オウンドメディアの構築・運用の費用は?項目別の相場を徹底解説
![](https://techro.co.jp/wp-content/uploads/2023/09/charlesdeluvio-Lks7vei-eAg-unsplash-4_R.png)
オウンドメディアを構築・運用するには、人員や外注などのリソースを調達するための費用がかかります。
「構築から運用までの費用相場がわからないから、なかなか導入に踏み切れない」と感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、オウンドメディアの構築・運用にかかる費用について解説します。
これからオウンドメディアを始めようと検討している方、制作会社に依頼したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
なお、テクロ株式会社では「【BtoBのリード獲得に繋がる】コンテンツマーケティング施策の始め方」を公開しています。
BtoBマーケティングの全体像や施策の優先度、施策の成功パターンなどを凝縮しています。
ダウンロードは無料なので、ぜひ活用してください。
目次
企業におけるオウンドメディアの役割
オウンドメディア(Owned Media)とは、企業自身が所有して運営するメディアのことを指します。
自社の製品やサービスに関するコンテンツを発信することでユーザーに有益な情報を与えられると共に、自社のブランド醸成に役立つ手段です。
具体的なオウンドメディアの役割は以下の通りです。
- 専門性や信頼性を高められる
- ブランドイメージの形成
- 集客とリードジェネレーションができる
それぞれどのような役割を担っているのか、詳しく解説します。
関連記事:オウンドメディアの意味とは?役割とスムーズな運用方法を紹介
専門性や信頼性を高められる
オウンドメディアは、企業の専門性や信頼性を高めるための役割を持ちます。
オウンドメディアでは専門家やリーダーたちが記事やコラムを執筆し、読者に有益な情報を提供可能です。
例えば、化粧品を取り扱う企業がオウンドメディアを運営する場合、化粧品に関する情報を発信することでユーザーからの信頼を高められます。
企業は特定の分野での知識や経験をアピールできるため、顧客からの信頼度の向上が狙えます。
ブランドイメージの形成
オウンドメディアは、企業のブランドイメージを形成する上でも重要な役割を果たします。
企業が自らのビジョンや価値観、社会的責任などについて発信することで、顧客は企業に対して共感や好意を抱くようになります。
また、オウンドメディアは広告主体ではないため、より中立的な情報提供が可能です。
広告の要素が強くなると、ユーザーはコンテンツに関して必ずしもプラスのイメージを持たない可能性があります。
オウンドメディアでは広告要素を少なくしてユーザーへ情報を発信できるため、自社の魅力・意義を自由にアピールできるでしょう。
なお、オウンドメディアによるブランディングについては、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:オウンドメディアでブランディングするメリットや可能性とは?成功事例と併せて解説
集客とリードジェネレーション
オウンドメディアは、集客とリードジェネレーションにも貢献できます。
リードジェネレーションとは見込み顧客を獲得するためのマーケティング活動です。
オウンドメディアでは、SEOやSNS活用などの手法を用いて多くの人々に情報を届けられます。
よって新たなリード獲得や育成が可能です。
オウンドメディアを通じて見込み顧客を獲得することで、売上アップを期待できるでしょう。
なお、リードジェネレーションについては、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:リードジェネレーションとは?見込み顧客を効果的に獲得する方法を解説
オウンドメディアの立ち上げにかかる主な制作費用
オウンドメディアを立ち上げるためには、コンテンツを整えるために準備が必要です。
また、オウンドメディアの運営には人員リソースを手配するためのコストがかかります。
オウンドメディアを立ち上げるための費用として、以下の項目を確認しましょう。
- 戦略設計費
- サイト設計費用
- デザイン費用
- コーディング費用
ターゲットや事業の枠組みを決める「戦略設計費」
設計戦略費とは、目的やコンセプトなど、オウンドメディアの枠組みを決めるときに必要な費用です。
具体的には、以下のポイントを検討します。
- 運用の目的
- ターゲット
- 集客方法
- コンセプト
マーケティングのノウハウがある場合は、自社で設計戦略を実施できます。
しかし、設計戦略はオウンドメディア構築の中でももっとも重要なポイントです。
