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物流の業界におけるデジタルトランスフォーメーションの活用法4つ

2021.03.01

さまざまな業界で導入が進むデジタルトランスフォーメーション(DX)。

デジタルテクノロジーを取り入れることでビジネスに大きな変化をもたらすデジタルトランスフォーメーションですが、物流の業界でもDXの導入は進められています。

そこでこの記事では、物流の業界におけるデジタルトランスフォーメーションの活用法について紹介していきます。

物流の業界が抱える課題や事例に触れつつ、物流の業界でのデジタルトランスフォーメーションの活用法を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

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物流の業界が抱える4つの課題

物流の業界が抱える4つの課題

新型コロナウイルスの影響で買い物がおこないにくくなっていることが影響して、物流の業界への需要はこれまで以上に高まってきています。

そのため、物流の業界は今後も成長が期待されると言えるわけですが、課題を抱えていないわけではありません。

そこでまずは、物流の業界が抱える大きな4つの課題について解説していきます。

課題1. ユーザーの配送スピードに求めるハードルが高くなってきている

物流の配送スピードは、ここ数年で飛躍的に向上しました。

東京や大阪などの大都市の場合だと、注文したその日のうちに商品が手元に届くこともあるほどです。

北海道や沖縄などの地方であっても、ものによっては2〜3日ほどで届くこともあります。

ただ、早く届くのが当たり前になると、ユーザーが求める配送スピードのハードルもどんどん高くなってしまいます。

実際、Amazonなどの大手の通販サイトには、スピーディーな配送を売りにしているところもあるほどです。

その日のうちに商品が届くといった配送サービスを提供しているのはまだ一部の業者にとどまっている状況ですが、今後はそういった事例が増え、一般的になると予想されます。

そのため、よりスピーディーな配送への需要にどのようにして答えるかが、物流の業界が抱える課題の1つとなっています。

課題2. 小口の配送が増えてきている

ネットで何でも購入できる時代になったことで、爆発的に増加したのが小口の配送です。

小口の配送は、Amazonなどの通販サイトで購入された少量の荷物を一般の家庭に届けるタイプの配送です。

小口の配送が増えたことで業界への需要が高まり、業界がより活気づいたとも言えますが、同時にさまざまな弊害が出てきてしまいます。

小口の配送が増えると配達員の負担が増加しますし、配送にもより時間がかかります。

倉庫から商品をピックアップする手間が増えるのも、小口の配送が増えることによって生じる弊害の1つです。

小口の配送は今後も増えることが予想されるため、今後どのように対応していくかが、物流の業界の課題になっています。

課題3. 人手が足りない

人材が足りていないことも物流の業界が抱える課題の1つです。

物流の業界で働く人の過労ぶりは度々テレビなどでも取り上げられるほど有名ですが、実際、物流ビジネスをおこなっている企業の約7割の人手が不足してしまっていると回答しています。

