オウンドメディアの構築・運用の費用は?項目別の相場を徹底解説

オウンドメディアを構築・運用するには人員や外注などのリソースを調達するための費用がかかります。
「構築から運用までの費用相場がわからないから、なかなか導入に踏み切れない」と感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、以下の通りオウンドメディアの構築・運用にかかる費用について以下をメインに解説します。
- オウンドメディア立ち上げのポイント
- オウンドメディアの立ち上げにかかる主な制作費用
- オウンドメディア運用にかかる費用
- 構築・運用にかかる費用の注意点
これからオウンドメディアを始めようと検討している方、制作会社に依頼したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
企業におけるオウンドメディアの役割
オウンドメディア(Owned Media)とは、企業自身が所有して運営するメディアのことを指します。
自社の製品やサービスに関するコンテンツを発信することでユーザーに有益な情報を与えられると共に、自社のブランド醸成に役立つ手段です。
具体的なオウンドメディアの役割は、以下の通りです。
- 専門性や信頼性を高められる
- ブランドイメージの形成
- 集客とリードジェネレーションができる
それぞれどのような役割を担っているのか、詳しく解説します。
専門性や信頼性を高められる
オウンドメディアは、企業の専門性や信頼性を高めるための役割も持ちます。
オウンドメディアでは専門家やリーダーたちが記事やコラムを執筆し、読者に有益な情報を提供可能です。
例えば、化粧品を取り扱う企業がオウンドメディアを運営する場合、化粧品に関する情報を発信することでユーザーからの信頼を高められます。
企業は特定の分野での知識や経験をアピールできるため、顧客からの信頼度の向上が狙えます。
ブランドイメージの形成
オウンドメディアは企業のブランドイメージを形成する上でも重要な役割を果たします。
企業が自らのビジョンや価値観、社会的責任などについて発信することで、顧客は企業に対して共感や好意を抱くようになります。
また、オウンドメディアは広告主体ではないため、より中立的な情報提供が可能です。
広告の要素が強くなると、ユーザーはコンテンツに関して必ずしもプラスのイメージを持たない可能性があります。
オウンドメディアでは広告要素が少なくユーザーへ情報を発信できるため、自社の魅力・意義を自由にアピールできるでしょう。
集客とリードジェネレーション
オウンドメディアは、集客とリードジェネレーションにも貢献できます。
リードジェネレーションとは見込み顧客を獲得するためのマーケティング活動です。
オウンドメディアではSEOやSNS活用などの手法を用いて多くの人々に情報を届けられます。
よって新たなリード獲得や育成が可能です。
オウンドメディアを通じて見込み顧客を獲得することで売上アップを期待できるでしょう。
リードジェネレーションについては、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:リードジェネレーションとは?見込み顧客を効果的に獲得する方法を解説
オウンドメディア立ち上げのポイント
オウンドメディアを立ち上げるには組織として戦略的な運営を計画する必要があります。
オウンドメディアを立ち上げる際のポイントとして、以下の事項をチェックしましょう。
- 事業での位置付け、役割を決める
- ペルソナを設定する
- 運用体制を整える(内製・外注)
- 初期コストはできるだけ抑える
これらをしっかりと考慮し、魅力的なコンテンツで読者を惹きつけるオウンドメディアを立ち上げましょう。
事業での位置付け、役割を決める
オウンドメディアを立ち上げる際には、まず事業での位置付けと役割を明確にすることが重要です。
自社の強みや特徴を活かし、読者に提供する価値を明確化しましょう。
役割が曖昧なままスタートしてしまうと、なんのために発信をしているのか途中で見失ってしまいます。
オウンドメディアは集客のためなのか、ブランディングのためなのか、顧客とどのように関係性を築くのか考えます。
ペルソナを設定する
次に、ターゲットとなる読者層(ペルソナ)を設定します。
ペルソナとは、企業が商品やサービスを提供する時に想定する具体的なユーザー像のことです。
例えば、エイジングケア用品を開発する場合のペルソナは「50代・女性・主婦」のように具体的な属性を設定します。
設定項目は以下のとおりです。
- 名前
- 年齢
- 住んでいる場所
- 仕事・役職
- 収入
- 最終学歴
- 家族構成
- 趣味
- 現在の悩み
- 人間関係
オウンドメディアを立ち上げる際にペルソナを設定することで、オウンドメディア制作に関わるメンバーが対象となるユーザーに関する共通認識を持てます。
すなわち、ペルソナはオウンドメディアが目指すべき方向性を定めることに役立つものです。
後のコンテンツ制作にも役立つため、丁寧に設定しましょう。
オウンドメディアのペルソナについて知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:オウンドメディアにペルソナ設定が重要な理由とは?設定方法や活用例も解説!
