Webコンテンツとは?サイト運営のメリットや制作方法などを解説
「Webサイトではコンテンツが大事」と、よくいわれます。
とはいえ、以下のような疑問をお持ちの方も多いでしょう。
- そもそもWebコンテンツってなに?
- 自社のサイトにはどんなコンテンツを載せればいいの?
- 良質なコンテンツを作るポイントは?
そこでこの記事では、Webコンテンツのメリットや種類、制作方法について紹介します。
また、良質なWebコンテンツを作るポイントや、コンテンツマーケティングについても解説しています。
自社サイトのコンテンツ制作にお困りの方、良質なコンテンツ制作のコツを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
なお、テクロ株式会社では「コンテンツマーケティング施策の始め方」資料を無料で配布しています。
これからコンテンツマーケティングを始めようと検討しているBtoB企業様は、ぜひご確認ください。
目次
Webコンテンツとは
Webコンテンツとは、Webサイトに掲載されている情報の中身のことです。
文章や画像、動画などさまざまな種類があり、ブログ記事やオンラインニュース、SNS投稿など、さまざまな形態で存在します。
また、Google検索の検索結果画面に表示されるリスティング広告なども、Webコンテンツに含まれます。
定義の範囲が非常に広いので、「インターネット上に掲載されている文章や画像、動画のこと」と理解しておくと良いでしょう。
ちなみに、Webコンテンツはもともと「電子で利用できる情報」という意味で扱われていました。
しかし現在では「Webマーケティングのために活用する情報」を意味することが多くなっています。
なぜ自社サイト運営でWebコンテンツが重要なのか?
企業が自社サイトを運営して集客をおこなう場面では、「Webコンテンツの質と量でアクセス数や売上が決まる」といわれます。
なぜ、それほどまでWebコンテンツが重要なのでしょうか?
ここからは、自社サイトを運営する上でWebコンテンツが重要な理由を3つ紹介します。
ユーザーはWebコンテンツを求めてサイトを訪れるから
あなたは普段、何を求めてWebサイトにアクセスしますか?
おそらく、以下のような方が多いのではないでしょうか。
- おもしろい動画が掲載されている
- 気になっている商品が紹介されている
- 続きが気になる記事が連載されている
これらはすべて情報の中身、つまり「Webコンテンツ」です。
決して「デザインがおしゃれだから」という理由でアクセスするのではありません。
Webコンテンツを求めて、Webサイトを訪れているはずです。
そのため、自社サイトを運営する上で、Webコンテンツが重要といえます。
豊富なWebコンテンツが用意されていて、随時更新されていれば、繰り返し訪れるユーザーも増えるでしょう。
Webコンテンツの質と量が集客力を左右するから
良質なWebコンテンツがたくさんあるほど、GoogleやYahoo!といった検索エンジンから多くのユーザーを集客できます。
「SEO対策」という言葉をご存知でしょうか?
SEO対策とは、検索結果の上位に自社サイトを表示させるための施策のことです。
検索結果の上位に表示されるほど、より多くの集客効果を見込めます。
そのため、自社サイトへの集客を増やすために、SEO対策は必須といえます。
とはいえ、どうすれば検索エンジンから評価され、検索結果の上位に表示されるのでしょうか?
