小売業界におけるデジタルトランスフォーメーションの活用法 | テクロ株式会社
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小売業界におけるデジタルトランスフォーメーションの活用法

ビジネスにデジタルテクノロジーを取り入れ、ビジネスの変革をうながす取り組み、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」。

そのようなデジタルトランスフォーメーションへの取り組みが積極的におこなわれているのが小売の業界です。

この記事では、小売のデジタルトランスフォーメーション事情について紹介していきます。

小売の業界が抱えている課題や解決するためのデジタルトランスフォーメーションの活用法などについて紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

また、DXを検討中の方は、無料配布中の「DX解説本」も併せてご確認ください。

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小売業界が抱える4つの課題

小売業界が抱える4つの課題

まず現在、小売が抱えている代表的な4つの課題についてみていきましょう。

課題1. リアル店舗のショールーム化にともなうECサイトへの対応

インターネットの技術が急速に発展したことで、パソコンやスマートフォンなどインターネットに接続できる環境があれば、通販サイトを通していつでもどこでも買い物ができるようになりました。

そのようなECサイトへの需要の高まりによって変化したのが、リアル店舗の役割です。

今までは、リアル店舗でしか商品を購入できませんでしたが、現在はECサイトでさまざまな商品が簡単に購入できます。

リアル店舗よりECサイトの方がアイテム数やサイズ、カラーバリエーションが充実していることも少なくありません。

こういった事情や消費者の心境の変化により、リアル店舗は商品の質感や見た目を確認するためのショールームになりつつあります。

つまり、リアル店舗では商品が売れにくくなってきているわけです。

そのため、まだECサイトへの対応が進められていない小売店は対策が急務となっています。

課題2. 複雑化・多様化する決済方法への対応

2020年ごろから急速に増え始め、流行り始めたキャッシュレス決済。

銀行やコンビニなどがこぞってオリジナルのキャッシュレス決済サービスを発表したことで、かなり複雑化・多様化しています。

また、新型コロナウイルスが流行っている状況も影響し、不必要な接触を避けられるキャッシュレス決済への需要は高まり続けています。

今の状況が落ち着いてもキャッシュレス決済への需要はなくならないと予想されるため、小売店には、複雑化・多様化する決済方法に対応できるシステムの導入が求められます。

課題3. サブスクリプションサービスの台頭

NetflixAppleMusicなどのサブスクリプションサービスが世界的に流行したことにより、需要が高まってきています。

自動車の業界を代表する企業であるトヨタは車のサブスクリプションサービスである「KINTO」を始めましたし、BTOパソコンで有名なパソコン工房では、「BTOパソコンのレンタル」をサブスクリプションサービスで展開しています。

こういったサブスクリプションサービスの登場により変わったのが、消費者の考え方です。

「商品は購入するもの」と考える人はいまだにたくさんいますが、「わざわざ高いお金を出して購入しなくてもサブスクで充分」と考える人も増えてきています。

サブスクリプションサービスで充分と考える人が増えれば増えるほど商品を購入する人が減るため、どのように対応していくかについても小売の業界が抱える課題の一つと言えるでしょう。

課題4.紙ベースでの管理が多い

紙ベースのアナログな手法での管理をいまだに継続してしまっている点も、小売店が抱える課題の一つです。

スーパーや家電量販店、小規模の小売店などでは、いまだにタイムカードを利用した出退勤の管理や紙ベースでのシフト表の作成がおこなわれています。

タイムカードを利用した出退勤の管理はシステムへの入力や集計など余計な手間がかかりますし、紙ベースでのシフト表の作成は効率的ではありません。

こういった非効率なシステムをいかに効率化できるかが、それぞれの小売店に求められています。

小売業界におけるデジタルトランスフォーメーションの活用法

小売業界におけるデジタルトランスフォーメーションの活用法

小売はさまざまな課題を抱えてしまっている状態ですが、それらの課題を解決してくれるのがデジタルトランスフォーメーションです。

小売の業界におけるデジタルトランスフォーメーションの活用法についてみていきましょう。

活用法1. オンラインとオフラインを融合した販売の手法の構築

デジタルトランスフォーメーションへの取り組みを進めてECサイトを構築すれば、「リアル店舗のショールーム化にともなうECサイトへの対応」が解決できます。

また、さらにその先を見据える場合は、オンラインとオフラインを融合した販売の手法の構築も検討するべきです。

オンラインとオフラインを融合した販売の手法の構築はOMO(Online Merges with Offline)と呼ばれ、注目を集めています。

「顧客データを一元で管理し、店舗での購買データを元にECサイトで商品をおすすめする」などの取り組みがOMOの代表的な取り組みの例であげられますが、これにより業務の効率化や売上の向上が見込めます。