運用体制を整える(内製・外注)
オウンドメディアの運用は継続的な作業です。
オウンドメディアの運用には、ライターや編集者、Webデザイナー、マーケターなどの人材が必要です。
運用体制を整える際には、内製と外注のどちらを選択するか検討しましょう。
内製の場合は社内スタッフが担当するため、情報共有やブランドイメージの一貫性を確保しやすくなります。
一方で外注の場合は専門的な知識や技術を持ったプロフェッショナルに依頼できるため、高品質なコンテンツ制作が期待できます。
信頼性のあるパートナーを選定しましょう。
オウンドメディア運用を外注するメリットを知りたい場合は、以下も参考にしてみてください。
関連記事:オウンドメディアの外注の注意点。運営上の課題と依頼先別特徴と費用
初期コストはできるだけ抑える
オウンドメディア立ち上げでは初期コストを抑えることも重要です。
初期コストを抑えることで、オウンドメディア運営のリスクを軽減できます。
効果的な広告戦略や費用対効果の高いツールを選び、予算を抑えながら計画を立てていきましょう。
例えば、既存のWebサイトを活用したり、無料または低コストで利用可能なツール・サービスを採用したりすることで初期費用を抑えられます。
ただし、「安いもの=良いもの」とは限らないため注意が必要です。
ツール選定に限らず、外注をするときも費用だけではなく、機能やできることを含めた上で比較して、費用対効果の高いツールや業者を選ぶのがおすすめです。
オウンドメディアの立ち上げの手順
オウンドメディアの立ち上げには計画的な手順が必要です。
以下の手順を確認してオウンドメディア立ち上げの準備をしましょう。
- 必要な機能を整理
- システム選定
- 制作方法を決める
- 費用の検討
- サイトの構築
これらのステップを踏んで、魅力的なコンテンツを提供するサイトを作り上げましょう。
各ステップで十分な準備と計画を行い、成功するために努力してください。
1.必要な機能を整理
まずはオウンドメディアの運営に必要な機能を整理しましょう。
どのようなコンテンツを提供するか、どのような機能が必要かを明確にすることが重要です。
例えば
- 記事の投稿
- 編集
- コメント機能
- ユーザー登録
- フォーム作成
- 資料ダウンロード機能
などが考えられます。
すべての機能を盛り込もうとすると、費用が高くなることもあるため、厳選するのがおすすめです。
また、分析ツールの導入も忘れずに行いましょう。
分析ツールを導入することにより、オウンドメディア運営における課題が可視化され、効率的なオウンドメディア運営ができます。
2.システム選定
次に、オウンドメディアを運営するためのシステムを選定します。
既存のプラットフォームを利用するか、自社で開発するか検討しましょう。
既存のプラットフォームの例として、CMS(コンテンツ管理システム)があります。
CMSはWebコンテンツを管理するためのシステムであり、デザインやHTMLなど専門的な知識がなくてもWebサイトを運営できるシステムです。
代表的なCMSとして、WordPressやMovable Typeなどが挙げられます。
一方、自社で開発する場合は技術的な知識が必要ですが、自由度の高いサイトが作れます。
現在の主流は、CMSです。
それぞれにメリットがあるため、比較・検討しましょう。
3.制作方法を決める
システム選定後は自社制作かWeb制作会社に外注するかといった制作方法を決めることが重要です。
自社で制作する場合は内部リソースや予算に応じて進められますが、外部のWeb制作会社に依頼する方法もあります。
内製化する場合は、自社のリソースで補うため、外注費がかかりません。
しかし、ノウハウがない場合は、思った通りのサイトを作るのは難しいでしょう。
一方、外部のWeb制作に依頼することで外部リソースを活用できるほか、クオリティの高いオウンドメディアを立ち上げられます。
どちらを選ぶにしても、希望のデザインが実現できるかや品質が担保できるかなどを考慮しましょう。
4.費用の検討
オウンドメディアの立ち上げには費用がかかります。
数十万〜数百万と作業量によって費用は大きく異なります。
オウンドメディアには、予算が決まっているため、範囲内に収まるように検討していきましょう。
外部に委託する場合には、複数比較して、見積書に不明点がないようにチェックするのがおすすめです。
5.サイトの構築
最後に、実際にオウンドメディアのサイトを構築します。
サイトを構築する前には、サイトの構造を設計し、トップページから3クリック以内にすべてのページに飛べるように設計しましょう。