結論を申し上げると「ユーザーの役に立つ良質なWebコンテンツを発信すること」が重要です。
その理由は、Googleが「ユーザーファーストのコンテンツ作り」を最も重要視しているからです。
そのため、SEO対策の細かい技術にこだわるよりも、良質なWebコンテンツをたくさん発信する方が、検索エンジンから評価され、集客力を強化できる傾向にあります。
なお、現在はYahoo!もGoogleのアルゴリズムを使っているため、どちらの検索順位も基本的に同じになります。
関連記事:SEO対策の基本を徹底解説!施策や7つのステップを紹介
良質なWebコンテンツはSNSでの拡散を期待できるから
良質なWebコンテンツはSNSで拡散されやすく、その結果として、以下の効果を期待できます。
- 即効性のある集客
- 潜在顧客の発掘
SNSはSEO対策と違って長期的な集客では劣りますが、即効性のある集客には強みをもちます。
つまり、爆発力があるのです。
また、SEO対策と異なり、ニーズを明確に自覚していないユーザーを集客できる点もメリットです。
パスタ屋さんのWebサイトを例に考えてみましょう。
SEO対策によるWebサイトへの流入は、その多くが「パスタ」と検索したユーザーに限られます。
つまり「パスタを食べたい」というニーズを持ったユーザーしか集客できないのです。
一方で、SNSでは「ここのパスタが美味しかった」という写真付きの投稿がタイムラインに流れてくると「美味しいお店を探していたし、今度行ってみようかな」と、潜在的な需要を掘り起こす効果が期待できます。
さらに、SNSに流れる情報は友人・知人からの情報である可能性が高いので、情報に信頼感がある点もメリットです。
このように、良質なWebコンテンツはSNSで拡散され、即効性のある集客や潜在顧客の発掘などの効果が期待できます。
自社サイト運営におけるWebコンテンツのメリット
次に、Webコンテンツのメリットについて解説します。
長期的な集客効果がある
1つ目のメリットは、長期的な集客効果があることです。
Webコンテンツはインターネット上に公開している限り、ずっと残り続けます。
公開されている間は、常にユーザーがアクセスできる可能性を有しています。
そのため、1度Webコンテンツを公開すれば、特に作業をしなくても集客効果を発揮し続けうるのです。
非常にコストパフォーマンスの高い集客施策といえます。
一方で、テレビCMやチラシなどは、短期的な集客効果は期待できても、対応をやめてしまうとそれ以上の集客効果は見込めません。
資産として蓄積される
2つ目のメリットは、資産として蓄積されることです。
「資産」といっても、短期的なものではありません。
前述したように、長期的な集客効果が発生し続ける資産です。
Webコンテンツを制作するには、ある程度の時間や労力が必要です。
しかし、完成してインターネット上に公開されれば、資産として利益をもたらし続けてくれる可能性があります。
作れば作るほど自社の資産として蓄積され、自社の価値を高め、持続的に利益をもたらす存在となることが期待できます。
他の媒体に比べ制作コストが低い
3つ目のメリットは、他の媒体に比べて制作コストが低いことです。
Webコンテンツは他の媒体に比べて、情報量の割に制作が容易です。
例えば、書籍を制作する場合、文章作成に加え、表紙のデザインや印刷に関する打ち合わせも必要など、非常に手間がかかります。
一方で、Web上で記事コンテンツを発信する場合は、文章作成だけでほぼ完成します。
画像の挿入・作成が必要な場面もありますが、CMSを使えば見やすいページの作成も容易です。
CMSとは、プログラミングやWebデザインの知識がなくても、Webサイトの構築や運営が可能なシステムのことです。
代表的なものに「Wordpress」があり、専門的な知識がなくてもテキストや画像の挿入、デザイン、レイアウト調整などができます。
このように、Webコンテンツは他の媒体に比べると制作コストがかかりません。
営業活動にかかる労力を削減できる
4つ目のメリットは、営業活動にかかる労力を削減できることです。
Webコンテンツは公開している間、集客効果を発揮し続けます。
つまり、「24時間365日休まず働く営業担当」になってくれるのです。
人間が営業する場合、時間や労力がかかる上に、人によって営業の質が異なります。
一方のWebコンテンツは休まず営業してくれる上に、運用コストも抑えられます。
営業の質も均一です。
情報の更新などで人の手が必要な場面もありますが、上手く活用すれば、営業コストを大きく削減できるでしょう。
良質なWebコンテンツとは
Webコンテンツのメリットを教授するためには、良質なWebコンテンツを制作することが重要です。
とはいえ「良質なWebコンテンツってなに?」と、疑問に感じる方も多いでしょう。
結論を申し上げると、「Googleに評価されるWebコンテンツ=良質なコンテンツ」です。
