SDGsがビジネスチャンスといわれる理由と6つの実施するポイントを解説 | テクロ株式会社
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SDGsがビジネスチャンスといわれる理由と6つの実施するポイントを解説

世界的な社会課題に対して積極的な取り組みを促すSDGsは、慈善活動的な側面に注目されがちです。

しかし見方を変えれば、企業にとっては大きなビジネスチャンスにもなり得る活動といえます。

本記事では、SDGsがビジネスチャンスといわれる理由や、取り組む際のポイントについて解説していきます。

SDGsに関するビジネスの展開に求められるスキルや具体的な活用事例についても解説していますので、SDGsへの取り組みを検討している方はぜひ参考にしてみてください。

なお、テクロ株式会社では「Webマーケティングの教科書」資料を無料で配布しています。

SDGsに取り組むのとあわせてWebマーケティングを行うと効果が向上しやすいため、ぜひこちらもご活用ください。

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SDGsとビジネスの関係

SDGsとビジネスの関係

社会問題に取り組む活動として、社会的な責任の部分に注目されがちなSDGsですが、実はビジネスにおいても大きなチャンスとなり得ます。

例えば企業間の取引や投資において、社会的な貢献度を評価基準とする場合があり、SDGsへの取り組みがビジネス拡大の足掛かりとなることです。

このような社会貢献の有無を評価基準とする考え方は、欧米諸国を中心として考え方が広まり、現在では日本でも積極的に採用する企業が増えている状況です。

つまり、企業としてSDGsに取り組むことは単なる慈善事業ではなく、ビジネスの幅を広げるチャンスであると考えられます。

積極的にSDGsへの取り組みを展開し、新しいビジネスの展開や自社のブランディングなどに活用しましょう。

SDGsの市場規模

SDGsに取り組むことは、コストのかかる慈善事業と考えられがちです。

しかし、前述の通りSDGsに取り組むことで、ビジネス上のメリットを生み出せます。

いくつかの企業や団体では、SDGsに取り組むことでもたらされる利益を市場規模として算出しました。

デロイトトーマツが2017年12月に発表したデータによれば、SDGsの目標がすべて達成された場合、小さいもので70兆、大きいもので800兆円規模の市場規模が見込まれています。
(参考:デロイトトーマツ「 『SDGsビジネス』の市場規模」)

また、2020年3月に経団連と東京大学、GPIF共同研究では、SDGsの鍵を握るとされているSociety 5.0が実現されれば、約760兆円の市場規模が予想されることが発表されました。
(参考:経団連と東京大学、GPIF共同研究「ESG投資の進化、Society 5.0の実現、そしてSDGsの達成へ」)

SDGsでは、世界的に問題視される社会課題に対して、17の目標と169のゴールが設定されており、さまざまなビジネスに結びつけることが可能です。

つまり、SDGsの課題解決を基本として、新しいビジネスの創出ができるチャンスがあるのです。

SDGsはビジネスチャンスといわれる理由

SDGsはビジネスチャンスといわれる理由

前述の通り、企業としてSDGsに取り組むことは、ビジネスチャンスになり得ます。

ここからは、SDGsがビジネスチャンスといわれる理由について解説します。

企業間の取引を拡大できる可能性がある

一部の企業ではCSRへの取り組みの有無を評価基準とするCSR調達を実施しています。

CSR調達に取り組む目的は、社会貢献度の高い会社や、社会課題に積極的に取り組んでいる会社との取引を積極的に実施することで、ブランドイメージの向上を図ることです。

例えば、加工食品を製造する会社が原料の調達をする際に、フェアトレードでの輸入を採用している卸業者を採用することなどが挙げられます。

フェアトレードは、SDGsの10番目の目標として設定される「人や国の不平等をなくそう」に関連しており、輸出国と輸入国の公平な取引を目的としています。

逆に、社会に悪影響を与える企業との取引を控えることは、ブランドイメージの低下を防げるのです。

つまり、SDGsへ取り組むことによって、今までは取引の機会がなかった企業との関係を構築できる可能性があります

資金調達を有利に進められる

企業への投資の基準として、ESG投資を導入するケースが増えていることも、SDGsがビジネスチャンスといわれる理由の1つです。

ESG投資とは、SDGsをはじめとする社会課題や環境への取り組みを重視して投資をする手法です。

つまり、SDGsに取り組むことで、企業や投資家からの資金調達を有利に進められる可能性があります。

もともとは欧米諸国を中心に浸透していた考え方ですが、現在では日本でも取り組まれるようになりました。

日本国内のESG投資額は、2016年の時点では約4,740億ドルだったものの、2020年には約2兆8,740億ドルにまで拡大しています。

また、投資額は毎年増えており、今後もESG投資に注目が集まっています。
(参考:ニッセイ基礎研究所「ESG投資の近年の進展」)