上記のように設計することで、ユーザビリティに優れて、Googleのクローラーも巡回しやすいサイトが完成します。
最初の段階では、あまりデザインに凝りすぎず、最低限必要な機能を揃えたサイトを作ることで、費用をおさえられます。
デザインはシンプルなものにして、オウンドメディアが軌道に乗ったら変更していくのも一つの手です。
オウンドメディアの立ち上げにかかる主な制作費用
オウンドメディアを立ち上げるためにはコンテンツを整えるために準備が必要です。
また、オウンドメディアの運営には人員リソースを手配するためのコストがかかります。
オウンドメディアを立ち上げるための費用として、以下の項目を確認しましょう。
- 戦略設計費
- サイト設計費用
- デザイン費用
- コーディング費用
ターゲットや事業の枠組みを決める「戦略設計費」
設計戦略費とは、目的やコンセプトなど、オウンドメディアの枠組みを決めるときに必要な費用です。
具体的には、以下のポイントを検討します。
- 運用の目的
- ターゲット
- 集客方法
- コンセプト
マーケティングのノウハウがある場合は、自社で設計戦略を実施できます。
しかし、設計戦略はオウンドメディア構築の中でももっとも重要なポイントのため、よほど自信がない限り、制作会社に依頼するのがおすすめです。
外部の制作会社は専門ノウハウを有しているため、優れたコンテンツを制作できます。
SEOの成否を決めるサイト構造を決める「サイト設計費」
サイト設計費はサイト全体のサイトマップやワイヤーフレームを設計するための費用です。
企画やディレクション費に含まれている場合もあれば、別に項目が設定されていることもあります。
サイト設計の目的はWebサイトのテーマやコンテンツの方向性をあらかじめ設定しておき、ユーザーや検索エンジンのクローラーにとって分かりやすくすることです。
サイトの設計はWebサイトの土台となるもので、しっかりしたサイト設計をすることがオウンドメディアの成功につながります。
企業ブランドを左右する「デザイン費用」
デザイン費は、オウンドメディアのサイトデザインを決めるために必要な費用です。
最近ではWordPressなどのCMSによって、費用を抑えたサイトデザインが可能です。
プログラミングの知識も不要なので、テンプレートなどを使えば初心者でも見栄えの良いWebサイトを作れます。
しかし、オリジナリティを出したいなら、プロに依頼して納得のいくデザインに仕上げてもらう方が良いでしょう。
オウンドメディアのデザインから得られる情報によって、企業ブランドの印象は左右されるため、慎重に決めていきましょう。
デザインを実装する「コーディング費用」
コーディングとは、デザインや機能などをサイトに実装するために、プログラミング言語を使ってソースコードを作成することです。
コーディング費は、WordPressなどのCMSを使えば抑えることが可能です。
しかし、オウンドメディアで成果を出すなら、CMSを使う場合でもプラグインなどを使ったカスタマイズは必要です。
CMSのカスタマイズには専門的な知識が必要で、ノウハウがない場合は非常に難しいでしょう。
そのため、制作会社に依頼するのおすすめです。
オウンドメディアの立ち上げ費用を安く抑える方法
ここまで見てきたように、オウンドメディアの構築・運用を制作会社に依頼する場合、多額の費用が必要です。
しかし、オウンドメディアに充てられる予算にも限りがあるため、無駄な費用はカットしたいですよね。
そこで以下では、オウンドメディアの構築・運用にかかる費用を抑えるポイントを3つ紹介します。
どの部分を外注するか明確にする
まずは「どの部分を外注するか」を明確にしましょう。
社内にノウハウがある場合は、自社で賄った方が費用を抑えられます。
例えば、社内にマーケティングチームがいる場合や従業員に記事執筆の担当者がいればコンテンツ作成の内製化が可能です。
サイト制作から戦略立案を外部に任せて、コンテンツ制作を内製化すれば費用を抑えられる場合があります。
ただし、自社で賄う部分の負担が大きすぎて、日常の業務に影響が出ないように注意してください。
複数の制作会社に見積もりを依頼する
多くの制作会社は、無料で見積もりを出してくれます。
そのため、外注する部分が決まったら、複数社に見積もりを出すことをおすすめします。
見積もりを見るときには、どこまでの作業が料金に含まれているか、具体的な内容をチェックしましょう。
例えば、
- デザイン
- コーディング
- 記事制作
- 運用後のサポート