その理由は、Googleが評価するWebコンテンツの条件が、ユーザーからのアクセスが増える、つまりユーザーが求めるWebコンテンツの条件と同じだからです。
具体的には以下のとおりです。
- ユーザーが求める情報を提供している
- 信頼性が高い
- 専門性・権威性がある
- 網羅性がある
それぞれについて、詳しく解説します。
ユーザーが求める情報を提供している
最も重要な点は、ユーザーが求める情報を提供していることです。
ユーザーニーズを満たすWebコンテンツはアクセス数が増え、高評価を得る傾向があります。
そのため「ユーザーが求める情報は何か」「ユーザーの役に立つ情報は何か」を第一に考えて、コンテンツ制作に取り組むことが重要です。
ニーズ調査には
- Google Analytics
- Google キーワードプランナー
- Yahoo!知恵袋
などを活用しましょう。
また、自社の商品・サービスを購入したことのあるユーザーの声を、インタビューやアンケート等で聞くこともおすすめです。
信頼性が高い
Webコンテンツの信頼性が高いと、ユーザーは安心してアクセスできます。
そのため、
- サイト運営者
- コンテンツ提供者
- 監修者
などを提示しましょう。
また、通販サイトではお問い合わせ先を、ニュースサイトではコンテンツの責任者を示しておくことが重要です。
専門性・権威性がある
専門家が制作した専門性・権威性の高いWebコンテンツは、有益な情報としてユーザーに評価されます。
その結果、アクセス数の増加やリピーター獲得などの効果が期待できます。
網羅性がある
ユーザーが知りたい情報が網羅されているWebコンテンツも、良質なWebコンテンツといえます。
内容が不足していて求める情報が得られないと、ユーザーが不満足に感じ、他のWebサイトに移ってしまうからです。
ただし、情報が網羅されているからといって、長すぎる、または短すぎるコンテンツは評価されにくでしょう。
内容に合った適切な情報量を、わかりやすく伝えることが求められます。
Webコンテンツの発信方法
ここまで、Webコンテンツのメリットや良質なWebコンテンツの条件などを紹介してきました。
Webコンテンツの重要性がわかった一方で、「具体的にどんなWebコンテンツがあるの?」と、疑問をお持ちの方も多いでしょう。
ここからは、具体的なWebコンテンツの発信方法を紹介します。
それぞれのメリット・デメリットを解説しているので、ぜひ参考にしてください。
記事
記事とは、当ページやブログ、オウンドメディアのような、文章をメインとした発信方法です。
Webコンテンツの主流であり、多くの企業で採用されています。
メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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記事の修正(リライト)は、一から作成する他の発信方法に比べると手間がかかりません。
また、有益な情報が記載された記事を多く発信していれば、ユーザーから好印象を得ることも可能です。
しかし、検索結果の上位に表示されないと、そもそもページへのアクセスが見込めません。
また、ユーザーニーズを把握していなかったり、読みにくい記事を作ってしまったりすると、ユーザーは離脱しやすくなります。
動画
動画は、ここ数年で急速に増加した発信方法です。
録画・編集したものを動画プラットフォームなどで発信するだけでなく、ウェビナーやライブ配信も増えています。
メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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動画の最大のメリットは、テキストや写真だけでは伝えるのが難しい内容でも、映像と音声によってわかりやすく伝えられる点です。
そのため、機械の操作手順を示したり、清掃用品の使用後の様子を視覚的に伝えたりする場合に効果的です。
一方で、撮影や編集に手間がかかります。
また、撮り直しをする場合は日程調整などに大きな手間がかかるので、基本的に一度撮影した内容を変更するのは難しいです。
マンガ
マンガは、複雑な内容でもわかりやすく表現でき、ユーザーに楽しんでもらいやすい発信方法です。
メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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「文章を読むのが苦手」という方にも読んでもらいやすく、続きが気になる構成にすることで、最後まで読んでもらいやすい点がメリットです。
また、共感も得られやすく、シェアを狙いやすいことも特徴です。
一方で、記事の制作に比べると手間やコストがかかります。