逆に、SDGsへの取り組みを行っていない場合、投資の対象から外れてしまう可能性もあり、企業にとっては大きなリスクになることにも注意が必要です。

SDGs市場が拡大している

すでに紹介した通り、SDGs関連の市場規模は非常に大きく、さまざま分野でビジネスへの参入チャンスがあるといえます。

特にSDGsに積極的に取り組むことで、新規事業を展開できる点が大きな魅力です。

例えば、環境に配慮した製品の開発などは、SDGsに大きく貢献する事業といえます。

SDGsへの貢献が評価されれば、前述のCSR調達やESG投資の対象になる可能性もあるでしょう。

また、消費者にSDGsの意識が醸成されることで、より環境に配慮した商品の方が市場での価値が高くなる可能性もあります。

このように、今後も拡大が予測される市場に対して、ビジネス参入していくことは企業として大きな価値があります。

企業のブランディングに活用できる

SDGsの活動はCSRとしての側面が強く、企業のブランディングとしても役立ちます。

環境や社会課題の解決を目的とするSDGsは、ステークホルダーに対して前向きな印象を与える効果が期待できます。

SDGsへの取り組みを行うことで、企業のイメージ戦略として活用ができるのです。

ただし、SDGsへの取り組みを通して企業のブランディングをする場合は、ステークホルダーに対して取り組みを発信することが重要になります。

例えば、Webサイトやオウンドメディアを通じて、SDGsへの取り組みを紹介するなど、自社の取り組みを多くの関係者へ伝達することが必要です。

そのため、SDGsの取り組みと合わせて、Webマーケティングなども促進することがポイントです。

また、SDGs自体は2030年までの達成を目標としているため、期限が定められている点にも注意しましょう。

SDGsをビジネスチャンスと活かす場合は、できる限り早期の対応が求められます。

日本国内では競合が少ない現状

日本国内におけるSDGsの取り組みは、まだ完全に浸透しているとはいえません。

帝国データバンクが実施した「SDGsに関する企業の意識調査(2022年)」によると、SDGsに前向きに取り組みたいと考えている企業が多い一方で、実際に活動を行っている会社は全体の約23.6%程度にとどまっているとされています。
(参考:帝国データバンク「SDGsに関する企業の意識調査(2022年)」)