不明点は契約前に質問し、解決しておくと両者の思い違いをなくして契約後のトラブルを防げます。
契約書を比較して、もっともコストパフォーマンスが良いと思う制作会社を選びましょう。
クラウドソーシングサービスを利用する
クラウドソーシングサービスを利用することで、運用にかかる費用を抑えられます。
記事制作であれば、1記事あたり1,000円~1万円程度で依頼することも可能です。
ただし依頼したライターのスキルによって、品質に差が出るというデメリットがあります。
そのため社内に担当者を設けて、納品の度にクオリティをチェックするようにしましょう。
オウンドメディア運用にかかる費用も忘れずに
次に、オウンドメディアの運用に必要な費用を4つ紹介します。
- サイト維持費
- 分析調査費
- マーケティング費
- 制作費
サイト維持費
サイト維持費は、オウンドメディアを運用するうえで継続的にかかる費用です。
主に以下の2種類があります。
- サーバー代:初期費用や月額利用料が必要。相場は初期費用が2万円程度、月額利用料が500~5,000円
- ドメイン代:ドメインを取得する際にかかる費用で、1年ごとの更新が必要。相場は年間100~数千円
サイト維持費は月額換算すると、1か月あたり数千円~1万円程度必要です。
ただし、競争率の高い人気のドメインを取得する場合はドメイン代が高額となるため注意しましょう。
マーケティング費
運用におけるマーケティング費とは、市場調査やキーワード選定、コンテンツの内容などに必要な費用です。
相場は、10〜30万円程度です。
専用ツールや各種分析手法など、専門的な方法を用いて実施します。
集客方法やコンテンツの発信方法などノウハウがなく、方針が決められない場合は外部の会社に考えてもらうこともできます。
分析調査費
オウンドメディアで成果を出すには、分析と改善を繰り返すことが非常に重要です。
分析調査費とは、SEOやCVR改善など、オウンドメディアの効果を高めるために必要な費用です。
運用面において特に力を入れたい部分なため、予算は多めに確保しておくことをおすすめします。
一般的な相場は、マーケティング費と合わせて月額10~30万円です。
分析調査は、制作会社に依頼する場合も、一任してしまうのはおすすめしません。
必ず社内に担当者を設けて、連携しながら進めましょう。
そのため、外注費に加え、社内の人件費も必要です。
制作費
制作費とは、記事や動画などのコンテンツを作る際に必要な費用です。
記事コンテンツの場合、相場は1記事1~5万円です。
インタビュー記事や専門家の監修が必要な場合は、単価は高くなります。
また、動画コンテンツの場合、最大で1本20万円程度になることもあります。
コンテンツの種類によって費用が変わることを頭に入れておきましょう。
ただし、1度作成したコンテンツは資産です。
定期的な情報の更新は必要ですが、1度公開してしまえば継続的な集客装置となります。
そのため、ある程度費用をかけて良質なコンテンツを作っておいた方が、長期的に見ると費用対効果が高くなります。
費用対効果早見表で投資回収期間を把握
オウンドメディアの立ち上げに投じた費用はオウンドメディアによって生じる利益で回収する必要があります。
投資を回収できたかどうかを把握するためには、「費用対効果早見表」を使うことがおすすめです。
費用対効果早見表とは、オウンドメディアの立ち上げにかかった費用(初期費用)をどれだけの期間で回収できるか整理するための一覧表です。
例えば、以下のように初期費用が120万円、受注獲得1件あたり35万円の商材があったと仮定します。
初期費用 | 120万円 |
受注1件あたり | 売上35万円 |
【費用対効果早見表】
1年目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 合計 | |
月額費用(万円) | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 480 | |
リード獲得数(件) | 0 | 2 | 4 | 6 | 8 | 10 | 12 | 14 | 16 | 18 | 20 | 22 | 132 | |
受注数(件) | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 66 | |
粗利益(万円) | 0 | 35 | 70 | 105 | 140 | 175 | 210 | 245 | 280 | 315 | 350 | 385 | 2,310 | |