活用法2. サブスクリプションサービスの実施

小売の分野が抱える課題の一つである「サブスクリプションサービスの台頭」。

この課題を解決したい場合、サブスクリプションサービスを実施するのが一番です。

サブスクリプションサービスへの需要の高まりは今後も加速していくため、その需要に答えられるよう、実施を検討しましょう。

スポーツ用品店を展開している場合は、スポーツ用品を月額制で利用できるサブスクリプションサービスを始めてみてもいいですし、そこにメンテナンスのサービスを付与してみるのもいいでしょう。

サブスクリプションサービスは顧客の管理に手間がかかるため、デジタルテクノロジーの活用が欠かせません。

そこでデジタルトランスフォーメーションへの取り組みが必須になってきます。

サブスクリプションサービスは各小売店にとって第2の収入源となりますし、さまざまなジャンルで展開しやすいシステムのため、ぜひ実施を前向きに検討してみてください。

活用法3. 業務効率化やマーケティングへのデータの活用

小売の課題の一つである「紙ベースでの管理が多い」を解決してくれるのがデジタルシステムの導入ですが、デジタルシステムの導入によって得られるメリットはそれだけではありません。

デジタルシステムを導入してさまざまなデータが得られるようになると、そのデータを業務効率化やマーケティングに活用できるようにもなります。

勤怠の管理に関するデータが蓄積されれば各曜日の各時間に必要な人数をデータに基づいて算出してくれるようになるため、シフトの作成が効率的におこなえるようになります。

導入するシステムによっては、シフトを自動で生成することも可能です。

また、レジに蓄積されるデータであるPOSデータを分析するシステムを導入すれば、マーケティングをより効率的におこなえるようにもなります。

活用法4. セルフレジやキャッシュレスレジの導入

「複雑化・多様化する決済方法への対応」の課題を解決するために必要なのが、キャッシュ決済に対応したレジの導入です。

さまざまなキャッシュレス決済サービスに対応できるレジを導入できれば、より多くのユーザーのニーズに答えることができます。

また、近ごろ導入が進められているのがセルフレジです。

商品をレジに通すところから支払いまでを顧客がおこなってくれるセルフレジの導入によって、大幅に人員を削減できるようになります。

レジの対応が不要になることで従業員の心にも余裕が生まれ、より細かなサポートや質の高いサービスの提供も可能になります。

小売でのデジタルトランスフォーメーションの活用事例

小売業界でのデジタルトランスフォーメーションの活用事例

デジタルトランスフォーメーションの活用をよりイメージしやすくなるように、小売でのデジタルトランスフォーメーションの代表的な活用事例を2つほど紹介していきます。

事例1. Amazon Go

先ほど紹介したOMOの代表的な事例が、Amazon Goの事例です。

Amazon GoはAmazonが展開を進めている、無人のコンビニ店舗です。

Amazon Goは店内に人がいないのはもちろん、レジもありません。

ユーザーは専用のアプリによって、入店から精算までおこなえるようになっています。

この専用のアプリには顧客が購入した商品のデータが蓄積されていくようになっていますが、Amazonではこれらのデータを、ECサイトでユーザーに商品をおすすめする機能などに活用しています。

Amazonがおこなったデジタルトランスフォーメーションについて詳しく知りたい方は、「デジタルトランスフォーメーションの先駆者Amazonが成功した4つの理由」を御覧ください。

【参考】BRIDGE「Amazon Goにみる「OMO戦略」を紐解く

事例2. メイシーズ

オンラインとオフラインの垣根を取り除く取り組みの一つに、オムニチャネルと呼ばれる取り組みがあります。

オムニチャネルは店舗とECサイトの在庫を共有するなどして店舗とECサイトの垣根を極力なくしていく取り組みですが、成功例で有名なのがアメリカの百貨店「メイシーズ」です。

メイシーズでは、店舗とECサイトの在庫を共有しつつ、両方の在庫を一目で確認できるよう従業員にタブレットを配布しました。

これにより、従業員は店舗にある在庫だけでなくECサイトの在庫も把握しながら顧客に商品の提案がおこなえるようになりました。

また、ECサイトで注文した商品を任意の店舗で受け取れるようにするなどの取り組みも積極的におこない、落ち込んでいた業績を大きく回復させることに成功しています。

【参考】マ―キャリMEDIA「小売業の最終形態? OMOによるデジタルトランスフォーメーション(DX)

まとめ:小売業界の課題はデジタルトランスフォーメーションで解決できる

小売業界の課題はデジタルトランスフォーメーションで解決できる

他の業界に比べてデジタルトランスフォーメーションの導入が進んでいる印象の強い小売の業界。

ただ、全体的に見ると導入が進んでいるのはごく一部の企業や店舗だけですし、課題も山積しています。

しかし、紹介してきた方法でデジタルトランスフォーメーションを活用していけば小売の業界が抱える課題は解決でき、より大きなビジネスチャンスにもつながるはずです。

現在、何かしらの課題を抱えている状況なのであれば、ぜひデジタルトランスフォーメーションの導入を検討されてみてはいかがでしょうか?

現在「DX解説本」を無料配布しておりますので、ぜひご確認ください。

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