて、マーケティングが新規顧客獲得においてどれだけの責任を負うべきかを明確にし、具体的な目標数値へと落とし込んでいます。
3.平均単価と契約期間を確認する
マーケティングが担う売上範囲が確定したら、次にサービスや商品の平均単価と契約期間を確認します。これは、必要受注数を算出する上で極めて重要な要素です。具体的には、月額単価、平均契約期間、そしてこれらから算出される平均受注単価やLTV(顧客生涯価値)を正確に把握します。月額課金型サービスの場合は平均契約期間が長ければ長いほど、顧客あたりの価値が高まるため、この数値を正しく理解することが、マーケティング投資の判断にも影響を与えます。
4.必要受注数を算出する
平均単価と契約期間が明確になったら、売上目標から逆算して必要受注数を算出します。これは、BtoBマーケティング KGIを具体化する最初のステップです。
例えば、年間売上目標が1億5,000万円で、1社あたりの年間契約金額が600万円(月額50万円×12ヶ月)の場合、以下の計算式で必要受注数を算出できます。 必要受注数 = 1億5,000万円 ÷ 600万円 = 25社
この「25社」が、マーケティングが貢献すべきKGIとしての新規受注目標となります。この数値が明確になることで、その後のファネルにおける各KPIが具体的な目標として設定可能になります。
5.受注率から必要有効商談数を算出する
必要受注数が明確になったら、次に受注率から逆算して必要有効商談数を算出します。ここで重要なのは、受注率の分母を明確にすることです。受注率の分母を「全商談」にするのか、「有効商談」にするのかで、算出される必要有効商談数が大きく変わるため、事前に定義を揃える必要があります。
例えば、テクロでは、受注率の分母を「有効商談」に設定しています。過去の有効商談からの受注率が20%だとすると、必要受注数25社を達成するためには、以下の計算が必要となります。 必要有効商談数 = 必要受注数25社 ÷ 受注率0.20 = 125件
この「125件」が、マーケティングと営業が協力して創出すべき有効商談の目標となります。
6.有効商談率から必要アポ数を算出する
必要有効商談数が算出できたら、次に有効商談率から逆算して必要アポ数を算出します。このプロセスでは、アポから有効商談につながる割合を確認し、有効商談の定義を事前に決めておくことが非常に重要です。テクロでは、有効商談を「テクロが具体的な提案を行える商談であり、単なる情報収集や対象外企業との商談は除外すること」と定義しています。
過去の実績から、アポが有効商談になる割合(有効商談率)が25%だと仮定した場合、必要有効商談数125件を達成するために必要なアポ数は以下のようになります。 必要アポ数 = 必要有効商談数125件 ÷ 有効商談率0.25 = 500件
この「500件」が、インサイドセールスやマーケティングが獲得すべきアポの目標となります。
7.アポ率から必要リード数を算出する
最後に、必要アポ数からアポ率を逆算して必要リード数を算出します。アポ率は、リードがアポにつながる割合を示す重要な指標です。この際、チャネル(SEO、広告、ウェビナーなど)によってアポ率が異なる場合が多いため、それぞれのチャネル別に分けて計算することがより現実的な目標設定につながります。
例えば、テクロの過去実績から、全体のリードに対するアポ率が5%だと仮定した場合、必要アポ数500件を達成するために必要なリード数は以下のようになります。 必要リード数 = 必要アポ数500件 ÷ アポ率0.05 = 10,000件
この「10,000件」が、マーケティング部門が獲得すべきリード数の目標となります。このように、売上目標からKGI・KPIを逆算する手順を踏むことで、各ファネルでの具体的な目標数値が明確になり、マーケティング活動が事業目標に直結しているかを評価できるようになります。
テクロ式|売上目標からKGI・KPIを逆算する具体例

テクロでは、売上目標からKGI・KPIを逆算する際に、単なる現状維持ではなく、ファネル全体にストレッチ目標を設定する独自の考え方を採用しています。これにより、マーケティングだけでなく、インサイドセールス・営業を含めた部門横断での改善を促進し、より現実的かつ挑戦的な目標達成を目指します。
前提条件
テクロがBtoBマーケティングの目標設定を行う際の具体的なシミュレーションを始めます。以下の前提条件を設定します。
- 年間契約金額目標:1億5,000万円
- 顧客平均単価:月額50万円
- 平均契約期間:12か月
この前提に基づくと、1社あたりの年間契約金額は「月額50万円 × 12か月 = 600万円」となります。 したがって、年間契約金額目標1億5,000万円を達成するために必要な新規受注数は、以下の計算で求められます。 必要受注数:1億5,000万円 ÷ 600万円 = 25社
この25社が、KGIとして達成すべき具体的な受注目標となります。
現状値で逆算した場合
上記の前提条件と、テクロの現状値を以下として逆算してみましょう。
- 受注率:20%
- 有効商談率:25%
- アポ率:5%
この現状値で逆算した場合、各ファネルで必要な年間目標は以下のようになります。
- 必要受注数:25社
- 必要有効商談数:25社 ÷ 0.20 = 125件
- 必要アポ数:125件 ÷ 0.25 = 500件
- 必要リード数:500件 ÷ 0.05 = 10,000件
これを月間目安に換算すると、年間10,000件のリード獲得は月間約833件となり、非常に高い数値であることがわかります。
現状値のままだとマーケティング目標が過大になる
現状値の転換率をそのまま用いて逆算すると、年間10,000件という非常に高いリード獲得目標が設定される可能性があります。これは月間約833件に相当し、多くのBtoB企業にとって非現実的な数値です。このような過大な目標は、マーケティング部門に大きなプレッシャーをかけ、達成困難な状況を生み出すだけでなく、質の低いリード獲得に走る原因にもなりかねません。
BtoBマーケティングの目標は、マーケティング部門だけで背負うものではありません。インサイドセールスや営業部門も含め、ファネル全体で改善目標を設定する必要があります。各部門がそれぞれの転換率を改善することで、マーケティング部門のリード獲得目標を現実的な範囲に収め、全体の効率を高めることができるのです。
ファネル全体にストレッチ目標を置いた場合
テクロでは、ファネル全体の改善を促すため、現状値に安住せずストレッチ目標を設定しています。以下のように改善目標を設定してみましょう。