さらに、検索結果の上位に表示されにくいため、ユーザーに届けるには「他のWebコンテンツと組み合わせる」「スポット的に活用する」などの工夫が必要です。
SNS
現在はFacebookやInstagram、X(旧Twitter)など、さまざまなSNSがあります。
企業の多くもSNSを自社サイトに連動させ、ブランディングの一環として活用しています。
そんなSNSのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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SNSを活用する際は、それぞれの特性を理解して使い分けましょう。
SNSによってユーザーの年齢層や興味関心が異なることや、発信方法が異なることなどが理由です。
自社のターゲットとするユーザーが多いSNSで効果的な発信ができれば、新たなファン獲得やブランディング効果が期待できます。
一方で、フォロワーが増えないと影響力が少ない点がデメリットです。
まずはフォロワーを増やすことを重視しましょう。
メールマガジン
メールマガジンは、既存顧客・見込み顧客に向けた発信方法です。
定期的な発信によって、既存顧客の満足度向上や、見込み顧客の育成を図ります。
メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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すでに接点がある顧客を対象とした発信方法なので、新規ユーザーの獲得には向いていません。
効果的に活用すれば、ユーザーとの関係性の強化やリピーターの増加などが期待できます。
関連記事:メルマガって本当に効果あるの?具体的な効果やメリットを紹介
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは、自社商品・サービスに関する情報を紹介する資料です。
自社のノウハウや調査結果、具体的な事例などをまとめて発信します。
メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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ホワイトペーパーは「情報を知りたいけど問い合わせるほどでもない」という潜在顧客でも気軽にダウンロードできるため、新規顧客を獲得しやすい点がメリットです。
また、ダウンロード時には自社の情報を入力してもらうため、その情報を元にしたリードナーチャリングもできます。
リードナーチャリングとは、見込み顧客の購買意欲を高めて、商品・サービスの購入につなげるマーケティング活動のことです。
一方で、丁寧に情報を集める必要があるため、制作には時間がかかります。
また、ターゲットユーザーの理解度に合わせないと、閲覧されにくい点もデメリットです。
音声
ポッドキャストなどの音声コンテンツも、発信方法の1つです。
聞き手が他の作業をしながら利用できる点がメリットで、資料の解説やテキストと併用する研修などで用いられやすいです。
メリット・デメリットは以下の通り。
メリット | デメリット |
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記事よりも情報を届けやすいのですが、視覚情報がない分、動画に比べるとわかりやすさは劣ります。
また、制作に手間がかかるため、丁寧な準備をして、修正を減らす工夫が必要です。
プレスリリース
プレスリリースとは、新商品の発売や新規事業の開始などの情報を、自社の公式情報としてメディア向けに発信する方法です。
メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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第三者から発信してもらう方法のため、信頼性が高まる点がメリットです。
また、発信されると一気に情報が広がるため、費用対効果も高くなります。
一方で、出稿にはコストがかかります。
レビュー
レビューは、商品・サービスに対するユーザーからの感想や評価のことです。
商品やサービスを購入する際に口コミを参考にする人は非常に多いため、上手く活用すれば購買意欲を高められます。
メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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すでに商品・サービスを購入した人の感想を聞けるため、良いレビューを集めるほど競合より選ばれやすくなる点がメリットです。
また、「ここがこうならもっと良かった」といった具体的な要望は、品質改善のヒントになります。