経験や知識、ノウハウが少ない状態で戦略設計を行うと、適切な設計ができず、成果が見込めないリスクがあります。
そのため、よほど自信がない限り、制作会社に依頼するのがおすすめです。
外部の制作会社は専門ノウハウを有しているため、優れたコンテンツを制作できます。
SEOの成否を決めるサイト構造を決める「サイト設計費」
サイト設計費は、サイト全体のサイトマップやワイヤーフレームを設計するための費用です。
企画やディレクション費に含まれている場合もあれば、別に項目が設定されていることもあります。
サイト設計の目的はWebサイトのテーマやコンテンツの方向性をあらかじめ設定しておき、ユーザーや検索エンジンのクローラーにとって分かりやすくすることです。
サイトの設計はWebサイトの土台となるもので、しっかりしたサイト設計をすることがオウンドメディアの成功につながります。
企業ブランドを左右する「デザイン費」
デザイン費は、オウンドメディアのサイトデザインを決めるために必要な費用です。
最近ではWordPressなどのCMSによって、費用を抑えたサイトデザインが可能です。
プログラミングの知識も不要なので、テンプレートなどを使えば初心者でも見栄えの良いWebサイトを作れます。
しかし、オリジナリティを出したいなら、プロに依頼して納得のいくデザインに仕上げてもらう方が良いでしょう。
オウンドメディアのデザインから得られる情報によって企業ブランドの印象は左右されるため、慎重に決めていきましょう。
デザインを実装する「コーディング費」
コーディングとは、デザインや機能などをサイトに実装するために、プログラミング言語を使ってソースコードを作成することです。
コーディング費は、WordPressなどのCMSを使えば抑えられます。
しかし、オウンドメディアで成果を出すなら、CMSを使う場合でも、機能を充実させるためにプラグインなどを使ったカスタマイズは必要です。
CMSのカスタマイズには専門的な知識が必要で、ノウハウがない場合は非常に難しいでしょう。
そのため、制作会社に依頼するのがおすすめです。
オウンドメディアの立ち上げ費用の相場
次に、オウンドメディア立ち上げにかかる以下の4つの費用の相場について解説します。
- 戦略設計費
- サイト設計費
- デザイン費
- コーディング費
戦略設計費・サイト設計費
戦略設計費・サイト設計費の相場は5〜30万円前後です。
CMSを使った場合は安くなりますが、オリジナルデザインでページ数が増えてくると、金額は高くなります。
また、CMSを使用する場合、制作会社によってはアカウント取得やCMS設定にかかる費用を「初期費用」として料金設定している制作会社もあります。
デザイン費・コーディング費
デザイン費・コーディング費の相場は15〜100万円前後です。
戦略設計費・サイト設計費と同様に、CMSを使用する場合は安くなり、オリジナルデザインにする場合やページ数が多くなる場合は高くなります。
場合によっては、数百万円かかることもあるでしょう。
また、別途SEO対策を依頼する場合も、追加料金が必要です。
しかし、費用を気にし過ぎて納得のいかないデザインで妥協してしまうと、思ったような成果につながらない可能性があります。
ユーザーの目に触れる部分なので、費用を惜しまず、納得のいく仕上がりを目指すのが良いでしょう。
オウンドメディアの立ち上げ費用を安く抑える方法
ここまで見てきたように、オウンドメディアの構築を制作会社に依頼する場合、多額の費用が必要です。
しかし、オウンドメディアに充てられる予算にも限りがあるため、無駄な費用はカットしたいですよね。
そこでここからは、オウンドメディアの構築にかかる費用を抑えるポイントを3つ紹介します。
どの部分を外注するか明確にする
まずは「どの部分を外注するか」を明確にしましょう。
社内にノウハウがある場合は、自社で賄った方が費用を抑えられます。
例えば、社内にマーケティングチームがいる場合や従業員に記事執筆の担当者がいれば、コンテンツ作成の内製化が可能です。
サイト制作から戦略立案を外部に任せて、コンテンツ制作を内製化すれば費用を抑えられる場合があります。
ただし、自社で賄う部分の負担が大きすぎて、日常の業務に影響が出ないように注意してください。
複数の制作会社に見積もりを依頼する
多くの制作会社は、無料で見積もりを出してくれます。
そのため、外注する部分が決まったら、複数社に見積もりを出すことをおすすめします。
見積もりを見るときには、どこまでの作業が料金に含まれているか、具体的な内容をチェックしましょう。
例えば、
- デザイン
- コーディング
- 記事制作
- 運用後のサポート
不明点は契約前に質問し、解決しておくと両者の思い違いをなくして契約後のトラブルを防げます。
契約書を比較して、もっともコストパフォーマンスが良いと思う制作会社を選びましょう。
クラウドソーシングサービスを利用する