- 受注率:25%(現状20%から5pt改善)
- 有効商談率:30%(現状25%から5pt改善)
- アポ率:8%(現状5%から3pt改善)
このストレッチ目標を適用して再度逆算すると、必要な数値は以下のようになります。
- 必要受注数:25社(KGIは変わらず)
- 必要有効商談数:25社 ÷ 0.25 = 100件
- 必要アポ数:100件 ÷ 0.30 ≈ 334件
- 必要リード数:334件 ÷ 0.08 ≈ 4,175件
この結果、年間必要リード数は約4,200件となり、月間目安は約350件と、現状値で逆算した場合の10,000件から大幅に削減されます。これにより、アポ率、有効商談率、受注率を改善することで、必要リード数を現実的な数値まで下げられることがわかります。
数値だけを都合よく変えてはいけない
ファネル全体にストレッチ目標を置くことは非常に有効ですが、⚠️ 注意:数値だけを都合よく変更してはいけません。アポ率、有効商談率、受注率といった転換率の改善目標を設定する場合は、それぞれの指標を改善するための具体的な施策も同時に設計する必要があります。
例えば、アポ率を8%に引き上げるためには、インサイドセールスのスクリプト改善、リードへのナーチャリング施策強化、顧客課題の顕在化を促すコンテンツの提供などが考えられます。有効商談率や受注率も同様に、営業プロセスの見直し、資料の充実、顧客の社内検討支援など、具体的なアクションプランとセットで目標を設定することが、絵に描いた餅で終わらせないための重要なポイントです。テクロでは、目標設定と同時に施策の具体化まで行い、KGI達成に向けた実行力を高めています。
アポ率を上げるための目標設計
BtoBマーケティングにおけるアポ率向上は、リード獲得後の商談化を促進する上で極めて重要です。単に数多く連絡するだけでなく、顧客が「話を聞きたい」と感じる状態を作り出すための戦略的な目標設計が求められます。
アポは「話を聞きたい」と感じた状態
BtoBマーケティングにおいて「アポ」とは、単なる訪問約束ではなく、顧客が「詳しく話を聞きたい」「自社の課題を相談したい」と感じた状態を指します。そのため、アポ率を上げるには、顧客が抱えている悩み、問題、課題を表に出し、自社に相談する明確な理由を持てる状態を作ることが重要です。顧客が自分の課題を理解し、その解決策として自社サービスが有力な選択肢であると認識するまでのプロセスを、マーケティング活動で支援する必要があります。これは、一方的な売り込みではなく、顧客の立場に立った情報提供や課題整理が求められることを意味します。
アポ率向上に使える施策
アポ率を向上させるためには、多角的な施策を組み合わせることが効果的です。主な手段は以下の通りです。
- インサイドセールス:リードの課題やニーズを深くヒアリングし、商談への移行を促す
- メルマガ:パーソナライズされた情報や事例を提供し、リードの関心を高める
- コンテンツ配布:ホワイトペーパーや事例集を通じて、課題解決へのヒントを提供する
- 少人数制ウェビナー:特定の課題を持つ参加者に対し、具体的な解決策を提示し、個別相談へ誘導する
- SEOコンテンツ:顧客が抱える悩みに対応する情報を提供し、自社への信頼を構築する
- 比較サイトなどの外部メディア:顕在層がサービス比較検討する際に、自社の強みをアピールする
- プレスリリース配信サービス:企業としての信頼性や最新情報を発信し、認知度を高める
これらの施策を適切に組み合わせることで、顧客の検討フェーズに応じたアプローチが可能となり、「話を聞きたい」という状態への移行を促すことができます。
AIツール時代は課題の顕在化を支援する情報発信が必要
現在は、顧客がChatGPTやGeminiなどのAIツールを使い、自分で課題を整理する場面が増えています。そのため、BtoBマーケティングにおける情報発信は、単に解決策を提示するだけでなく、顧客が自身の課題を顕在化させるプロセスを支援する形で設計する必要があります。
具体的には、自社サイトだけで情報を発信するのではなく、AIツールが顧客の課題を整理しやすいように、SEO対策や外部対策を含めて情報発信を整える必要があります。これにより、AIが自社コンテンツを引用・参照しやすくなり、顧客がAIを通じて情報を収集する際に、自社が比較検討の初期段階から候補に入る可能性が高まります。テクロは、このAI検索最適化(LLMO/AIO)を支援するサービスを提供しており、顧客接点の多様化に対応した戦略を提案しています。
顧客の悩みを原因まで分解する
アポ率を向上させるためには、顧客が抱える表面的な悩みに留まらず、その根本的な原因まで分解して解決策を提示できる情報設計が必要です。顧客は、最初から明確な解決策を探しているわけではありません。多くの場合、最初に抱える悩みは「PVが増えない」「CVが増えない」「商談が増えない」など、数値に直接結びつく漠然としたものです。
このとき重要なのは、その悩みに対して「なぜ増えないのか」「何がボトルネックになっているのか」という原因を整理できるコンテンツを用意することです。例えば、「CVが増えない」という悩みに対しては、サイトの構造、コンテンツの内容、CTAの配置、ターゲットとのミスマッチなど、複数の原因が考えられます。これらの原因を具体的に提示し、顧客自身が自身の課題を深く理解できるような情報発信を行うことで、自社への相談の必要性を感じてもらいやすくなります。
テクロの例|CVが増えない原因を整理したオウンドメディア改善
テクロでは、「CVが増えない、または減り続けている」という顧客の悩みに対し、オウンドメディアの改善でアポ率向上を目指しました。
想定した原因としては、以下のような点が挙げられました。
- 顧客の検索意図とページ内容が合っていない
- 記事の内容が簡易的なものになっている
- そもそも十分な流入が取れていない
- CTAが顧客の意図に合っていない
さらに、その背景として以下のような構造的な問題が考えられました。
- 記事が多すぎて、どこを見るべきか分かりにくい
- 記事の文脈とCTAが合っていない
- カニバリゼーション(キーワード競合)が多い
- サイト全体のトピック設計が整理されていない
そこで、テクロはまず記事単体の品質改善ではなく、サイト全体の構造を見直しました。トピッククラスターを再設計し、テクロが保有すべき記事と発信すべき情報を整理したうえで、記事の削除・統合・新規記事の追加を行いました。その結果、オウンドメディアのPVが1か月後に15%向上しました。
このように、アポ率を上げるには、単にリードへ連絡するだけではなく、顧客が自分の課題を理解し、相談する理由を持てる情報設計が不可欠です。