つまり国内においては、SDGsへの参入のチャンスが十分に残されているのです。

すでにSDGsが提唱されてから約8年が経過していますが、まだ参入の機会は十分に残されています。

企業活動にSDGsを取り入れ、ビジネスチャンスを逃さないようにしましょう。

SDGsをビジネスチャンスに変える6つのポイント

SDGsをビジネスチャンスに変える6つのポイント

ここまで、SDGsがビジネスチャンスといわれる理由について紹介しました。

ここからは、SDGsをビジネスチャンスに変えるために、企業としてどのような取り組みを行うべきかについて解説します。

1.SDGsを正確に理解する

SDGsに取り組む際は、目指す目標や目的を正確に理解することが重要です。

SDGsには、社会課題として解決すべき17の目標が設定されており、それをさらに細分化した169のゴールが明確化されています。

どの目標に対して取り組むべきか、SDGsに取り組むことでどのようなメリットがあるのかを、しっかりと検討するようにしましょう。

SDGsと企業の関係について詳しく知りたい方は、以下を参考にしてみてください。

関連記事:SDGsは企業に必要?取り組むメリットと導入の5つのステップ

2.計画的にSDGsに取り組む

SDGsは2030年までの達成を目的としていますが、あくまでも持続的な達成可能を目標としています。

つまり、一時的な課題解決や目標達成ではなく、長期的に実践できるビジネスを展開することが大切です。

まずは、SDGsの取り組みを理解した上で、長期的な目線でゴールを設定する必要があります。

また、長期的なゴールに向けて細かいステップを数年単位で設定し、常に軌道修正を行っていくことも重要です。

3.ユーザー目線での発信する

SDGsへの取り組みをビジネスに活かすためには、取り組み内容なビジネスの内容だけでなく、ステークホルダーに向けた発信も重要です。

SDGsは社会貢献としての意味合いが強い取り組みですが、ビジネスチャンスとして活用するためには、社会に対して貢献を適切にアピールすることが必要です。

特に、企業のブランディングやイメージ戦略として活用する場合は、ステークホルダーに向けた適切な発信を行いましょう。

例えば、オウンドメディアやWebサイトの特設ページを使用した発信や、商品のパッケージに環境への配慮を記載するなど、ステークホルダーの目に触れる発信が有効です。

ただし、SDGsへの取り組みを発信する場合は、ユーザーの目線に立った発信が重要になります。

ユーザーにとって自社の取り組みがどのようなメリットを生み出すのか、ユーザー目線での発信を行うようにしましょう。

4.全社で取り組むための環境を整備する

ビジネスとしてSDGsに取り組む際は、一部署の取り組みで完結せずに、全社の取り組みとして実践することが求められます。

社内の一部ではSDGsを実践している反面で、ほかの部署では取り組みに反する行動などが見られる場合、SDGsが目標とする持続的な活動とはいえません。

企業としてSDGsに取り組む意義や目的を明確にしたうえで、従業員全体にSDGsに対する意識を浸透させることが重要です。

特に、SDGsが単なる慈善活動ではなく、ビジネスとして大きな意義を持っていることを認識してもらう必要があります。

まずはSDGsに取り組む企業としての目標を明確にしたうえで、従業員への意識作りに取り組みましょう。

5.関係各社と協力をする

SDGsによる企業への効果を最大限に発揮するためには、パートナー企業との協力も重要です。

仕入れ先や納入先などと協力してSDGsに取り組むことで、より大きな効果を得られるケースがあります。

例えば、製造業を営む企業が、原材料の納入先や備品の製造メーカーと協力してSDGsに取り組むことで、より社会に対する効果を高めることが可能です。

また、サプライチェーン全体でSDGsに取り組むことで、緊急事態の際に事業を継続するための手段を決めておくBCP対策の効果も期待できます。

SDGsの目的は、将来的に予測される社会課題に対して、持続可能な目標で対処していくことです。

なかには、石油の枯渇問題や自然災害など、企業に直接的な影響を与える課題も含まれます。

このような企業に影響を与える事象に対して、SDGsでは持続的なビジネスの継続ができるようにするための取り組みを展開できます。

特にサプライチェーン全体でSDGsに取り組むことで、ビジネスの存続率を高められるでしょう。

6.適切なリソースを確保する

SDGsに取り組む際には、知見を持った人材が必要になることもあります。

例えば、自社のビジネスが環境に与える影響を把握するためには、環境について知見を持った人材が必要です。

また、SDGsをブランディングとして活用する場合は、マーケティングの知識を持った人材が必要になるでしょう。

企業として取り組むべき目標を定めたら、どのような人材が必要になるのかも明確にしましょう。

SDGsを成功させるために必要なビジネススキル

SDGsを成功させるために必要なビジネススキル

ここからは、SDGsに取り組むために必要なビジネススキルについて解説します。

SDGsに先頭に立って取り組む社員や管理職の方々が身に付けるべき能力を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

戦略策定能力

前述の通り、SDGsをビジネスに取り入れる場合は、長期的で持続可能な計画を立てることが必要です。

そのため、長期的な戦略策定能力が求められます。

特にSDGsに取り組む場合は、持続可能な点に注目することがポイントです。

SDGsで掲げられている目標の中から、自社のビジネスに取り入れられるポイントを正確に抽出し、長期的な計画が立てられるようにしましょう。

マーケティング能力

SDGsをビジネスチャンスとして活用する場合は、マーケティングに関する知見も必要です。

特にSDGsをブランディングやイメージ戦略として利用する場合は、マーケティングによって取り組みを最大限にアピールすることが求められます。

ステークホルダーにとって、自社の取り組みが有用なものであることを伝えられるように、適切なマーケティングを展開しましょう。

また、Webサイトの整備やオウンドメディアなどのWebマーケティングを展開することで、自社の取り組みを広く伝えていくことも有効な手段です。

Webマーケティングについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:Webマーケティングとは?基本の知識、施策の方法を詳しく解説