クラウドソーシングサービスを利用することで、運用にかかる費用を抑えられます。
記事制作であれば、1記事あたり1,000円~1万円程度で依頼することも可能です。
ただし、
- ライターのスキルによって品質に差が出る
- 信頼関係が築きにくい
というデメリットがあります。
そのため、社内に担当者を設けて、納品の度にクオリティをチェックするようにしましょう。
オウンドメディアの運用にかかる費用
次に、オウンドメディアの運用に必要な費用を4つ紹介します。
- サイト維持費
- 分析調査費
- マーケティング費
- コンテンツ制作費
サイト維持費
サイト維持費は、オウンドメディアを運用するうえで継続的にかかる費用です。
主に以下の2種類があります。
- サーバー代:初期費用や月額利用料が必要。相場は初期費用が2万円程度、月額利用料が500~5,000円。
- ドメイン代:ドメインを取得する際にかかる費用で、1年ごとの更新が必要。相場は年間100~数千円。
サイト維持費は月額換算すると、1か月あたり数千円~1万円程度必要です。
ただし、競争率の高い人気のドメインを取得する場合はドメイン代が高額となるため注意しましょう。
年間10万円を超えるようなドメインも存在します。
マーケティング費
運用におけるマーケティング費とは、市場調査やキーワード選定、コンテンツの内容などに必要な費用です。
相場は、10〜30万円程度です。
専用ツールや各種分析手法など、専門的な方法を用いて実施します。
集客方法やコンテンツの発信方法などノウハウがなく、方針が決められない場合は外部の会社に考えてもらうこともできます。
分析調査費
オウンドメディアで成果を出すには、分析と改善を繰り返すことが非常に重要です。
分析調査費とは、SEOやCVR改善など、オウンドメディアの効果を高めるために必要な費用です。
運用面において特に力を入れたい部分なため、予算は多めに確保しておくことをおすすめします。
一般的な相場は、マーケティング費と合わせて月額10~30万円です。
なお、分析調査は、制作会社に依頼する場合も、一任してしまうのはおすすめしません。
必ず社内に担当者を設けて、連携しながら進めましょう。
そのため、外注費に加え、社内の人件費も必要です。
コンテンツ制作費
コンテンツ制作費とは、記事や動画などのコンテンツを作る際に必要な費用です。
記事コンテンツの場合、相場は1記事1~5万円です。
インタビュー記事や専門家の監修が必要な場合は、単価は高くなります。
また、動画コンテンツの場合、最大で1本20万円程度になることもあります。
コンテンツの種類によって費用が変わることを頭に入れておきましょう。
ただし、1度作成したコンテンツは資産です。
定期的な情報の更新は必要ですが、1度公開してしまえば半永久的な集客装置となります。
そのため、ある程度費用をかけて良質なコンテンツを作っておいた方が、長期的に見ると費用対効果が高くなります。
見落としがちな費用も忘れずに
オウンドメディア構築・運用にあたり、以下のような見落としがちな費用も忘れないようにしましょう。
- レンタルサーバー代
- 自社担当スタッフの人件費
- 取材や撮影にかかる費用
自社サーバーがない場合は、レンタルサーバー代が必要です。
コンテンツの制作・更新を自社で行う場合、自社の担当スタッフの人件費がかかります。
外注に比べると費用を抑えられますが、まったくかからないわけではありません。
また、コンテンツ制作にあたって取材や撮影を伴う場合は、現場への交通費や機材費などの費用がかかります。
細かい費用で見落としがちですが、予算化しておくことで、余裕を持った運用ができるでしょう。
費用対効果早見表で投資回収期間を把握
オウンドメディアの立ち上げに投じた費用はオウンドメディアによって生じる利益で回収する必要があります。
投資を回収できたかどうかを把握するためには、「費用対効果早見表」を使うことがおすすめです。
費用対効果早見表とは、オウンドメディアの立ち上げにかかった費用(初期費用)をどれだけの期間で回収できるか整理するための一覧表です。
例えば、以下のように初期費用が120万円、受注獲得1件あたり35万円の商材があったと仮定します。
初期費用 | 120万円 |
受注1件あたり | 売上35万円 |
【費用対効果早見表】
1年目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 合計 | |
月額費用(万円) | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 480 | |
リード獲得数(件) | 0 | 2 | 4 | 6 | 8 | 10 | 12 | 14 | 16 | 18 | 20 | 22 | 132 | |
受注数(件) | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 66 | |