有効商談率を上げるための目標設計

有効商談率の向上は、BtoBマーケティングにおけるKGI達成に直結する重要なファネルです。有効商談の定義を明確にし、顧客のニーズに深く応える提案を行うことで、商談の質を高め、受注への道を切り開きます。
有効商談とは
有効商談とは、テクロにおいて「具体的な提案を行える商談」と明確に定義されています。これには、単なる情報収集目的の商談や、ターゲット外の企業との商談は含まれません。つまり、顧客側に明確な課題意識があり、自社のサービスがその課題解決に貢献できる可能性が高いと判断された商談が有効商談とされます。この定義を社内で共有することで、インサイドセールスや営業が追うべき目標が明確になり、効率的な商談活動が可能になります。
有効商談率を上げるために行うこと
有効商談率を上げるためには、アポを獲得した後も顧客の課題と自社サービスの提供価値を正確に接続する努力が必要です。テクロでは、主に以下の施策を行っています。
- アポ前に顧客課題を整理する:事前のヒアリングやアンケートで、顧客の状況やニーズを把握します。
- 事前にサービス理解を深める資料を送付する:商談前にホワイトペーパーや導入事例を送ることで、顧客のサービス理解度を高めます。
- 顧客の課題別に提案内容を変える:画一的な提案ではなく、顧客が抱える個別の課題に合わせたカスタマイズされた提案を用意します。
- 商談前に顧客の目的を確認する:商談の冒頭で、顧客が今回の商談で何を達成したいのかを再確認し、双方の目的意識を揃えます。
これらの取り組みを通じて、商談の質を向上させ、顧客にとって価値のある時間を提供することで、有効商談への転換を促進します。
顧客が求める成果ごとに提案内容を変える
同じBtoBマーケティング支援であっても、顧客が求めている成果は多岐にわたります。そのため、顧客が求める成果ごとに提案内容を変えることが、有効商談率を高める上で不可欠です。
例えば、
- 「リード数を増やしたい」顧客には、集客施策やCV導線改善が中心の提案
- 「商談化率を高めたい」顧客には、ナーチャリング、インサイドセールス、導入事例、比較資料などの活用提案
- 「PVを増やしたい」顧客には、SEO対策やコンテンツ制作の強化提案
- 「CVRを改善したい」顧客には、LPやフォームの最適化、CTAの改善提案
- 「リソース不足を解消したい」顧客には、オウンドメディア運用代行やBtoBマーケティングeラーニング「MARKABLE」による内製化支援の提案
といった形で、優先提案内容を調整します。これにより、顧客は「自分の課題を理解してくれている」と感じ、商談の有効性が高まります。
同じ支援プランでも施策の順番を変える
有効商談率を向上させるためには、同じ支援プランであっても、顧客の目的や現状のフェーズによって最初に実施すべき施策の順番を変えることが重要です。すべての企業に同じ順番で提案を行うと、顧客のニーズとのミスマッチが生じ、商談の有効性を損なう可能性があります。
例えば、「リード獲得支援プラン」を提供する場合でも、集客が全くできていない企業にはSEOや広告からの流入確保を最優先し、リードは獲得できているものの商談化しない企業には、ナーチャリングやインサイドセールス連携の強化を優先するといった具合です。BtoBマーケティングの目標設定時点で、単に施策を列挙するだけでなく、顧客の状況に応じた施策の優先順位まで設計することで、商談がより具体的な課題解決に結びつき、有効商談率の向上に繋がります。
受注率を上げるための目標設計
BtoBマーケティングにおいて受注率を向上させるためには、商談時だけでなく、顧客の社内検討・稟議プロセス全体を支援し、プロジェクト管理体制を最適化することが不可欠です。テクロの事例を交えながら、具体的なアプローチを解説します。
受注率を上げるには社内検討・稟議を支援する
BtoBビジネスにおける受注は、顧客企業の社内での検討や稟議プロセスを経るため、社内検討・稟議を支援することが受注率向上に大きく貢献します。営業担当者だけでなく、マーケティング部門も連携し、顧客が社内でサービス導入をスムーズに進められるよう、以下の資料やコンテンツを整備することが重要です。
- 導入事例:類似企業の成功事例を示し、導入後の具体的なメリットを提示
- 比較資料:競合他社との違いを明確にし、自社サービスの優位性を強調
- 稟議用資料:社内承認を得るためのロジックや費用対効果をまとめた資料
- サービスページ:サービスの全体像や詳細を分かりやすく説明
- 商談後のフォローコンテンツ:商談内容を再確認できる資料やFAQ
これらの資料を通じて、顧客が自社のサービスを社内に説明しやすくなる環境を整えることで、受注へのハードルを下げることができます。
プロジェクト管理体制も受注率に影響する
受注率の向上は、単に営業資料の充実だけでなく、プロジェクト管理体制の最適化も大きく影響します。BtoBマーケティング支援では、特に支援期間が長く、複数の施策が同時進行するため、プロジェクト管理が煩雑になりがちです。管理が複雑になると、顧客も支援会社も「今何が起きているのか」「次に何をすべきか」が分かりにくくなり、不安や不信感につながる可能性があります。
顧客が安心してプロジェクトを進められる体制は、信頼関係を築き、最終的な受注に影響を与えます。例えば、テクロの顧客満足度調査では、プロジェクトマネージャー(PM)への満足度や継続希望度が高い水準を誇っており[1]、これは顧客が安心してプロジェクトを任せられる管理体制があるからこそと言えます。
テクロの例|プロジェクト管理プラットフォームの設計
テクロでは、BtoBマーケティング支援におけるプロジェクト管理の煩雑さを解消するため、各プロジェクトの進行状況だけでなく、プロジェクト全体を管理できるプラットフォームを設計しました。このプラットフォームにより、「現在の状況と次に行うべきこと」を可視化し、プロジェクトの進行をスムーズにしました。
結果として、プロジェクト管理コストを概算で20%程度削減できただけでなく、顧客とのコミュニケーションも円滑になり、顧客満足度の向上にも貢献しています。受注率を上げるためには、資料や事例の整備だけでなく、顧客が安心してプロジェクトを進められる管理体制を整えることも、見逃せない重要な要素です。
テクロにおけるKGI・KPIの定義
BtoBマーケティングの目標設定では、KGI・KPIの定義を社内で統一することが極めて重要です。テクロでは、この定義を明確にすることで、部門間の連携を強化し、正確な目標設定と効果的な改善サイクルを実現しています。