ファイナンス能力

SDGsをビジネスとして活用するためには、当然ながらある程度の費用が必要です。

例えば、環境に配慮した商品の開発費や設備投資、社内の環境を整備するための費用など、さまざまな面でコストがかかります。

そのため、SDGsへの取り組みを展開するうえでかかるコストを管理する能力が必要です。

特にSDGsで得られる効果は目に見える利益だけではなく、企業のブランドイメージの向上などによる利益獲得もできます。

さまざまな側面を検討したうえで、SDGsへの取り組みを検討しましょう。

リーダーシップ

SDGsは全社での取り組みが重要となることから、経営層のリーダーシップも求められます。

いかに従業員全体にSDGsに対する意識を醸成できるかは、取り組みの成否を分ける大きなポイントです。

SDGsの活動が一部署で完結してしまうことは、持続可能な取り組みとはいえず、短期的な慈善活動で終わってしまう可能性もあります。

また、企業間でSDGsに取り組む場合でも、率先して旗振り役となる企業が求められます。

SDGsの重要性は理解しつつも、実践的な行動が取れていない企業が多いなか、率先して取り組んでいくリーダーシップは重要な資質といえるでしょう。

SDGsでビジネスチャンスをつかんだ事例

SDGsでビジネスチャンスを掴んだ事例

最後に実際にSDGsでビジネスチャンスをつかんだ事例について紹介します。

自社でSDGsの取り組みを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

株式会社大川印刷

引用:大川印刷

大川印刷は、印刷業として環境に対する取り組みを実践しています。

  • 環境への負担が少ないディーゼル車両での納品
  • 環境に優しいインキや紙の使用
  • CO2の削減
など自社の事業に関連する取り組みが特徴です。

このような取り組みは結果的に、第2回ジャパンSDGsアワード「SDGsパートナーシップ賞(特別賞)」をはじめとする多くの賞を受賞し、メディアでも取り上げられる結果となりました。

また、環境問題に取り組む企業や団体からの受注を獲得できることで、SDGsによる本業のへの貢献も果たしています。

SDGsの取り組みを全面的に事業に取り入れることで、ビジネスチャンスを獲得した事例といえるでしょう。

参考:大川印刷「環境印刷について

テクロ株式会社

 テクロ株式会社

弊社テクロ株式会社でもSDGsへの活動に取り組んでいます。

クラウドシステムやツールの導入より、リモートワークなどの新しい働き方を実現しました。

また、自社の事業にデータ分析ツールや顧客管理システムを活用することで、業務効率を高める働き方にも取り組んでいます。

さらに、共催ウェビナーを開催することで、他社とのパートナーシップ連携にも取り組みました。

SDGsにも重要となるWebマーケティングの取り組みを、連携企業とともに推進していく取り組みを行っています。

SDGsを活用してビジネスチャンスを手にしよう

SDGsを活用してビジネスチャンスを手にしよう

今回は、SDGsがビジネスチャンスになり得る理由や活用方法について解説しました。

SDGsの取り組みは、企業にとって大きな利益をもたらすチャンスです。

ただし、長期的に持続可能な計画の策定や、社内での意識醸成など、企業として取り組むべきポイントもあります。

しっかりと企業としてSDGsに取り組む意義を理解したうえで、正しい目標の策定が重要です。

また、企業におけるSDGsの取り組みを、ステークホルダーに向けて発信することも必要になります。

Webの整備やオウンドメディアなどのWebマーケティングを活用して、自社の活動を効果的に発信できるようにしましょう。

なお、テクロ株式会社では「Webマーケティングの教科書」資料を無料で配布しています。

SDGsに取り組むのとあわせてWebマーケティングを行うと効果が向上しやすいため、ぜひこちらもご活用ください。

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