人手が足りなくなる一方で、先ほど紹介したように物流への需要は高まってきていますし、求められる質もより高くなってきています。

そのため、なんとかして人手が足りていない状況を解消し、質の高さを維持しながら高まる需要に応えることが物流の業界の大きな課題になっているのです。

課題4. 負担増による働く環境の悪化

業界が抱える課題は、

  • ユーザーが配送スピードに求めるハードルが高くなってきている
  • 小口の配送が増えてきている
  • 人手が足りない

の3つをあげましたが、それらの課題によって生じるのが、従業員の負担増による働く環境の悪化です。

物流への需要や求められる質が高まってきているにもかかわらず、人手が足りないの状態が続くと、どうしても従業員への負担が増し、環境が悪化してしまいます。

従業員への負担が増して働いている環境が悪化すると魅力的な業界ではなくなってしまうため、新しい人材も入ってきません。

そうなるとますます人手が足りない状況が加速していってしまうため、働いていく環境の悪化を食い止めることも物流の業界が抱える大きな課題の1つです。

物流の業界におけるデジタルトランスフォーメーションの活用法4つ

物流の業界におけるデジタルトランスフォーメーションの活用法

物流の業界はさまざまな課題を抱えてしまっている状態ですが、そんな課題を解消してくれる可能性を秘めているのがデジタルトランスフォーメーションです。

物流の業界の課題を解消するためのデジタルトランスフォーメーションの活用法についてみていきましょう。

活用法1. 倉庫システムや商品の管理のデジタル化

物流の課題であるスピーディーな配送を実現するには、倉庫での荷物の搬出にかかる時間や商品の管理にかかる手間を減らすことが重要です。

従来の物流の倉庫では、同じ納品先であっても別の倉庫から出荷をおこなうなど、非効率なシステムが常態化してしまっています。

また、商品の管理や商品のピックアップについてもすべて人の手でおこなっているため、従業員にかかる負担の増加にもつながってしまっていました。

デジタルトランスフォーメーションを推進して倉庫システムや商品の管理のシステムをデジタル化すれば、倉庫からの搬出や商品のピックアップ、商品の管理を効率化できるようになりスピーディーな配送が可能になります。

活用法2. 従業員の勤務状況の把握と最適化

業界の課題である働く環境の悪化には、従業員の勤務の状況を把握できていない点が大きく影響しています。

勤務の現状を把握しないままでは、働いている環境の改善は実現できません。

デジタルトランスフォーメーションでは、従業員の勤務の状況をリアルタイムで把握できるシステムを構築し、特定の従業員の負担が増加しないよう最適化していきます。

また、働いている状況の把握と最適化で環境が改善され魅力的な業界だと認識されるようになれば、人手が足りなくなることもなくなります。

活用法3. AIの活用による配送方法・配送ルートの最適化

デジタルトランスフォーメーションではAIが活用されることが多々ありますが、物流の業界の場合、配送方法や配送ルートの最適化にAIを活用できます。

働いている状況を把握するシステムとAIを連携させて最適な人に最適な方法で配送させるようにすれば効率化が可能です。

また、配送ルートもAIに最適なルートを算出してもらうことで、従業員の負担の軽減と配送の効率化につながります。

活用法4. ドローンなど新たな配送方法の導入

業界の課題である人手が足りない負担の軽減を実現してくれるのが、ドローンなどの新たな配送方法の導入です。

これについてはまだ試験的な段階ではありますが、何度も実験が繰り返され、本格的な導入が現実味をおびてきています。

ドローンでの配送は自動でおこなわれるため、実現すれば従業員の配送における負担が大幅に軽減されますし、ドライバーなどの人手が足りない問題も解消されます。

物流の業界でデジタルトランスフォーメーションに成功した事例

物流の業界でデジタルトランスフォーメーションに成功した事例

物流の業界におけるデジタルトランスフォーメーションが成功例にはどういった事例があるのでしょうか?

物流の業界におけるデジタルトランスフォーメーションの成功例を2つ紹介していきます。

事例1. UCCコーヒープロフェッショナルの事例

業務用の食品の卸をおこなっているUCCコーヒープロフェッショナルでは、従業員の業務を見える化できていませんでした。

そんな課題を解決してくれたのがデジタルトランスフォーメーションへの取り組みです。

UCCコーヒープロフェッショナルではモビリティ向けの業務を改善するクラウドシステム「Cariot」を導入して配送ルートの最適化や業務の見直しをおこない、20%の効率化を実現しました。