KGI・KPIの定義を揃える重要性
BtoBマーケティングにおいて、KGI・KPIの定義を社内で揃えることの重要性は計り知れません。もし定義がズレていると、以下のような問題が発生します。
- 逆算結果が変わる:各指標の定義が異なると、売上目標からの逆算結果が部門ごとに異なり、全体としての目標達成が困難になる。
- 営業とマーケティングで見る数字が変わる:部門間で見るべき数字が異なると、連携がスムーズに進まず、リードの質の認識などに乖離が生じる。
- 受注率や商談化率の分母が曖昧になる:特に受注率や商談化率の分母(例:全商談、有効商談、提案済み商談)が不明確だと、正確な効果測定ができず、改善策も打ち出しにくくなる。
これらの問題を避けるため、テクロでは、リード、MQL、SQL、有効商談、受注率などの主要な指標について、事前に社内で共通の定義を確立しています。
テクロでの定義
テクロでは、BtoBマーケティングのKGI・KPIを以下のように明確に定義しています。
- KGI:最終的に達成したい売上・受注数
- KPI:KGI達成のために管理する中間指標
- リード:BtoBビジネスを行っているコンタクト。ただし、協業や営業目的の問い合わせは除外する
- MQL(Marketing Qualified Lead):年商5億円以上、かつ従業員30人以上の企業
- SQL(Sales Qualified Lead):リソースまたはマーケティング成果に課題がある企業
- 有効商談:テクロが具体的な提案を行える商談
- 受注率:有効商談を分母にして算出する
これらの具体的な定義を社内全体で共有することで、各部門が同じ目標に向かって活動し、指標の解釈のズレをなくしています。これにより、各ファネルでの改善施策がより効果的に実行され、全体のKGI達成に貢献できる体制を構築しています。
受注率の分母は必ず明確にする
テクロが特に重視しているのは、受注率の分母を必ず明確にすることです。受注率の計算において、分母を「全商談」「有効商談」「提案済み商談」のいずれにするかで、算出される受注率の数値が大きく異なり、結果として必要リード数も変動します。
例えば、全ての商談を分母にすれば受注率は低く見えがちですが、有効商談のみを分母にすれば高くなります。この違いが、各ファネルでの目標設定、特に必要リード数の逆算に大きな影響を与えるため、目標設定の初期段階でこの定義を統一しておくことが不可欠です。テクロでは、「有効商談」を分母にすることで、より質の高い商談に焦点を当てた受注率改善を目指しています。
チャネル別にリード品質を分けて目標設定する
BtoBマーケティングにおいて、リード獲得チャネルは多様であり、それぞれのチャネルで顧客の検討度合いやリード品質は大きく異なります。テクロでは、この特性を考慮し、チャネルごとにリード品質を分けて目標設定し、評価指標を使い分けることで、より精度の高いマーケティング活動を実現しています。
全チャネルを同じ商談化率で見ない
BtoBマーケティングにおいて、すべてのチャネルから獲得したリードを同じ商談化率で評価することは避けるべきです。なぜなら、SEO、広告、ウェビナー、比較サイトといったリード獲得チャネルでは、顧客の検討度合いが根本的に異なるためです。
例えば、SEO経由のリードは特定の課題解決のために検索している場合が多く、比較的顕在層に近い可能性があります。一方で、Meta広告(旧Facebook広告)のようなSNS広告経由のリードは、まだ潜在層である場合が多いでしょう。このように検討度合いが異なれば、当然ながら商談化率や受注率も変動します。そのため、リード数だけでなく、チャネルごとの有効リード率、商談化率、受注率を個別に見て評価することが、より正確なBtoBマーケティング目標設定と効果測定につながります。
チャネル別の見るべき指標
テクロでは、チャネルごとの特性を踏まえ、見るべき指標とその傾向を以下のように分類しています。
- SEO:CV数、商談化率、記事別CVを見る。課題認識層が多い傾向。
- リスティング広告:CPA(顧客獲得単価)、有効リード率、商談化率を見る。比較的顕在層を獲得しやすい傾向。
- Meta広告:CV単価、リード品質、後追い反応を見る。潜在層が多い傾向。
- 共催ウェビナー:申込数、参加率、後追い商談数を見る。潜在層が多い傾向。
- 比較サイト:商談化率、受注率を見る。浅めの顕在層が多い傾向。
- メルマガ:再CV、クリック率、商談化数を見る。既存リードの温度感を上げる役割。
これらの指標をチャネル別に追跡することで、それぞれのチャネルがKGI達成にどのように貢献しているかを正確に把握し、効果的なリソース配分や施策改善が可能になります。
チャネルごとに役割を分ける
BtoBマーケティング目標設定において、各チャネルのリード品質が異なることを理解した上で、チャネルごとに役割を明確に分けることも重要です。
- SEO:課題認識層との接点を持ち、長期的な資産として質の高いリードを育成。
- リスティング広告:顕在層の獲得に注力し、即効性のある商談創出を目指す。
- Meta広告:潜在層への接触を増やし、将来的なリード育成のパイプラインを構築。
- 共催ウェビナー:潜在層から準顕在層のリードを獲得し、ナーチャリングに繋げる。
- 比較サイト:顕在層の商談化を促進し、競合との比較検討段階で優位に立つ。
- メルマガ:既存リードの温度感を向上させ、再接触やアップセル・クロスセルを促す。
このようにチャネルごとに役割を明確にすることで、各施策の目的がブレることなく、全体として効率的なBtoBマーケティング活動を展開できます。
AI時代のBtoBマーケティング目標設定で考えるべきこと

AIツールの急速な進化は、BtoBマーケティングの顧客接点に大きな変化をもたらしています。従来のSEOや広告だけでなく、多様化する情報収集の経路を考慮した目標設定と、自社に人が集まる環境を構築するための戦略が不可欠です。
人を集める方法が多様化している
AI時代の到来により、BtoBマーケティングにおける「人を集める方法」は、かつてないほど多様化しています。従来の主要な集客手段であったSEOや広告に加え、AI検索(LLMO/AIO)、比較サイト、広報、PR、コミュニティマーケティング、ウェビナー、メルマガなど、さまざまなチャネルがリード獲得に貢献しています。
顧客は一つの情報源に依存せず、AIツールで情報を要約したり、複数のメディアを横断的に利用したりすることで、より効率的に課題解決策を探すようになっています。この変化に対応するためには、特定のチャネルに偏重するのではなく、多角的なアプローチで顧客との接点を作り出す戦略が求められます。