粗利益(万円) | 0 | 35 | 70 | 105 | 140 | 175 | 210 | 245 | 280 | 315 | 350 | 385 | 2,310 | |
2年目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 合計 | |
月額費用(万円) | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 820 | |
リード獲得数 | 24 | 26 | 28 | 30 | 32 | 34 | 36 | 38 | 40 | 42 | 44 | 46 | 420 | |
受注数(件) | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 210 | |
粗利益(万円) | 420 | 455 | 490 | 525 | 560 | 595 | 630 | 665 | 700 | 735 | 770 | 805 | 7,660 |
表の例では初期費用および毎月の粗利益、月額費用を数値化することで初期費用がどれだけの期間で利益として回収できたかを測定します。
1年目・2年目と作って、長期的に回収できそうか確認しましょう。
上記の場合、初期費用の120万円を回収するためには120万円以上の売上をあげる必要がありますが、5月の時点で累計売上が140万円となり、初期費用を回収できます。
上記のように早見表を制作することで、投資を回収できるかどうか判定でき、立ち上げを進めるべきか判断できるでしょう。
また、早期に投資を回収できた場合、さらなる投資でオウンドメディアの新しい事業も立ち上げることが可能です。
何をKPIにするかによって、投資を回収できる時期も変わってくることは注意しましょう。
初期費用をかけすぎてしまうと回収時期が延びてしまう
そして、初期費用をかけすぎてしまうと、回収が遠のき、運営も厳しくなってしまいます。
理想としては、少ない初期費用でオウンドメディアを立ち上げて一定の効果を出すことです。
必要最低限の機能とリソースを集めて、スモールスタートを意識しましょう。
少ない初期費用でオウンドメディアを立ち上げ、徐々に追加投資でオウンドメディアを改善するといった運用方法をしましょう。
オウンドメディアの費用に関する注意点
最後に、オウンドメディアの費用に関する注意点を6つ紹介します。
- 委託費用が安い制作会社はサポート内容を要チェック
- 外注する工程によって費用が大きく変わる
- 自社構築・運用でも費用はかかる
- 長期的な視点を持つ
- 自社で立ち上げて運用するのが必ずしも安いとは限らない
- 予算が足りない場合は補助金の活用も検討する
委託費用が安い制作会社はサポート内容を要チェック
委託費用が安いことだけを理由に、制作会社を決めてしまうことはおすすめしません。
理由は、サポート内容が充実していないことがあるからです。
例えば「WordPressのテンプレートを使ってオウンドメディアを構築するが、デザインや機能の細かい部分は対応できない」といった形です。
また運用面は、こまめなコミュニケーションが取れず、自社の要望を十分に反映してもらえないケースもあります。
費用面も大切ですが、「技術的なサポートやアドバイスが受けられるか」という点にも着目してください。
外注する工程によって費用が大きく変わる
オウンドメディアの構築や運用は、外注する工程によって費用が大きく変わります。
オウンドメディアの費用相場に幅があるのは、自社で賄える工程や用意できる予算などの状況が企業ごとに異なるため、平均額を算出しにくいことが理由です。
例えば、自社にオウンドメディアやWebマーケティングのノウハウがない場合、トータル的にサポートしてくれる制作会社を検討すべきでしょう。
この場合では、毎月まとまった額の費用が発生します。
一般的にマーケティングやコンテンツ制作、分析調査などのトータル的なサポートを受ける場合、少なくとも月額30万円程度は必要です。
一方で、自社にオウンドメディアやWebマーケティングのノウハウがある場合、セキュリティや顧客情報管理などの保守だけで済むこともあります。
この場合だと、
- サーバー維持費
- CMS利用料
- 自社担当スタッフの人件費
に加え、最低限の外注費だけでオウンドメディア運用が可能です。
このように、外注する工程によってオウンドメディアにかかる費用は大きく変わります。
まずは自社のノウハウや人的リソースを明らかにし、現状を整理しましょう。
それから、自社で賄って費用を抑える部分と、コストをかけてプロに任せる工程を決めると、効率的な予算設計ができます。
自社構築・運用でも費用はかかる
オウンドメディアを自社で構築・運用する場合でも費用は必要です。