一方で、情報のコントロールが難しく、自社の意図とは異なる内容や不適切なレビューによって評判が落ちるリスクがあります。
Webコンテンツの種類
発信方法がわかったところで、いざWebコンテンツを制作しようと思っても「良いアイデアが浮かばない」という方もいるでしょう。
そんなときは、Webコンテンツの種類に当てはめて考えると、アイデアが浮かびやすくなります。
ここからは、Webコンテンツの種類を紹介します。
種類ごとの目的や用途を理解して、適切な方法を選択しましょう。
単発型テーマ
単発型テーマとは、特定のテーマやコンセプトについて発信するWebコンテンツです。
1回の発信で簡潔するので、時事性の高い内容や特集企画などが該当します。
また、ユーザーの悩み解決につながる読み物記事も単発型テーマです。
メリットは短期的に集客でき、知名度向上を期待できる点です。
一方で、情報が古くなると読まれにくくなります。
継続型テーマ
継続型テーマとは、連続して同じテーマを取り上げたWebコンテンツです。
連載コラムやメールマガジンによるステップメールなどがあります。
取り上げたテーマに興味のあるユーザーが、繰り返し自社サイトを訪れる効果が期待できる点がメリットです。
そのため、リピーターの増加やユーザーとの関係性の構築に効果的です。
一方で、継続的にWebコンテンツを制作・公開しなければならず、手間がかかります。
中断するとファン離れを引き起こす可能性があります。
季節・時事ネタ
入学式や卒業式といった行事、バレンタインやクリスマスといったイベントは、時期が近づいてくると注目されます。
そのため、季節や時事ネタを扱ったWebコンテンツは、ユーザーの関心を集めやすい点がメリットです。
一方で、季節やタイミングが過ぎるとアクセスを集めにくくなります。
マニュアル形式
マニュアル形式とは、操作説明や組み立て手順の説明など、教科書のような内容のWebコンテンツのことです。
季節を問わず必要とされるため、継続して活用される点がメリットです。
しかし、ユーザー目線を意識しないと離脱されやすい点に注意してください。
- 特徴の説明ばかりで具体的な手順が書かれていない
- 読みにくい
- 内容が不足している
といった理由で「役に立たない情報」と判断されると、離脱されやすくなります。
用語集
用語集とは、辞書のように言葉の意味を解説するWebコンテンツのことです。
テーマを絞り込んで解説することで、ユーザーの興味を引きやすい点がメリットです。
一方で、
- 専門性が求められるため、監修が必要な場面がある
- 読みやすいさを意識する必要がある
などの注意点があります。
インタビュー
ユーザーの声や開発者、著名人などに話を聞き、内容をまとめたWebコンテンツです。
オリジナリティを出しやすい点がメリットで、知名度の高い人を取り上げるほど、高い集客効果が見込めます。
また、ユーザーの声を丁寧に拾い上げることで、購入を迷っている人の購買意欲をかき立てる効果も期待できます。
一方で、ネームバリューが低ければ集客が伸び悩む点がデメリットです。
データ形式
データ形式とは、調査結果や分析結果を、グラフなどを用いて示したWebコンテンツです。
表やグラフを活用することで、情報を視覚的にわかりやすく伝えられます。
一方で、複雑な情報を載せてしまうと、読み飛ばしや離脱を招きかねません。
Webコンテンツの制作ステップ
Webコンテンツは、すぐに制作に取り掛かれば良いというものではありません。
しっかりと準備した上で制作しないと、ユーザーに評価されるWebコンテンツを作ることが難しいからです。
ここからは、Webコンテンツの制作ステップについて紹介します。
Webコンテンツ制作の際は、これから紹介するステップを、1つずつ丁寧に進めてみてください。
ステップ①目的を決める
まずは、何のためにWebコンテンツを作るのか、目的を明確にしましょう。
目的を決めないとWebコンテンツの軸がブレてしまい、伝えたいことがユーザーに上手く伝わりません。
例えば、「レシピ紹介」の記事なのに、途中からレストランのレビューや食材の健康効果などの情報が中心になっていると、ユーザーは何の記事なのかわからなくなってしまい、意図していた情報が伝わりにくくなります。
そのため、「何のために何を伝えたいのか」を明らかにするところから始めましょう。
ステップ②ペルソナを決める
次に、ペルソナを決めます。
ペルソナとは、自社商品・サービスを購入する典型的なユーザーのことです。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 家族形態
- 趣味
- 抱えている悩み
- 知りたい情報
などの要素を設定することで、狙うべきユーザー層を明確にします。
関連記事:BtoBマーケティングでのペルソナ設定の手順・ポイントを徹底解説
ステップ③カスタマージャーニーマップを作る
カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが商品・サービスを購入するまでのプロセスを可視化した図です。
作成することで、ユーザー視点で検討プロセスを追いやすくなります。
また、ニーズも把握しやすくなるため、Webコンテンツの目的や方向性も決めやすくなります。
- どうやって商品・サービスを知ったのか
- どこで関心が高まったのか
- 購入の決め手になる要素はなにか
など、心理的な変化も含めて作成しましょう。
ステップ④コンテンツマップを作る
コンテンツマップとは、自社サイトのどこにどんなWebコンテンツがあるかを可視化した図です。
作成することで認知からコンバージョンまでの導線をイメージしやすくなるため、コンバージョン率の向上が期待できます。
また、ユーザーの検討段階ごとに必要なWebコンテンツもわかるようになります。
自社サイト全体を分析して、優先順位の高いWebコンテンツから制作に移りましょう。
ステップ⑤制作スケジュールを立てる
最後に、制作スケジュールを立ててから制作に移ります。
公開日から逆算して、スタート日を決めましょう。
インタビューや取材がある場合は、先方との日程調整や内容のチェックに時間がかかることから、スケジュールを長めに取りましょう。
また、多くの社員が関わる場合は無駄な時間が発生しないように、工数ごとに締切を設定することも重要です。
とはいえ、時間が短いと良質なWebコンテンツが作れません。
バランスを考えたスケジュールを設定しましょう。
自社サイト運営におけるWebコンテンツ制作の注意点
ここで、Webコンテンツを制作する際の注意点について解説します。
注意点を理解した上でWebコンテンツを制作すると、ユーザーに評価される良質なWebコンテンツを作りやすくなります。
その結果、コンバージョンにもつながりやすくなるでしょう。
コンスタントに更新する
Webコンテンツは1度公開されると資産としての価値を持ち続けます。
しかし、公開したまま放置して良いわけではありません。
定期的に更新して、新鮮な状態を維持することが必要です。
Webコンテンツの情報が古いままだと、ユーザーニーズに応えられないだけでなく、誤った情報を提供してしまうリスクがあります。
その結果、悪い印象を与えてしまいます。
さらに、コンテンツが更新されず、情報が追加されないサイトは、ユーザーにリピートを促すこともできません。
その結果、アクセス数の増加も期待できなくなります。
つまり、自社サイトへのアクセス数を増やすには、Webコンテンツのコンスタントな更新が必須です。
頻繁に情報が追加され、常に新しい状態を保つことでユーザーからの評価が高まり、アクセス数の増加が見込めるでしょう。
ユーザー目線を意識する
Webコンテンツを制作していると、つい自社が伝えたい内容に偏りすぎてしまうことがあります。
例えば、売上を増やしたいがために新商品の魅力を細かく伝えすぎてしまい、結果的にユーザーが離れてしまう、といったことも起こり得ます。
必ず「ユーザー目線」の情報発信を意識しましょう。
閲覧環境を意識する
ユーザーがWebコンテンツを見る媒体は、以下のようにさまざまです。
- PC
- スマートフォン
- タブレット
また、会社のデスクだけでなく、移動中の電車内や休憩時間など、閲覧する場面も異なります。
そのため、どんな閲覧環境でも内容を楽しめるように作らなければなりません。
例えば、以下のような工夫があります。
- 電車内などの無音で視聴する環境を想定してテロップを入れる
- スマートフォンでも見やすいように、テキストサイズを大きめにする
導線を設計しておく
せっかくWebコンテンツを作っても、閲覧されなければ意味がありません。
ユーザーに見てもらえるように、導線を設計しておきましょう。
どんな経路でWebコンテンツに流入し、最終的に購入や問い合わせなどのアクションにつなげられるように考えておきましょう。
例えば、流入経路に関しては、以下のものが考えられます。
- 検索結果の上位を狙う
- SNSでの拡散を狙う
- メディアに取り上げてもらう
入念な導線設計ができていれば、Webコンテンツの目的も果たしやすくなります。
必ず事前に戦略を練った上で、Webコンテンツを作るようにしましょう。
制作体制を整えておく
Webコンテンツの制作を外注せず社内でおこなう場合は、制作体制を整えることに注力してください。
Webコンテンツの制作は重要な取り組みですが、緊急性が低いため、後回しになりがちです。
「コンスタントな更新が必要」と前述しましたが、体制が整っていないと、続けられずに目標を達成できません。
そのため、
- 制作スケジュールを立てる
- 「Webコンテンツ制作を週に◯時間」というルールを作る
- 役割分担を明確にする
- 作業効率アップのための機材を揃える
といった仕組みづくり・環境整備をしましょう。