自社に人が集まる環境を作る
AIツールがインフラ化した現在では、BtoBマーケティング目標設定において、「自社に人が集まる環境を構築すること」が極めて重要です。顧客が課題を調べる場所に自社の情報を戦略的に配置し、AIツールが参照しやすい情報を整備することで、自社サイトだけに依存しない、多角的な顧客接点を設計する必要があります。
具体的には、
- 顧客が課題を調べるであろう外部メディアや比較サイトにも情報を整備する
- AIツールが引用・参照しやすいように、FAQや定義文、構造化データを最適化する
- 自社サイトだけでなく、SNSやコミュニティも重要な接点として設計する
といった施策が有効です。テクロでは、AI検索最適化(LLMO/AIO)プランを通じて、生成AIが自社情報を引用・参照しやすい状態を構築し、検索結果に依存しない新たな流入経路を確立する支援を行っています。これにより、AIが自社を推奨するような「人が集まる環境」を作り出すことを目指します。
目標設定でも接点の多様化を考慮する
AI時代のBtoBマーケティング目標設定では、接点の多様化を十分に考慮することが不可欠です。従来の「直接CV数」だけを唯一の評価指標とすることは、多くの機会損失につながる可能性があります。
重要なのは、
- 直接CVだけでなく、認知、課題顕在化、再接触といった中間指標も評価対象とする
- 短期的な成果だけでなく、中長期的な顧客接点の蓄積や育成も評価する
- AI検索経由の流入や言及率など、新しい指標もKPIとして設定する
といった視点を取り入れることです。Gartnerの予測によると、AIチャットボットなどの仮想エージェントにより、2026年までに検索エンジンのボリュームが25%減少する可能性が示唆されています[2]。これは、従来の検索からの流入だけに頼るビジネスモデルがリスクを抱えることを意味します。テクロは、この変化に対応し、多角的な顧客接点を考慮したBtoBマーケティング目標設定を支援しています。
目標未達時に見るべきボトルネック
BtoBマーケティング目標が未達だった場合、単に目標達成を諦めるのではなく、どのファネルで問題が発生しているのかを特定し、具体的な改善方向を導き出すことが重要です。問題の根源を見極めるためのチェックポイントと施策を解説します。
リード数が足りない場合
目標に対してリード数が足りない場合、以下の点をチェックし、改善方向を検討します。
- 流入数:Webサイトへのアクセスが十分か。SEOや広告の露出は足りているか。
- CVR(コンバージョン率):流入したユーザーがどれだけリードに転換しているか。LPやフォームに問題はないか。
- CTA(Call To Action):CTAの配置、デザイン、文言は適切か。
- チャネル配分:各リード獲得チャネルへの投資は最適か。新たなチャネル開拓は必要か。
- コンテンツ量:リード獲得につながるコンテンツは十分に用意されているか。
改善方向:SEO改善によるオーガニック検索流入の増加、広告予算の追加と最適化、CTAの改善(ABテスト含む)、診断コンテンツやホワイトペーパーなどの資料追加によるCVR向上、新たなリード獲得チャネル(ウェビナー、共催イベントなど)の検討。
アポ率が低い場合
リードは獲得できているものの、アポ率が低い場合は、以下の点を見直します。
- 初回接触速度:リード獲得後、どれだけ早くアプローチできているか。
- 接触回数:適切な回数と頻度でフォローできているか。
- メール・架電内容:リードの課題に寄り添った内容になっているか。一方的な売り込みになっていないか。
- 顧客課題の顕在化:リードが自身の課題を明確に認識し、「話を聞きたい」と感じる状態になっているか。
改善方向:インサイドセールスのスクリプトやトーク内容の見直し、メールマガジンによるナーチャリング強化、顧客の課題整理を促すコンテンツ(ブログ記事、ウェビナー)の追加、少人数制ウェビナーによる個別相談への誘導。テクロは、AIツール時代において、顧客が自社の課題を認識しやすい情報発信がアポ率向上に不可欠であると考えています。
有効商談率が低い場合
アポは取れているのに有効商談に繋がらない場合、以下の点を確認します。
- MQL定義:マーケティングが定義するMQLが営業の求めるリードと合致しているか。
- リード品質:アポに至ったリードの品質は十分か。ターゲット層とのズレはないか。
- 顧客課題:アポの時点で顧客の課題を十分に把握できているか。
- 事前資料:商談前に顧客がサービス理解を深める資料を適切に提供しているか。
- 提案内容:顧客の課題に合わせたパーソナライズされた提案ができているか。
改善方向:MQL条件の見直しと営業とのすり合わせ、アポ前の事前ヒアリング強化、課題別資料の作成と商談前送付、提案内容の出し分けと営業担当者へのナレッジ共有。
受注率が低い場合
有効商談まで進むものの、最終的な受注に繋がらない場合は、以下の点を見直します。
- 失注理由:主な失注理由を分析し、共通のパターンがないか確認する。
- 競合比較:競合他社に比べて、自社の優位性が明確に伝わっているか。
- 稟議通過率:顧客が社内稟議を進める上で必要な情報や支援は提供されているか。
- 商談後フォロー:商談後のフォローアップは適切か。放置されていないか。
- 提案内容:価格、プラン、提供価値は顧客のニーズと合致しているか。
改善方向:導入事例の充実、競合比較資料の作成、稟議用資料の提供、サービスページの改善による信頼性向上、営業プロセスの見直しとプロジェクト管理体制の最適化。テクロでは、プロジェクト管理プラットフォームの設計により、プロジェクト管理コストを概算で20%削減し、受注プロセスをスムーズにしています。
単価が低い場合
受注はしているものの、平均受注単価が目標よりも低い場合は、以下の点を考慮します。
- ターゲット企業:本来狙うべきターゲット層にアプローチできているか。
- プラン設計:顧客のニーズに合わせた上位プランやオプションは用意されているか。
- 提供価値:自社サービスの提供価値が、価格に見合う、あるいはそれ以上のものとして認識されているか。
- 価格設計:価格設定自体に問題はないか。競合との比較で適正か。
改善方向:ターゲット企業の変更や再設定、上位プランの設計と提案強化、提案範囲の見直しによる提供価値の拡大、価値訴求の改善と高価格帯プランへの誘導。
下限・ベース・ストレッチの3段階で目標を設定する
BtoBマーケティング目標設定において、一律の数値目標ではなく、3段階で目標を設計することは、運用の柔軟性と実効性を高めます。これにより、各部署のKPIへの適用をスムーズにし、目標未達時の判断をより適切に行うことができます。