また、さらなるデジタルトランスフォーメーションへの取り組みも進めていて、今後は既存のシステムとの連携を進めて業務の効率化をさらに推し進めていく予定です。

【参考】モビリティ業務最適化クラウドCariot UCCコーヒープロフェッショナルの事例「既存システムとの連携を視野に配送業務を効率化する事例」

事例2. 配送マッチングプラットフォーム「PickGo(ピックゴー)」の事例

PickGo(ピックゴー)」は、フリーランスのドライバーと荷主をつなげる配送のマッチングプラットフォームです。

全国約15,000人以上のフリーランスドライバーが登録し、26,000人が荷主側でPickGoを利用しています。

これまで物流の業界では、企業が仕事を受けてフリーランスのドライバーに業務を割り振る多重下請け構造が常態化してしまっていました。

これによって引き起こされていたのが、安い賃金で休みなく働く環境の悪化です。

PickGoは、この物流の業界が抱える問題を解決するために立ち上げられました。

PickGoを利用している荷主が荷物のピックアップを依頼すると、1分ほどで配送ドライバーを見つけることができます。

このシステムによって荷主はフリーランスのドライバーに直接、配送を依頼できるため、多重下請け構造が発生してしまうことがありません。

無理な業務を押し付けられてしまうこともありませんし、中間に業者を挟まないのでドライバーの単価も高くなります。

また、PickGoは個人宅への宅配の業務を効率化してくれるソリューションの開発も進めていて、ドライバー不足の解消にも期待が集まっています。

【参考】Future Stride 配送マッチングプラットフォーム「PickGo(ピックゴー)」の事例「ドライバーの労働環境と社会的地位を変える、物流版Uberの正体とは?」

物流の業界でデジタルトランスフォーメーションを進めていく上で意識したい2つのポイント

物流の業界でデジタルトランスフォーメーションを進めていく上で意識したい2つのポイント

物流の業界で実際にデジタルトランスフォーメーションへの取り組みを推進していく場合、意識したいポイントが2つあります。

これから紹介する2つのポイントを意識せずに取り組んでしまうと思うような結果を出せない可能性もあるので、しっかりと把握した上で取り組むようにしてください。

ポイント1. 経営陣と現場のDXの考え方に違いがある

物流の業界など現場で独自のやり方が浸透している業界の場合、デジタルトランスフォーメーションを推進したい経営陣と従来のやり方を崩したくない現場とでもめることが多々あります。

それは、経営陣と現場のデジタルトランスフォーメーションについての考え方が異なるためです。

デジタルトランスフォーメーションを導入すると業務の形がガラッと変わってしまうため、当然ですが現場は混乱します。

そのため、現場はデジタルトランスフォーメーションの推進をあまり良く思っていないわけです。

物流の業界でデジタルトランスフォーメーションを進めていく場合は、推進する人間だけでなく、現場で働く従業員にも正しく理解してもらう必要があります。

デジタルトランスフォーメーションがどういった取り組みで、現場で働く従業員にどういったメリットをもたらしてくれるのかをしっかりと説明してもらってから進めていくようにしましょう。

ポイント2. デジタルトランスフォーメーション人材の確保

デジタルトランスフォーメーションへの取り組みは、導入してからがスタートです。

導入後も継続して取り組み、分析と改善を繰り返しながら推進していくわけですが、そこで必要になってくるのがデジタルトランスフォーメーション人材の確保です。

デジタルトランスフォーメーションへの取り組みは、人材がいないと進められません。

そのため、外部から確保したり社内で育成したりして、デジタルトランスフォーメーション人材をしっかりと確保する必要があります。

デジタルトランスフォーメーション人材の概要や育成方法などについては以下の記事が参考になるので、こちらのぜひチェックしてみてください。

>>デジタルトランスフォーメーション人材に必要な7つのスキルと育成方法

まとめ:物流の課題はデジタルトランスフォーメーションで解決できる

物流業界の課題はデジタルトランスフォーメーションで解決できる

今の物流の業界は、さまざまな課題が山積してしまっている状態です。

いくつかの企業ではシステムのIT化を進められていたりもしますが、需要に追いついていないのが現状です。

しかし、単なるシステムのIT化ではなくデジタルトランスフォーメーションでビジネスに変革をもたらすことができれば、課題の解決は決して難しいことではありません。

現に、成功例で紹介してさせていただいた2つの事例のように、デジタルトランスフォーメーションへの取り組みによって課題を解決している企業もたくさんあります。

今現在、人手が不足してしまっていると感じていたり、従業の負担が増加してしまっていると感じていたりするのであれば、デジタルトランスフォーメーションの導入・推進を検討されてみてはいかがでしょうか?

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