もし「自社だけでは難しい」と感じたら、マーケティング会社などへの外注をおすすめします。
自社サイト運営で知っておくべきコンテンツマーケティング
自社サイトを運営する中でWebコンテンツを制作するなら「コンテンツマーケティング」という概念を理解しておく必要があります。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、ユーザーの役に立つWebコンテンツを提供し、集客やブランディングにつなげるマーケティング施策のことです。
例えば、自社サイトで記事コンテンツを使ったコンテンツマーケティングをおこなう場合を考えてみましょう。
この場合、以下のようにしてコンバージョンにつながる可能性があります。
- 記事コンテンツを通じてユーザーに有益な情報を提供する
- ユーザーの興味関心を集め、次第に自社の商品・サービスへの関心が高まる
- コンバージョンにつながる
コンテンツマーケティングでは、購入を促す積極的なアプローチはしません。
お役立ち情報をきっかけに自社に興味を持ち、繰り返しWebコンテンツに触れることでユーザーを育成し、最終的には優良顧客になってもらうことを目指します。
コンテンツマーケティングの現状
以下の理由から、現代はコンテンツマーケティングを展開しやすい状況です。
- スマートフォンの普及
- インターネット広告の拡大
- SNSの充実
実際に、集客・宣伝活動にコンテンツマーケティングを用いる企業は増えています。
今後もコンテンツマーケティングに取り組む企業は増えると予測されるので、自社でも検討してみてはいかがでしょうか。
なお、「コンテンツマーケティングについてもっと詳しく知りたい」という方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事
コンテンツマーケティングとは?実践方法や手法、事例まで徹底解説
コンテンツマーケティングのやり方・成果を出す6つのポイントを解説
コンテンツマーケティングのメリット
次に、コンテンツマーケティングのメリットについて解説します。
自社の名前や商品を知らない潜在顧客を集客できる
1つ目のメリットは、自社の名前や商品・サービスを知らない潜在顧客を集客できる可能性があることです。
良質なWebコンテンツを制作・発信していると、さまざまなユーザーに閲覧されるチャンスを増やせます。
ターゲット層が求める情報を提供できれば、Webコンテンツをきっかけに自社や自社の商品・サービスに興味を持ち、コンバージョンにつながる可能性が高まります。
例えば、「新しい掃除機が欲しい」と考えて、インターネット上で情報を集めているユーザーを例に考えてみましょう。
掃除機に関する良質なWebコンテンツを制作・発信していると、以下のようにしてコンバージョンにつながる可能性があります。
- 検索エンジンを使って掃除機に関する情報を集める
- 検索結果に表示されたページに訪れる
- 掃除機の種類や選び方、最新の機能など、掃除機を買う上で役立つ情報が充実しており、高い満足感を得る
- Webコンテンツへの高い満足感から、発信している会社に興味を持つ
- 会社を認知し、商品ラインナップを調べる
このように、最初は自社の名前や商品を知らなかった潜在顧客に対しても、Webコンテンツを通して会社を認知してもらえる場合があり得るのです。
顧客育成(リードナーチャリング)効果が期待できる
2つ目のメリットは、購買意欲を高めるなどの顧客育成(リードナーチャリング)効果が期待できる点です。
前述の掃除機の例を取り上げてみます。
この場合、ユーザーは最初「新しい掃除機が欲しい」と考えている程度です。
しかし、Webコンテンツを通じて情報を集めるうちに、以下のような変化が生じている可能性があります。
- 掃除機に関する具体的な情報が集まる
例:「掃除機にはスティック型やキャニスター型、最近ではロボット掃除機もあるのか」 - 欲しい掃除機のイメージが明確になる
例:「スティック型が良いな。コードレスだけど吸引力は強めで、なるべく軽いタイプが欲しい」 - 掃除機に関する情報収集ではなく、条件に合う掃除機を探すようになる
- 良質なWebコンテンツを発信していることで好印象を持っていた会社を第1候補として、商品を探し始める
このように、Webコンテンツ内に購買を促す文言がなくても、コンバージョンにつなげる効果が期待できます。
ブランド力アップによる競争力強化が見込める
3つ目のメリットは、ブランド力アップによる競争力強化が見込める点です。
競合他社との差別化を図ることで、自社を選んでもらいやすくできます。
同じ掃除機メーカーであっても、Webサイトが店舗情報のみであれば、企業やブランドイメージの向上は期待できません。
そのため、企業を知らない状態で訪れたユーザーの印象に残らず、自社を選んでもらえる可能性は低いでしょう。