目標は1つの数値だけで設定しない
BtoBマーケティングにおいて、目標を1つの数値だけで設定することは推奨されません。なぜなら、市場の変化、競合の動向、自社リソースの変動など、目標達成に影響を与える要因は多岐にわたるため、1つの目標だけだと未達時の判断が難しくなるからです。また、SEOのように成果が出るまでに時間がかかる施策や、広告のように比較的早く効果が見える施策など、施策ごとに成果が出るタイミングも異なります。
そのため、目標設定は単一の数値に固執せず、複数の段階で設計することが重要です。これにより、状況に応じた柔軟な対応が可能となり、目標達成への道筋を複数持つことができます。
テクロの3段階目標
テクロでは、BtoBマーケティングの目標を1つの数値だけで設定せず、「下限目標」「ベース目標」「ストレッチ目標」の3段階で設計しています。
- 下限目標:最低限達成すべき数値であり、これ以下の場合は事業に大きな問題があると判断する基準。
- ベース目標:現実的に達成を狙う数値であり、通常の運用で達成を目指す標準的な目標。
- ストレッチ目標:改善施策が機能し、大きな成果が出た場合に目指す挑戦的な数値。
この3段階目標は、各部署が自身のKPIをどのように設定し、どこまで目指すべきかを明確にするための指針となります。
売上目標から各部署のKPIまで3段階で設計する
テクロの3段階目標の考え方は、事業全体の売上目標から各部署のKPIまで一貫して適用されます。まず、年間売上目標を3段階(下限・ベース・ストレッチ)で設定し、次にその売上目標を達成するために必要なマーケティングKPI、インサイドセールスKPI、営業KPIも、それぞれ3段階で設定します。
この連携により、各部署は自身の目標が事業全体のKGIにどのように貢献するのかを明確に理解できます。例えば、マーケティング部門はリード獲得数の目標を3段階で設定し、インサイドセールス部門はアポ数の目標を、営業部門は受注数の目標を3段階で設定します。これにより、部門間の連携が強化され、目標達成に向けた一体感が生まれます。
目指す数値はストレッチ目標に置く
テクロでは、実際に事業として目指す数値はストレッチ目標に置いています。しかし、目標が未達だった場合でも、すぐに失敗と判断することはありません。下限目標やベース目標との距離を見て、どの程度の遅れが生じているのか、どのファネルでボトルネックが起きているのかを分析し、改善判断を行います。
ストレッチ目標を高く設定することで、常に挑戦的な姿勢を維持しつつ、下限目標やベース目標があることで、過度なプレッシャーを避け、現実的なリスク管理も可能にします。このアプローチにより、チーム全体のモチベーションを維持しながら、継続的な改善を促すことができます。
施策ごとに評価タイミングを決める
BtoBマーケティングの目標設定では、施策ごとに評価タイミングを決めることも非常に重要です。SEOのように成果が出るまで半年以上の時間がかかる施策もあれば、広告のように比較的早く判断しやすい施策、ウェビナーやコミュニティのように中長期で効いてくる施策もあります。
テクロでは、どのタイミングで施策の継続・改善・停止を判断するかを、あらかじめ2〜3段階で設定しています。例えば、商談化につながっている施策は継続し、まだ数値が出ていなくてもテクロとして実施すべき施策であれば、中長期的な視点から継続する場合もあります。BtoBマーケティングの目標設定では、短期的な数値だけで施策を判断せず、売上への接続、顧客接点の蓄積、将来的な商談化への貢献も含めて評価することが、最終的な成功につながります。
BtoBマーケティング目標設定でよくある失敗
BtoBマーケティングの目標設定において、多くの企業が陥りがちな失敗パターンが存在します。これらの失敗を事前に認識し、回避することで、より効果的で売上貢献につながるマーケティング活動を実現できます。
リード数だけを目標にする
BtoBマーケティング目標設定で最もよくある失敗の一つは、リード数だけを目標にしてしまうことです。リード数の増加は一見ポジティブに見えますが、それが質の低いリードばかりであれば、商談化や受注には繋がりません。結果として、マーケティング部門は「目標達成」となる一方で、営業部門は「質の悪いリードばかりで、売上につながらない」と不満を抱え、部門間の連携が悪化します。テクロは「KPI達成にとどまらず、売上(KGI)につながる設計で成果を創出」を重視しています[1]。
KGIとKPIがつながっていない
KGIとKPIが適切に連動していない目標設定も、よくある失敗です。例えば、KGIが売上目標なのに、KPIが「WebサイトのPV数」や「SNSのフォロワー数」といった、直接売上に結びつきにくい指標に終始してしまうケースです。これでは、KPIを達成してもKGIが伸びず、マーケティング活動の事業貢献度が見えにくくなります。BtoBマーケティング KGIとKPIは、常に一本の線で結ばれている必要があります。
受注率・商談化率の定義が曖昧
受注率や商談化率といった重要な転換率の定義が曖昧なことも、目標設定の失敗につながります。例えば、「商談」の定義が、情報収集レベルの企業も含めるのか、具体的な課題を持つ企業に限定するのかで、商談化率の数値は大きく変わります。同様に、受注率の分母を「全商談」とするのか「有効商談」とするのかでも、算出結果が変動します。定義が不明確だと、正確な現状分析や目標達成状況の評価ができず、改善策も的外れになる可能性があります。
現状の転換率をそのまま使い、非現実的な目標になる
過去の転換率(アポ率、有効商談率、受注率など)をそのまま目標設定に用いると、非現実的なリード数目標が算出されることがあります。特に、現在の転換率が低い場合、例えば「年間25社受注するために、現状の転換率だと10,000件のリードが必要」といった過大な目標が設定され、マーケティング部門に大きな負担をかける結果となります。テクロの具体例でも示されたように、ファネル全体で改善目標(ストレッチ目標)を設定し、各部門が転換率向上に貢献することで、現実的なリード獲得目標に調整することが重要です。
改善施策のないストレッチ目標を置く
ストレッチ目標は、挑戦的な目標を設定することで組織全体のパフォーマンス向上を促しますが、具体的な改善施策が伴わないストレッチ目標は単なる絵空事に終わります。目標だけを高く設定しても、それを達成するための具体的なアクションプランがなければ、チームは途方に暮れてしまい、モチベーションの低下につながります。目標と施策は常にセットで考える必要があります。