社員の人件費はもちろん、外部に依頼して人材教育を実施する場合はコンサルティング費もかかってきます。
また、通常の業務に加えてオウンドメディアに関する業務が増えるため、社内リソースを圧迫する可能性もあります。
そのため、自社で賄う場合もある程度の予算と人的リソースを確保しておきましょう。
自社で立ち上げて運用するのが必ずしも安いとは限らない
自社でオウンドメディアを立ち上げて運用しても、外注よりコストを抑えられるとは限りません。
自社でオウンドメディアに関するノウハウを有している場合、「内製化してコストを安価に済ませたい」と思うでしょう。
しかし、重要なのはオウンドメディアを運用して自社の目的を達成することです。
コストを抑えられても、結果が出なければ元も子もありません。
また、オウンドメディアの構築・運用には、多くのリソースが必要です。
人的リソースに余裕があれば問題ありませんが、兼任するスタッフが増えてしまうと、普段の業務に支障が出ることも考えられます。
場合によっては、外注することでクオリティを担保し、オウンドメディアの立ち上げや運用にかかるコストを削減することも可能です。
適正価格や相場、自社のリソースなど材料にして、入念に検討しましょう。
長期的な視点を持つ
オウンドメディアは短期的に成果を出すことには向いていません。
サイト設計から始める場合、半年〜1年程度時間が必要です。
そのため、長期的な運用を見越して予算を組んでください。
しっかりと計画が練れていればじわじわと流入数が伸びていき、最終的に大きな成果につながるでしょう。
予算が足りない場合は補助金の活用も検討する
国や自治体の補助金を活用すれば、オウンドメディアにかかる費用を抑えられます。
オウンドメディアに活用できる補助金は以下の通りです。
補助金名・助成金名 | 補助額・助成額 | 補助率・助成率 |
IT導入補助金(通常枠) | 5〜450万円 ※プロセス数の要件によって補助額が異なる |
対象経費の1/2まで |
小規模事業者持続化補助金(一般型) | 上限50万円 ※インボイス特例の要件を満たしている場合は上記にプラス50万円 |
対象経費の2/3まで |
働き方改革推進支援助成金 | 100〜730万円 ※目標や条件によって異なる |
以下のいずれか低い方の額 ①成果目標1〜3の上限額および賃金加算額の合計額 ②対象経費の合計額×補助率3/4 ※常時使用する労働者数が30人以下かつ、支給対象の取り組みで6〜9を実施する場合で、その所要額が30万円を超える場合の補助率は4/5 |
事業再構築補助金(成長枠) | 従業員数20人以下:上限2,000万円 21人~50人以下:上限4,000万円 51人~100人以下:上限5,000万円 101人以上:上限7,000万円 |
中小企業の場合は1/2(大規模な賃上げを行う場合 2/3) 中堅企業の場合は1/3(大規模な賃上げを行う場合 1/2) |
ものづくり補助金 | 従業員数5人以下:上限100万円~750万円 6人~20人:上限100万円~1,000万円 21人以上:上限100万円~1,250万円 |
中小企業:1/2 小規模事業者:2/3 |
地方自治体や団体の補助金・助成金 | 各々異なる ※市町村や商工会議所、公益法人のホームページなどを確認 |
各々異なる ※市町村や商工会議所、公益法人のホームページなどを確認 |
オウンドメディアなどのホームページ制作は広報活動、販売支援、業務効率化の取り組みとして、補助金の要件に該当します。
補助金、助成金ともに返還が不要な給付金なので、審査に通れば足りない予算を補うことが可能です。
ただし、申請すればすべての事業者に対して給付されるものではありません。
一定の要件を満たす事業者だけが申請でき、申請書を提出して、審査に通ることで給付されます。
また、補助金の給付は事業化完了し、必要書類がすべて提出された後に行われます。
補助金が給付されるより前に事業に関する支払いを立て替えておく必要があるので、立て替え資金を準備しておかなければならない点に注意してください。
まとめ:オウンドメディアの立ち上げにかかる費用を把握して効率的な運用をしよう!
オウンドメディアを立ち上げる際には、できるだけ費用を抑えることがポイントです。
さまざまな費用がかかるため、費用対効果早見表を作成し、どれくらいで回収できそうか確認するのがおすすめです。
高額に感じるかもしれませんが、「長期的な投資」と考えましょう。
自社の目的を達成できそうか考えながら、立ち上げるか考えてください。
オウンドメディアを立ち上げる際には、注意点にも気をつけましょう。
なお、テクロ株式会社では「【BtoBのリード獲得に繋がる】コンテンツマーケティング施策の始め方」を公開しています。
BtoBマーケティングの全体像や施策の優先度、施策の成功パターンなどを凝縮しています。
ダウンロードは無料なので、ぜひ活用してください。