2年目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 合計 | |
月額費用(万円) | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 820 | |
リード獲得数 | 24 | 26 | 28 | 30 | 32 | 34 | 36 | 38 | 40 | 42 | 44 | 46 | 420 | |
受注数(件) | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 210 | |
粗利益(万円) | 420 | 455 | 490 | 525 | 560 | 595 | 630 | 665 | 700 | 735 | 770 | 805 | 7,660 |
表の例では初期費用および毎月の粗利益、月額費用を数値化することで初期費用がどれだけの期間で利益として回収できたかを測定します。
1年目・2年目と作って、長期的に回収できそうか確認しましょう。
上記の場合、初期費用の120万円を回収するためには120万円以上の売上をあげる必要がありますが、5月の時点で累計売上が140万円となり、初期費用を回収できます。
上記のように早見表を制作することで、投資を回収できるかどうか判定でき、立ち上げを進めるべきか判断できるでしょう。
また、早期に投資を回収できた場合、さらなる投資でオウンドメディアの新しい事業も立ち上げることが可能です。
何をKPIにするかによって、投資を回収できる時期も変わってくることは注意しましょう。
初期費用をかけすぎてしまうと回収時期が延びてしまう
そして、初期費用をかけすぎてしまうと、回収が遠のき、運営も厳しくなってしまいます。
理想としては、少ない初期費用でオウンドメディアを立ち上げて一定の効果を出すことです。
必要最低限の機能とリソースを集めて、スモールスタートを意識しましょう。
少ない初期費用でオウンドメディアを立ち上げ、徐々に追加投資でオウンドメディアを改善するといった運用方法をしましょう。
オウンドメディア運用の費用に関する注意点
最後に、オウンドメディアの費用に関する注意点を3つ紹介します。
- 委託費用が安い制作会社はサポート内容を要チェック
- 自社構築・運用でも費用はかかる
- 長期的な視点を持つ
委託費用が安い制作会社はサポート内容を要チェック
委託費用が安いことだけを理由に、制作会社を決めてしまうことはおすすめしません。
理由は、サポート内容が充実していないことがあるからです。
例えば「WordPressのテンプレートを使ってオウンドメディアを構築するが、デザインや機能の細かい部分は対応できない」といった形です。
また運用面は、こまめなコミュニケーションが取れず、自社の要望を十分に反映してもらえないケースもあります。
費用面も大切ですが、「技術的なサポートやアドバイスが受けられるか」という点にも着目してください。
自社構築・運用でも費用はかかる
オウンドメディアを自社で構築・運用する場合でも費用は必要です。
社員の人件費はもちろん、外部に依頼して人材教育を実施する場合はコンサルティング費もかかってきます。
また、通常の業務に加えてオウンドメディアに関する業務が増えるため、社内リソースを圧迫する可能性もあります。
そのため、自社で賄う場合もある程度の予算と人的リソースを確保しておきましょう。
長期的な視点を持つ
オウンドメディアは短期的に成果を出すことには向いていません。
サイト設計から始める場合、半年〜1年程度時間が必要です。
そのため、長期的な運用を見越して予算を組んでください。
しっかりと計画が練れていればじわじわと流入数が伸びていき、最終的に大きな成果につながるでしょう。
まとめ:オウンドメディアの立ち上げにかかる費用を把握して効率的な運用をしよう!
オウンドメディアを立ち上げる際には、できるだけ費用を抑えることがポイントです。
さまざまな費用がかかるため、費用対効果早見表を作成し、どれくらいで回収できそうか確認するのがおすすめです。
高額に感じるかもしれませんが、「長期的な投資」と考えましょう。
自社の目的を達成できそうか考えながら、立ち上げるか考えてください。
オウンドメディアを立ち上げる際には、注意点にも気をつけましょう。
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Webメディアの基礎知識や作成手順、大切な考え方などを凝縮しています。
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