チャネル別のリード品質を無視する
SEO、広告、ウェビナーなど、リード獲得チャネルによって顧客の検討度合いやリード品質は大きく異なります。この違いを無視し、全てのチャネルのリードを同じ品質として扱う目標設定は、商談化率や受注率の予測精度を低下させます。チャネルごとの特性を理解し、個別の商談化率・受注率を考慮した上で目標を設定することが重要です。
営業・IS・マーケティングの目標が分断されている
BtoBマーケティングの目標設定において、営業、インサイドセールス(IS)、マーケティングの各部門がそれぞれ独立した目標を持ち、連携が分断されている状態は、最も根本的な失敗の一つです。部門間の連携不足は、リードの引き渡し、情報共有、顧客へのアプローチ方法などに齟齬を生じさせ、ファネル全体での顧客体験を損ない、最終的な受注機会を逃します。テクロは「売上成長には、リード獲得だけでなく商談・受注まで見据えた設計が不可欠」と位置づけており[1]、部門連携の重要性を強調しています。
成果が出る前に施策を止めてしまう
BtoBマーケティング施策は、特にコンテンツマーケティングやSEOなど、成果が出るまでに時間がかかるものが多いのが特徴です。短期的な成果が出ないからといって、すぐに施策を止めてしまうことは、投資が無駄になるだけでなく、将来的な大きな成果を得る機会を失うことにつながります。施策ごとに適切な評価タイミングを設定し、中長期的な視点を持って運用することが、BtoBマーケティング目標達成には不可欠です。
BtoBマーケティング目標を運用・改善する方法
設定したBtoBマーケティング目標は、一度設定したら終わりではありません。継続的に運用し、定期的に実績を評価し、必要に応じて改善していくサイクルを回すことが、KGI達成には不可欠です。
月次で確認する指標
BtoBマーケティング目標を効果的に運用するためには、月次で定期的に確認すべき指標を明確にすることが重要です。これにより、短期的な進捗を把握し、早期にボトルネックを発見・改善できます。
- リード数:月間の新規リード獲得数。
- MQL数、SQL数:マーケティング・営業へ連携された質の高いリード数。
- アポ率:リードからアポにつながった割合。
- 有効商談率:アポから有効商談につながった割合。
- 受注率:有効商談から受注につながった割合。
- CPA(Cost Per Acquisition):リード1件あたりの獲得コスト。
- 商談単価:商談1件あたりのコスト。
これらの指標を毎月確認し、目標値との差分を把握することで、どこに問題があるのかを早期に特定できます。
四半期で確認する指標
月次指標に加え、四半期ごとに確認すべき指標を設定することで、より中長期的な視点での改善や戦略の見直しが可能になります。
- チャネル別商談化率、チャネル別受注率:各リード獲得チャネルの貢献度を評価。
- ターゲット企業率:獲得したリードや商談が、設定したターゲット企業にどれだけ合致しているか。
- 施策別ROI(Return On Investment):各マーケティング施策の投資対効果。
- 平均受注単価:1案件あたりの平均単価の推移。
- 継続率(リテンションレート):顧客の継続利用状況。
これらの四半期指標は、マーケティング戦略全体の見直しや、新たな施策導入の判断材料となります。
目標と実績の差分から改善する
BtoBマーケティング目標の運用と改善は、目標と実績の差分を常に確認し、そこから改善サイクルを回すことが基本です。
- 差分確認:月次・四半期で、目標に届いていない指標を確認します。
- ボトルネック特定:どのファネル(リード獲得、アポ化、商談化、受注)で落ち込みが大きいかを見て、問題が発生している段階を特定します。
- 原因仮説化:ボトルネックとなっているファネルでなぜ目標未達になったのか、具体的な原因を仮説として立てます(例:リード数が足りないのはCVRが低いから、アポ率が低いのはリードへの連絡が遅いから、など)。
- 改善施策設定:仮説に基づき、具体的な改善施策を設定します(例:CVR改善のためにLPをA/Bテストする、初回接触速度を上げるためにISチームを強化する、など)。
- 再検証:設定した改善施策を実施し、次月・次四半期でその効果を再検証します。
このPDCAサイクルを継続的に回すことで、BtoBマーケティング活動は常に最適化され、最終的なKGI達成へと近づいていきます。
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テクロが行う支援内容・料金プラン・制作事例や導入実績などをまとめています。BtoBマーケティングに課題を感じている方はぜひご覧ください。
【こんな方におすすめ】
- 社内でSEOを任せられる人がいない
- リソースが足りない
- SEOの始め方がわからない
- 受注に繋げる方法がわからない
BtoBマーケティングの目標設定に関する具体的なご相談や、KGI・KPI設計のテンプレートにご興味のある方は、ぜひテクロの資料をご確認ください。
BtoBマーケティング目標設定に関するよくある質問
BtoBマーケティングの目標設定について、頻繁に寄せられる疑問にQ&A形式で回答します。読者の皆さんの理解を深める一助となれば幸いです。
BtoBマーケティングの目標は何を設定すべきですか?
BtoBマーケティングの目標は、最終的な事業目標である「売上」や「受注数」をKGIとして設定し、それを達成するための中間指標として、リード数、MQL数、SQL数、アポ数、有効商談数、受注率などのKPIを設定すべきです。売上目標から逆算して、各フェーズでの具体的な数値目標を定めることが重要です。
KGIとKPIはどのように分ければよいですか?
KGIは「最終的に達成したい成果」であり、売上や受注数などのトップライン目標です。一方、KPIは「KGI達成のために管理する中間指標」であり、リード獲得数、商談数、転換率など、KGIに至るプロセスを評価するものです。両者を明確に分け、KGIにKPIがどのように貢献するかを論理的に接続することが重要です。
売上目標から必要リード数を逆算する方法は?
売上目標から必要リード数を逆算するには、以下の基本式を用います。 必要受注数=売上目標 ÷ 平均受注単価 必要有効商談数=必要受注数 ÷ 受注率 必要アポ数=必要有効商談数 ÷ 有効商談率 必要リード数=必要アポ数 ÷ アポ率 各フェーズの転換率(受注率、有効商談率、アポ率)には、過去の実績値やストレッチ目標を設定します。
MQLとSQLの違いは何ですか?