一方で、掃除機の選び方や最新の機能など、ユーザーの役に立つ情報を多く発信しているサイトであれば、印象に残りやすくなります。
そして、信頼性を高め、ユーザーから評価されやすくなります。
このように、コンテンツマーケティングはブランドイメージの構築や競争優位性の確立に効果的です。
広告費をかけるよりも低コストで実施できるため、費用対効果が高い点も特徴です。
アフターフォローやリピーター化につながる
4つ目のメリットは、アフターフォローやリピーター化につながる点です。
例えば「掃除機のお手入れ方法」など、購入後に必要となりそうな情報を発信していると、人が対応せずともアフターフォローが可能です。
また、「商品の購入後も安心できる」と信頼感の獲得にもつながり、リピートにつながることも期待できます。
自社サイトのWebコンテンツを制作する方法
Webコンテンツを作るには時間と労力がかかる上に、ノウハウも必要です。
すべて自社で賄えれば理想的ですが、難しいケースもあるでしょう。
自社だけで無理してWebコンテンツ制作に取り組むと「コンスタントな更新ができない」「良質なWebコンテンツを提供できない」といったデメリットが発生します。
そのため、自社だけで取り組むのが難しい場合は、外注するのがおすすめです。
ここからは、自社サイトのWebコンテンツを制作する方法として、
- マーケティング会社に依頼する
- フリーランスに依頼する
の2つの方法を紹介します。
それぞれのメリット・デメリットを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
マーケティング会社に依頼する
マーケティング会社に依頼する場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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マーケティング会社に依頼すると、関わる人数や工数が多くなるため、大きなコストがかかってしまいます。
一方で、専門的なノウハウを多く有しているため、良質なWebコンテンツが期待できます。
また、Webコンテンツ制作だけでなくサイト運営を代行してくれる場合もあるので、自社の手間を減らせる点もメリットです。
最近では、Webコンテンツ制作の代行サービスを提供しているマーケティング会社は数多くあります。
以下の記事ではおすすめのマーケティング会社も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事
コンテンツマーケティングで記事作成をする方法を解説!おすすめの外注先も紹介
なお、弊社テクロでは、BtoB特化のオウンドメディア運用代行サービスを提供しています。
オウンドメディアの立ち上げから運用までを一括代行し、運用にかかる時間を最大で98%削減できます。
また、記事コンテンツの制作だけでなく、ホワイトペーパー制作によるリード獲得も可能です。
コンテンツマーケティングの中でもオウンドメディア運用を検討されている場合は、ぜひご相談ください。
フリーランスに依頼する
フリーランスに依頼する場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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マーケティング会社に比べると、フリーランスは低コストで依頼できます。
また、直接指示を出せるためディレクションしやすく、スピード感を持って業務を進められます。
一方で、スキルの高さや得意分野は、人によってさまざまです。
求める人材を見つけるのは難しいでしょう。
また、「期限を守らない」「連絡がとれない」といったトラブルが起こるリスクもあります。
手軽で低コストな反面、依頼するフリーランスによっては手間が増える恐れがあります。
まとめ:自社サイト運営は良質なWebコンテンツが重要
自社サイトを運営する際は、良質なWebコンテンツを制作・発信することが重要です。
「良質はWebコンテンツ」とは、ユーザーが求める情報をわかりやすく伝えているWebコンテンツのことです。
Webコンテンツは単に制作すれば良いものではなく、「ユーザー目線」を意識し、ポイントを理解した上で制作することが求められます。
自社だけで制作・発信が難しい場合は、外注も含めて検討しましょう。
なお、弊社テクロでは「【BtoBのリード獲得に繋がる】コンテンツマーケティング施策の始め方」という資料を配信しています。
これからコンテンツマーケティングに取り組む企業の担当の方はもちろん、この記事を読んでコンテンツマーケティングに興味を持った方も、ぜひご活用ください。
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コンテンツマーケティングで集客を成功させる5つのポイントを徹底解説