MQL(Marketing Qualified Lead)は、マーケティング活動によって関心が高まり、営業部門に引き渡す準備ができたリードを指します。一方、SQL(Sales Qualified Lead)は、営業部門がアプローチすべきと判断し、具体的な商談に進めるリードを指します。テクロではMQLを「年商5億円以上、かつ従業員30人以上の企業」、SQLを「リソースまたはマーケティング成果に課題がある企業」と定義しています。
有効商談とは何ですか?
有効商談とは、テクロが具体的な提案を行える商談であり、顧客側にも明確な課題意識があり、自社サービスがその課題解決に貢献できる可能性が高いと判断される商談を指します。単なる情報収集やターゲット外の企業との商談は含みません。
受注率は何を分母にすべきですか?
受注率の分母は、社内で明確に定義を揃えることが重要です。テクロでは「有効商談」を分母にすることで、より質の高い商談からの受注率を評価しています。分母を「全商談」にするのか「提案済み商談」にするのかで、算出結果や必要リード数が大きく変わるため、事前に合意形成が必要です。
リード数と商談数のどちらを重視すべきですか?
リード数と商談数の両方をバランス良く重視すべきです。リード数はマーケティング活動のボリュームを示す重要な指標ですが、商談数、特に有効商談数は売上に直結する可能性が高い指標です。リードの「量」だけでなく「質」も重視し、いかに多くのリードを有効商談に転換できるかがBtoBマーケティングの成功を左右します。
SEOや広告などチャネル別の目標はどう決めますか?
SEOや広告など、リード獲得チャネルごとに顧客の検討度合いやリード品質が異なるため、それぞれのチャネルに合わせた目標を設定すべきです。チャネルごとに期待される商談化率や受注率を考慮し、リード獲得数だけでなく、CPAやROIなどの指標も見て、役割分担を明確にすることが重要です。
目標未達の場合は何を見直すべきですか?
目標未達の場合は、リード数、アポ率、有効商談率、受注率、平均単価のいずれのファネルで問題が発生しているのかを特定し、ボトルネックを改善します。例えば、リード数が足りなければ流入数やCVRを、アポ率が低ければ顧客課題の顕在化や初回接触速度を見直すなど、具体的な原因に応じた施策を講じます。
BtoBマーケティングの目標はどのくらいの頻度で見直しますか?
BtoBマーケティングの目標は、月次で短期的な進捗を確認し、四半期ごとに中長期的な視点で見直すのが一般的です。市場環境や競合の変化、自社の実績データに基づいて、必要に応じて柔軟に目標を修正・調整することが、常に最適化されたマーケティング活動を維持するために重要です。
まとめ|BtoBマーケティングの目標設定は売上から逆算し、ファネル全体で改善する
BtoBマーケティングにおいて、成功への道を切り開くためには、精緻な目標設定が不可欠です。本記事で解説したBtoBマーケティングの目標設定における重要ポイントを再確認し、売上からの逆算とファネル全体の改善の意義をまとめます。
まとめ
BtoBマーケティングの目標設定は、単なるリード数やPVを追うのではなく、売上目標から逆算することが最も重要です。KGI(売上、受注数)とKPI(リード数、商談数、アポ数など)を明確に分け、それぞれがどのように最終目標に貢献するのかを論理的に接続する必要があります。
テクロでは、この逆算の過程で、マーケティングだけでなく、インサイドセールス・営業を含めたファネル全体に改善目標を置くことを推奨しています。アポ率、有効商談率、受注率といった各段階の転換率を改善するための具体的な施策をセットで考えることで、全体の効率を高め、リード獲得目標を現実的な数値に調整できます。
また、AIツールが普及した現代においては、顧客が自身の課題をより深く理解しやすいような情報発信や、多様なチャネルを活用した顧客接点の設計も目標達成に不可欠です。目標は下限・ベース・ストレッチの3段階で設定し、未達時には、どのファネルでボトルネックが起きているのかを特定し、データに基づいた改善策を講じることが重要です。
テクロ株式会社は2016年以来BtoBマーケティング支援を行っています。主にオウンドメディア・コンテンツマーケティングを中心に、昨今はAI検索への対策としてLLMO対策のご支援を行っています。BtoBマーケティングの目標設定やKGI・KPI設計でお悩みの方は、ぜひ一度テクロにご相談ください。
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よくある質問
なぜBtoBマーケティングで目標設定がそんなに重要なのでしょうか?
BtoBマーケティングにおける目標設定は、事業の羅針盤となり、施策の優先順位を明確にするために不可欠です。明確な目標がなければ施策は場当たり的になり、経営目標との乖離が生じてビジネスの成長を阻害する可能性があります。これにより、限られたリソースを最適に配分し、営業部門との連携を強化してマーケティングの貢献度を明確に説明できるようになります。
BtoBマーケティングにおけるKGIとKPIは具体的に何が違うのですか?
KGI(重要目標達成指標)は売上や受注数など、企業や事業が最終的に達成したい成果を示す指標です。一方、KPI(重要業績評価指標)はリード数や商談数など、KGIを達成するための中間プロセスを評価・管理する指標を指します。KGIとKPIを分けて考えることで、リード数が増えても売上が伸びないといった問題を避け、各施策が最終目標にどう貢献するかを明確にできます。
BtoBマーケティングの目標は、どうやって売上目標から逆算して設定するのですか?
BtoBマーケティングの目標設定では、最終的な売上目標から必要な受注数、商談数、アポ数、リード数を逆算する考え方が重要です。具体的には、「売上目標 ÷ 平均受注単価 = 必要受注数」を起点に、各ファネルの転換率(受注率、有効商談率、アポ率など)を用いて段階的に目標値を算出します。この売上起点のアプローチにより、マーケティング活動が事業全体のKGI達成に直接貢献するKPI設計が可能です。
設定したBtoBマーケティング目標が未達だった場合、どこを見直せば良いですか?
目標が未達だった場合、リード数、アポ率、有効商談率、受注率、平均単価といったマーケティングファネルのどの段階にボトルネックがあるのかを特定することが重要です。KPIツリーを活用して各指標を階層的に整理し、課題となっているプロセスを見つけ出します。そこに対して具体的な改善施策を講じることで、目標達成に向けた効果的な見直しが可能になります。
参考文献
- KPI達成への意識 — テクロ株式会社(2026)
- Gartner Predicts Search Engine Volume Will Drop 25% by 2026, Due to AI Chatbots and Other Virtual Agents — Gartner(2023)









